ダイアモンドドレイク

登録日:2010/03/29(月) 14:03:15
更新日:2022/11/19 Sat 20:23:59
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概要

ダイアモンドドレイクとは、『Wizardry DIMGUIL(ウィザードリィ ディンギル)』における隠しボスにして、「ウィザードリィシリーズ最強の隠しボス」の名を欲しいままにしているモンスターである。
一応公式に用意された救済処置もあるのだが、それを使わない討伐となるとRPG界全体でも上位の倒しづらさとなる。

本項目ではその詳細や理由を解説する。

出現条件

  • 特定手段を踏むことで行けるようになる隠しダンジョン「ドラゴンの洞窟」の最下層で起こせるイベントにて遭遇。ダイアモンドドレイクとその護衛「ダイアモンドナイト」3体で構成されたパーティーで襲い掛かってくる。
  • 彼らを倒すと、名誉的称号ともいえるアイテム「魔法の魔除け」が手に入る。

特徴

ダイアモンドドレイク

  • 物理攻撃力が恐ろしく高い。さらに攻撃の射程が長く(後列に居ながらこちらの後衛にも物理攻撃を繰り出せる。遮断手段はない)、AC-129(回避キャップ)でも完全回避が見込めないくらい命中率も高い。
    しかもその攻撃には発狂(行動指定実質不能&攻撃時対象完全ランダム)・石化(治療するまで行動不能、自然治癒しない)・気絶(残りHPが1桁まで減少&数ターン行動不能)・Lv16エナジードレイン(受けたキャラクターのレベルを16Lv分下げる)・クリティカル(即死)が付与されており、高確率でこれらの状態異常を受けてしまう。
  • クリティカルが付与されたブレス(息)攻撃をパーティー全体に行ってくる。
  • HPはランダム幅もあるが約3万~3万2000程で、毎ターン120HPの自然回復あり。※ラスボスがHP1000以下、ドラゴンの洞窟の強雑魚ですらHP2000~3000程。文字通りの桁違い。
  • 全呪文系統及びブレス攻撃に対するレジスト率95%(必中の呪文以外は95%の確率で無効化される)。
  • 全ての状態異常とラバディ(対象のHPを残り1桁にし、自身のHPをその減少分回復する呪文)に対する完全耐性を所持する。

ダイアモンドナイト

  • 物理攻撃力が恐ろしく高い。さらに回避キャップでも完全回避が見込めないくらい命中率も高い。
    しかもその攻撃には麻痺(治療するまで行動不能、自然治癒しない)・石化・気絶・Lv8エナジードレイン・クリティカルが付与されており、高確率でこれらの状態異常を受けてしまう。
  • HPはランダム幅もあるが約2万8000~3万程で、毎ターン100HPの自然回復あり。
  • 全呪文系統及びブレス攻撃に対するレジスト率85%。
  • 睡眠(起きるまで行動不可&被物理ダメージ2倍)除く状態異常とラバディに対する完全耐性を所持する。

護衛のダイアモンドナイトだけ見ても過去作の隠しボスと比較して「設定した奴は頭がおかしい」レベルの強さなのに、さらにそれが3体&輪をかけて強いドレイクとも同時に戦うという、挑戦する側にとっては「悪夢」としか言いようがない光景が広がっている。

攻略法

とは言えきちんと攻略法も存在しており、基本的には「呪文『マハマン』のうちいくつかの効果の使用を解禁して戦う」のが前提のバランス調整が行われている。
+ マハマンについて
魔法使いの呪文系統において最高ランクに属する呪文。Lv13以上のキャラクターでないと使用不可能。
効果は「詠唱時(≠選択時)に下記に挙げる7つの効果の内ランダムで3つが選択肢に挙がり、その中から好きな効果を選んで発動できる。ただし、代償として詠唱者は1Lv分のエナジードレインを受ける」という物。
本編の一部ボス戦闘に関しては「効果が反転した悪い結果しか得られない」という対策が課せられているのだが、ダイアモンドドレイク戦においては通常通りの効果を発揮する。
  • 魔力を回復する:パーティー全員のMPが全快(全系統全Lvオール9化)する。戦闘中唯一のMP回復手段。
  • 吸い取られたレベルの回復:この効果を発現させたマハマンでの減少分を除き、パーティー全員の「その戦闘中に受けた」エナジードレインを無かったことにする。
  • 健康と復活:パーティー全員のHP全快&全状態異常完全回復。戦闘中唯一の蘇生手段。
  • 呪文の効果を上げる:「敵全員のレジスト率をゼロにする」というのが本来の効果だが実は……。詳細は後述。
  • 魔法からの保護:パーティー全員のレジスト率を最大まで高める。
  • 防御力を上げる:パーティー全員のAC(回避値。数値が低いほど良い)を-10する。街に帰還するか中断するまで効果が持続する。
  • モンスターをテレポートする:敵が全滅する。詳細は後述。

  • 裏技・バグ抜きでの攻略推奨Lvは低めに見積もっても200以上。物理攻撃をフルヒットさせられる命中値と数千程度のHPの確保にそれだけのLvが必要となる。可能なら全系統の呪文を習得した上でレベリングしておきたい。
  • 前衛は3名全員を「人間またはムークの侍」で固めるのがベスト。素早さの差から、先制率を取るなら人間の方がベター。理由は「村正」「剣聖の鎧」「鬼神の兜」を同時に装備できるため。更に「奇跡のアンク(被クリティカル成功率-10%)」を合わせればクリティカルを受ける可能性はかなり低くなる。
    • 村正…最高クラスの攻撃力を持つ武器。侍専用。
    • 剣聖の鎧…「君主系倍打(ナイト・ドレイク両方に対する与物理ダメージ2倍)」と「被クリティカル成功率-40%」という効果が備わっており、これに村正を組み合わせることで高火力(DPT数百ダメージ。睡眠の倍打も合わせると1000ダメージを超える)と死ににくさを両立できる。これが人間とムークの侍しか装備できないことが先述の種族限定理由。
    • 鬼神の兜…「被クリティカル成功率-15%」の効果のある兜。侍専用。
  • 後衛は回復・補助呪文要員と割り切って全員ビショップにするか、1人くらいは三光剣または手裏剣二刀流の忍者に代えて追加のダメージ要員にする。その際、種族をフェアリーにしておくと召喚モンスター不在時の囮にしやすい。*1
    Lvを2000程まで上げられたのならば、こちらも人間の侍にして「レイマー(射程無視の物理攻撃「奇襲」を使用可能になり、さらに敵から狙われにくくなる「隠れる」状態になる呪文。隠れる状態は奇襲時に確率で解除)」を唱えて奇襲を繰り返すのも手。逆に言えばそこまでLvを上げないと奇襲が安定しない。

<戦闘の流れ>

  1. ドラゴンの洞窟の雑魚戦でマハマンの「防御力を上げる」を繰り返し、ACを低下限界である-127まで下げる。このままだと大量のレベルダウンが発生してしまうので、戦闘終了直前にマハマンの「吸い取られたレベルの回復」を発動させること。そして戦闘終了後に呪文「マポーフィック(パーティー全員のACを-2する。街に帰還するか中断するまで効果が持続する)」を唱え、AC-129まで下げる。
  2. ↑の効果を持続させた状態でドレイク戦に突入。まずはバフ重ねとデコイとなる召喚モンスターを呼び出し、地盤を固めることから始める。
    誰か一人は何かしらの召喚呪文(モンスター召喚数の期待値が高い「ガルディ」がベスト)を唱え、召喚モンスターがいる状況を維持すること。手の空いたメンバーでコルツ(パーティー全員のレジスト率を上昇させる呪文)を限界まで重ね掛けする。
  3. 手順2が終わったら、手の空いたメンバー全員でノーフィス(敵のレジスト率を5%低下させる呪文。必中かつ重ね掛け可能)を限界まで重ね掛けする。
  4. 手順3が終わったら下準備完了。それぞれの役割分担に応じた仕事をする。
    前衛は集中攻撃で1体ずつ敵を潰す。ただし全滅しては元も子もないので、基本的には回復・防御優先で立ち回ること。
    後衛はダイアモンドナイトにカティノ(敵1グループを眠らせる呪文)をかけて行動を封じたり、召喚呪文を唱えたり回復したりする。
    回復はマハマンの「健康と復活」で行い、余裕があるならば「マディ(味方一人のHP全回復及び大半の状態異常も全治療)」「カディオス(味方一人のHP全回復)」で回復してマハマンのMPを節約する。
    MPが切れそうになったら「魔力を回復する」でMPを補充し、Lvを吸われすぎていたら戦闘終了直前に「吸い取られたレベルの回復」もかけておくといい。

と、言うだけなら簡単なのだが、問題点がいくつかある。
まずは「ダイアモンドドレイクとまともに戦える戦力」の育成にかかる時間が桁違いであること。
そもそもゲーム本編は「平均Lv30、数十時間もあれば余裕でクリア可能」というバランスなのだが、そこからドレイク戦に必要なレベル上げやアイテムを集めるのにざっと1000時間は欲しく、相応の手間、そして単純作業に耐えられるだけの精神力が要求される。凡人はもちろん並の廃人ですらお断り、後述する多少のインチキ(?)も焼け石に水と思えるくらいの苦難の道である。

次に、ここまで人事を尽くしてもなお運の要素が強すぎること。
開幕でいきなり即死攻撃を食らってパーティー半壊、次ターンでマハマンを選択するも詠唱前に殺されたり、マハマンの効果の中に「健康と復活」がなくて詰む…なんてことは日常茶飯事。しかもそんな綱渡りの状況が戦闘終了までずっと続く。大抵の場合、敵の攻撃に耐えられるようになるまでに全滅する。

ちなみに「マハマンの使用をも『邪道』と断じる」人も少なくない(というかウィズフリークは古参ほどそうでありがち)。
マハマンが全く使えないと戦闘中の蘇生とMP回復ができなくなるため、討伐難易度は暴力的に跳ね上がる。

攻略法(救済処置)

・マハマンの「モンスターをテレポートする」を発動させる

この効果は簡単に言うと「成功率100%、一部除くボス敵にも効くバシルーラ」。もちろんダイアモンドドレイクにも効く。
経験値こそ得られないが、魔法の魔除け入手や図鑑コンプは可能。

バグ・不具合を利用した戦術

実はディンギルには多数のバグ・不具合が確認されており、ゲームバランスに影響を与えるものも少なくない。
これらを活用すればより楽に倒せるが、人によっては「邪道」と断じる人もいるので、ダイアモンドドレイク戦について語る際にはバグ技の使用の有無を(できればその内訳も)明記した方がいいだろう。

・マハマンの「呪文の効果を上げる」を発動させる

実はこれの内部処理は「敵のレベルを0にする」となっている。その結果、計算式の関係上敵の物理攻撃の命中率及び特殊効果の発動率も激減する。
こうなるとドレイク達もほぼ頑丈なだけのただの置物と化してしまう。

・敵の麻痺・発狂の完全耐性が機能していない

そのため、上記の状態異常は実はドレイク達にも通る。こちらと違って敵の麻痺はターン経過で自然治癒し、発狂も治癒こそしないがこちらを狙いうるので完封とはいかない。それでも防御面でのハードルはかなり下がる。
これを利用するならば、「ロークス(敵1グループを麻痺させる呪文)」、「シオス系呪文(敵にダメージを与え、さらに確率で発狂を付与する。できれば全体が対象の「ラシオス」を使いたい)」を使用するとよい。

・「武器の最大ヒット数補正が異常上昇する」バグ技を使用する

プレイヤー間では「+あ武器技」とも呼ばれるバグ技。初期版でのみ実行可能で、修正版では後述の武器の作成及び初期版のセーブデータからの持ち込みも不可能。

ディンギルでは「ドロップした武器にランダムで修正値が付与されており、これに応じて物理攻撃の最大ヒット数が増減する」という仕様が存在している。通常は武器の補正上限が+5回、レベルアップによるヒット数上昇の上限が10なので、合わせて15回ヒットが物理攻撃の最大ヒット数となる。

ところが、ある手順を行うことで「武器のヒット数補正が-5~+5に収まっていない武器」を作成することができてしまう。
といってもあまりに高すぎると正のオーバーフローで逆に弱くなってしまうので、キャラ本体と合わせて限界の「127回ヒット」となる「+117(ゲーム中では「+あ」と表示される。これが前述の裏技名の由来)」で留めておくのが定石となる。
15回ヒット最大750ダメージの物理攻撃が127ヒットになったら……。後はわかるな?

・武器「死神の大鎌」を重ね装備する

死神の大鎌は呪いの品かつ武器としてこそ微妙性能な一方、「被クリティカル成功率-20%」という装備効果が備わっている。
また、ディンギルには「ビショップが鑑定失敗で呪いの品を装備してしまった場合、同カテゴリの武具でも複数装備可能」「転職しても呪いの品は外れない」という仕様が存在する。

この2つを合わせると「低レベルのビショップにわざと死神の大鎌の鑑定を失敗させて5個重ね装備させることで、クリティカルに対する完全耐性を獲得することが可能。しかも転職してもその状態が維持される」という芸当が可能。ドレイク戦においてクリティカル完全耐性の存在意義は非常に大きい。

どうしてこうなった?

徳永剛氏「ウィズフリークに挑戦してみようかと…」

そもそもディンギル以前のウィザードリィ外伝シリーズには、「ダイアモンドキング」もしくは「ダイアモンドナイト」という隠しボスが登場していた。
しかし、彼らは雑魚敵とは一線を画す強さを持っていたものの、やりこんだプレイヤーからは「弱すぎる!」と不評であった。まあラバディが効いてしまったり、ラバディなしでも普通に殴り倒せたりしていたのだから無理もない。
そこでディンギルでは「ドラゴンの洞窟の雑魚戦は、本編をクリアしたパーティが最初の戦闘で絶望を感じるような難易度にしてくれ」とバトルプランナーに依頼。そんなドラゴンの洞窟のフィナーレを飾る敵としてダイアモンドドレイクが誕生した、という訳である。

ただし、ドレイク戦のバランス調整はかなり入念に行われている。
ディンギル発売20周年を記念して行われた開発者インタビューにて、徳永氏は「ドレイク戦のバランスはほぼ想定通り。ただし、エナジードレイン及びクリティカル耐性はもう少し充実させればよかった」という旨の発言を残している。

総評

「理論上勝てるが、自称を含む数多の廃人が『正気の沙汰ではない』と匙を投げた」裏ボス。
この項目を見て少しでも興味が沸いた廃人ゲーマーがいたら、是非挑戦してみるといい。見事打ち勝つことができるのか、それとも「自分はまだまだ軟弱だった」と思い知る事になるのか。それを決めるのはプレイヤー自身である。
無理ゲーと言われる「マハマン無しの」撃破報告も2000年代初頭には挙がっているし、動画サイトにその撃破動画もいくつか上がっている。
世の中すごい人もいたもんである。

追記&修正はマハマン無しでダイアモンドドレイク軍団を撃破した方がお願いします。

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最終更新:2022年11月19日 20:23

*1 ディンギルの敵は現在HPの低い者を優先的に狙う傾向にある。そしてフェアリーは最大HPの伸びに影響する特性値「生命力」の基礎値が最低のため、高Lvのフェアリー忍者は職業と種族双方の特性での高回避と狙われやすさを併せ持つ「回避盾」として運用できる。ただし死ぬときはあっさり死ぬ。