サヤ(BLAZBLUE)

登録日:2013/11/25 Sun 22:47:00
更新日:2024/10/07 Mon 14:01:19
所要時間:約 6 分で読めます




サヤ(BLAZBLUE)とは、格闘ゲーム「BLAZBLUE」に登場するキャラクターである。
CVは近藤佳奈子




【人物】
主人公であるラグナジンの妹。金髪で、きれいな緑色の目をしており、ジンとよく似ている。
教会で、二人の兄と育ての親であるシスターと暮らしていた。

そんなある日、テルミが教会を襲撃。
シスターは殺害され、自身とジンは誘拐されることとなってしまう。
ちなみに、本来はサヤのみがターゲットとされていたが(レリウスの依頼による)、テルミがジンの力に目を付け、一緒に連れ去られることとなった。


その後、レリウスの手により、彼女を元として新たな「次元境界接触用素体」が製作されることになる。
それが「Λ-11-」、「μ-12-」、「ν-13-」である。
3機の内、μは特にサヤと瓜二つであり、ラグナもジンも最初にノエルを見たときは驚きを隠せなかった。
「失敗作」とされるノエルとは違い、Λもνも胸があるため、成長すればけっこうなサイズになると思われる。
料理の腕については、ポイズンクッキングの片鱗を見せているとかいないとか。






「イカルガの英雄」として名をはせたジンと違い、本編開始時では行方不明となっており、出番はもっぱらラグナの回想シーンである。
ラグナを「兄様」と慕い、親密な関係であったことが度々描写され、そのことでジンからは嫉妬の感情を向けられていた模様。
ジンとはよく喧嘩をしていたらしいが、関係自体は良好であったようでドラマCDでは3人で仲良くしているシーンがある。ジンのことは「ジン兄様」と呼んでいた。
ジンをも超える術式適正を持っていたが(レリウスはそのことに目を付けた)、体が弱く病気がちで、よくラグナに看病されていた。






ラグナに対する想いは強く、クローンである素体たちにも影響を及ぼしている。
νやノエルが劇中でラグナとのことを思い出したり、彼に対して愛情などの強い感情を抱くのは、元となったサヤの影響とされている。
素体としての記憶を持っていなかったノエルが、CTでラグナに助けられた際に無意識の内に涙を流していたりと、その想いの強さは相当なもの。

一方で、ジンのことはCTのνストーリーや小説版CTなどでちょろっと触れられる程度で、あまり意識はしていない。
ラグナに対しては感情豊かに接するνでも、ジンの時はいつもの機械口調である(上記のストーリーでは、νの夢の中であったためか、普通の話し方をしている)。
長男と次男でえらく差があるものである。




誘拐されてから行方が知れず、ラグナの旅の目的の一つとなっている。
生存はしているようだが……。







ネタバレ注意




CSにおいて、ノエルを救い出し満身創痍となったラグナの前に、レリウスらを引き連れ一人の少女が現れる。
長い紫色の髪をし、目は赤く、古風な口調と服装をした少女。「帝」と呼ばれた少女にラグナは叫ぶ。



「サヤ……サヤ、てめぇ!」



行方不明であったサヤは、ラグナと敵対する組織「世界虚空情報統制機構」の頂点・「帝」となっていたのだ。
髪の色や目の色が全く違うのは彼女を依代としている「帝(冥王・イザナミ)」の影響。この時話しているのは正確にはサヤではなく「帝」である。なおイザナミの憑依の際に、サヤの魂はハザマの手によって文字通り壊されてしまっている。
この姿でのCVはゆかな



膨大な魔素の塊とされる「帝」の依代に、高い術式適正を持つサヤは適任であった。
「帝」にも「良い器」と評されている。レリウス曰く、「奇跡」に近い器とされる。通常の器ならば帝、冥王・イザナミが入った時点で2日も経たぬ内に肉体が崩壊してしまうという。


完全に別人となっているかと言われればそうではなく、「帝」もまた肉体であるサヤの影響を強く受け、
簡単に始末できたはずのラグナを見逃したり、次作CPの序盤にラグナの前に現れ、単刀直入に「自分のモノになれ」と勧誘した。
しかも「ユウキ=テルミの首をやろう」とまで言い出す。
自分に憑依したものにまで影響を与えるほどに、彼女のラグナに対する執着じみた感情が強固であったことを証明した。
なお、テルミはこれを「混ざりが薄い、あるいは混ざりすぎた」と推測している。
実際、その肉体には「サヤの魂」の半分が残っており、かなり混じった状態となっていた(もう半分はノエルに宿っている)。


相変わらず長男>>>>超えられない壁>>>>次男であるようで、ジンたちの前に現れた際にはジンそっちのけでラグナを気にする言動をしている。



CPのストーリーモードのラストにて、ラグナの「蒼の魔道書」が帝に強制的に暴走させられる、という衝撃的な展開が起きた。
このとき、帝が「目覚めよ、獣」と言った直後にラグナが暴走しており、その後のCGではラグナの背後に黒き獣のようなものが現れていた。
如何なる法を用いているのかは不明。

因みにギャグシナリオにて料理の腕はノエルと全く同じと本人の口から語られている。


















以下、本編の核心についてのネタバレ



「サヤ」という名前は、上述した人物のみの名ではなく、更にもう一人、「サヤ」と呼ばれる人物がいる。「第一接触体(ジ・オリジン)」、つまりマスターユニット・アマテラスの中にいる少女である(なおこの「サヤ」のCVもゆかな)。史上初めて、マスターユニットに接触することに成功した素体で、神と呼ぶにふさわしい力を持った存在(ノエルはその分身とされ、実際マスターユニットの中の少女は大抵の登場人物たちから「ノエル・ヴァーミリオン」と呼称されていた)。
しかし、素体たちの力を恐れた身勝手な人類によって引き起こされた「素体戦争」の最終局面、実の兄である「黒き獣」によって食い殺され、同時に世界は滅んだ。その後の世界は、マスターユニットの力に依って再構築された世界である。その後は、マスターユニットの核ともいえるオリジンの手によって世界は何度も繰り返され、ナインを始めとした真実を知った面々には強い敵意を向けられることになる。特にナインは、自分の大切な家族の死を何度も見せつけられ、自分たちが必死で戦った「暗黒大戦」が繰り返されてきたことに激しく憤り、ノエルに対して激しい怒りをぶつけていた。
この世界はそんなオリジンが造り上げた「願望」とされ、他の者が如何に新たな世界を構築しようとしても、より上位の存在である彼女によって無効化されてしまう。そこまでしてオリジンが望む「世界」とは何か?それこそが最終作の副題「神の観る夢(セントラルフィクション)」に隠された物語の核心であった。












以下、最終局面のネタバレ












『俺』だよ。俺自身がサヤの『願望』……。俺が『神の観る夢』だ。




サヤの、オリジンの願望は世界ではなく、たった一人の人物であった。それはラグナ=ザ=ブラッドエッジ。彼女の兄である。素体戦争時、サヤは最終的に兄と敵対する形(彼女曰く「捨てられた」)になったが、兄による自身の救済を夢見た彼女は、再構築した世界に、必ずなければならない要素、「ラグナの存在」を付け加えた。イレギュラーであり、「蒼の継承者」であり、自分の分身であるノエルでさえも必ずしも存在する必要はないが、「ラグナ」だけは必ず存在し、彼に死が訪れた時必ず世界はリセットされる。彼女のラグナに対する想いは、ニューを彷彿とさせる病的なもので(置かれた環境を考えれば無理もないが)、最後のラグナとの会話で、それが現れている。


いらない、あんな世界嫌い、大嫌い、全部なくなればいい。

私は……兄さまだけがいれば……それでいいの。



BLAZBLUEの物語は、兄との再会を望む、一人の少女の壮大過ぎる「願望」の物語だった。マスターユニットの中に魂として残っていたオリジン、サヤは、最後にようやく兄と再会を果たすことができた。そして少女の「願望」が叶う時、世界にとっての「悪夢」は終わりをつげ、「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」の存在は、世界から消えることとなり、夢の中にあった世界は「悪夢」から解き放たれ、その行く末は世界で生きている者達の手に委ねられていくことになる。




サヤ……俺を待っていてくれて……ありがとう。



信じていました。







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最終更新:2024年10月07日 14:01