超幻獣グラザルド

登録日:2016/07/11 Mon 00:15:36
更新日:2024/11/26 Tue 01:27:48
所要時間:約 4 分で読めます







She rolls over entire armies,adding the weakest warriors to her ever-growing boby.




概要

超幻獣グラザルドとは、デュエル・マスターズのクリーチャー。

DM-06「闘魂編(インビンシブル・ソウル) 第1弾」にて収録された。レアリティはスーパーレア。
DM-06における、同文明クリーチャーにタップ能力を与える進化クリーチャーサイクルの一枚でもある。

数少ない高レアリティかつ初の進化キマイラの一枚ということもあり、再録を望む声も少なくないが現在まで一度も再録されていない。


スペック

超幻獣グラザルド SR 闇文明 (5)
進化クリーチャー:キマイラ 5000
進化-自分のキマイラ1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、バトルゾーンにある自分の闇のクリーチャーをタップし、攻撃する代わりに次のTT能力を使ってもよい。
TT-相手の手札からカードを1枚見ないで選び、持ち主の墓地に置く。

今や不遇種族と化したキマイラを進化元にする。

キマイラという種族自体の未来性や少なさもあって、今後の強化の見込みは難しい。
ただし、グラザルド自体が中量級の進化クリーチャーなので、軽量級が多いキマイラから進化自体は難しくない。

何より、グラザルド最大の特徴は自軍全体に効果のあるタップ能力でもある。
グラザルドを含めた攻撃可能な闇クリーチャーに、ハンデスのタップ能力を与える。
ちなみに、相手プレイヤーを攻撃できないクリーチャーに関しては扱いに注意が必要*1

グラザルド自身が進化クリーチャーで召喚酔いしないため、出した直後にグラザルド単独でも働ける設計が強み。
自分の闇クリーチャーの数=ハンデス枚数』ということで、味方の数だけハンデス力も上がる仕組み。

相手の手札を0にするかつグラザルドを場に残せば、相手を恐ろしいロック状態にできるのが最大の利点。
相手のシールドを少しずつ削りながらタップ能力を使えば、疑似的なシールド焼却の動きも可能。

一方で、グラザルドやそれを取り巻く環境はかなり脆いのが弱点。

まず、グラザルド自身が登場当時の基準で見ても進化クリーチャーとしてはパワーも火力も貧弱。
すぐに除去される危険性が高く、タップ状態で晒す効果でもあるタップ能力所持者なので攻撃されやすい。
そもそも、進化元のキマイラ自身が貧弱気味なので、安定して場に進化元を残せるのかという疑問もある。

それと、上述したように一度も再録されていないので入手難易度も低くない。
キマイラプッシュがあれば再録のチャンスもあるかもしれないが、果たしてそんなチャンスはあるのだろうか?

だが、脆いスペックだからこそ場に長時間維持すれば勝利が近くなるという使うのが楽しいクリーチャーでもある。


関連カード

超幻獣ドグザバル R 闇文明 (5)
進化クリーチャー:キマイラ 9000
進化-自分のキマイラ1体の上に置く。
光ステルス
W・ブレイカー

DM-07で登場した進化キマイラで、単純明快な攻撃力とステルス効果を持つ。

数少ない進化キマイラで同コストという立場から、グラザルドとは比較されやすい。
グラザルドが嫌がらせに長けたコントロール向けカードであるのに対し、ドグザバルは純粋に殴る火力に徹したスペックという構図。

一部ではグラザルドではなく、ドグザバルを主力としたキマイラデッキも少数だが存在する。
しかし、キマイラ自体の数も少なく、大型獣はさらに少ないので同じデッキで共存することが多い。
グラザルドのハンデス戦略がだめなら、ドグザバルで殴る戦略に切り替えるなどの動きも不可能じゃないしね。


専用デッキ

グラザルドのハンデス効果を中心に運用する専用構築のコントロールデッキが存在する。

キマイラ自体が数少ないことから、キマイラの種族デッキとして扱われることが多い。
DMの歴史における数ある専用デッキの中でも、長い歴史と一定のファン層を持つ。


デッキの構築と特徴


基本的にグラザルドデッキは黒単コントロールに似ている。

構築の色もグラザルドの能力的に黒単であることが多くなるから、当然と言えば当然。
デッキ戦略や構築も、ハンデスの主要核をグラザルドに置き換えただけであることが多い。
序盤に軽いハンデスカードや妨害カードを投入しつつ、グラザルドの進化元を用意していくスタイルとなる。
グラザルド投入後も、グラザルドの能力で他の闇クリーチャーやハンデスカードと合わせて徹底的な妨害。

そんな訳で、黒単コントロール向けの新規カードが出ればこちらにも流用できることが多い。
特にマナ武装の《魔狼月下城の咆哮》はS・トリガーとして導入したい。
踏み倒しやマナブーストの高速展開が怖ければ、《デュエマの鬼!キクチ師範代》で押さえつけよう。


長所と短所

長所
ハンデスデッキであるため、相手への妨害力は凄まじい。

グラザルドの解説欄でも説明したが、味方に影響を及ぼすタップ能力であるために一度状況が揃えばロック体制を敷くことができる。
相手のデッキにグラザルドのタップ能力を事前に防ぐ手段がなければ、こちらのペースに持ち込みやすい。

上述したが、闇単の強化に伴ってこのデッキも強化される傾向があるため、デッキ構築の幅も意外と広い。
……キマイラ&グラザルドという部分を見さえしなければ。


短所

主に弱点としては、全体的にパワー不足な点が挙げられる。

進化クリーチャーを切札にするデッキの割には、種族的な問題で進化元候補の多くがパワー面で貧弱。
進化元やタップ能力を並べても、簡単に除去されてしまう可能性が高い。
火文明が得意とする、火力による全体除去などを使われると悲惨なこととなる。
要のグラザルドのパワーも進化クリーチャーとしては低く、こちらも簡単に葬られやすい。

もっとも、それらの除去を殺すためにハンデス効果を駆使していく必要がある。
序盤から展開できるジェニーやタイガマイドを生かし、除去カードは使われる前に墓地に送ろう。

ハンデスデッキである以上、特定のカードも天敵となる。
ハンデスのメタカード(提督シリーズや《墓守の鐘ベルリン》とか)には念のため注意しよう。


海外版

Tekamora the Wretched 闇文明 (6)
進化クリーチャー:キマイラ 11000
進化-自分のキマイラ1体の上に置く。
W・ブレイカー
Engulf-このクリーチャーが攻撃するとき、コスト1の相手のクリーチャーをすべて破壊する。

今は亡き海外版デュエマ『kaijudo』にもグラザルドは登場している。

とは言っても、まんま流用された訳ではなくイラストが流用されたのみ。
能力自体は元のグラザルドとは似ても似つかぬ能力となっている。

コスト6のパワー11000、W・ブレイカーと攻撃力自体は本家の火力不足から大きく持ち直した。
ただし、元のハンデス能力は消え、アタックトリガーによる特定コストのクリーチャーの全体除去となっている。

しかし、対象コストは1のカードのみ……序盤はともかく中盤には通じそうにない。
アタックトリガーのため、安定した全体除去や即効的な除去効果が見受けられない点もキツイ。

仮にそのまま能力を輸入してきたとしても、日本版DMの環境で使われる可能性は限りなく低い。
というか、恐らく元ネタのグラザルドの方が今の環境で勝てる可能性があるだろう。
とは言え、新規カード不足に嘆くキマイラなので専用デッキには入るかもしれない。

フレーバーテキストは『最も弱い戦士を打ち倒す』というような、この性能を反映した文章が記載されている。


その他

イラストが、進化キマイラにふさわしく禍々しすぎる容貌となっている。

キマイラの特徴である数多くの生物を取り込んでいるが、形がもはや意味不明な恐ろしい姿。
イラスト手前を見ると、創造主であるダークロードすら顔だけ残して吸収してしまったようだ。
恐らくこの姿を見るに、グラザルドの創造主のダークロードは女性型だろう。

なお、キマイラは進化すると創造主すら合成の素材としてしまう設定がある。
以降に登場する進化キマイラもグラザルド同様に、女性型ダークロードを吸収したことを示唆するイラストになっている。







追記・修正は、グラザルドに取り込まれてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2024年11月26日 01:27

*1 例えば、相手のクリーチャーがタップしている状態ならばこの類のクリーチャーはタップ能力が使える。相手の場にアタックを仕掛けられるクリーチャーがおらず、シールドしかない状態ならばタップ能力がない状態となる。