聖教新聞

登録日:2012/09/28(金) 20:54:36
更新日:2024/06/06 Thu 21:56:57
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聖教新聞(せいきょうしんぶん)』とは、宗教法人「創価学会」の所謂団体機関紙であり、創価学会会員の殆どが購読しているとされている新聞である。

概要

1951年4月20日に創刊。
新聞の名前の由来は釈迦の説いた一代聖教から取られたとしている。
朝刊のみで夕刊はないが、一応日刊紙*1

発行元は聖教新聞社。創価学会の100%子会社である……というかここはあくまでも創価学会の出版部門。
なので法人格を有しておらず、資本も独立していない。つまりダイレクトに創価学会本体の一部署
また会社法と政治資金規正法との兼ね合いか、同じく事実上創価学会の発行物である公明党の機関紙『公明新聞』とは別会社扱い。

ただ一応本社のビルは持っている。所在地は東京都千代田区信濃町。
印刷は大手一般紙の工場や地方紙の工場に委託している他、聖教新聞名の出版物は毎日新聞系の東日印刷と東日印刷の関連会社である製本会社に印刷と製本を委託している。

機関紙と言う性格上、創価学会にとっては貴重な収入源でもある。
しかし、近年の経済情勢から「一人一部」という家庭が減り、「一家に一部」という学会員が増えた為、出版事業の方に力を入れることで何とか収入の維持に努めている。
最近では、プロ野球・各フランチャイズ球場のフェンスや看板に、大なり小なり必ず聖教新聞の看板が見受けられる様になっている*2

公称発行部数は550万部と公表しているが、聖教新聞社は日本新聞協会や一般社団法人・日本ABC協会に加盟していない為、この数字は「自称」である。
要するに公正中立の調査結果ではないため、何ら根拠がない*3

記事の特徴

全12面で構成されており*4、そのうちの約3分の2以上が創価学会の関連記事となっている。
機関紙である以上、一般紙や地方紙とは明らかに違う紙面構成なのは言うまでもないが、
まるで一昔前の共産国家の国家機関紙のような作り方をしているため、もはや第三者から見ると失笑を買うレベルであり、
思わず首を傾げたくなる構成となっている。
一般の新聞記者からも「ジャーナリズム精神を放棄した馬鹿げた新聞」と何度も糾弾されているとか。

まず一面トップは池田大作創価学会インターナショナル(以下SGI)名誉会長に関する記事が大半
たとい大きな事件・事故や大規模災害等の時でも、一面トップは必ず池田氏の記事である。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際も、翌日以降の新聞記事の一面トップは池田氏に関することであった*5

池田氏の近況以外の記事は、専ら学会員の集まりに関する様子、敵対する日蓮正宗や立正佼正会への過剰とも思える攻撃記事等がメイン。
一般紙には聖教新聞社名義の出版物の広告を掲載してもらうことが多い為、今のところ特定の新聞社を攻撃したという記録は認められないが、
創価学会に批判的な雑誌(主に週刊誌)等には容赦なく攻撃を加えることがある
最近では、創価学会からの脱会を支援する元学会員を名誉毀損で訴え、学会側が勝訴した際、他の一般紙がこの学会員を匿名で報じたのに、
『聖教新聞』だけが実名で報道してフルボッコ記事を掲載した*6
また、近年は立憲民主党や日本共産党への批判を展開している。
国政選挙や統一地方選挙等が近い場合は、公明党への激励記事を掲載することもある。
一般的なニュースの記事は、最後の10面と11面にしか掲載されておらず、それすら時事通信の配信記事を丸写しという有様。

以上のことから分かるように、『聖教新聞』は創価学会に関する社会的運動やその立脚する思想が中心となっており、
取材活動は専ら学会員の布教活動や聖教新聞関係者の活躍等がメインであり、事件・事故・大規模災害の取材は二の次である。
そのため、純粋に創価学会の活動に参加している学会員でも、世間の情報不足に喘ぐ羽目になる*7

購読者

創価学会機関紙である故に、安定した購読者がいる。
その為、大手新聞社の営業員が行うような押し売り等の行為は見られない。

が、『聖教新聞』に関わっている学会員には年に一度「新規購読推進月間」が設けられており、
学会員ではない親戚や知人に「ノルマがあるので3ヶ月だけとって!」という光景が散見される。
しかし、「既に購読をしている家庭で購読数が増えてもノルマにならない」という規制があるらしい。
そのため、学会員ではない人に配布を行う場合、紹介者となる学会員が必要な部数分を別途購入しなければならないという。


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最終更新:2024年06月06日 21:56

*1 創刊当初は旬刊であったが、1953年に週刊化、1960年に週2回の発行、1962年に週3回の発行となり、1965年に日刊化して現在に至る。

*2 ただ、神宮球場は信濃町から一番近いにもかかわらず、所有しているのが明治神宮なので広告がない。何たる皮肉。

*3 出版の専門家は「550万部の7掛けくらいが実際の発行部数ではないか」と分析している。

*4 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で東北地方の製紙工場が被災した際には、3月16日付から4月19日付まで全8面で発行された。4月20日付からは通常の12面に戻っている。

*5 これには被災した学会員から厳しい非難を浴びた。

*6 『読売新聞』『産経新聞』『毎日新聞』『日本経済新聞』の各紙が「聖教新聞は冷静になるべき」と諌める騒ぎとなった。

*7 実際、1995年1月に発生した「阪神・淡路大震災」の時には、『聖教新聞』の記事だけだと被災地からの情報が正確に伝わらなかった為、この頃より一般紙と同時に購読する学会員が出始めたと言われている。