渾沌に呻くゴア・マガラ

登録日:2015/06/13 (土曜日) 15:20:45
更新日:2024/01/10 Wed 21:07:07
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渾沌に呻くゴア・マガラとは、『モンスターハンター4G』(MH4G)にて追加されたゴア・マガラの特殊個体。
よく間違えられるが、「沌に呻く」が正しい名前であり「沌に呻く」ではない。

概要

通常のゴア・マガラは、ある程度の歳月を経た後に脱皮して「シャガルマガラ」へと変態するのだが、何らかの理由でこの「脱皮」に失敗してしまった個体がいる。

それこそが、「渾沌に呻くゴア・マガラ」の正体である。

外見的な特徴は、「左半分がゴア、右半分がシャガル」ともいうべき状態。
右翼部分はシャガルマガラの持つ金色の体表だが、左翼の色はゴアのそれ。
この違いは色だけにとどまらず、実際に右翼の肉質が左翼よりも固いし、右翼の部位破壊報酬はシャガルマガラの素材となっている。
背中も黒色と金色がごっちゃになっているし、頭部に至ってはゴアの触角を左に、シャガルの角を右に持つという異様な状態。
また、脱皮に成功してシャガルマガラとなると、ゴア・マガラにはなかった「目」ができるのだが、
脱皮不全の影響か、シャガルになりかけの右の頭部にも「目」はなく、眼孔らしき穴が確認できるだけで、視力がある様子も見せない*1

ゴア・マガラの身体の一部だけがシャガルマガラとなっている様はまさしく「」。
膨大なシャガルの力が、それにまだ耐えられないゴアの身体に宿った不安定な状態であり、こうなってしまった個体の寿命は短い。

上述の空洞の眼孔、骨のようにも見える金色の体表部は、まるで皮膚から一部の骨が露出しているようにも見え、
見る者によってはゾンビじみても見える不気味な風貌には、この個体を発見した古龍観測隊員ですらも恐怖を露わにし、
「この世に存在してはいけない何か」「生きとし生けるもの全てと相容れない」と称した。
並大抵の飛竜種を凌駕する力を持つ古龍種にも動じない彼らにこう言わしめる時点で、相当おぞましく見えるのは間違いない。
脱皮失敗で余命幾ばくもないのに、見た目を酷評される様はある意味かわいそうではある。

MH4Gでは、G級クエストでゴア・マガラを相手にすると出てくる個体はこいつである。
通常個体のゴア・マガラは、通常のクエストには一握りしか存在しないし、ギルドクエストでも一定レベルを超えると混沌に呻くゴア・マガラに変わってしまう。
MH4G発売から1か月後に通常個体と単独で戦えるイベントクエストが配信された。

MHRiseでは超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』(MHR:S)タイトルアップデート第3弾(Ver13.0)で渾沌ゴアが登場したことで、MH4Gのようにマガラ種一族が勢揃いする形となったが、通常個体やシャガルもMHR:Sでの登場なので、一族はマスターランクのクエストにしか登場しない。

主な攻撃


この個体が用いる攻撃動作としては、よく言われているのが「ゴア+シャガル-地雷+α」。
その外見通り、ゴア・マガラの攻撃とシャガルマガラの攻撃を両方備えている。
ただしシャガルマガラの持つ、通称「地雷攻撃」を行ってこない。
「全く」地雷を置かないわけではないが、シャガルマガラのようにポイポイ設置するわけではなく、
かなり限定的な状況下でのみ発生する攻撃である。

ゴアとシャガルの攻撃に加えて本個体独自の攻撃技もあるので、とにかく攻撃のバリエーションが多いことが特徴。
また、全体的に攻撃もパワフルになっていて、演出も派手になったばかりか攻撃力も高くなっている。

ゴア・マガラと同様にこの個体も「狂竜化」するのだが、こちらは「第二形態」が存在する。
「第一形態」はあまり変化ないものの、「第二形態」になると様々な変化が発生する。
それまでの状態よりも「シャガルマガラの攻撃」を積極的に行うようになったほか、鳴き声も変わる。
こちらから攻撃するほかに本個体が特定の動作を行うことで自発的に解除できるのだが
その動作は頭部から狂竜ブレスを発射、時間差で超広範囲に連鎖爆発を起こすという極めて厄介なアクション。
これぞ、「固有の攻撃」の一つである。

他にも

  • 「狂竜ブレス」
振り向きながら薙ぎ払いブレスを放ったり、ゴアとシャガルのブレスを使い分けたり。
突然バックして前方にブレスを放ったりするなど、ブレスひとつとっても油断できない。

  • 「叩きつけ」
シャガル化している右腕で地面をたたく。
それだけの攻撃だが、地面が荒々しく抉れてくる上に、その割れ目に立っていても被弾扱いになる。
踏み込みながら使うためシャガルに比べて射程距離が伸びており、同じような距離感でいるとうっかり被弾してしまう。
また、これと同じ動作で拘束攻撃も行う。

  • 「サイドステップ+尻尾薙ぎ払い」
そのまま、サイドステップしてハンターに尻尾攻撃を行う動作。
サイドステップからの攻撃はこれに限らず様々なバリエーションがあるため、捕捉が遅れて予備動作を見逃すと危険。


などと多彩な技を持つ難敵で、「所詮はゴア+シャガルのニコイチだろ」となめてかかった初見プレイヤーを翻弄する。
しかしただ強いだけというわけでもなく、
  • 攻撃パターンが豊富で、プレイヤーの対応が固定的にならず飽きさせない。
  • 予備動作がわかりやすく、攻撃パターンの判別が容易で、アクションの後の隙もきちんと存在している。
  • しかし攻撃力自体は高く、あたると大ダメージなので戦闘に緊張感がある。
  • ゴアのストレス要素だった突然のバックジャンプからの確定コンボ、シャガルのストレス要素であったランダム地雷などを軽減。
  • 風圧スキルや閃光玉など、特定のスキルやアイテムの使用を強制してくるような要素がない。
  • どの武器種でも極端な不利がつかないようになっている。
といった所謂「良モンス」と呼ばれる要素を多数揃えており、斜め下に強化された(シャガル含む)各種G級モンスや極限状態の反動もあってプレイヤーの評価は概して高め。

武器

武器の名前は「○○ or □□」というスタイルに統一されており、「○○」と「□□」は対義語の関係になっている。
どの武器も基本的に最高クラスの武器倍率を持ち、斬れ味も悪くはない。申し訳程度に龍属性もついている。
そして一番の特徴は会心率であり、 なんと+と-が混在している。

例えばチャージアックス「ブーストorフォール」の会心率は「-35%/10%」となっており、10%の確率でダメージが増加し、35%の確率で減少する。
これだけ見るとバッド会心の強い、扱いにくい武器と見られかねない。
しかしこの武器を装備したハンターが「狂竜症」を克服した場合、通常ならば会心率+15%を得ることができるが
この武器の場合はそれに加えて、マイナス会心がそのままプラスに上書きされるという特徴を持つ。
なので、この武器の場合は、その時の会心率は60%となる。

MH4Gでの無属性武器は古豪ブロス系、ガルルガ系、アカムト系に加え、続投のティガ希少種系、新参のレギオス系などが入り乱れており、
この武器同様「実質的には無属性武器」も含めればさらにウカムル系、錆びクシャ系、マジオス系も加わるまさに激戦地。

そんな中でこの武器群は、狂撃化状態においては最高の物理期待値という長所によって独自の立ち位置を築くことに成功している。
前述の通りほんのりと龍属性も持っているため、皮肉にもこの武器の素材元であるマガラ系の敵に対して絶大な効果を発揮する。

本武器を使うにあたって大切な事は敵が狂竜ウィルスに感染していることである。
その為MH4Gの集会場クエスト「モンスターハンター」の突破の有力候補にも挙がっている。

また、同期のレギオス武器はMHR:Sではなぜか特殊ギミックがオミットされてしまったが、渾沌ゴアのこの仕様はMHR:Sでも引き継がれているのでご安心を。
自発的に狂竜ウイルス感染状態になるスキル「狂竜症【蝕】」との相性もいい。

狂化奮闘

サンブレイクにおいて渾沌ゴアの防具に付けられた、渾沌ゴアをイメージした二つのスキル「狂化」と「奮闘」。
この二つはすさまじいかみ合いを見せるスキルとなっており、サンブレイクにおける属性武器の最終構成の一角を成している。

狂化は疾替えの書がの時に体力ゲージが全部赤ゲージになる代わりに、攻撃を食らってもダメージが体力ゲージに即座に反映されず、
徐々に減っていくスリップダメージへと変換されるというもの。疾替えの書をにすると赤ゲージの半分の体力で普通の状態に戻る。
スリップダメージは何もしなくても勝手に発生し、ダメージを受けるとさらに加速するということで危険なものではあるが、
体力の6割7割を持っていかれるような攻撃でもスリップダメージ化するため、即死することがなくなるという点ではとんでもない防御スキルとなっている。
さすがに加速した蒼の状態だと回復が追い付かないが、赤に戻せばスリップ速度はリセットされ、回復してから蒼に戻せば元通りなので、たいていは回復が尽きる前にモンスターを倒せるだろう。
その性質上、防御行動に乏しいが攻撃性能は高い武器との相性が良く、アーマー付きモーションならごり押しも可能となる。

そしてもう一つの奮闘は体力の赤ゲージの多さに応じて攻撃性能がアップするというスキル。
応じてと言っても実際には2段階で、1マスでも赤ゲージがあれば1段階目、6割が赤ゲージなら2段階目となる。
肝心の攻撃性能はレベルによって異なるが、最大のLv3で2段階目なら会心+20、属性値1.2倍、スタミナ消費無効ととんでもないことになっている。
サンブレイクは属性有利の環境と言われ、実際に属性武器が猛威を振るっているのだが、そんな中現れたこのスキルはさらにそれを後押しすることに。
もう一つのスキルである狂化を発動させれば基本的に2段階目を維持できるため、狂化の防御性能+奮闘の攻撃性能ですさまじいことになるのは言うまでもないだろう。


余談


プレイヤーからのあだ名は「渾沌ゴア」「半ゴア」「白黒ゴマ」「カオスマガラ」等々。

戦闘BGMも通常個体の「光蝕む外套」ではなく「渾沌に呻く者」という通常個体とは異なる専用BGMを引っ提げてくる。
曲の特徴はゴア・マガラのBGMとシャガルマガラのBGMの融合だが、所々曲調が不規則になっており力が暴走している本個体を再現しているものと考えられる。


MH4G作中では発生原因は明かされなかったが発売されてしばらく後にインタビューによってゴア・マガラの脱皮失敗の理由が明かされた…
が、そのエグすぎる内容から各地のハンターの間で物議を醸す結果となった



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最終更新:2024年01月10日 21:07

*1 閃光玉の影響を受けない