登録日:2016/01/31 (日) 22:25:06
更新日:2024/10/24 Thu 20:31:44
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磐越西線(ばんえつさいせん)とは、
福島県の郡山駅から
新潟県の新津駅を結ぶ
JR東日本の鉄道路線である。
会津若松~新津間は「森と水とロマンの鉄道」という愛称が付けられている。
概要
郡山駅~喜多方駅は私鉄の岩越鉄道により建設され、後に国有化され岩越線となる。
新潟県側は
信越本線として建設された。
後に全通し、磐越西線と名称が改められた。
全線単線で、郡山~会津若松間は電化されているが、会津若松~新津間は非電化となっている。
喜多方~山都間に支社境があり、郡山~喜多方間は仙台支社、山都~新津間は新潟支社の管轄となっている。
郡山駅~喜多方駅は仙台近郊区間となっており、郡山駅・郡山富田駅・磐梯熱海駅・猪苗代駅・会津若松駅・喜多方駅でSuicaの使用が可能。
五泉~新津間は新潟近郊区間となっており、区間内全駅でSuicaの使用が可能である。
福島県と新潟県に跨る路線である事から、新潟県中越地震と
東日本大震災の被害を両方被るなど悲運な路線でもある。
兄弟デュオ「狩人」の楽曲「磐越西線」でも当然登場する。
運行形態
○郡山~会津若松
基本的には区間内折り返し運転(一部列車のみ喜多方発着)で、1時間に1本程度運行されている。
2017年3月より
普通列車の一部でワンマン運転が始まった。
快速も運行されており、愛称のない列車と2020年3月14日より快速「あいづ」が運行されており、後者はE721系1編成を改造した指定席車両での運用となっている。
愛称なし快速は列車によって停車駅が違うので注意。
土休日には観光列車として「SATONO」が運行されており、かつては「フルーティアふくしま」が運用されていた。
○会津若松~新津
会津若松~喜多方間は、一部列車を除き塩川駅以外の途中駅は通過となる。
かつては喜多方まで電化されていたが、2022年3月改正で電車列車の運用が無くなったため、2024年7月から電化設備の撤去が開始された。
土休日に
会津鉄道より「AIZUマウントエクスプレス」が乗り入れる。
全線通しの列車の他、会津若松~喜多方間、会津若松~野沢間、津川~新津間、馬下~新津間、五泉~新津間等で区間列車がある。
なお、区間列車の一部はワンマン運転が行われている。
また、半数程度の列車は新津より
信越本線新潟まで直通している。
県境を含む野沢~津川間は最閑散区間であり、普通列車は1日8往復で3〜5時間間隔が空く事も。
信越本線新潟駅~会津若松駅間では快速「あがの」が1往復運行されている。
また、新津駅~会津若松駅では臨時快速「SLばんえつ物語」号が冬季を除く土休日に1往復運行されている。
これは新潟支社のイベント列車的な役割が大きく、運行の為に沿線自治体により「磐越西線SL定期運行推進協議会」が設けられている。
使用車両
電化区間での主力車両。
全種別で使用されるが、ワンマン運転に対応しているため普通列車は全てこの車両が使用される。
P-12編成はリクライニングシートを装備した半室指定席車両に改造され、快速「あいづ」用として運用されている。
非電化区間で運用される電気式気動車。
導入当初は馬下~新津間のみの運用だったが、2020年3月14日ダイヤ改正にて会津若松〜新津間に拡大、現在の同区間の主力車両となっている。
非電化区間および会津若松~喜多方間で使用。
一部の区間列車ではワンマン運転が行われる。
キハ110系と同じくワンマン運転対応で同車との併結も多かった。
非電化区間及び会津若松~喜多方間で使用されていたが、ATS-P非搭載のため新潟駅高架化工事後は徐々に運用を狭め、郡山車両センター会津若松派出所に転属。
2020年3月14日以降は
只見線用として運用されているが、間合い運転で1本だけ磐越西線で運行される。
「SLばんえつ物語」号で使用される。
「SATONO」で使用されるハイブリッド気動車で、元「リゾートあすなろ」。
「AIZUマウントエクスプレス」で使用。会津若松~喜多方間のみ運転。
過去の車両
仙台・福島地区で運用されていた交流電車で、ワンマン運転非対応かつ老朽化のためE721系に置き換えられ、末期は観光列車「フルーティアふくしま」に改造された700番台のみが運用されていた。
急行列車時代から使用。1996年以降は赤べこをイメージした専用塗装に変更されていたほか、現在のE721系と同様、先頭車の半分をグリーン車に改造した車両も使用されていた。
特急「あいづ」「ビバあいづ」、快速「あいづライナー」で使用。専用塗装の編成が用意されていた。
非電化区間および会津若松~喜多方間で使用。
ほとんどの車両がワンマン運転に対応していないため、必ず車掌乗務の運転となる。
GV-E400系の増備により、全車両が引退となった。
主な駅一覧
郡山…
東北新幹線・
東北本線・
水郡線・
磐越東線乗り換え。起点駅。
郡山市の代表駅で、JRの乗車人員では県庁所在地の福島駅を差し置いて県内トップの乗車人員を数える駅。
郡山富田…2017年4月1日に新設された線内で一番新しい駅。Suica利用可能駅。全列車停車駅。
喜久田…全列車停車駅だがSuicaは使えない。
磐梯熱海…温泉街の駅で、数少ないSuica利用可能駅。全列車停車。安達太良山の最寄駅でもある。
因みに「熱海」と付くがこれは本家「熱海」から鎌倉時代に名前を拝借した物で公認であったりする…。
中山宿…1997年の駅舎移転まではスイッチバック駅だった。
現在は旧中山宿駅という名前で鉄道遺産として一般に公開されている。
ここまでが郡山市の駅。
上戸…猪苗代湖畔駅を除いて猪苗代湖に一番近い駅。上戸浜の最寄り駅。
猪苗代湖畔…臨時駅であり、現在は休止中で列車は停車しない。
文字通り猪苗代湖に一番近い駅である。
川桁…一部の快速が停車。駅前にはかつて走っていた沼尻軽便鉄道の記念碑がある。
猪苗代…猪苗代町の中心駅で、全列車停車。数少ないSuica利用可能駅。
因みに日本百名山の1つ磐梯山の最寄駅でもある。
翁島…快速の一部が停車。
磐梯町…全列車停車駅でSuica使用可能。その名の通り磐梯町の中心駅。
東長原…快速が一部停車。昭和電工の工場が近くにある。
広田…快速一部停車駅。三菱製鋼の工場がある。
会津若松…
只見線乗り換え。
只見線西若松より乗り入れる
会津鉄道会津線の列車も利用可能。
会津若松市の代表駅で、
白虎隊の悲劇で有名な飯盛山や鶴ヶ城(会津若松城)の最寄り駅。
鶴ヶ城は徒歩の距離なら只見線と会津鉄道の西若松駅の方が近いが、バスでのアクセスでは会津若松駅の方が圧倒的に便利。
スイッチバックの形になっており、ここで大半の列車の運行系統が分断されている。
近年自動改札機が導入された。
堂島…ここから会津豊川までは1日5往復しか列車が停車しない(塩川を除く)。福島県立医科大学会津医療センター最寄駅。
笈川…湯川村唯一の駅だが前述の通り停車列車は少ない。
塩川…喜多方市塩川町の中心駅で、会津若松~喜多方間では臨時快速を除きほぼ全ての列車が停車する唯一の駅。
かつてはセメントターミナルがあり、新潟方面からの貨物列車が発着していた。
喜多方…喜多方市の代表駅。
ここら辺より阿賀川(新潟県内では阿賀野川)と並行して走る。
山都…これより新潟支社管轄。全列車停車、交換可能。
荻野…全列車停車。県営の漕艇場が近辺にある。
野沢…西会津町役場の最寄駅。全列車停車。
会津若松方面からの一部列車が折り返す。
上野尻…駅舎がJAと一緒になっているため有人駅。上野尻ダム最寄駅。
徳沢…駅舎が町役場の出張所と郵便局を兼ねており、有人。交換可能。
福島県の駅はここまで。
豊実…これより新潟県の駅。
日出谷…ばんえつ物語は停車するが、あがのは通過。駅舎っぽい公民館が隣にある。
2010年頃までは駅弁の立ち売りが行われていた。
鹿瀬…あがの停車駅。近くの工場へかつて貨物線が伸びていた。
津川…阿賀町役場の最寄駅(ただし川の対岸なので少々時間を要する)。全列車停車、交換可能。
「SLばんえつ物語」号は給水の為に長時間停車する。
また新津方面からの一部列車が折り返す。
三川…全列車停車。
五十島…交換可能。樹齢1400年を超える将軍杉の最寄駅。
東下条…阿賀町の駅はここまで。
咲花…ここより五泉市。全列車停車。咲花温泉最寄駅。
馬下…この辺りより沿線が山岳から平野に変わる。
無人駅だが、新津方面よりここで折り返しの列車も多い。交換可能。
猿和田…快速「あがの」が一部停車する。
五泉…五泉市の代表駅で全列車停車、交換可能。かつては蒲原鉄道が乗り入れていた。
「阿賀野ライン営業所」があり、線内の新潟支社区間を管轄している。
新潟近郊区間・Suica利用可能エリアは当駅以西となる。
新津方面からの一部列車が折り返す。
北五泉…県立五泉高校、粟島公園最寄駅。
新関…途中駅では最後の交換可能駅。これより新潟市(秋葉区)の駅。
東新津…近くに温泉施設あり。
新津…
信越本線・
羽越本線乗り換え。終点駅。
また、半数程度の列車が信越本線新潟駅まで運行される。
秋葉区の中心駅で鉄道の街・新津を代表する駅であり、総合車両製作所新津事業所・新津鉄道資料館の最寄駅でもある。
駅には新津運輸区もあり、新潟支社管内で使用される気動車の車両基地となっている。
追記・修正お願いします。
- 冬はしょっちゅう停まる。 -- 名無しさん (2016-01-31 22:46:17)
- 会い辛いナー -- 名無しさん (2018-04-06 02:15:24)
最終更新:2024年10月24日 20:31