童夢-零

登録日:2010/02/01(月) 23:49:50
更新日:2018/05/13 Sun 12:24:21
所要時間:約 4 分で読めます




童夢-零(DOME ZERO)とは
日本の自動車会社「童夢」が製作した試作ミッドシップ・スポーツカーである


同社の林みのるによる考案から計画がスタートし、「家に帰るのは風呂に入る時、飯を食う時だけ」というハードスケジュールで製作が行われた。

1978年に完成し、2月のジュネーブ・ショーに発表された。

開発メンバーの4人は全て既婚者であったが、製作段階での切り詰めたハードスケジュールが影響し
開発が終わった頃には全員妻に逃げられていたという悲惨な結果になった。

開発コンセプトとしては、操作性に優れ、俊敏に走る中型スーパーカークラスのものを予定していたようで、量産化した際の価格は1000万円程度を予定していた。

エンジンは日産の2.8LのL28型直列6気筒SOHC
これにZF製5速MTを組み合わせ、横置きされた。

このエンジンはサイズが大きく重いため、製作にあたっては不利だったようだが
純国産にこだわっていたため、他に選択の余地が無かった。

ボディはFRPで、縦に長いリトクタブル・ヘッドライトを持つ。
鋭角に尖ったノーズを持ち、サイドから見ると三角定規の先端のようになっている。

いかにもスーパーカーらしいスイングアップ式のガルウィングドアを備え、近未来的デザインで外見・内装を統一。

ステアリング・ホイールは逆V字の2本スポークで、コクピットにはデジタルメーターを装備。
室内にはバックミラーは無く、ビタローニ製サイドミラーでしか確認できない。


ジュネーブショー発表後、国内の型式認定取得のため様々なテスト走行が繰り返されたが
法規に合わせて製作していたにもかかわらず童夢は自動車生産メーカーでは無いため、許可を受けるどころか申請すら受け付けてもらえなかった。

国内での人気は非常に高かった模様で、筆者の母からの話によると

モーターショーでのお披露目の際にカバーが被せられた状態で置いてあり、
係員がカバーを取ると同時にカメラマンたちや客が一斉に駆け寄って、写真を連続で撮りまくっていたとのこと。

結局国内での形式認定は諦め、アメリカで形式認定を取るためにボディ規格等を海外用に調整した改良型の“童夢-零/P-2”を二台製作したが、
ル・マン用の童夢-零RLがきっかけで、レーシングコンダクターメーカーとして成功したのもあって
童夢自体が市販化計画への関心が希薄になってしまい、童夢-零の市販化計画は幻に終わった。

現在、童夢-零は京都の童夢本社に展示されているが、搭載されているL28型エンジンが故障している。

P-2も同様に保管されていて、イエローカラー車は状態不明だがレッドカラー車は実走可能な状態に保たれている。


最近のゲームでは「グランツーリスモ4」で“童夢-零 79年式”が使用可能。

出現条件が厳しいが、当時の熱き思いが蘇る方もいることだろう。


プラモデルでの“童夢-零”

「唯一の日本製スーパーカー」であるためか、実車登場時にフジミから1/24スケールのプラモデルが発売された。
モーターライズキットでバリエーションとしては、グレー成形のノーマル仕様の他に黒成形の「ブラックスペシャル」がある。

長らく絶版だったが、2001年に白成形のディスプレイモデルとして再販された。


……が
30年前のプラモデルの為、再現度はあまり期待できない。
(特に内装)
余談だが
童夢はフジミや他の玩具メーカーからロイヤリティと引き換えにプラモデルやミニカー化を許可したため、
開発費の元が取れたらしい。

トランスフォーマーのシリーズの1つ「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」では、サイバトロンの騎士ホットロディマスが童夢をモチーフとした車に変形する。
キャラクター人気も高く、トランスフォーマーは基本的に再販しないため現在では入手困難。


ドロンボー・ゼロ

ヤッターマン二期1話に登場した、ボヤッキーが製作した童夢-零そっくりのスーパーカー。

勿論、廃車のスクラップを材料にした見てくればかりのポンコツなので、ガタンと止まってはいソレマデヨな車である。

が、きちんと童夢にはロイヤリティを支払っている。
その為、登場話のエンディングには「協力 童夢」のクレジットがしっかり明記されていた。

追記・修正は童夢にロイヤリティを支払ってからお願いします。

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