ガメラ対大魔獣ジャイガー

登録日:2015/09/23 Wed 22:26:31
更新日:2025/01/12 Sun 19:27:32
所要時間:約 6 分で読めます





『ガメラ対大魔獣ジャイガー』とは、1970年に公開された大映の特撮怪獣映画ガメラシリーズの6作目である。


【概要】

当時少年誌のカラーグラビアで流行っていた「謎の古代遺跡」の要素を取り入れ、
舞台は「日本万国博覧会」となっているがタイアップではない。

作風も宇宙SF色の強い前作から一転してオカルト色の強い作風となっている。
当時大映の経営は末期状態だったが、湯浅憲明監督は永田社長に直談判し、
追加の制作費を得、工夫を凝らし大規模な都市破壊シーンを撮影している。

【あらすじ】

「大阪万博」にムー大陸の一部だったとされるウエスター島から、「悪魔の笛」と呼ばれる石像が展示されることになった。
しかし、文化使節のギボーはこれに猛反対し、
万博広報部員・沢田圭介の説得にも耳を貸さず「ジャイガー」という謎の言葉を残し去ってしまう。
その頃、ウエスター島ではウィリアム博士を伴った発掘隊が悪魔の笛を運び出そうとしていた。
そこにガメラが現れ発掘作業を妨害する。
発掘隊とガメラとの間に一触即発の空気が流れるが、ガメラは近くの火山の熱エネルギーを求め飛び去っていく。
その隙に悪魔の笛を運び出すことに成功した発掘隊だったが、輸送船内で謎の奇病にうなされる隊員が続出。
さらに、笛の埋まっていた地面からは「大魔獣ジャイガー」が目を覚ましてしまう。

【登場人物】

  • 北山弘
「北山船舶修理工場」の社長を父に持つ少年。
大阪万博に出展される潜水艇の試運転を何度もしていたため、運転はお手の物。
ガメラに絶対の信頼を寄せており、悪魔の笛の発掘を妨害したのにも何か理由があると考えていた。

  • トミー
考古学者・ウィリアムの息子で弘の友人。
弘同様ガメラを信頼しており、弘と共にガメラの生存を信じ潜水艇で体内に潜入する。

  • 沢田圭介
万博の広報部員で弘の姉・みわ子の恋人。
考古学にも精通している。
後にセタップ!!!とか大変身!!とかやっちゃう

  • スーザン
トミーの妹。兄達に比べると若干ドライな性格。

  • 北山みわ子
弘の姉。弘とは年が離れているのか現実的な発言が多い。
圭介との関係は親公認。

  • 北山良作
弘とみわ子の父親で、北山船舶修理工場の社長。
子供達の直感を信じる良き父。

  • ウィリアム博士
トミーとスーザンの父親で、悪魔の笛発掘の指揮を行っていた考古学者。
嫁のエレン共々突如現れたガメラを敵視していた。

  • 鈴木博士
ジャイガー対策のために呼ばれた国立科学研究所所長。
熱帯に住む人は寒さに弱く、エスキモーは暑さに弱いように、
高周波を操るジャイガーは低周波に弱い、という超理論で対策室の面々にジャイガーの弱点を説明した。

  • 松井博士
ジャイガー対策のために呼ばれた海洋研究所所長。
ガメラの半身が半透明になったことから、体内にジャイガーの幼体が寄生している可能性を示唆する。
対策室の面々に寄生虫の解説映像を見せるのだが……食事中に見るのはオススメしない。

【登場怪獣】

  • ガメラ
巨大な亀の怪獣。
劇中の学者曰く骨格はアオウミガメに似ているらしいが、レントゲン写真はリクガメのものだった。
また、本来亀には無い耳の穴がある。
悪魔の笛発掘を妨害したことや、古代の大陸に生息していたという共通点から考えると、
ジャイガーとは昔から因縁があったのかもしれない。

  • ジャイガー
ウエスター島に伝わる、ムー大陸に生息していた古代怪獣。
四脚獣型の怪獣で、頭から尻尾の先までの全長に対しておよそ三分の一を占めるでかい顔が特徴。

身長:80メートル
体重:200トン
武器:マグネチューム光線、固形唾液ミサイル
移動速度:時速300キロ

口から飲み込んだ水をエラから噴出することで水上を高速で移動できる他、かなりの高さまで跳躍することも可能。
足の裏には磁力を発生させる「マグネチック吸盤」があり、離れたものを引き寄せることができる。
頭の角からはあらゆるものを分子的に破壊する極超音波「マグネチューム光線」を放つ。
直撃した人間は白骨化してしまう。\デデーン!/
鼻の横の角からは唾液を固めた「固形唾液ミサイル」を発射する。
さらに尻尾の先端の針を相手に突き刺し、卵を産み付ける寄生戦法も持っている。


  • ジャイガー二世
ガメラの体内で孵化したジャイガーの幼体で、親ジャイガー同様顔がでかい。
ガメラの血を吸い頭と腕をスケスケにする。
鼻の角から唾液を発射するが、成体とはことなり固形化していない粘着性のある液体で、敵の動きを鈍らせるのに用いる。
潜水艇でガメラの体内に潜入した弘とトミーを襲うものの、
二人が持って来たトランシーバーの電波で撃退され、ジャイガー攻略のきっかけを作ってしまう。

【悪魔の笛】

ウエスター島にある巨大な石像。
上部の穴から生贄の血を流し込むことで大魔獣ジャイガーを封印してきたとされているが、
実際は穴に風が吹き込んだ際に発生する低周波で身動きが取れなくなっていたことが判明。
生贄になった人達は完全に無駄死にである。
この低周波は人体にも有害で、劇中でも数名低周波アレルギーを起こした。これが奇病の正体である。
あとジャイガー同様顔がでかい。

【余談】

寄生虫の解説映像はゾウの鼻に特殊メイクを施し、中に本物のブタの回虫を詰め込んで撮影している。
湯浅は「撮っている僕らも気持ち悪かった(笑)」と語っており、
気持ち悪さを軽減するため劇中ではモノクロ映像に加工して流している。





私達は今回の追記・修正で一つの教訓を得た。

それは、子供達の持っている素朴な直感と、汚れなき魂を

wiki篭りになっても失ってはならないということである。


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最終更新:2025年01月12日 19:27