八葉一刀流(英雄伝説)

登録日:2014/09/20 (土) 09:52:49
更新日:2020/03/02 Mon 14:01:25
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八葉一刀流(はちよういっとうりゅう)とは、英雄伝説軌跡シリーズに登場する武術(剣術)の流派である。


【概要】

東方出身の剣士である《剣仙》ユン・カーファイによって創始された東方剣術の集大成とも言うべき流派。
ゼムリア大陸西部ではあまり馴染みがない刀や太刀を使用する剣術で、同じ八葉一刀流でも一の型から七の型までさらに細かく分かれている。

どの人物も八葉では最初の段階で全ての型の基礎を叩き込まれる事が習わしであり、ユン老師自らその人物の象徴となる何れかの型を授けられる。
初伝・中伝と経て、奥義伝承を終える事により免許皆伝、といった具合にレベルが分かれる。
基礎を学ぶ段階で重要なことは一通り盛り込まれているらしく、作中では「老師の下を離れた時点で“奥伝”に至る道筋は出来ている」と語られている。
実際リィンは初伝で登場して以来、同門の剣士から技術的な指導を一切受けることなく奥義伝承の試しを受けるまでに至っている。

あまり知れ渡っていない(少なくとも帝国では)流派らしいが、帝国の武の双璧であるアルゼイド流のように「武の世界」で生きているものならば多くの人物が知っている。
アルゼイド流の筆頭伝承者であるヴィクター・S・アルゼイド子爵は、娘のラウラに「剣の道を極めれば、必ず八葉の者と出会うだろう」と伝えており、およそ剣術というカテゴリでは作中でも最高峰に位置する存在である。

また八葉一刀流を修めているものはやたらと遊撃士協会に縁が深い人物ばかりなので、遊撃士内ではそれなりに知られている模様。

《剣聖》
老師による奥義伝承の試しを受ける事により一~七のいずれかの型を修める事に成功した皆伝者は、《理》に至る達人として《剣聖》と呼ばれるようになり、弟子を取る事も自由とされる。
余談としてシリーズ中では基本的に「剣聖」といえばカシウスの事を指し、「風の剣聖」といえばアリオスの事を指す、といったように使われるため、アリオスを指して単に「剣聖」と呼ぶ事はほぼ無い。
作中で《剣聖》の称号を授かるリィンを含めるとシリーズ中では現在3人の《剣聖》が登場しているが、《一》《二》《七》以外の型の《剣聖》の存在を匂わせるような発言は作中に一切無く、リィンへ宛てたユン老師からの手紙にもカシウス、アリオス、リィン以外の直弟子の存在は書かれていなかった為、他の《剣聖》は現在の所いないと予想される。

《理》
武術においての一つの到達点であり、型の反復や反応、筋力や練気を越えた所にある絶対的な次元。
剣や武術のみならず兵法など、あらゆる物事の本質を捉え、識るだけでなく自在に操る事のできる境地。
シリーズ中でその領域に達していると明確に描写された人物は、《剣聖》の称号を持つカシウス、アリオス、リィンの3人とオーレリア。
アルゼイド子爵も実力は当然の事ながら、初対面時に手合わせする事無くリィンの本質を見抜く等、《理》に至っていると見られる描写があるが作中では特に言及はされていない。
またリィンの見立てではデュバリィやラウラも《理》に近い位置にあるらしい。
当然ながら八葉一刀流の開祖である《剣仙》ユン・カーファイも至っている境地だと思われる。

《観の眼》
あらゆる先入観を排し、あるがままを見て本質を捉える事が可能であり、気配察知などもこの能力の一部である。
《理》にも似た能力であり、作中では主にリィンが使用したがオーレリアも彼以上の気配察知を見せリィンを驚かせた。
作中では描かれていないが閃Ⅲ時点でリィンはクルトにも《観の目》を教授しているらしく、閃Ⅳではクルトも高い洞察力を見せた。

《千里眼》
開祖である《剣仙》ユン・カーファイ老師の持つ能力。
《観の眼》の発展型のような、まさに《千里眼》と言うべき恐るべき洞察能力であり、遠くの地で起こっている物事をまるでその場にいるかの如く知る事ができるようである。
実際リィンと直接会う事なく閃Ⅰにて中伝を授け、閃Ⅲでは《灰色の騎士》として名を馳せるリィンの活躍や置かれている状況を把握し、閃Ⅳ時点でさらに強まり暴走する鬼の力をリィンが制御できるようになったという事実を知っており、彼に剣聖の資格有りと判断し事前にカシウスにリィンへの奥義伝承を託した。

【構成】
  • 一の型 《螺旋(螺旋撃)》
カシウスが皆伝した型。
その名の通り、回転の動きを利用して強烈な一撃を生み出す。
リンによると武術の基本であり応用でもある、この型から派生する技は数え切れない程にあるとの事。
そして「《螺旋》を極め、《無》を操る者が全ての武術の極みたる『理』に至れる」という。

  • 二の型 《疾風》
アリオスが皆伝した型。
高速移動から連続で斬撃を放つ。
ゲームでは攻撃範囲内の敵を連続で斬り離脱する技として登場している。
派生技として衝撃波で追撃する秘技「裏疾風」が確認されている。

  • 三の型 《業炎撃》
上段に構えた太刀を爆炎と共に振り下ろす技。
派生技として剣に纏った炎が龍の姿に変化する「龍炎撃」がある。

  • 四の型 《紅葉切り》
リィンによると八葉の初伝クラスの技。
作中でリィンが使用した際は頑丈な南京錠を見事に切り裂く技の冴えを見せた。
ゲームでは敵とすれ違いざまに斬る攻撃で、遅延効果が付いた技として登場している。

  • 伍の型 《残月》
居合いの構えから放つ抜刀術。
主にカシウスの弟子であるアラン・リシャールが使用する型として登場。
作中では相手の攻撃に対して放つカウンター技として登場している。
また秘技「桜花残月」というこの型の派生技と思われる技が確認されている。
武装の無いヴァリマール搭乗時にも使用可能であるため、素手状態でも応用できる模様。

  • 六の型 《緋空斬》
燃える斬撃を一直線に飛ばす技。
飛び道具として使いやすいためか、閃の軌跡3、4では作中のイベントシーンでも度々登場する。

  • 七の型 《無(無想覇斬)》
リィンが皆伝した型であり、《八葉》を真の意味で完成させる一刀。
閃Ⅰの限定ドラマCD内にてユン老師がリィンに授けた型である事が判明した。
秘奥義は一~七の型の各技を流れるように叩き込む「奥義(絶技)・無仭剣」。
またリィンによる「無想神気合一」という技も存在し、帝国に蔓延りドライケルスの魂をも蝕んでいたイシュメルガの呪いを弾き返す程の力を発揮する。
その極みは他の型よりも遠く会得難度は最も高い。
老師曰く「無明の闇に刹那の閃きをもたらす剣」。

  • 八の型《無手》
剣を失った時に使用する格闘術。
ゲームでは掌底による打撃での攻撃となっており、「破甲拳」という必殺技が登場している。
八葉の型の一つではあるが緊急時に使用する側面が強く、剣が無くとも他の型の技も一部応用して使える模様。。
リィンがユン老師に徹底的に叩き込まれた型だという。


▼その他の技
「〜の型」以外にも多数の技が登場しているが、これらの位置付けは現状明らかになっていない。
名称から何らかの共通点が推測されるものは以下の通り。

○烈波(烈破)
  • 鳳凰烈波
奥義。高速回転を行う事で鳳凰を象った炎を纏って敵を粉砕する。

  • 風神烈破
奥義。超高速の斬撃を無数に与え、風を纏った強烈な一撃で敵を殲滅する。


○〜ノ太刀
いくつか存在する八葉一刀流の技。
閃Ⅱの技の説明文によると終ノ太刀は八葉一刀流の奥義にあたる。

  • 焔ノ太刀
リィンが使用。太刀に焔を纏わせて行われる三連斬り。
後に蒼焔ノ太刀へとパワーアップする。

  • 七ノ太刀・落葉
リィンが使用。落葉が舞い散るの刹那の間に連続斬りを行い、最後に周囲を斬り払い斬撃を発生させる技。
後に「七ノ太刀・刻葉」にパワーアップし空蝉が発生するようになる。また、神気合一中は「灰ノ太刀・滅葉→絶葉」に変化し、更に鬼気解放中は「終ノ太刀・黒葉」となる。
アネラスも落葉という技を使用するが内容は全く異なり、別の技と思われる。

  • 連ノ太刀・箒星
リィンが騎神搭乗時に使用。その名の如く無数の光の箒星が降り注いで敵を討つ。

  • 終の太刀-黒皇-
アリオスが使用する絶技。空高く跳躍し強烈な一撃を見舞う。

  • 終ノ太刀・暁
リィンが使用する奥義。閃火を纏った太刀で連撃を浴びせ、無明を切り裂き空を暁に染める。

  • 終ノ太刀・黒葉
鬼気解放時のリィンが使用する。
詳しくは上記を参照。

【使用者】

◯《剣仙》ユン・カーファイ
八葉一刀流の創始者。リィンからはユン老師と呼ばれている。作中では未登場だが、回想シーンにて細身で東方風の衣装を纏った老人であることが確認できる。
基本的に大陸各地を放浪し、ふらっと現れてはふらっといなくなる気ままな人物。あちこちに知り合いがいるようで、リィンの義父であるシュバルツァー男爵や、明言こそされていないが帝国軍名誉元帥のヴァンダイク学院長とも友人関係にあるようだ。
ユミルの土地を気に入っているようで、結構頻繁に訪れているらしい。そのためユミルの住民全員と顔見知り。饅頭やら折鶴といった東方由来の文化をユミルにもたらしてもいる。
「鬼の力」を制御するため弟子入りしたリィンを自身の最後の弟子であり八葉一刀流の後継者として育て、その教えはリィンの中で強く根付いている。
70を超える高齢ながら、その実力はアルゼイド子爵と互角という化け物。
帝国の情報局の追跡をあっさりと撒けるほど身のこなしの自由度も高い。
また《千里眼》とも言えるほど高い洞察力を持っており、直接会わずとも弟子のリィンが置かれている状況をほぼほぼ見通していた。
現在本編での登場が待たれる人物ではあるが、製作者からは出さない方がいいかも、と発言されたりと登場が危ぶまれている。
閃Ⅲの時点では「龍脈」が枯渇し人の住めない不毛の地と化している大陸東部に向かっており、そのため弟子のカシウスと連絡を取り自分の代わりにリィンの奥義伝承の立ち会いをするように指示している。
閃Ⅰの頃には後姿だけ確認されていたが、閃Ⅳではついにその姿が公となった。

◯《元剣聖》カシウス・ブライト
一の型《螺旋》の皆伝者。
老師より一の型と七の型を授かった。
《理》に至った達人で、単純な戦闘力のみならず優れた戦略眼も持つ人物。
作中では既に剣を捨て、ダン・ラッセルから基礎を教わった棒術に得物を切り替えてしまっているがその凄まじい実力は健在である。
閃Ⅲ以前まではシリーズ通して《剣聖》と呼ばれていたが、閃Ⅳ時点では《元剣聖》と呼ばれるようになっている。
しかし閃の軌跡Ⅳにて再び剣を手にし、老師に託されたリィンへ奥義伝承を務める。
詳しくは個別項目で。

◯《風の剣聖》アリオス・マクレイン
二の型《疾風》の皆伝者。
遊撃士協会クロスベル支部に所属するA級遊撃士で、その名は各国に知れ渡っている。
カシウスと同じく《理》の境地に至った達人で、《剣帝》や《赤の戦鬼》と同等と評されるほどの凄まじい実力者。
「疾風」やニの型の秘技「裏疾風」のといった技を主力とする。
詳しくは個別項目で。

アラン・リシャール
伍の型《残月》の使い手。
カシウスから教わったようだが、その後自分なりにアレンジを加えたようで純正な八葉一刀流ではない。
皆伝者ではないが、それでも《剣聖の後継者》と呼ばれ、執行者に匹敵する実力を持っている。
詳しくは個別項目で。

アネラス・エルフィード
リベール王国の遊撃士で八葉一刀流の使い手。
ユンの孫だが直弟子ではないらしい。
八葉一刀流の型や技などの技術的な面に関しては学び終わったため、それをどう扱うかを学ぼうとしている。
リィンと面識はないが老師の孫として存在は知られており、潜在能力はかなりのものらしい。
詳しくは個別項目で。

◯《剣聖》リィン・シュバルツァー
閃の軌跡の主人公であり、七の型《無》の皆伝者。
自分の中に眠る「力」を制御するために本編より7年前にユン老師に師事するが、限界を感じ初伝を授かるのみに留まっていた。
ユン老師に「《八葉》を真の意味で完成させる一刀」「最後の弟子」として見定められ、極みへの道程が最も険しい七の型を伝授された。
全ての型に触れつつ《無》の先を極めんとしており、作中では七の型以外にも一~八の全ての型の技を使用、奥義である無仭剣でも全ての型を披露している。
紆余曲折あって中伝を授かるレベルまで成長し、閃の軌跡Ⅳにて奥義伝承の試しを乗り越え、七の型皆伝者となり剣聖の称号を授かった。
《風の剣聖》のように頭に一文字冠するのはどうかというオリヴァルトの提案があったが今の所は保留となっている。
候補は《灰》《閃》《暁》《零》等。
詳しくは個別項目で。


他にもマクシミリアン・シードやユリア・シュバルツがカシウスから剣の指導を受けており、八葉一刀流の影響も少なからず受けているとは思われる。
しかし作中で八葉一刀流の技を行使する場面がないので、使い手と言えるほどの指導を受けているわけではないと考えられる。




追記・修正は八の型全てを修めた方がよろしくお願いします。

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