登録日:2015/03/08 (日曜日) 21:00:00
更新日:2024/12/28 Sat 17:48:02
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博多南線(はかたみなみせん)は、
博多駅と博多南駅を結ぶ
JR西日本の鉄道路線である。
概要
皆さん、不思議に思った違いない…。
何で在来線なのに新幹線が走ってるんだよ?と。
何故かと言えば
山陽新幹線の博多駅から南に9.2km離れた車両基地までの回送線を旅客線化した路線だからである。
同じように回送線を旅客線化した路線は、他にも
上越線の越後湯沢~ガーラ湯沢間や
東京メトロ千代田線支線綾瀬~北綾瀬間がある。
しかし、上越線の場合はガーラ湯沢を開通させる際に法律の届出上、並行する上越線の支線扱いにしたに過ぎない。
千代田線も普通に回送線を旅客しただけであるが、ここの路線にはかなり複雑な経緯がある。
1975年の山陽新幹線開通後、車両基地のある那珂川町は都市開発もあり次第に発展していった。
しかし博多への交通アクセスが物凄く悪く、西鉄バスでは1時間もかかり不便極まりなかった。
そこでJR西日本に「回送線に乗せて」という交渉が始まったのは言うまでもない。
しかし、国鉄分割民営化時に
という法律ができたのだが、
JR九州に新たな在来線を作る余力など皆無であり、その問題解決の為にJRと地元住民との交渉は15年にも及んだ。
最終的に「線路の保有と列車の運行・管理はJR西日本、博多南駅の業務はJR九州に委託する」ということになった。
JR西日本が法律上の摩擦解消の為に名目上の新たな在来線を作り、そこで運行するという形で妥協した。
その結果、日本の路線で唯一「線路、車両、駅全て新幹線の物を使用し運行する在来線」という特殊な路線が誕生する事になった。
博多駅へバスでは1時間かかった所要時間は10分まで大幅に短縮されて、沿線住民が大喜びしたのは言うまでもない。
また、博多南駅が開業したことで、市街地の発展が加速し住民も乗客数も漸増。2018年には那珂川町が単独市制を果たし那珂川市となった。
因みに開業から20年経った2010年には、遂にJR西日本に博多南駅の営業が譲渡された。
2011年に全線開業した
九州新幹線は多くの人に喜ばれたが、博多南線利用者にとっては死活問題であった。
「
九州新幹線のダイヤの為に博多南線が減らさせれてしまうのではないか?」と。
しかし、朝夕は兎も角、日中は1時間に1本しか運行しない為に線路容量に余裕がある上にある程度の需要があること、そもそも九州新幹線はJR九州、博多南線がJR西日本所属の為、両社の話し合いの結果休日朝の上りが2本削減された以外は特に減らされる事なく現状維持が保たれた。
運行形態
博多南線内のみ運行
下り2本・上り7本
山陽新幹線直通
早朝の上り5本、夕方の下り2~3本
それ以外の時間は1時間に1本
となっている。
車両はホーム有効長の関係から、山陽新幹線の8両編成が使われる。かつては4・6両編成の列車もあったが、それらは全て引退済み。
駅一覧
(といっても2駅しかないけどね)
博多…山陽新幹線・九州新幹線・
鹿児島本線・
福北ゆたか線、福岡市地下鉄空港線・七隈線乗り換え。
九州最大かつ
福岡県第一の都市、福岡市の玄関口。
九州新幹線との境界駅である他、長崎・佐世保・大分各方面の特急もここが始発駅。
博多南…終着駅。利用客は何気に1万人を超えている。
追記・修正は130円の特急券を買った人がお願いします。
- 博多南駅の利用者が一万人とかけっこう多いほうだな -- 名無しさん (2015-03-08 23:57:39)
- ドル箱とまではいかなくても需要は十分あるから廃線ってことにはならなさそう -- 名無しさん (2015-03-09 00:07:56)
- 南駅近くに住んでるが初めて知ったぞw まさか、そんなに特異な場所だったとは… -- 名無しさん (2015-03-09 21:18:08)
- 那珂川町が市に昇格できたのは間違いなく博多南線のおかげですね。 -- 名無しさん (2018-11-19 20:00:54)
最終更新:2024年12月28日 17:48