プラモデル

登録日:2011/07/16(土) 10:09:57
更新日:2018/07/04 Wed 22:10:59
所要時間:約 9 分で読めます




多くは、プラスチックを原料にした組み立て式キットの事を指す。

一応「プラモデル」という単語は商標登録されているものだが、一般的に「個人で組み立てるプラスチックキット」は全てプラモデルという認識が世間ではなされている。
ちなみに現在、プラモデルという名称の権利を所有しているのは『日本プラモデル工業協同組合』である。

古くは木製の物も存在した。現在は木製や金属製が基本の模型は「ソリッドモデル」という呼称や分類がされているケースが多い。
なお、国産プラモデルの第一号は、マルサンから1958年に発売された「1/300 原潜ノーチラス号」である。
日本でプラモデルが誕生してから、既に50年が経過したことになる。

メーカーは各々専門ジャンルを持っていることが多く、棲み分けがはっきりしているのがこの業界の特徴とも言える。

プラモデルを趣味としている人間を一般的にモデラーと呼称したりする。



【概略】
プラモデルのジャンルは
  • 飛行機
  • 艦船
  • 兵器
  • ロボット
  • ガンダムシリーズ

大体は以上の六種に分けられるが、中には生物や日本家屋などのマイナーなキットも存在したりする。


基本的な作り方の流れとしては


1.ランナーと呼ばれる枠からパーツを切り離す。
2.パーツ同士の接着、もしくははめ込み。
3.組み上げたパーツの最終的な合体。
4.塗装とその為の下地作りの成形処置

の四つから成る。
近年では、パーツのダボ穴にピンを差し込むという所謂「スナップフィット方式」により、完成まで一切接着剤が不用。
パーツの分割も細かく、それぞれを別々の色で成形することで、塗装をせずともパッケージ通りの配色を再現出来るような形式の物も多い。

しかし、それはほぼロボットなどのキャラクターモデルのジャンルに限られ、それ以外のものは作り手自身によって塗装や接着組み立てを施さなくてはならない。
箱を開けたら単一色で成形されたパーツ類が出てきてガッカリした方も多いのではないだろうか。

特にカーモデルなどの、美麗な完成が求められるキットにおいてのガッカリ感は筆舌に尽くしがたい。
もちろん、形があるだけで満足という方ならば全く問題は無いが、パッケージのような完成品を求める方にはオススメできない。

近年、上記のようなスナップフィットモデルが主流になってきているのは「誰でも一定の出来を得る事ができる」という理由からであろう。
また塗装を行うと以降塗膜の剥がれ等の関係で触り難くなるので「半完成品の自分で作るアクションフィギュアトイ」的に作るにはスナップフィットの方が都合が良かったりする。

プラモ系の知識や技術を応用する事で市販フィギュアやトイの修繕や改修も出来るが却って壊してしまうケースも有るので自己責任で。

パッケージと同等のものとなると非常に時間と手間が掛かる。
が、プラモデルを趣味とする人種はこの時間と手間こそが最高の楽しみとなっているということも明記しておく。



【モデラー】
様々なツールを用いてパッケージと同等、もしくはそれ以上の出来を求める人々の事を指す。
ホビー雑誌などに掲載されている完成品は、単なる『好き』に留まらず愛して止まない方々によって作られている。
一目見ていただければ「並の物ではないな」と感じて頂けることだろう。


大雑把に言ってしまえば、モデラーとはドMと同義である。

ランナーからパーツを切り離した時に生まれる『ゲート跡』と呼ばれる段差。
これを綺麗に整形するために主に紙ヤスリを使うのだが、この時に出る削りカスはお世辞にも体に良いとは言えず作業場を汚す。
塗装も健康にいいとは言えないし、果てには気に入らなければパーツそのものを自作することもある。
この時用いるパテなどの削りカスもまた同様に害であるし、大規模な工作作業は怪我のリスクを格段にあげる。


しかしモデラー達は可愛い可愛いキットちゃんを誰よりも美しく仕上げんと、嬉々として作業にのめり込む。
接着作業や塗装作業に用いる有機溶剤の有毒性などなんのその。
ミリ単位のパーツにまでこだわってひたすら表面処理を行ったりする。

彼等は寝る間を惜しんで、いろんな意味で毒性のある作業にあたるのである。
もちろん時間はあっという間に削れていくだろうが、むしろそれすら快感。
プラモデルが好きで好きで仕方なく、それゆえにプラスチックの隷属となるのである。

いや、違う。

我々は『お兄ちゃん』なのだ。

一人ではまだ服をうまく脱げない妹。一人ではまだ髪の毛を洗えない妹。一人ではまだ寝るときも一緒でないと不安になっちゃう妹。

我々は可愛い可愛い妹のために頑張っているのだ。
何一つ苦ではない。それどころか……。



【主な国内のメーカー】

  • 田宮模型(タミヤ)
戦車、飛行機、戦艦など主にAFV等スケールモデルの製作を行っている。過去には木製キットを出していた事も。
ミニ四駆は有名。

  • ハセガワ
特に航空機模型に優れたメーカー。細かなモールド(パーツ表面の溝)にこだわっている。
一応架空戦闘機枠でキャラモデルなマクロスのVF系(バトロイド形態含)も出してはいる。

  • 青島文化教材社(アオシマ)
もうなんというか、異端を地で行く会社。痛車シリーズはカーモデル業界に衝撃を走らせたとか、ないとか。
他にも尖閣諸島モデルの巡視船を出したり、別の意味で変態。

  • フジミ模型(FUJIMI)
自動車をメインにミリタリー系や建物等のキットも取り扱う老舗メーカー。当初は木製キットを出していた。
近年ではミリタリーやゴジラ等を可愛らしくデフォルメしたちび丸シリーズなどを手掛ける。

  • バンダイ
ガンプラや幼児向け玩具等によって蓄積された技術による誰でも手軽に作る事が出来、精度の高いパーツに定評がある。比較的に安価なのも特徴。
ただしその分玩具的な安全基準に即した面に厳しかったり玩具的なギミックを優先する面はソリッドモデラー系の「模型は固定して飾るタイプ」のモデラーには不評。
逆にココのガンプラ系に慣れていると他社の「ギミック(特に可動)無し固定で飾る事第一」に疑問や不満を感じる様になるが。

  • トミーテック
鉄道模型や高精度の塗装済みキットで名の通ったタカラトミーの子会社。
アクションフィギュアの普及に伴い最近は1/12サイズの小物キットに力を注ぐ。

  • ファインモールド
スターウォーズやラピュタに出た例のロボット、大昔のゲームに登場したメカまで広くニッチなものを作るメーカー。ミリタリー系も豊富。

  • コトブキヤ
我等が変態企業。元はガレージキット屋さん。
新たな解釈を付け加えたZOIDSのHMMシリーズや恐ろしく細かいアーマードコアシリーズなど、ロボットのディティールにどこまでもこだわる会社。
尖ったパーツが豊富で特に組み立て時の破損や作り手の怪我に注意しなくてはいけない。
スナップフィット方式を採用しているが、成形色が微妙なので上級者向け。

  • ウェーブ
これまたニッチなキットを出すメーカー。こちらも元はガレージキット屋さん。
攻殻機動隊に登場した多脚戦車タチコマや、恐らく結構なオタクでない限り存在自体知らないマシーネンクリーガーシリーズなどが有名か。
マシーネンクリーガーシリーズはハセガワからも出ているが、あちらは比較的スケールが小さい(1/35程度)。
だがこちらは1/20のサイズである。

  • マックスファクトリー
こちらも元はガレージキット屋で現在ではFigma等のフィギュアやアクショントイ等で知られるメーカーだが、近年になってPLAMAXというプラモシリーズを展開。
やはり元がガレージキット屋だけあってコンバットアーマーマシンキャリバーイェーガー等の立体化に恵まれないニッチメカ系のラインナップが目立つ。

新興模型メーカーで元は工業用のパーツ屋さん。
その為まだまだアニメサブカル系への食い込みは浅いがニッチな商品を出す事で有名。
最近はプラアクトシリーズという自社製ブランドの売り込みに力を入れている。


【主に使われる道具】
プラモデルを丁寧に作るならば道具はなるだけ質の良いものを選んだほうが良い。
蛇足感は否めないが、ここではキット製作に役立つツールを列挙していく。

  • ニッパー
安物ニッパーではなく、ここではちゃんとした質のよい薄刃のプラモ用ニッパーを持つのが望ましい。
プラスチック以外のものを切るのは厳禁。どんな高級品もあっという間にダメになってしまう。
無論電気工事や針金細工用のニッパーを使うのは論外である。 

  • デザインナイフ
カッターを更にシャープにしたもの。他の分野では、アートナイフとも呼ばれている物。
タミヤから出ているものは大量の替え刃が付属しているのでオススメ。
様々な作業に使える分、怪我のリスクも高い。扱いには注意を。

  • 紙ヤスリ
俗にいうペーパー。
これを使って切り口を処理する。
目の粗さは番号が低いほど荒く、大きいほど細かくなる。
基本的にプラスチック模型に使われるものは320番から2000番までだが、通常の組み立て作業の中で使われるのは400~1000といった所である。
値段は百円ちょっとなので数揃えてもそこまで重くはない。

  • エアブラシ
精密な塗装作業で使われる道具。缶スプレーと違って、自ら調色した色を吹くことが出来る。
パワーソースに簡易ガスボンベを使うものから、電動コンプレッサーを使うものまで千差万別。
価格もピンキリである。

ただし模型製作を頻繁に行わないのであれば、缶スプレーで構わない。
使用には塗料と、それを薄めるシンナー、クリーナーなどちょこちょこ費用が掛かる。
塗料はタミヤ、GSIクレオス(旧グンゼ)やガイアノーツ、フィニッシャーズなどが一般的。
自分好みに塗装出来るのはとても楽しい。
中毒を起こす可能性があるので換気はしっかりと!

  • 根気
つまり、愛。
どこまで一つのパーツに、キットにこだわれるかである。



【製作について】
実際に手を動かすのももちろん大切だが、書籍や動画、インターネットを使うことで幅広い知識を得られる。
ただし、あまりやり過ぎると「何事も調べないと不安で出来ない」というようになってしまう可能性もある。あくまで程々に。

特に技術力と時間が求められるので、下手にプロモデラーみたいな高度なものを目指すのではなく、自分の腕と相談しよう。


それとインターネットの模型関連の掲示板は非常に荒れる。

元々、突き詰めればプラモデルなんていうのは自己満足の分野。

相手を無下にこき下ろしたり、掲示板を荒らす行為は絶対にやめて欲しい。

何が一番かは本人が決める事。それを他人がとやかく言う資格はない。

楽しく、平穏にモデラーライフを送りましょう。





追記・修正は積みプラを片付けてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/