リシャーダの港/Rishadan Port(MtG)

登録日:2010/06/26 Sat 16:49:49
更新日:2025/04/22 Tue 10:54:01
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《リシャーダの港/Rishadan Port》とは、TCG『マジック・ザ・ギャザリング』のメルカディアン・マスクスに収録された土地カードである。レアリティはレア。


性能

リシャーダの港/Rishadan Port
土地
(T):(◇)を加える。
(1),(T):土地1つを対象とし、それをタップする。

解説

土地専用タッパーランド。
土地を2枚使って土地1枚をタップする。一見すると効率が悪く、効果も地味。
しかも当時は発売前から最高のカードと評されていた《ゴブリンの太守、スクイー》の影に隠れてしまったのもあって、初期の評価は低かった。


が、実は。


とんでもなく凶悪なカードだった。


土地を2枚使うと言えど相手の土地を拘束するのは大きなアドバンテージであり、場合によっては一方的に土地を抑えてセミロック状態も作れる。しかも土地という対処されづらいパーマネントである事も、このカードの強さを後押ししている。

特にビートダウンのような速攻系のデッキにとって、相手の展開を数ターン遅らせることができるこのカードは重宝され、よくフル投入されていた。

また多色デッキに対して強いのも特徴として挙げられる。
片方の色マナを生む土地を抑え続ける事で、スペルのプレイを延々と妨害できるからだ。
ミルストーリー】を例に上げるなら、《平地》や《アダーカー荒原》をタップして《神の怒り》のようなダブルシンボルの呪文を唱えにくくさせたり、白マナが必要な《物語の円》の使用を制限したりと、対戦相手にとってリシャーダの港は厄介極まりない存在となる。


そのため次第に環境は単色化へと傾き、メルカディアン・マスクスブロックの後に控えていた多色化をメインとするインベイジョン・ブロックからすれば目の上のタンコブとも言え、結果として《テフェリーの反応》や《サーボの網》のような露骨なアンチカードが登場する事となる。


その性能から特殊地形対策になるのは言うまでもなく、土地破壊のようなセミロック系からコントロール系、果てにはマナによる起動型能力の妨害と、とにかく用途が多岐に渡る。発売直後の日本選手権でもウィニーからコントロールまで幅広く使われて大暴れした。当然評価も大きく上がり、シングル販売価格も高騰し、一時は5000円台を記録した。


その凶悪っぷりからメルカディアン・マスクスブロック構築では禁止カードに指定されている。
スタンダード環境でもいつ禁止されてもおかしくないとまで言われていたが、ブロック落ちまで結局禁止される事はなかった。


と強力なカードではあるが、一応弱点もある。

色マナが出ないので多色デッキに投入すると色事故を起こす恐れがあるのだ。特にゴブリンスライのような土地の枚数を絞ったデッキだとまず事故を起こす。また尖ったビートダウンの場合起動にマナを回す暇がなく、テンポダウンに繋がりかねないので採用されない事もあった。スタンダード環境で禁止されなかった理由はその辺りにあるのかもしれない。
また、下の環境で使用している時は、《師範の占い独楽》や《石鍛冶の神秘家》のようなアップキープでのマナの使い道を置かれると、マナ拘束としての機能は大きく薄れてしまう。

その後、リシャーダの港はスタンダード・エクステンデッド環境でも猛威を振るった。

現在はヴィンテージ・レガシー環境で使用可能。
ヴィンテージではモックスなどが使えるので流石に見かけないが、レガシーではデス&タックスという白ウィニーや、ゴブリンなどの単色ビートダウン、また土地を主軸にして戦う土地単デッキなら《不毛の大地》と一緒に大抵採用される。
が、逆にフェッチランド+デュアルランドが頻繁に使われる関係でマナ拘束力は《不毛の大地》の方が上であり、3色デッキやクロックパーミッションなどには採用されず、そこまで見かけないカードである。


かつて日本選手権全体での使用枚数で、リシャーダの港が《山/Mountain》を上回るという事があった。



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最終更新:2025年04月22日 10:54