登録日:2011/02/12 Sat 03:24:01
更新日:2025/04/24 Thu 18:44:30
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ガガンボモドキとは文字通りガガンボのような虫。
モドキと付くからには当然ガガンボではない。
厳密にはシリアゲムシの仲間である。
日本には10種類が確認されており、主に寒い時期に平地の自然林や山などの高いところで見られることが多い昆虫である。
●違いは何なのか?
見た目こそ似ているがガガンボとの違いはある。
ガガンボは植物の汁を吸う草食性の虫だが、彼らは本家と違い他の虫を襲う肉食性。
細長い体ながら器用に獲物を捕らえて食べてしまう。捕らえられた獲物はすぐに抵抗を止めてしまう為、何らかの毒を分泌しているのではないかと言われているが詳しいことはわかっていない。
他にはガガンボは二枚翅、ガガンボモドキは四枚翅である。
(一応共通点もないわけはない。晩秋から早春にかけて見られること。あとはパンッと叩くと簡単にバラバラになってしまうこと。)
で、とりわけこの虫にいったい何の特徴があるのか?
それは求愛行動である。
♀がパートナーとなる♂を選ぶ基準とは、貢ぎ物。
♂は餌を捕らえてそれを♀にプレゼントするのだ。
もちろん♀は大きい餌を持ってきた♂を選び、小さい虫だったりしようものなら相手にされず捨てられてしまう。
そして♀が餌を食べている間に♂は交尾を済ませるわけだ(およそ20分くらいらしい)。
中には何とか交尾をしようと頑張る♂もいるようだが、許される時間は
なんと5分以下
5分以下である
大事なことなので(ry
前述の通りそれなりの時間を交尾にかける♂は5分ではイけない。
何とも残酷な扱いである。
しかし♂は効率よい餌の集め方を考えた末、ある答えを出した。
それはオカマ化である。
つまり♂が♀のフリをして、ホイホイとプレゼントを持ってやってきた♂から
かっさらって行くのである。
なんという釣り。
野蛮なんて言ってはいけない
彼らも子孫を残すために必死なのだ。
しかも更に♂は考えた。
餌を交尾の為にいちいち用意するのは効率が悪いと
それ故に中には交尾を終わらせた後即座に♀に与えたプレゼントを奪って立ち去り、挙げ句の果てにはそれを使い回す輩もいるという。
ヤリチン
DQNなんて言ってはいけない
彼らも子孫を残すために必死なのだ。
…多分
何気にこれらの行動はダーウィンの性淘汰の研究に大いに貢献している。
とりあえずガガンボモドキの世界では
ということを覚えておこう。
真面目では♀には相手にされず捨てられ、♂にはカモにされる世界なのだ。
●余談
10種類存在していると言ったガガンボモドキだが、地味に「ホシガガンボモドキ」という個体は2020年にレッドデータブックに指定されており、絶滅が危惧されている。
住処としていた平地の自然林、雑木林が減少してきたことによるものだと言われている。しかし、わかっているのはそれくらいである。益虫でも害虫でもないこと、あと見た目の問題や特段大きい個体ではないが夜行性な為に発見や観察は困難なこと、諸々の理由から率先して研究する人が少ないことからも資料はそれほど多くはないのが現状である。そもそもここの項目自体も長いこと求愛行動以外書くことなさそうな感じだったし…。
無名の絶滅危惧種に相応しい個体なのかもしれない。
追記・修正はオカマ化してからお願いします。
- 正に人間の世界にも通ずる物がある気がする。 -- 名無しさん (2014-04-26 22:57:47)
- そういう習性をもつものが生き残って繁栄してることを考えるとやっぱ発想力は偉大だな。交尾後のメスは産卵のために栄養がたくさんいるはずで、そのご飯を分捕るのが果たして効率いいかは疑問だがw -- 名無しさん (2016-09-26 15:29:14)
- ひでぇ -- 名無しさん (2016-09-26 15:32:58)
- 餌を奪い返して使いまわすワロタ -- 名無しさん (2016-11-18 16:39:39)
最終更新:2025年04月24日 18:44