シュウジ・イトウ

登録日:2025/06/04 Wed 23:13:36
更新日:2025/07/16 Wed 13:28:23
所要時間約 7 分で読める、とガンダムが言っている





「戦え」、とガンダムが言っている


シュウジ・イトウはアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の登場人物。
某ガンダムファイターとは名前だけが同じだが関係はない
CV:土屋神葉


【概要】

マチュニャアンの前に現れた不思議な少年。
かつて、一年戦争時にジオン公国軍のエースパイロット、赤い彗星のシャアが搭乗していたMS「赤いガンダム」に乗る。
コロニーの外壁に謎のグラフィティを落書きしており、軍警からは指名手配されている。
イズマ・コロニーの使われていない地下を隠れ家として利用しており、赤いガンダムもそこに隠している。

ひょんな事からマチュのマヴとしてクランバトルに参加する事となった。エントリーネームは初戦のみAAAと酷く適当。
それ以降はHARAHERIMUSHI(ハラヘリムシ)*1に改めた。2戦目以降はハラヘリムシのプロフィール画としてわざわざピンクの幼虫の画を描き下ろしている辺り、当人も割合乗り気だったのかも知れない。
機体名も初戦時は急造マヴだったためかBLANK(空白)で通していた*2

見た目は青色の髪と赤い瞳*3が印象的で、ニャアン同様長身。ちなみに、髪色や目の色は月の御大将とほぼ同じである。そのお陰で「シュウジはジークアクス世界でのギンガナムでは?」なんて与太考察が挙げられた
服装は、ダボっとしたシャツとカーゴパンツを着ており、中にはアームロールタンクトップをインナーとして着用している。パイロットスーツがない為、この服装のまま赤いガンダムを操縦している。

コンチ

シュウジが子供用のゲーム機を手足やカメラ機能を取り付けて魔改造したミニロボット。シュウジが頭に大抵乗せている。
印刷機能や検温機能まで備わっており、餃子を作る事もできる程手先が器用で高性能なロボット。
7話でゼクノヴァによりシュウジが行方をくらました後は、以降ニャアンに着いている。

【人物像】

どこか浮世離れした性格であり、何かと掴めない所が多い。*4
また、度々赤いガンダムにあたかも意思があるかのように、「◯◯、とガンダムが言っている」と言うのが口癖。
独自の癖なのか人の匂いを嗅ぐことがあり、初対面のマチュとニャアンの髪の匂いを嗅いで、2人を驚かせている。

他にも、自身の目的の為にも死ぬ訳にはいかないらしく、クランバトルでの殺生にも躊躇いがなく相手のMSを撃墜している。

マチュの言う「キラキラ」に理解を示しており、シュウジはキラキラのことを「向こう側」と呼んでいる。コロニーの外壁や隠れ家に描いているグラフィティはキラキラを表しているものらしい。
大きめなグラフィティを描くためにスプレーやらを購入しているせいで金欠に繋がっているんじゃ…
隠れ家の壁もグラフィティで埋め尽くされており、ただ一方で家具の類はなく赤いガンダムとなぜか連邦軍のスペースランチがあるだけで生活感は皆無。


【パイロットとしての素質】

何処で習ったのか或いは独学なのかは不明だが、MSの操縦技術は卓越したものである。
オメガ・サイコミュが起動できていないとはいえフラナガンスクール首席のエグザベの駆るGQuuuuuuXに引けを取らない程立ち回っている。また、歴戦の猛者である魔女の異名を持つシイコの駆るゲルググのスティグマ戦術にも対応して、彼女の背後を取るなどその操作技術には目を見張るものがある。
実際、クラバでの動きを見た“シャアの乗る赤いガンダム”を知っているシイコやガイア、オルテガ等はシュウジの乗る赤いガンダムを「本物」や「相変わらず厄介」と評している。
また、後ろにも目を付けてると言わんばかりに後ろからの置きビームライフルをスレスレの所で回避したり、5話でニャアンに盾にされた時も即座に対応して防御に入り、直様反撃に出ている為反射神経も鋭い。

もっとも、確かな操縦技術を有しているものの常に余裕というわけではなく、戦闘時は結構真剣というか表情に危機感を滲ませている。

ニュータイプとしての素質もあり、赤いガンダムに付属しているビットも難なく使用することができる。もっとも、付属していた2つのビットはエグザベによって撃墜されたため使ったのは1話限りであるが。

【願い】

僕の願いはひとつだけ

それ以外は何も要らないんだ

シュウジには何やら赤いガンダムと共に地球へ行く目的があるらしく、地球へ行く為にガンダムスペース・グライダーを購入するお金を稼ぐ為クランバトルに参加した。
どうやらその目的には“薔薇”なるものが関わっているようだが…?

【作中での動向】

赤いガンダムに乗り、イズマ・コロニーの外壁にグラフィティの落書きをしていた。軍警から追跡されるも卓越した操縦技術で難なく振り切る。
その後、赤いガンダム追跡のためにやってきたエグザベの駆るGQuuuuuuXと接触し、宇宙での小競り合いが始まるが、取っ組み合った末コロニー内に入り、市街地上空での戦闘に入る。だが、軍警の介入もありそのドサクサに紛れてその場から一時撤退した。

マチュが軍警を倒すためにGQuuuuuuXに乗り込み、アラガのザクと宇宙にて戦闘が勃発した時に再び現れ、マチュを「キラキラ」へと導いた。

その後のシュウジ本人の登場は3話からで、自分の描いたグラフィティに目を輝かせて見ていたマチュと遭遇し、いきなりそっと抱き寄せて彼女の髪の匂いを嗅いだ。
その直後インストーラーデバイスの取引のためにその場にニャアンもやって来て、所持金でデバイスの代金を払おうとするが、そこに割り込んだマチュがぶつかった拍子にお金を川に落としてしまう。*5
腹の虫の音が鳴るほど空腹で困っているシュウジだったが、マチュから一緒にクランバトルに参加しようと誘われる。
それを聞いたシュウジは2人を赤いガンダムを収納している隠れ家に連れて行き、

「戦え」、とガンダムが言っている

と言い放った。
これに2人は虚を突かれるが、即座にマチュがニャアンにどうするのか聞く。ニャアンはどこか渋々ながらもシュウジにデバイスを渡し、受け取ったシュウジはマチュのマヴとしてクランバトルに出場した。

クランバトルでの初陣では、実戦やMS操縦にまだ慣れておらず追い詰められていたマチュに語りかけ、再び「キラキラ」を見たマチュを覚醒へと促した。また、ガンダムハンマーを用いてマチュの援護をし、勝利へと導いた。

4話以降は、マチュとのマヴ戦で連戦連勝を重ねて行き、スペース・グライダーを買うお金も順調に集められていた。
目標金額目前というところでシイコとの命を賭けたクランバトルが勃発し何度か危うい場面に陥るものの、持ち前の操縦技術やニュータイプ能力で切り抜けていった。

だが、トゥウェルブズとのクランバトルでは赤いガンダムがこれまでの連戦で武装を失っており、装備も碌にないためドゥーが搭乗したサイコ・ガンダムのビーム砲に翻弄されてしまう。更にはこの機に取り締まろうとやって来た軍警ザクに追われ、ニャアンの乗るGQuuuuuuXと共に何とか逃げて高架下へ隠れる羽目に。
その時、ニャアンからマチュもガンダムも置いて2人で何処かへ逃げようと提案されるが、その直後赤いガンダムが突如発光しゼクノヴァが起きる。そして、その光に吸い寄せられる様にシュウジはコックピットへと浮かび上がって行った。

向こう側が…見える……

そう言い残し、大きな光に赤いガンダムと共に包まれて何処かへ行方をくらましてしまった…。


暫く音沙汰が無かったが、11話では思念体としてマチュの前に再び現れ、彼女をシャアとキシリアが対峙している場所へ導いた。

実はシャアとは面識があり、シャアはシュウジのニュータイプとしての素質を見抜き*6、彼に赤いガンダムを譲渡していた。
だが、シャアによるとシュウジは薔薇の少女に取り憑かれてしまったとの事らしいが…。


【人間関係】

クランバトルのマヴ。彼女の戦闘を手助けしている。
匂いを嗅いだ時に「君も向こう側、見えた?」と話しかけており、醸し出す不思議な雰囲気で彼女を八つ裂き光輪でも放ちそうなポーズを取るほどドキドキさせた。
マチュからは不思議な雰囲気や生き方に憧れを抱かれている。
一方でガンダムの代弁者としての言動に関しては当初はあまり信じておらず、シュウジ本人の意思を言い換えた物だと捉えていた。
ただ、シュウジの発言をよくよく追っていくと、マチュにかける言葉には「と、ガンダムが言ってる」というお決まりの〆が少なく、マチュに対しては彼自身の感想を伝えることも多かったことが窺える。
また、マチュが抱くシュウジへの独占欲が当初はかなり強かったのだが、地球での経験やシャアの忠告を経た第11話ではシュウジに他にララァという大切な人がいると知るや否や彼女が下した決断は…
「ララァは私が守る!シュウジの大切な人だから!」

最初はインストーラーデバイスを注文し、届けに来てくれた運び屋と客の関係であったが、マチュを交えた関わりもあり親交を結ぶ。
いつからかは不明だが、シュウジの事をシュウちゃんと呼ぶ。
5話でマチュとの代わりにクランバトルに出場した際は、すぐにニャアンが乗っている事に気づき、7話で再びマヴを組んだ時も再び乗っている事に一瞬疑問を抱くが、「まぁ面白いからいいけど」と話している。

恐らくソロモンでのゼクノヴァにより、赤いガンダムと共に飛ばされた場所でシュウジと出会った。
シャアからニュータイプとしての高い素質を見出され、彼から赤いガンダムを譲渡される。
なので第4話における「赤い彗星からガンダムを譲ってもらった」というマチュの推測はまさかの大正解であった

【立体化】

2025年5月にFiguarts miniにてデフォルメフィギュアがマチュとニャアンと共に発売された。
また、見上げる見守る「るかっぷ」シリーズがマチュと共に2025年の12月に発売される。

【余談】

  • テレビ放送間近に公開されたPVでは、赤く頬を染めて何処か色気のある様相をしており、インナーから鎖骨部分がはだけていた場面が映され、視聴者から「お色気担当」なんて言われていた。実の所は単なる風邪であったが

  • 担当声優の土屋氏はパンフレットのキャストコメントにて、シュウジのキャラ的に掴みどころの無さが演じる上で難しかったが、オーディションの際の「ある台詞」を基にキャラクターを構築して、それを基軸に演技の指針が決まりアフレコに臨んでいると語っている。また、その認識は鶴巻監督と共通しているとの事。

  • ガンダムに乗る、MS同士の戦いに身を投じる、日本風のコロニーに住んでいる、「シュウジ」、という要素の偶然の一致により、アニメ放送直後からシュウジはシュウジでもシュウジ・クロスこと東方不敗マスター・アジアと引っ掛けてネタにされてしまっている。


  • 名前そのものは漢字にすると「終始糸冬」というメタ的な意味が込められていると考察されている。


「追記・修正しろ」、とガンダムが言っている

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最終更新:2025年07月16日 13:28

*1 名前の由来はいつも腹を空かせているため。

*2 ちなみにマチュの方も初戦時の機体名はUNREGISTERED(未登録)であった

*3 マチュやニャアンの様に目にはハイライトが入っていないが、劇場先行版の特典2弾に書かれているキャラクターデザインを担当した竹氏のメモによると、シュウジの目のハイライトには法則があり、ガンダムに乗っている時や絵を描いてる時は一瞬子供っぽい表情になったり目を輝かせたりするとの事。

*4 本作の監督を務めている鶴巻氏も劇場先行版のパンフレットにて、「ガンダムの妖精みたいな人」とデザインの発注の際にそう話していた事をインタビューで語っており、掴み所のない少年として描いているとの事。

*5 取引価格は5,000ハイト。我々の世界でどれほどの価値かは不明だが、ニャアンが「本当に払えるの?」と訝しむくらいなので一個人が現金一括で払うには高すぎる物なのであろう。それの代金を落としたのに誰も焦らなすぎである

*6 シャアからは「私が見込んだ以上」と評されており、同志になって欲しいと思われるほど。

*7 ニャアンは直前にコア・ファイターで脱出済み。