池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)

登録日:2011/07/28(木) 17:54:38
更新日:2025/04/09 Wed 23:41:18
所要時間:約 6 分で読めます




石田衣良の小説『池袋ウエストゲートパーク』を実写ドラマ化したもの。
2000年にTBSで放送された。


原作版は最近終了した(またいつか復活するらしいが)かなり人気のある作品だがそれ以上に池袋ウエストゲートパークと聞くとこちらの実写版を思い出す人の方が多いと思われる。

大きな理由として
  • 今では考えられないぐらいキャストが豪華
  • 原作アレンジが上手く、原作を知っていても知らなくても面白い

と言った事が挙げられる。


豪華キャストというのは長瀬や加藤あい、窪塚に妻夫木に小雪、渡辺謙と挙げていったらキリがないくらい。

この時は一部を除いて殆どがまだ若手で知名度が今ほど高くなかったため出来た事である。実際にこのあとメインキャストは全員第一線で活動している。
原作アレンジで登場人物の性格や立ち位置は大きく変わっているため原作ほどのハードボイルド感はないが宮藤官九郎の脚本、堤幸彦の演出などか絶妙にマッチした上に役者の好演。更にストーリーも原作の事件を複雑に絡み合わせた結果、原作ファンでも楽しめるようになっている。
そのため、原作は原作、ドラマはドラマで割り切っていた方も多い。


ストーリーは連続放送時は小説一巻収録の「池袋ウエストゲートパーク」の話を全体的なテーマとして2巻の少年計数機や池袋内戦の話、オリジナルストーリーが盛り込まれている。

後のスペシャル版では三巻の骨音、四巻のラーメンの話がメイン。

ドラマ版から入った人は原作を読んだ事がない場合、雰囲気の違いにビックリすると思うがこちらもなかなか面白く、ドラマ版以降のマコトのトラブルシューティングが描かれているため気になったら是非チェックしてみてほしい。(ヒカルやマサなどは一切出ないが)



主な登場人物

  • マコト/長瀬智也
主人公にしてフルーツ屋店員、そして池袋のトラブルシューター。
「めんどくせぇ!」はある意味ドラマ版のマコトを象徴する口癖である。
ボーリングが異常に上手く、EDで川崎麻世LOVE、そしてマヨラーなどドラマ版の設定でマコトは原作よりも飄々としている。

ちなみに長瀬はこの後同じTBSの金曜10時枠ドラマ『タイガー&ドラゴン』『うぬぼれ刑事』・映画『真夜中の弥次さん喜多さん』『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』と他の宮藤官九郎脚本作品でもメインを張り、
2021年には宮藤作品で金曜10時枠のドラマ『俺の家の話』をジャニーズ事務所時代最後のソロワークスに選ぶ事になる。


  • ヒカル/加藤あい
ドラマ版のヒロイン的存在にしてドラマ~スペシャルを通じて最も救われた人物。
ほぼ原作通りの人物である。
ただし、「しいたけ」のアダ名やこけし好き等はやはりドラマ版ならでは。


  • マサ/佐藤隆太
マコトの親友にして原作よりも扱いが格段に大きくなった人物。彼をメインにした話は結構可哀想である。
木更津に非常に良く似た泥棒がいる。


  • シュン/山下智久
こちらも原作より大幅に登場している上にリア充にまでなってしまった。但し、ドラマ版での彼には悲しい結末が待っている

オタクで絵が上手く、彼が万引きしている所をマコト達が見つけなければ物語は始まらなかっただろう。


  • タカシ/窪塚洋介
池袋のカラーギャング、Gボーイズのヘッド。マコトやサル、山井とは高校が一緒。

ある意味ドラマ版池袋ウエストゲートパークを象徴する人物
原作との類似点は凄まじいカリスマ性とヤバさ、圧倒的な戦闘能力を持つ点くらいである。

ドラマ版の設定としてブス専、そして「キミモォ!Gボーイズにィ!は、い、ら、ない、くゎ?」と言った飄々とした感じは終盤まで崩れる事はなく、まさしく窪塚洋介の好演…というか怪演のたまものだろう。

彼が「GOーーー!」というシーンは必見であると思う。


  • サル/妻夫木聡
現ヤクザで元いじめられっこ。但しいじめられっこの影はなく、マコトとの久々の再開時には強気であったが泥酔した際にマコトさーんと同じようになってしまっている。
彼がメインの姫探しの話は小説にも収録されており、どちらも切ない。

未公開場面では長瀬、窪塚、そして妻夫木の3人が風呂に入っているという今ではほぼ絶対に見られないシーンがある。


  • ドーベルマン山井/坂口憲二
ドーベルマンの由来は高校の時にドーベルマンを殺したから。
但し、タカシには勝てなかった模様。
ほぼ原作準拠のキャラクターだがブラックエンジェルスに加入したり原作よりやりたい放題。
坂口憲二の鼻ピアスが見れるのは後にも先にもこのドラマだけだと思う。


  • 京一/西島千尋
バレエダンサーでタカシ並みのカリスマ性がある男。後にブラックエンジェルスを立ち上げてカラーギャングの抗争を引き起こす。

演じている西島さんは本物のバレエダンサーで真矢みきの旦那と言ったら分かる方も多いのでは?
かなりのイケメンである。


  • 吉岡/きたろう
マコト家と関わりのある刑事である。リツコLOVE。
原作よりもマコトよりの刑事ではない。


  • 浜口巡査/阿部サダヲ
ドラマ版オリジナルキャラクター
頼りない刑事で吉岡とセット。そして阿部サダヲの好演もあって腹筋崩壊マシーンである。
作中では撮影してるテレビのカメラに向かって怒鳴ったり、病院送りになった際には吉岡にポルノ小説を朗読してもらい、
布団に隠れてオナニーしてる場面もある
演者は昔他局でマコトと木更津のぶっさんそっくりの霊能力者2人と遭遇した刑事で、この5年後落語の世界でも二人と会うことになる。


  • リツコ/森下愛子
マコトの母。原作とは違った意味でぶっ飛んでいる。


  • カナ/小雪
原作の設定とは大分違った形でマコト達と関わる事になる。
ヤクザの愛人で幼児プレイとか…ゴクリ


  • 横山礼一郎/渡辺謙
池袋署の署長。原作ではマコトの親戚で頼れる兄貴的存在だがこちらでは血縁関係は一切なく、マコトと賭けボーリングをしてBMWを取られるなどある意味親しみやすい人物だったりする。
但し犯罪者は絶対に許さず、マコトにリカ殺害の容疑がかかった時は徹底的に追い詰めるなど容赦ない。それにはある理由が関係している。
若い頃のアダ名は「ハンサム」


  • リカ/酒井若菜
ヒカルの友達でシュンの絵をキッカケにマコト達とつるむようになる。
しかし影では援交を行っていた。
彼女が殺された事が物語の始まりである。


  • 蓮沼/Bro.KORN*1
池袋に進出してきた関西系暴力団「京極会」二代目会長。ドラマ版オリジナルキャラクター
幼児プレイを好む一方、その本性は目的のためなら手段を選ばずあらゆる悪事を平然と行う極悪人で、横山にさえ「あんたみたいに腐った男を見たのは初めてだ...」と震え上がらせたほど。



大体主要な所は上の人物だが他にも色々な俳優*2が出ているので是非チェックしてほしい。


スペシャル版ではRIZEもメインで登場している。
ファッションなどは時代を感じるが面白いので学生などは夏休み冬休みなどで是非レンタルして借りてほしい。まぁレンタル率は現在もそこそこ高いのだが。

再放送も内容が内容なので深夜帯である。



さて…最後に筆者が一番書きたかったセリフを書こうと思う。是非皆さんも街中で叫んでみてほしい。









ブクロサイコーーーー!!!!!!




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最終更新:2025年04月09日 23:41

*1 当時は「KORN」名義

*2 若かりし頃の遠藤憲一、古田新太などが出ている。