オイル時計

登録日:2019/01/13 (日) 00:14:28
更新日:2019/01/15 Tue 12:39:19
所要時間:約 5 分で読めます







オイル時計とは、砂時計の亜種であり、透明の容器が水と油(オイル)で満たされたものを指す。


概要

知っている人は知っているが、でも知らない人の方が多いかもしれない、そんな懐かしアイテム。
水族館などのお土産屋に陳列されていた色水入りの砂時計っぽい玩具、と言えば記憶を呼び起こされる人もいるはず。

しかし、何故かオイル時計を含めて呼称がやたらと多く、あまり統一されていない。
  • 液体時計
  • 水時計
  • 油時計
  • リキッド時計
  • オイルタイマー
  • ウォータータイマー
  • オイルクロック
  • ウォータークロック
  • カラーモーション
  • ドロップモーション
  • オイルモーション etc…
……いくらなんでも多すぎではないだろうか。そら知名度上がりませんわ
ここではオイル時計に統一して話を進めることにする。


密閉された薄型のケースの中は着色された水とオイルで満たされ、互いの性質上決して混じり合うことはなく、底の方には色水が溜まっている。
これを逆さにひっくり返すと、仕切り板にある口から色水が一滴ずつ滴り、水車を回すなり坂を滑り落ちるなりしてまた底に溜まる。
(ケース内部の構造は坂の無いタイプなど色々あるが、バリエーションについては後述)
原理としては、オイルより水の比重が大きいためであり、こうして砂時計の如く流れ落ちて沈むのだ。
つまり落ちているカラフルな液体はオイルではなく水という認識が正しいのだが、何故かネット上の記事ではオイルと勘違いしている記述がそこそこ多い。子供は仕方ないにしても、理科や科学(化学)をちゃんと学んだ人ならすぐ分かりそうなものだが……
そもそも水ならまだしも、オイルを綺麗に着色するのはかなり困難である。


時計やタイマーとは呼ばれているものの、使ってみればすぐ分かるだろうが時間を計測するための道具ではない。
色水の流れ落ちる速度は、温度などの環境条件によって常に変化する上、ケース内部の形状次第では全部流れきらず引っかかることもあるので、正確に計るのは不可能。
坂を上にしてひっくり返した時、何滴も途中に溜まって流れない光景を見たことある人もいただろう。
そのため、一般的には科学系の玩具、あるいはオシャレなインテリアに分類されることが多い。

滴る色水はケースにもよるが綺麗な粒の形をしており、まるでイクラのよう。
列を成して滑り落ちる様は眺めるだけで和む。
たまに細長く繋がったまま流れたり、坂を滑る途中で合体したりと、温度による変化も含めて飽きが来ない。
子供の頃にゲットして、意味もなくひっくり返して眺め、またひっくり返して……と遊んだ人もいるのでは?


前述した通り、かつては水族館のお土産などで目にする機会があった代物なのだが、(ただでさえ知名度が低いのに)2019年時点で日本全国から大きく数を減らしてしまっている印象が強い。
江ノ島などのメジャーな観光地に行っても、下手したら一軒あるかないかという程であり、入手が以前にも増して難しくなった。
また、昔買ったオイル時計でも、流石に十年二十年と経過すれば劣化は避けられず、中の液体が漏れて使い物にならなくなることも。フリマ系で古いものが出品されていたら寿命は期待しない方がいいかもしれない。

その一方、ネットを除くとセリアやダイソーといった大型百均ショップでは、今もオイル時計を(上記のオイルモーション名義などで)比較的見かけやすい状況ではある。
百均ショップの商品なので勿論買い求めやすく、店舗の在庫によるだろうが、興味があれば最寄りや外出先の店舗で探してみることをお勧めする。



主なバリエーション

  • 坂&水車
真ん中を境目に、片方が数段の坂、もう片方に水車が付く。先程の例に挙げたのはこのタイプ。
一つで二つのアクションが楽しめる。
水車にはだいたいイルカなど何かしらのマークが描かれている。
坂を階段状に変えたり、坂単体だったりといった別タイプも存在。
オイル時計の中には底にマリモ(っぽい物体)が転がってる場合がある。

  • アメーバ
他の形状よりも更に薄いケースのタイプは、落ちる色水が潰れてアメーバのように平べったい形を取る。
大きさもあまり安定しない。
一つの容器に2色セットで色がついているバリエーションもあり、それぞれ仕切られているので混ざり合わずに重なって落ちたりもする。
百均ショップで売られているタイプでもあり、価格故にこじんまりとしたサイズ。

  • 螺旋スライダー
坂が螺旋状に作られているタイプで、色水がぐるぐると回りながら落ちていく。
このタイプは必然的に円柱状のケースが多い。

  • 砂時計型
まんま砂時計の形をしたケース。
他のタイプでも同じ形をしたものはあるが、こちらは薄型ではない立体的な形状であり、中に坂や水車は無い。
それだけでは味気ないので、中にイルカの人形などが入っていることも。

  • バブラーモーション
英語で「OK」のスペルが連結した形のケースという、ヘンテコかつレアなオイル時計。
「K」の真ん中を境目に左右で色が違っており、異なる動きを一度に楽しめるようになっている。

  • 蜂蜜
色水ではなく蜂蜜を使うという変わり種。
ひっくり返した時、上からゆっくりと垂れて落ちる様は通常のオイル時計とは違った趣がある。


自作する場合

オイル時計は自分で工作することも可能。
使う必要な材料は色水、油、透明のケースで、ケースの中に色水の出る口や溜まる場所を作ったり、お好みで坂や水車を追加したりする。
隙間から液体が零れないように、蓋の密閉は確実に、かつ完全に行うこと。
色水の代わりに、色を混ぜた蜂蜜を使うのもあり。

油選びで重視するべきはもちろん比重である。
言うまでも無く色水(1.00~0.99)が沈む前提で作るので、油の比重が軽くても、僅かな差しか無かったりすると思うように色水が下に沈まない。沈んだとしても非常にゆっくりとした遅さで、見ていて逆にストレスが溜まること請け合い。
そのため、水と比重の差が大きい溶剤や灯油(共に0.8)、サラダ油(0.9)などを使うのがセオリーだが、ケースがプラスチックの場合は灯油と相性が悪い(溶かしてしまう)ので使わないこと。それ以外の油も、ケースの素材と比較して入れても問題ないか要チェック。
流動パラフィンは物によって比重が異なる点に注意。使うなら軽いものを選ぶべし。


夏休みの工作にも適しているため、自分でも知人でも子供が作るものに悩んでいたらチャレンジしてみてもいいだろう。



追記・修正はオイル時計をひっくり返してからお願いします。
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