ドラキュラ伝説II

登録日:2015/12/20 Sun 13:24:33
更新日:2025/05/12 Mon 08:54:08
所要時間:約 6 分で読めます




『ドラキュラ伝説II(英:Castlevania II: Belmont's Revenge)』は91年にKONAMIから発売されたGB用ACTゲーム。
89年に発売された『ドラキュラ伝説』の続編で、主人公は前作と同じくクリストファー・ベルモンド
※英題がベルモン“ト”になっているのは海外版ではベルモンドの表記がそう紹介されてしまっていた為である。

前作『ドラキュラ伝説』がソフトその物は売れたものの、肝心の内容については苦言を呈される部分が残ったのを反省してか、前作の大きな不満点にして難易度の上昇に拍車を掛けていたゲームスピードの遅さと操作性のレスポンスを改善(GB発売から数年が経ち、ハードとソフト開発の両方が熟練された事も理由)。
これにより、純粋にゲーム内の仕掛けの難易度のみがクリアーに必要な条件となった。


【システム】


基本的なシステムと特徴的なギミックは前作より踏襲。
一方で、サブウェポンとしてクロス(海外版は斧)と聖水を使えるようになった事で本家FC版と同様にハートがサブウェポンの使用回数へと変更された。
最大の変更点にして最良の改善点の一つと言えるのが、一部の敵以外の攻撃による「鞭のパワーダウン」が廃止された事で、これにより前作の理不尽さの殆どが解消されている。



【登場人物】


クリストファー・ベルモンド
基本的な情報は個別項目や前作の項目も参照。
前作から十五年が経過したが、前作を遥かに超える能力を身に付けた戦うお父ちゃん(ゲームの仕様的な意味で)。
ヴァンパイアハンターの力をソレイユに渡した後だったとの考察も。
ロープの高速滑り降りと、昇降中にも攻撃できる様になった事による恩恵は計り知れない。

■ソレイユ・ベルモンド
クリストファーの息子。
成人の儀式を迎えたその夜に姿を消してしまう。

■ドラキュラ伯爵
クリストファーに肉体を滅ばされるも、一部を蝙蝠に変えて脱出。
ソレイユの力と各ステージのBOSSの魂を依代として復活を果たす。
…意外と珍しいアグレッシブな目覚めである。



【アイテム】


●コイン
点数UP。

●水晶
鞭のパワーUP。
二段階強化で先端からファイヤーボール。

●ハート(小)
サブウェポンの使用回数が1つ増える。
敵を倒すと出現する事もある。

●ハート(大)
サブウェポンの使用回数が5つ増える。
ステージの一部からも出現する。

●クロス
十字架を投げる。
強化された鞭と同威力で、戻って来る時にも判定がある。

●斧
海外版ではクロスではなく(例によって宗教上の理由)斧となっている。
悪魔城シリーズ恒例の性能の斧で、対空攻撃性能が高い。
サブウェポンとしてはクロスよりも扱いやすい場面が多々存在する。

●聖水
手前に放る。
落ちた聖水は燃え上がっている間にも攻撃判定がある。
ロックキャッスルの暗闇を払う効果の他、ビッグアイを溶かしたり、人型のマッドマンも溶かす事も可能。
ダメージは低い。

●肉
ライフUP。
ステージの一部を破壊すると出現。

●1UP
ステージの一部を破壊すると出現。


【敵キャラクター】


■デスクロウ
プレイヤーを中心にフラフラと左右に移動しながら攻撃して来る。

■メタルゴースト
動く鎧。
固いが動きが遅い。触れると大きなダメージとなる。

■ダークバット(小)
コウモリ。
前作とほとんど同じ。

■ダークバット(大)
巨大コウモリ。
小ダメージだと2匹のダークバット(小)に分裂するので注意。

■フィッシュマン
所謂半魚人。
水道から飛び上がり弾を吐いて来る。

■ビッグアイ
前作と同じ。
聖水なら爆発させずに溶かす事が可能。

■ブナグチー
最凶キノコ……だったのは昔の話。
耐久力は上がったが胞子のスピードが大幅に下がり、迎撃する余裕が出来た。
……が、引き続き鞭のパワーダウン効果を持つ事や、後半ステージでの鬼畜配置により前作のトラウマを引き起こすプレイヤーも。

■アブソーバ
空中をゆっくりと跳ねる様に遅い掛かって来る。
耐久力が高い。
ダメージは受けない代わりに、接触されるとハートを奪われる。

■リザード
大きく飛び上がりナイフを飛ばして来る。
耐久力も高く、慣れるまでは強敵に見えるが、冷静にジャンプとナイフを潜れば対処は簡単。

■マッドマン
天井などから滴り落ち、ゆっくりと歩く。
耐久力はあるが、雫状態や復活時に攻撃を与えると一撃で倒せる。
聖水ならば人型でも溶かす事が可能。

■グールラビット
背景の穴から飛び出て、大きく跳ねながら襲い掛かって来る。
前作BOSSのアンダーモールの焼き直し。

■ダークスネイル
ロウソクが画面内から途絶え、暗闇になると動き出す巨大イモ虫。
明るいと動かず、足場として乗る事も可能。

■チータ
ロープを滑り降りながら骨を投げて来る変種のスケルトン。

■ジャイアントスパイダー
天井から降りて来る巨大蜘蛛で、上がった時に弾を吐いて来る。
糸はロープとして使えるので、丁度いい高さで倒す必要がある。

■ナイトストーカー
前作から大きくグラフィックが変化。
基本的な行動は一緒だが、カマの軌道がなめらかになった。



【ステージ】 ♪=JOURNEY TO CHAOS

所謂『ロックマン』方針になっており、画面上の四つの城から一つを選び順番に攻略して行く。
※初期カーソルは「クリスタルキャッスル」→「ロックキャッスル」→「プラントキャッスル」→「クラウドキャッスル」の順番で、初期難易度も大体この通り。
四つの城を攻略するとドラキュラ城が出現。
二ステージに分かれたドラキュラ城を攻略する事でドラキュラの待つ最終ステージへと行ける。
『悪魔城伝説』と同じくアイテムアイコンの組み合わせを利用したパスワードが採用されている。
細かいデータは引き継がないものの、攻略した位置からの再プレイも可能になった事でプレイヤーの負担が大幅に軽減したと言える。


●クリスタルキャッスル ♪=NEW MESSIAH/LOAD OF ENEMY 1

BOSS:ライトニング ♪=EVIL GODS
水晶の柱で出来た、棘の壁や壊れる足場…etc.と云った、前作『ドラキュラ伝説』の要素を詰め込んだステージ。
後半に回すと難易度が上昇する。

●ロックキャッスル ♪=PSYCHO WARRIOR

BOSS:アイアンドール
古代遺跡を思わせる石造りのステージ。
暗転のギミックがあり、通過と聖水を使用するタイミングを覚えないとミスを連発してしまう。

●プラントキャッスル ♪=RIPE SEEDS

BOSS:ツイントライデント
辺りが植物で出来た、城自体が生きているかの様なステージ。
前作にも登場した吊り橋…etc.が存在する。

●クラウドキャッスル ♪=PRAYING HANDS

BOSS:エンジェルマミー
その名の様に雲の中に浮かんでいる様な足場の不安定なステージ。
一定間隔でロープが上下する滑車が存在。

●ドラキュラ城(前半) ♪=ORIGINAL SIN

BOSS:グランドサーペント
それまでに登場したギミックがまとめて存在する高難度のステージ。
敵配置もイヤらしい。

●ドラキュラ城(後半) ♪=PASSPIED

BOSS:ソレイユ・ベルモンド ♪=FAITH/CHROMATISCHE PHANTASIE
足場が不安定な難所の続くステージ。
初のベルモンド同士の親子対決は、ゲーム中最強の呼び声も高いソレイユの存在により最大の難関であるとも。

●ドラキュラの間 ♪=LOAD OF ENEMY2

BOSS:ドラキュラ伯爵 ♪=SONS OF SATAN
雑魚敵は存在せず、真っ直ぐに伯爵を目指す事になる。
四つの城のBOSSの力を使い、復活した伯爵との一騎打ち。
瞬殺を乗り越え、パターンを構築するまでが勝負である。
尚、通常のプレイではラスボス面のパスワードは出現しない(※パスワード自体は存在している=水晶・ハート・蝋燭・ハート)。



【余談】


前作の不満点が解消された事により、GBや携帯機と云う枠を超えた「シリーズ最高傑作」の『ドラキュラ』の一つとの評価すらされている。
理不尽な部分が無くなっただけで安定して高い難易度と、何度でもやり直す気にさせる適度なゲームバランスはお見事の一言。
音楽も前作を越えたコナミらしいオーパーツな名曲揃いであり必プレイ。

パスワードを=ハート4つにするとサウンドテストモードに。
GB史上でも最良の物の一つと言われるサウンドを堪能しよう。

2周目からは前作同様にどんな敵の攻撃でも鞭がパワーダウンする仕様に。
……やっぱり製作側でも酷い仕様と思っていたのと同時にハードモードに相応しい仕様だと思ったという所か。



追記修正は悪魔城を連続攻略してからお願いします。

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最終更新:2025年05月12日 08:54