ガガンボ

登録日:2010/04/11 Sun 21:16:16
更新日:2024/10/29 Tue 23:27:24
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ガガンボ (Crane fly)とは世界中に生息している虫で、無論日本でも多く見かけられる虫である。
双翅目・糸角亜目・ガガンボ科に属する。
種類は日本だけで700種類以上はいると言われる。

ガガンボの多くは幼虫時代を川や池などの淡水中で過ごしており、主食は水底の汚いヘドロみたいなもの(デトリタス)や植物の根。
陸生タイプもおり、腐葉土を食べるものや、キノコを食べるものなど、そのライフスタイルは実に様々。
特に水生のガガンボ幼虫は綺麗な水でなければ生きられない種類も多く、その性質から水質を確かめる「環境指標生物」としても利用される。
また、成虫はオス・メス両方とも主食は花の蜜。

見た目は、「蚊をまんま大きくしたような虫」と言えばだいたい通じるだろう。漢字でも「大蚊」と書く。
地方によって呼び名があり、その中の一つは「カトンボ」である。

そう、パプテマス・シロッコの名言である

墜ちろ! 蚊トンボ!

とは、この虫のことである。

この虫を有名たらしめるのは、その貧弱さにある。
  • 細い足は取れ易く、すぐバラバラになってしまう。
  • 蚊のような見た目をしながら、刺したり吸血をしない。つまり本来は無害。
  • 飛ぶのが遅く、体も大きいので攻撃するのが簡単。
  • 寿命は10数日
と、地球上の生物の中でもかなり死にやすい。
例えて言うなら、昆虫界のスペランカーである。
最近ではとある瘦せ型低体力アイドルがガガンボに例えられているとか。





―――しかし、そんな彼(とは限らないが)にも才能がある。

それは、人を不快にさせることである。

先ず神出鬼没である。
気付いたら部屋の電灯にカツンカツンとぶつかっていた。壁に張り付いていた。
なんて事はよくある事である。

次は、その見た目のキモさである。家に出ようものなら、まず女子供はそのキモさに怯える。
一人暮らしなら尚更である。
頑張って叩き潰しても、もげた足を拾わなければならないという精神的苦痛に苛まされる。
外に逃がそうとしても、うっかり()ってしまうくらい脆いので……

さらに、光に集まる習性があるので、高速道路サービスエリアや学校の外にある汚いトイレでは、彼らのバラバラ死体をよく見かける。


※イメージ図


\/ \/
  /\
/\ ●  羽

 羽 ⊂⊃
    /\
/\


そこのトイレに二度と行きたくなくなる原因の一つを担うおぞましい野郎である。




……しかし、これだけ弱い昆虫であるにもかかわらず、ガガンボはごく当たり前に見られる昆虫の一つ。
なぜ、あの弱さで繁栄できたのだろうか?
それは繁殖力は無論、幼虫時代はデトリタスなど他の生物が食べないようなものを主食とすることで、食物における競争を避けているからとされている。
つまり、他の生物が入らないようなニッチ路線に進化したことで、他の生物に食べられても自身は食いっぱぐれることはないという立場を得たと言える。


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