クレイマー(ラングリッサー)

登録日:2019/03/17(日) 08:58:06
更新日:2024/09/21 Sat 11:22:31
所要時間:約 7 分で読めます




概要

 「ラングリッサーII」「デアラングリッサー」の登場人物。
 担当声優は以下の通り。

 麻生智久(FX版『デア』、PS、SS版『II』)
 不明(PS4、switch版『I&II』)

 MD版『II』と他機種版では設定に違いがあり、MD版『II』では青竜騎士団所属でレオンの部下、他機種版では氷竜兵団所属でイメルダの副官という立場になっている。
 本項目では主に後者の人物として取り扱う。

 ある意味イメルダの冷酷かつ残忍な性格さを象徴する為に登場させられた、なんかもう色々と可哀想になってくる人物である…。


人物

 シナリオ7でレオンからの帝国軍入隊の誘いを断り、光輝の軍勢に残留した場合、その次のシナリオ8のボスとして登場。
 レオンの誘いを断ったエルウィンは聖剣ラングリッサーを手に入れる為、カルザス軍を率いて古城バルディアを目指す。
 だが道中にある吊り橋の先で待ち構えていたのは、着々と吊り橋の爆破の準備に取り掛かろうとしていた氷竜兵団…そして指揮官であるクレイマーの姿だった。


 クレイマー「この作戦にしくじれば、イメルダ様に何をされるか…。」


 吊り橋を落とせばエルウィンは古城バルディアに辿り着くまでに迂回を余儀なくされ、帝国がラングリッサーを手に入れる為の時間稼ぎをする事が出来る。
 クレイマーはその為の吊り橋の爆破任務をイメルダに任されていたのだが…どうもイメルダに対して酷く怯えている様子だった。


 クレイマー「とにかく急ぐのだ!!この吊り橋さえ落とせばカルザス軍を足止めする事が出来る!!」
 部下たち「「「「はっ!!」」」」


 吊り橋の上での戦闘ともなれば、全軍が飛兵で構成されたクレイマーら氷竜兵団が圧倒的に優位になる…と思われたのだが。
 だがそれが逆に仇となってしまい、カルザス軍の弓兵部隊に一方的に落とされ、さらにエルウィンの圧倒的な実力の前に部下たちは次々と倒されてしまう。


 クレイマー「吊り橋の爆破準備はまだ終わらないのか!?」
 部下「もう少しだけ!!もう少しだけ時間を下さい!!」
 クレイマー「くそっ、このままでは…!!」 


 このまま作戦に失敗すれば、イメルダに何をされるか…。
 その恐怖に怯えながら、爆破作業を進める部下たちを守る為、クレイマーは単身エルウィンと戦うものの、全く歯が立たずに敗北。


 クレイマー「くそっ、作戦は失敗か…!!」


 僅かに生き残った部下たちを引き連れ、傷だらけになりながらも撤退するクレイマーだったのだが…そんな彼に待ち受けていたのはイメルダからの、あまりにも理不尽過ぎる残酷な仕打ちだった。


 クレイマー「はぁ…はぁ…イ…イメルダ様…っ!!」
 イメルダ「クレイマー…そのザマじゃ、あんた作戦に失敗したね!?」
 クレイマー「え(泣)!?」


 イメルダの身体から放たれるのは、凄まじいまでの『殺気』。
 自分の部下が命を賭けてエルウィンと必死に戦い、傷だらけになって戻って来たというのに、イメルダはそんなクレイマーを心配するどころか、何と役立たずの無能だとして切り捨ててしまったのだ。
 そんなイメルダの理不尽さに、涙目になってしまうクレイマー。


 クレイマー「そ、そんな…(泣)!!」
 イメルダ「氷竜兵団に失敗は許されないよ!!」


 イメルダが放ったサンダーの魔法が、情け容赦なくクレイマーに襲い掛かる。


 クレイマー「イ、イメ…がはぁっ!!」


 絶望に満ちた表情で、クレイマーはその場で絶命してしまったのだった…。


ユニットとしての性能

 クラスはハイロード。ATは25、DFは28。
 防御力は高いが、ここまで辿り着いた今のエルウィンたちなら苦戦するような相手ではないだろう。

 だが彼自身よりもむしろ敵軍として初登場となる、彼が雇っている傭兵のバリスタの方が厄介。
 射程が3もあり遠距離から一方的に攻撃してくる上に、攻撃力も中々高い。
 さらにシナリオ8には18ターンというターン制限があり、それを過ぎると吊り橋を落とされてゲームオーバーになってしまう。じっくりと腰を据えて攻略するという訳にもいかないのだ。

 実はこのシナリオ、ヘインとキース、シェリーがバリスタについて色々と解説する場面があり、ある意味対バリスタ戦略のチュートリアルとも言うべき側面も持っていたりする。


 ヘイン「あ、敵軍の中にバリスタがいるよ。」
 シェリー「バリスタは弓兵を上回る超遠距離から攻撃してくる狙撃兵器ね。だけど飛兵の敵じゃないわ。」
 ヘイン「どういう事?飛兵は弓兵に弱いんじゃないの?」
 シェリー「バリスタは大掛かりな兵器だから狙いを付けにくいの。だから飛兵のような高速で飛び回る相手には分が悪いのよね。」
 キース「流石ですな姫様。確かに姫様の仰る通り、バリスタは弓兵の中でも特別なのです。」
 ヘイン「へ~。」
 キース「しかし姫。その程度の知識ではまだまだ未熟だと言わざるを得ませんな。」
 シェリー「ど、どういう事よ!?」
 キース「飛兵は防御力が低いので、攻撃力の高いバリスタの一撃では直撃すると致命傷になりかねないのです。」
 ヘイン「ふ~んだ、やっぱり気を付けないといけないんじゃないか。」
 シェリー「う、うるさいわね!!」


 シェリーが解説する通り、バリスタは弓兵でありながら飛兵に対する特効が無いので、飛兵でも多少被弾した程度ならどうという事は無い。さらに他の弓兵同様に接近されると弱いので、近付いてしまえば一方的に攻撃可能である。そのターンの内に可能な限り削ってしまおう。


MD版『II』では…。

 レオンの部下としてシナリオ8に登場。
 他機種版におけるエグベルトの部下のカミラのポジションであり、バルガスとの熱いやり取りなど、セリフもカミラとほとんど同じである。
 カミラ同様にジェシカと邂逅したエルウィンたちに火攻めを行うが、このシナリオで戦死してあっさりと退場。



余談

 徳間書店から発売されたSFC版『デア』の攻略本によると、イメルダは副官にした者が任務に失敗した際に片っ端から処刑している事から、氷竜兵団では副官を務める人物が頻繁に入れ替わっており、

 「氷竜兵団における副官の座は、処刑台への第一歩」

 などと呼ばれているらしい。部下を大事にする他の3人の将軍とはえらい違いである。
 こんな残忍な女性を、何故ベルンハルトは将軍などという重要な地位に就かせているのだろうか。
 他の3人の将軍の部下たちのほぼ全員が上司に対して心酔しているのに対し、イメルダの部下たちは全員が

 「任務に失敗したら殺される」

 という恐怖に怯えながら戦っているのである。

 そして上記のイメルダの暴虐さが、SS版で追加された真・光輝ルートにおいて、エルウィンに敗北したイメルダが部下にあっさりと見限られ、彼女の部下たち全員がイメルダを放置して敵前逃亡するなどという、ある意味自業自得とも言える悲劇をもたらす事になるのである…。

 もうこの際だからクレイマーは、エルウィンに助けを求めるなり光輝の軍勢に寝返るなりすれば良かったんじゃないか?



 追記、修正は吊り橋を落とす任務に失敗した後、上司に稲妻をぶつけられるという酷いパワハラを受けた方がお願いします。


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最終更新:2024年09月21日 11:22