リアルバウト餓狼伝説SPECIAL

登録日:2025/06/06 Fri 11:50:00
更新日:2025/06/08 Sun 02:11:16NEW!
所要時間:約 10 分で読めます






最高の舞台が待っている。



『リアルバウト餓狼伝説SPECIAL』は、1997年1月にSNKが製作、稼働、販売した格闘ゲーム。
名前が長いので「RBSP」などと略される事も多い。





【概要】

『餓狼伝説』シリーズ第6弾。
前作でテリー達の物語がひと段落ついたためか、『餓狼SP』同様にストーリーが存在しないお祭り作品で、システムの見直しや新キャラの追加をはじめ、BGMやキャラデザの修正など様々な変更が加えられている。



【システム】

基本的な操作や大まかな部分に関しては前作のシステムを踏襲しているが、大きく変更されている部分もある。
特に餓狼独自のラインシステムは手前側が削除され2ラインに戻ったが、別ラインにいてもガード、ダッシュ、バックステップ、必殺技が使用可能となり過去シリーズと比べ大幅に使いやすくなっている。
コンビネーションアタックのルートが大幅に追加されて爽快感がアップ…したものの、コンボルートが全キャラほぼ同じになってしまうという弊害も発生。次回作で更に調整される事に。
前作で不評だったリングアウトシステムは「画面端の障害物が壊れた際に背中側を負っていたキャラ」が気絶するようマイルドに変更。ただしめくり気味の攻撃で壊したら攻撃していた側が気絶する場合があるなど、残念ながらマイナスイメージの払拭には至らなかった。


【CPU戦】

前作でローテーション制だったものから再び変更。
本作には6つの汎用ステージ*1が存在。ステージ1つき2~3キャラが振り分けられており、その中から1人が登場する流れとなっている。
内訳は、テリーorマリーorダック→タンor崇雷→アンディor舞or双角→ホンフゥorチンor山崎→キムor崇秀→ジョーorボブorフランコ→最初に戻る、の区分ローテーション。
ビリーは4人目、ローレンスは8人目固定の中ボスでラスボスはクラウザー。更にクラウザー撃破時に特定の条件を満たしていると隠しボスとしてナイトメアギースが登場する。


【リアルバウト餓狼伝説SPECIAL DOMINATED MIND】

1998年6月にPlayStationで発売された。開発は夢工房。こちらも名前が長いため「RBSPDM」や単に「DM」と略されることが多い。
当時よくあった家庭用への移植作品かと思いきや、性能不足で劣化移植になるくらいならと舵を切ったのか、
  • 新キャラ追加
  • 新技追加
  • ラインシステム廃止
  • スーパーキャンセル追加
をはじめとした大幅なアレンジが施されており、結果的にガワが同じだけでほぼ別ゲーと化している。
ついでにダックとボブのデフォルトカラーがRBのものに戻っている

またこちらはストーリーが追加。
ギース亡き後のサウスタウンを洗脳により支配しようとするホワイトと、父が眠るサウスタウンを守るために立ち向かうアルフレッドを中心に描かれている。
……というか、アルフレッドとホワイト以外は完全に空気でEDも共通となっている。

CPU戦も固定であるギース、ビリー、ホワイトを除くと非常に偏っており、基本はテリー、アンディ、ジョー、タン、チン、崇秀、ローレンスしか現れず、たまに舞、マリー、ボブ、山崎が出てくる程。
他のキャラは双角のみ1戦目、それ以外は2戦目限定で超低確率で登場するといったテーブルになっている。
元ラスボスのクラウザーや主人公のアルフレッドがこんな空気でいいのか*2


【登場キャラクター】

テリー・ボガード
声:橋本さとし
主人公。タイトル画面でボコボコにされている。
Tシャツの袖が餓狼SP時代のスタイルに戻った。

アンディ・ボガード
声:難波圭一
テリーの弟。括っていた髪を再び元に戻した。
奇襲などの変わった技はEXに引き継がれ、今まで以上にスタンダード寄りの性能に。

■EXアンディ・ボガード
声:難波圭一
隠しキャラ。
不知火流には光と影が存在するらしく、その影側の人。
他のEXキャラと異なり通常のアンディとは別人となっている。
『RBSDM』では他のEXキャラクター共々登場しない。

ジョー・東
声:檜山修之
ムエタイチャンプ。
KOFの影響を受けたのか更にネタキャラっぽくなってしまった。
パンツの柄が黄色から青色に変更されている。

不知火舞
声:曽木亜古弥
おっぱい忍者。衣装が餓狼SP以前のものに戻った。やったね!
そのためレオタード忍蜂が使えず潜在能力が変更された。

■ボブ・ウィルソン
声:森川智之
何故かカタコトで喋るようになったパオパオカフェ2号店の店長。
地味に前作からデザインがほぼ変更されていないキャラ。
唯一違う所があるとすればデフォルトカラーが緑色から青色に変わった事ぐらいか。

■フランコ・バッシュ
声:B.J.Love
どうしてこうなった筆頭。
異常にパンプアップされた肉体と引き換えにシリアスを失ったキックボクサー。
しかもこれだけゴツくなったのに体重はたった5kgしか増えていない
勝利メッセージだろうと戦闘中だろうとひたすら叫ぶキャラに。
ウオオオオオオオオオォォォォォ!!!
しかも技もほとんど変わってしまい、結果としてRBとは逆に弱キャラになってしまった。

ブルー・マリー
声:生駒治美
フリーのエージェント。
今まで脱いでいたジャケットを常に羽織るようになり露出度がダウン。クソッ、なんて時代だ!!
超必殺技がロック式の乱舞技になった。発生が遅いため連続技にはできないが出掛に無敵があり隙も小さめ。

■EXブルー・マリー
声:生駒治美
関節技を極めるのが大好きなドS。必殺技も関節技が多い。
EXキャラの中で唯一立ちモーションが通常と異なる。
EDではテリーに「ペット(意味深)にしてあげる」とか言いつつジョーはペット(本当の意味)扱い。

■ホンフゥ
声:森川智之
山崎を追い続けるクンフー刑事。赤いタックトップに黒のズボンに変わり、常にヌンチャクを振り回すようになった。
超必殺技からの派生技「爆発ジロー」はハイスコアのお供。

■望月 双角(もちづき そうかく)
声:石井康嗣
望月流の坊さん。ニュートラルモーションが変わった。
胡散臭さに厨二病が追加されてしまった。しずまれ!我が修羅よ!
まきびしが残っている内に特定の技を出すと硬直が無くなる強力なバグを搭載。

■山崎 竜二(やまざき りゅうじ)
声:石井康嗣
沖縄出身の闇のブローカー。
勝利メッセージ等が前よりも狂暴化しこの傾向はKOFシリーズで更に拍車がかかっていく。。
ドリルの派生モーションが段階によって大きく変わるようになったのは本作から。

■秦 崇秀(じん ちょんしゅう)
声:山口勝平
秦兄弟の弟の方。立ちポーズが正面で腕を交差させるものに変わった。
口調が丁寧語じゃなくなったために悪ガキ度UP。
必殺技のエフェクトが変更されて兄と更に差別化。
近接戦が主体になっているせいか飛び道具の天眼拳の発生が遅い。
なぜかホームステージが韓国のキムのテコンドー道場になっているが理由が分かるのは次回作のRB2になってから。

■秦 崇雷(じん ちょんれい)
声:山口勝平
秦兄弟の兄の方。弟と違いこちらは見た目はほぼ変化なし。
今回からちゃんと漢字と平仮名で喋ってくれるように。
天眼拳の貯め具合で威力とヒット数が変化したり、通常のジャンプ大攻撃で気を使うようになったりするなどかなりオーソドックスな性能に。

キム・カッファン
声:橋本さとし
偽善者正義のテコンドー使い。こちらも見た目の変更は皆無レベル。
『RBSDM』では超必殺技と潜在能力が逆になった。

■ダック・キング
声:コング桑田
テリーのライバル兼親友のストリートダンサー。服の色がオレンジに変更。
餓狼SPで死に技だった必殺技「ビートラッシュ」が潜在能力の派生に昇格、デッドリーレイブ式の乱舞技に。
しかし『RBSDM』では再び必殺技に降格。

ビリー・カーン
声:山西惇
ギースの側近だった棒使い。イントロではエレキギターをかき鳴らしている。
潜在能力が変更されたりで前作から弱体化したにもかかわらず安定して強キャラ。
『RBSDM』ではホワイトに洗脳されてしまっており中ボスを務める。

■EXビリー・カーン
声:山西惇
ギースを喪ったことで精神が崩壊してしまった。三節棍に「カトリーヌ」と名前を付けている。
EDでは舞の目の前で「マイ」に名前を変更して気持ち悪がられている。
通常版と違い潜在能力がそのまま。流石にガードキャンセルには対応していないが十分に強い。

■タン・フー・ルー
声:中井重文
テリーの師匠である八極正拳使いのおじいちゃん。
烈千脚が昇龍コマンドになりよくある無敵対空技に変更されている。
口から弾を撃ったり勝利ポーズで魂が抜けかけたりと妙にコミカルなキャラになった。

■EXタン・フー・ルー
声:中井重文
完全にボケが進行しちゃったおじいちゃん。もはやテリーの事すら認識できないレベル。
まさかの餓狼SPの性能を再現しておりコンビネーションアーツが無い。

■チン・シンザン
声:中井重文
太極拳使いのデブ。餓狼SPの頃よりもラフな格好になった。
『RBSDM』の追加超必殺技は 登場時に乗ってきた車で相手を轢く。 太極拳……?

■ローレンス・ブラッド
声:有田洋之
クラウザーの側近を務める闘牛士。
プロフィールで女子供を嫌っていたり、美形の男性専用挑発などからガチホモ疑惑がかけられた。
そこそこ強いのだが次回作では…

ヴォルフガング・クラウザー
声:B.J.Love
ムッキムキになって帰ってきた闇の帝王。本作のラスボス。
専用ステージのBGMは曲こそ変わったものの引き続きモーツァルトのレクイエム「涙の日」。
潜在能力の投げ間合いが2キャラ分離れていても吸い込むレベルで凄まじく広い。あとダサい。

ギース・ハワード
声:コング桑田
本作の隠しボス。
本人は前作で死亡しており、本作で登場するのは悪夢であるナイトメアギース。
CPU専用キャラのため性能も非常に高く、高速の烈風拳や疾風拳の連射に驚かされた人もいるのでは?
『RBSDM』では最初から使用可能で、特定条件を満たすと戦える乱入キャラ。キャラ選択画面の彼には天使の輪が付いている。

■アルフレッド
声:結城比呂(現:優希比呂)
『RBSDM』で主人公を務める飛行機乗りの青年。
実は本作よりもアーケード版次回作の隠しボスとしての登場が先だったりする。
飛行機乗りという設定からか空中で使う必殺技が多い。

■ホワイト
声:藤原啓治
『RBSDM』のラスボス。名前通り白いスーツと帽子で身を包み、顔にも白い化粧を施している不気味な男性。
格闘技経験がないためジャンプ・しゃがみ・ガードが出来ない代わりに食らうと気絶確定の飛び道具や威力の高いリバーサル専用技、移動中や一部技のモーション中が無敵になる自己強化技、極めつけは決勝ラウンドでKOした際に撃ってくる弾を食らうと無条件で負けになる「ブービーショット」など無茶苦茶な性能の技が揃っている。
ボス登場時のアニメーションはトラウマ。


追記・修正はナイトメアギースを倒してからお願いします。

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最終更新:2025年06月08日 02:11

*1 アメリカの砂浜、中国の山間部、日本のお堀、香港の商店街、韓国のテコンドー道場、ブラジルのジャングルの6つ

*2 アルフレッドはテリーと同じステージ、クラウザーとローレンスはドイツのクラウザーの城で同じステージ扱い