神貫(イフリート [断罪の炎人])

登録日:2012/07/29(日) 11:00:01
更新日:2024/01/15 Mon 09:08:18
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「オレはこの手で…

人間同士が争うことのない平和な世界を造りたいんだ」



「イフリート [断罪の炎人]」の登場人物。


ある国の内戦に巻き込まれたユウを助けた男。
傭兵団のリーダーであり、ユウの身の安全を保証する代わりに傭兵団の雑用をやらせていた。
前述の通り「世界平和」を望んでいる。





以下、全部ネタバレ








ユウに「イフリートの力」を与えた張本人(これはあくまで彼の予定外のことであったが)。傭兵団を率いていたのは改造に耐えられる優秀な実験台を集める為。神貫というのも本名ではなく、たびたび姿や名前を変えており、ユウを改造した時につるんでいた組織にはスコルピオと名乗っていた。

初登場はユウの回想の中であり、その後殆ど音沙汰も無く、物語は佳境へと向かう。

そしてユウとニナミは、実はユビキタスのリーダーであった咎人会の女幹部、銀龍と対峙。光の姫君――源三郎の孫、唯を助ける為に戦いを挑む。

その戦いの中、銀龍は語った。


「ユビキタスの…いや、私の目標は…

この手で…人間同士が争う事のない平和な世界を造りたいだけだ。

前にも言っただろう? 岩刀ユウ…」


なんと、銀龍が神貫だったのである(因みに本人曰く、女になるのはこれが三度目)。

更に彼もまたイフリートの力の持ち主であり、しかもそれは改造ではなく生まれつき持っているもの。ユウや他の能力者達は彼の遺伝子を組み込むことによってその力を得ていた。



【目的】

前述の通り最終目標は人間同士の争いを無くすこと。しかしそれは「イフリートを量産し自分達が全人類共通の敵となり人間同士の争いを無くす」というものであった。
イフリートが人種・国籍・宗教を問わず人類を攻撃し、その憎しみを全て受ける。そうすることで結果的な死亡者は最低限で済み、神貫は「十年で三億人は違ってくる」と語っている。

しかし、端から見れば傲慢な独善でしかない。



【実力】

化け物。この一言につきる。

イフリートの力を使わずともユウや赤銅を圧倒。いつの間にか相手を斬っているのが当たり前。更には非協力的な咎人会本部の実力者達をたった1人で全滅させる。
イフリートの力も凄まじく、ユウの放熱にも耐える金属を溶解させ、ニナミの決死の全身氷付けにも耐え、いとも容易く脱出している。
おまけに読心能力に長け、人の望む事、その人が運命だと思っている事が手にとるようにわかるという。
指揮能力や交渉力も優秀であり、前述の傭兵団時代では、どんな激戦区に赴こうとも団員はほぼ全員無傷で帰還。彼らを雇う為に政府の高官が自らやってくる程の信用を得ていた。



【最期】

そんな絶大な力を誇った神貫であったが、最期は神貫と同等の熱を放つユウと巨大な氷塊と化したニナミのあいだに挟まれ、体温が下がり、高熱に焼き切り裂かれる。

しかし、死に際に見せたその顔は、とても安らかなものであった。


「ああ…でも不思議だな…

オレは…ああいうのに負けたのかと思うと…

悪い気は…しない……な」



「本当に残念だよ。君がオレに従わない事はわかっているのに…オレは心の底からオレと共に追記・修正してほしいと思っている…本当に残念だ…」

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最終更新:2024年01月15日 09:08