パワー・ウォール(遊戯王OCG)

登録日:2016/12/08 Thu 18:35:35
更新日:2024/08/12 Mon 12:40:35
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よって3000のライフダメージは、相殺される…




パワー・ウォール
通常罠
自分が受ける戦闘ダメージ計算時に発動できる。
デッキの上から任意の枚数分墓地へ送り、自分が受けるダメージを墓地に送ったカードの枚数×100ポイント少なくする。


《パワー・ウォール》とは遊戯王デュエルモンスターズGXにて使用された罠カードである。

ダメージステップ時に発動でき、デッキからカードを墓地に送ることで戦闘ダメージを軽減できる効果を持っている。
とはいえ効果に注目すると除去されやすい攻撃反応型罠カードの上に、モンスターを破壊から守ることができない為、
単純に使うのであれば《ガード・ブロック》の方が優先されるだろう。



そう、ダメージ軽減のためにつかうのであれば……



このカードの最大の旨味は大きなダメージを墓地肥やしに変換できるという点であり、
返しのターンでふんだんにたまった墓地の素材によって追撃ができるようになるのだ。本来の意図は間違いなくそっちじゃないけど。






パワー・ウォール》(TF2版)
通常罠
相手フィールド上のモンスターの直接攻撃によって自分が戦闘ダメージを受ける場合、自分のデッキの上からカードを任意の枚数墓地に送る事で、自分が受ける戦闘ダメージを墓地に送ったカードの枚数×100ポイント少なくする。


タッグフォース2でも収録されており、相手からの直接攻撃限定となり、少々扱いにくくなった。

が、墓地肥やしの倍率としては相変わらず高く、むしろダメージ量が大きくなりがちな直接攻撃との効果とは噛み合っているといえるかもしれない。






なお、上記ではデッキからカードを落とすことのメリットについてを書いたが、
もちろんその性質上大量のカードが墓地へ落ちることでデッキが大量に減るため、デッキが少ない状況や次のターンで追撃ができないような状況になると苦しくなる。

その点についてのケアもしっかりしていく必要があるだろう。










追記、修正はデッキ圧縮後のケアを心がけながらお願いします。

















ヘルカイザー亮「だが断る。」








このカードは恐らく「GX」を見ていた人であれば大体の人が知っているだろう。

ではなぜか?
「効果が強いからか?」それもあるかもしれない。

しかし、このカードが有名たる所以…それは墓地に送る演出である。


アニメではこのカードは「サイバー流裏デッキ」に入っており、それを入手した丸藤亮改めヘルカイザー亮によって使用された。
初使用は「vs吹雪」戦で、真紅眼の闇竜との戦闘によって3000のダメージを受けそうになった所でこのカードを発動したのだが、
このときデッキのカードを30枚掴み、そして……






ば ら 撒 い た






???「おい、墓地に送れよ。」

カードをゴミクズのように扱った彼に対して吹雪はショックを受け、
彼を闇から連れ戻すつもりが逆に自分が「ダークネス」に落ちてしまった(まぁ亮本人は別に闇に落ちていたわけではなかったが)。

もちろん本人はそのためだけに使ったのではなく、次の自分のターンの《鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン》の攻撃力上昇にしっかりと繋げていた。


また、そのデュエルを見ていた十代や翔もこの変わりようには衝撃を受け、特に翔はリスペクトの精神を思い出させるべく彼と戦うことを決めた。

そして、後に行われた「vs翔」戦でも使用され、
今度は27枚のカードを墓地へ送ることで戦闘ダメージを相殺したのだが、この時もやはりカードをばら撒いた


このシーンのインパクトがかなり大きい為、MAD等でネタにされることで、このカードの知名度は上がった。
しかし、ネタ的な面がある一方で、勝利を求める様になりリスペクトの精神を捨ててしまった彼を象徴するような行動にもなっている。

なお、このカードが収録された遊戯王TF2ではこのカードの効果で彼がカードをばら撒くシーンがある。
興味がある方は一度見てみる事をお勧めする。


因みにこのカード、アニメ4期での「vs猪爪誠」戦でもヘルカイザーが使用し、後日、彼のデッキを使った翔と上の猪爪誠とのバトルでも使用されたが、
墓地に送られたのがどちらも6枚と比較的少ない枚数だった為、残念ながらカードはばら撒かれなかった。









そして2016年にこのカードのOCG化が決まり、効果が発表された……





パワー・ウォール
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃によって自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時に発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように500ダメージにつき1枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。




……微妙である。

まず上でも書いた通り元々除去されやすい攻撃反応型罠で、しかもそういうカードの中でも発動できるのがダメージステップ時と遅く、発動がしづらい。

そして、墓地へ送るカード1枚ごとのダメージの倍率が1枚あたり500+余り1〜499のダメージの1枚と大きくなった。
元々の効果では1枚当たりの倍率が小さすぎる為弱体化は仕方がないだろうが、少々倍率が大きくなりすぎてしまった感は否めない。

更に言うと、アニメ版では墓地へ送る枚数は任意だったのに対し、
OCG版は枚数がダメージごとに固定かつ強制なのでデッキの枚数によっては自滅する可能性も出てきており、この点もある意味では弱体化と言えるかもしれない。
TF版と比べると直接攻撃でなくとも発動可能になったので一応相互互換と言えなくもないが……

非常に残念ながらOCG版のこのカードで、アニメでのカードをばら撒く演出をするには、オーバーキル級のダメージが発生しないといけないことになる。


いずれにせよ、ダメージ量によっては大量の墓地肥やしが期待できるため、墓地のカードを積極的に使うデッキや、ヘルカイザーやサイバー流が好きな人はデッキに入れてみるといいだろう。

余談だが、このカードのテキストが、
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように500ダメージにつき1枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。
とあるのだが、よく見ると分かる様に「ダメージを減らす」という文言が書かれていない
この点についてはどうなるのか、また500未満の戦闘ダメージが発生する場合はどうなるのかなどについては裁定待ちの状況となっていたが、
ダメージに関してはアニメ版同様、プレイヤーへのダメージを0にするようになり、500未満のダメージについても0でない限りは、
発動してデッキからカードを1枚墓地へ送れるようになった。……とてもテキスト整備されてきた9期のカードテキストに見えない

その後、『ストラクチャーデッキ-サイバー流の後継者-』に再録された際にエラッタされ
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃によって自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時に発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように、受けるダメージの代わりに500ダメージにつき1枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。

とダメージを減らせることが明記された。
が、500未満の場合や500の倍数ではない場合の処理がテキストから読み取れないのは相変わらずであった。



追記・修正はカードをばら撒きながらルールとマナーを守って楽しくデュエルしながらお願いします。

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最終更新:2024年08月12日 12:40