みらくるミルダ

登録日: 2018/02/21 Wed 11:07:20
更新日:2020/05/21 Thu 19:04:27
所要時間:約 4 分で読めます




『みらくるミルダ』とは、学研の「4年生の科学」2001年4月号~2002年3月号に連載されていた漫画である。
作者は後に『RIDEBACK』や『アトム・ザ・ビギニング』を執筆するカサハラテツロー氏。

概要

同作者が前年度の「3年生の科学」にて連載していた『クロノスの迷宮』の続編。

掲載誌が掲載誌なので、読者層に合わせた科学事象・知識を取り扱い、
解説用のコラムや柱書を挟む形式をとっている。

一方で一ファンタジー漫画としても完成度が高い、
というよりボーイ・ミーツ・ガールの要所要所に科学を挟み込んだという方が正しいかもしれない作品。

単行本化されなかったため、長らく読むのが難しい作品であったが、現在は作者の厚意により
Webサイト「漫画図書館Z」にて公開されている。
リアルタイム世代も、そうでない人も、
教育?漫画として気になる人も、作者の過去作として知った人も、ミルダが可愛いと思っただけの人も、
一度読んでみては如何だろうか。

登場人物

ミルダ

ヒロイン。300年前に召喚された魔族の女王。
その後眠りに就いていたが、現在になって復活。しかし、魔力を失っていたためその魔力を取り戻す手段としてひっとの心を狙う。
ついでに300年の間に発達していた「科学」にも興味を示す。本作における生徒役でもある。

最初は打算でひっとに近づいていたのだが、南極での冒険などを経て次第に恋心を抱くようになっていく。
この辺の表情の変化はものすごく可愛いので必見。

普段は尊大だが、性根はとても心優しい少女で、またとても純情。ひっととの思い出を守るために 危うく世界を滅ぼしかけた レべル。

魔族の女王の名は伊達ではなく、当初はほとんど何もできなかったのだが、ひっとと心の距離が近付き魔力が回復してくると、 一撃で月を打ち砕き、さらには宇宙全体の時間を問答無用で静止させ、時間逆行すら可能 という創作作品全体で見ても恐らく上位レベルの実力を誇る。
弱点は十字架。だが、力を取り戻した後はその弱点も克服している。

普段は黒マントに黄色いワンピースだが毎回のように違った服装を披露しており、スク水、浴衣、サンタ衣装など季節に合わせて多彩なコスプレを行っている。

内野ひっと

前作の主人公。本作でも実質主人公を務めるほか、解説役にも回る。
普段は年相応の少年だが、前作で太陽の化身と一緒に時間の神の横暴を止めにいくという
壮大な体験があったためか、ここぞというときは小学生離れした冴えと度胸を見せる。

人間の男の子の心を手に入れることで魔力を取り戻そうとするミルダにたまたま目を付けられた。特に目をつけらた理由はなく、単にその辺にいたというだけ。
当初は非常識極まりないミルダの行動に不快感を示していたが、少しずつ互いの心を打ち明けられるようになっていく。

フランケンJr.

ミルダに仕える人造人間の少年。300年前に作られ、その後ミルダの目覚めをずっと待っていた。
動力源は電気。しかし300年前ではまともな発電機などなかったはずだが、当時はどうやって動いていたのだろうか…?
現代の科学知識にも詳しく、その辺に疎いミルダを導く役割。

色々と便利な発明品を作っているが、ぶっちゃけミルダの魔法の方が遥かに強力なので後半からはその方面の出番はなくなっていった。

デビィ

フランケンの助手の人工生命体。
どんな姿にも変身できるため、主に序盤のサポート要員として活躍。
やっぱりミルダのチート能力復活後はいるだけキャラになってきた。

ハコ

ただの電球の箱。元々はひっとが「宝物を入れる箱」として使っていたもの。
前作で意思を持たされひっとの仲間として活躍した後、元の箱に戻っていたが、
ミルダがひっとの情報を得るために再び命を与えた。
意外な場面で活躍するひっとの大事な相棒だが、なぜか月旅行には置いていかれた。

クロノス

時間の神。目が時計の文字盤になっている巨大な梟の姿をしている。
前作のラスボスで、時間の価値を忘れた人間から時を奪おうとしていたが、最終的に和解した。
終盤に登場した際、ミルダを様付けで呼んでいた。どうやらこの世界では 魔界の女王 > 時間の神 らしい。

政田るみ

4年生の3月という中途半端な時期にやってきた転校生。大人しそうな眼鏡っ子。名前を逆から読むと……


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最終更新:2020年05月21日 19:04