登録日:2018/11/27 tueu16:56:17
更新日:2025/03/24 Mon 22:24:56
所要時間:約 5 分で読めます
プロ野球スピリッツとは、コナミから発売されている野球ゲーム。通称「プロスピ」。
同社から発売されている「実況パワフルプロ野球」シリーズと開発元は同じだが、野球ゲームであること以外共通点は少なく完全な別ゲーである。
◆概要
「パワプロ」が「
ゲーム的な面白さ」を追求したのに対し、プロスピは逆に「野球としての面白さ」を追求した
ゲームであり、徹底的なリアル路線を貫いている。
選手は可能な限り実在選手の顔・体型をスキャンしたりして本物に近くなるように作られており、実際に動く様子はかなりリアリティがある。
能力に関してもかなり細かく作られており、球種を5つ6つ持つ投手も珍しくなく、野手もミート力や守備能力などが細かく指定されている。
特に外野も個別に守備力が設定されているのもポイント。
操作面でもパワプロと共通する点もいくつかあるが、「ダイレクト投球」「フライング盗塁」「流し打ちボタン」などといった独自システムも存在する。
更に本物の試合のように実況だけでなく実在の解説者のボイスが存在し、作品を重ねるにつれてパターンも増えつつある。
なおいくつかの要素は後にパワプロ側にも輸入されている。
◆シリーズ
- プロ野球スピリッツ2004/プロ野球スピリッツ2004クライマックス
- プロ野球スピリッツ2
- プロ野球スピリッツ3
- プロ野球スピリッツ4
- プロ野球スピリッツ5/プロ野球スピリッツ5完全版
- プロ野球スピリッツ6
- プロ野球スピリッツ2010
- プロ野球スピリッツ2011
- プロ野球スピリッツ2012
- プロ野球スピリッツ2013
- プロ野球スピリッツ2014
- プロ野球スピリッツ2015
- プロ野球スピリッツ2019/プロ野球スピリッツ2019 2020年データ版
- eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム←New!!
◆ゲームモード
CPU、2Pと試合が出来る。作品によっては「オープン戦」と実況にアナウンスされる場合もある。
天候や風だけでなく観客の数なども指定できる。
2Pと協力して
CPUと戦ったり、
CPUの試合を観戦することも可能。
長いペナントレースを戦う。パワプロの「ペナント」とほぼ同じだが、あちらと異なり完全オリジナルチームをペナントに突っ込んだり、12球団制を崩したりはできない。
選手作成を行う。パワプロの「サクセス」に相当するが、
野球のできるギャルゲーお遊び要素は少なく基本野球要素一本だけ。
ただしその代わりかなり自由な能力の選手を作ることができ、
ゲームオーバーで選手が消えることもない。
シリーズに必ずカード合わせなど
の運ゲーで手軽に作れるモードが必ず一つある。
育成は投手の場合「投球(主に球速)」「スタミナ」「メンタル(打たれ強さなど特殊能力に影響)」「変化球(ストレートを含む各球種の球威・コントロール・変化量)」、野手の場合「ミート」「パワー」「走力」「守備」の4項目のポイントに分かれており、持っているポイント分だけ上げることができる。
ただし、一定以上の能力アップや特殊能力付加になるとさらに「スピリッツ」が必要。そのため、「全能力Sランク」のような超人を作ることはほぼ不可能であり、持ちポイントやスピリッツの配分も含め「穴の無いいい感じの選手」を目指すか「直球165km/hのノーコン」「パワーMAXのホームラン競争用怪物」といった特化型を作るかという方針も大事となる。
2019以降のスピリッツ。従来の作品と異なり「1年チャレンジ」ではサクセスよろしくちゃんとストーリーが進み野球メインながらも交流イベントが結構多い。
「練習チャレンジ」は毎回恒例の運ゲーお手軽モード。
「大会チャレンジ」は2015までの「チームチャレンジ」に相当する。
野球選手としての一生をプレイする。パワプロの「マイライフ」に相当する。
パワプロとの違いとしてスピリッツ同様に比較的自由に選手の能力を伸ばすことができる。その代わりに他者との交流イベントが少なめ。2012〜2014の間はアイテムや交流イベント機能すらもオミットされていたが、2015から最長30年プレイに拡大されるとともに復活している。
オーナーとしての生活をプレイするモード。2013~2015に収録されている。
選手のカードを集め、監督として頂点を目指す。
やっていることは
プロスピAに近い。
オンライン対応モードの一つ。
練習モード。使い方はパワプロと変わらない。
好きな選手を操作して10球以内に何本ホームランが打てるかを競う。
フリープレイモードとVPチャレンジモードがあり、VPチャレンジモードでは参加料を払う代わりに打ったホームランの数に応じてVPを貰える。
6まで収録された、特定の選手を操作して課題をクリアするモード。成功し続けることでVPが貰える。
6まで収録された実在選手を使った
ストラックアウト。
枚数をクリアするごとにどんどん抜きにくくなっていく。
結果に応じてVPが貰える。
応援歌作成や、作成した応援歌・オリジナル選手の管理、チーム作成などができる。
VPを使用して様々なものを購入する。
選手能力を引き上げる「覚醒」、コーチや監督の選手としての追加、球場やモードの追加ができる。
オンライン対戦モード。当然ながら最新作以外は
サービス終了済み。
実際の野球の試合と連動したモード。野球賭博勝敗予想やシナリオプレイなどが楽しめる。
◆選手
全作品、シーズン開始時点での支配下登録選手が全員収録されている。
新たに支配下登録された選手はアップデートなどで追加される。
近年はパワプロでも同様に全選手収録されるようになっている。
2019以降ではオンライン機能を有効にすると「Live能力」という一時的に強化された状態で使用することもできる。
パワプロとの最大の違いがここ。
各能力の設定が非常に細かく、分かりやすいところではパワプロでは特殊能力により表現される左右別の打撃ステータス傾向が、プロスピだと明確にミートの値に差をつける形で表現される。
また、弾道が特殊能力で評価されているのも特徴で、パワプロでは金特能の「アーチスト」は数が少ないものの所持者が何人もおり、「パワーヒッター」に至っては強打者と言われる打者にホイホイ配られている。
守備位置に関してもパワプロでは外野手適正があれば外野のどこでも守れる仕様になってるが、プロスピでは外野手も左翼手・中堅手・右翼手と区別されて守備力が設定されており、同じ外野でもレフトは守れるがそれ以外は適正がないので守れない等、選手によって全ての外野を守れるとは限らないという選手も多くいる。
基礎能力は他にも「スローイング」という、数値が高いと送球の際に球がそれにくくなるというパワプロでいう「送球」の
特殊能力に当たるものがあったり、ペナント時の選手のスタミナの回復量に影響を与える「疲労回復」というパワプロの特能である「回復」に当たるものがあったりする。
投手能力に関しては、各球種ごとに球威とコントロールが設定されているのが特徴。ステータス画面において、メイン表記されているのが球威で、小さいアルファベットがコントロールである。また、各投手の所持球種も全体的に多く、パワプロでは大幅に球種が減らされる
ダルビッシュも10球種使用できる。これはパワプロと違い、第2球種を無制限(システム上は6方向全部も可)に持てるため。
ダル本人の自称ではもっと多いようだが、そこはさすがに無理だった
逆に言うとプロスピで変化球の少ない投手はそれだけ特殊ということでもある。
一方で各球種ごとに球威が設定されているため、パワプロではおなじみの「ノビ」「キレ」といった特殊能力はプロスピ2019のLIVE能力限定で実装されるまでオミットされていた。「奪三振」もプロスピ2015まで未実装。
また変化球の種類自体もパワプロと比べると多く、あちらでは挙動が近いもので代用するのが基本の「スラッター」「縦カットボール」や横移動もあるパームボール、事実上特定選手のオリジナル変化球となる「カツオカーブ」「こやシン」「シェイク」ほかも明確な球種として起こされている。
あとバージョンによっては明らかに持っていない球種を投げたり持っている球種が無かったりするほか、山崎康晃(De)のように作品によって持ち球種の判断基準が変わっている選手も稀にいる。
プロスピにおける通貨的存在。試合の完了や
ゲームのクリアによって獲得できる。観戦だけやゴミのような結果でもわずかながらもらえるが、当然「完全試合の圧勝」だったり「スピリッツで超高評価選手を作る」などを達成できれば貰える金額も高額となる。
獲得したVPは後述の覚醒や、監督・コーチのOBを選手として使用できたり、カスタムでオリジナル球場の使用権を獲得するためにショップで使う。また、ホームラン競争ではVPを消費しより高額を獲得できるチャンスに挑むことができる。
ある程度やりこめば不自由しない金額は手に入るものの「全要素獲得&全選手覚醒」を目指すとなるとかなり莫大なVPが必要になる。
「パワプロ扱いの作品にも導入されたシステム」の好例でもあり、あちらでもOB選手など特別な位置づけの選手のアンロックはこれを使うのが毎作品恒例…だった。
厳密には『パワポケ』シリーズがプロスピよりさらに前から近いシステムを導入していたのは内緒。
プロスピ特有の要素。オリジナル選手・現役選手問わずVPを払って能力を強化することができる。
プロスピ2019で一度削除されたが、アップデートで結局復活搭載された。2019版の覚醒では「スランプ」を選ぶことで逆に弱体化させることもできる。
選手によって覚醒出来る回数が異なるが、一般的に実績のあるベテランや若手は覚醒回数が多い傾向で、逆に現在が全盛期のようなスター選手や外国人選手の覚醒回数は少ない。
オリジナル選手の覚醒システムについては、カードを選んでポイントを獲得し割り振ることでステータスを決定する方式を長らく採用していたが、プロスピ2019の復活搭載時に大幅に変更され、実在選手を利用してステータスを決定する方法になった。
◆試合
スタメン・先発に加え、球場・風の強さ・天候・観客数など、様々な条件を設定して試合を開始する。
ペナントなどでは基本的に試合の状態はランダムで決定し、変更はされない。
設定で投球速度も変更できるが、プロスピにおいては、これに加えて投球の軌道を変えることもでき、「デジタル」を選ぶと直線的な軌道になるが、「リアル」を選ぶとリアルの変化に準じた軌道をするようになる。分かりやすいところではスライダーが横ではなく斜めに変化するようになる。
最弱〜スピリッツまで存在。弱いと投球の殆どがど真ん中甘いストレートばかりだが、スピリッツともなると投球の大半がベストピッチとなりボール球も巧みに使ってくるため物凄く打ちにくいが、四死球はむしろ難易度が上がるほど増えていく傾向にある。
勿論打撃レベルもアップし、スピリッツともなると下手な落ちる球は全部見逃され、失投はだいたい痛打される。
球種を決めて投球ボタンを押した後コースを決めてそこに投げるというところはパワプロと一緒。
しかしプロスピには「ダイレクト投球システム」というものがあり、基本的にはリリース前にもう一度投球ボタンを押す必要がある。
タイミングはカーソルが丸い枠と一致した瞬間で、綺麗にタイミングが合うと「ベストピッチ」となり球威のある打たれにくい球になる。
逆に見当外れのタイミングだと甘い球になり被弾しやすくなる。
コントロールが高いほどタイミングを合わせやすい傾向にあるが、実際のところ球威ステータスの高い方が甘い球にはならない。
なお設定でパワプロ式のマニュアルピッチにすることもでき、その場合はパワプロとほぼ同じになる。
最近、パワプロ側にもこのダイレクト投球システムが輸入され、両作ともにダイレクト投球とマニュアルピッチが選べるようになった。
こちらはパワプロとあまり変わらない。
状況に応じてミート・強振・バントを使い分けること。
パワプロとの最大の違いは流し打ちボタンの存在か。
基本的にはタイミングを合わせにくいため無視しても問題がないが、極めればケースバッティングなどがやりやすくなるため鍛えると戦術が広がる。
これもパワプロとあまり差はないが、作品によってはコーチが助言してくることもある。
2013から2015では「ブルペン」機能が実装されている。リリーフを送り込んでおけばスタミナが減る代わりに投手能力が向上する。
回またぎしない中継ぎならば有効な機能なのでうまく活用しよう。
実況・解説が導入されているのは先述した通り。
基本的にホームチーム贔屓で実況・解説される。
実況は山口富士夫氏(2012まで)→三橋泰介氏(2013以降)で、解説は何人かから2人がランダムに選ばれる(設定で選択も可能)方式だが、2013から2015は小宮山悟氏・仁志敏久氏の組み合わせで固定だった。2019からは赤星憲広氏と里崎智也氏が追加され、試合に応じて4人から2人という方式に戻った。
追記、修正はプロスピ2024を予約してからお願いします。
最終更新:2025年03月24日 22:24