キムワイプ

登録日:2011/01/01(土) 00:02:11
更新日:2020/04/10 Fri 20:47:39
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キムワイプはティッシュである。
木村の妻ではない。

白を基調とし、濃淡二色のグリーンラインが印象的な洗練されたフォルム。
大きく入った『キムワイプ』のロゴは、武骨ながら懐かしさを感じる柔らかいフォント。
S・M・Lと選べる3サイズが嬉しい。

最もメジャーなSサイズで、200枚入一箱150~200円という高級品である。
(クリネックスならスーパーで200組(400枚)5箱300円くらい)



その使用感は鼻セレブの比ではないほどふんわりしっとり柔らかで、鼻をかむのに至高の一品!
一度使えば、もう他のティッシュは使えねェ!

正にリアルセレブの為のティッッシュッ!!





















……ということは全くなく。

メジャーとは言えSサイズじゃなんかちっさいし、そもそも紙質は硬いしゴワゴワだしで、こんな紙で鼻なんかかめたもんではない。
かめば小鼻も鼻孔もガッサガサ、鼻血止めに突っ込めば更にドッバドバ。
鼻セレブどころか鼻ホームレスになること疑いなしである。
そのピンポイントかつ尋常でない攻撃力は、ある意味キーゼルバッハ部位の天敵と言っても過言ではないだろう。

それにメガネ拭いても傷がつく。
水も大して吸ってくれない。
ティッシュとしては落第もいいとこである。
全く、何をどう考えても日常生活で使えるシーンはない。



まあ、というか


そもそもティッシュではない。

嘘つきましたね、私。
陳謝します。




じゃあ何なんだと言われれば、その正体は実は『ウエス』。

素材と形状的には間違いなくティッシュ=紙だが、普通のティッシュと違って繊維が長い為、拭う時に繊維屑を出さないという特長がある。
そこで、細かい作業の際に水分やごみを取り除くのに大変有用なのである。


主な使用現場は理系学問の場。
高校の理科室にはたまに、大学の実験室にはまず間違いなく置いてあり、普通に100~1000個くらいストックされている。


例えば生物or化学実験室では、試験管等を洗った際に水気を拭くのに使ったり、ピペットを使ったあと一旦置いておく為に下敷きにしたりと、
水分をとる目的での使用がメイン。

物理の実験室の場合、電子顕微鏡や蒸着装置、アーク溶炉といった、主に真空を扱う機器の他、ピンセットなどの試料に触れる器具の洗浄に用いたりする。


姉妹品に『キムタオル』があり、こちらはより厚手で大判。

吸水・保水力が強く、またキムワイプと同様に丈夫。
さすがにガシガシこすれば破れるが、やはり屑は出にくい。

洗った器具を伏せておいたり、大きめの器具の水気を拭いたり、実験台をエタノールで拭いたりするときはだいたいこちらを使う。
マウスを解剖する際にコルク板を覆う、なんて使い道も。

キムタオルにはバリエーションに白・茶色の2種類があるが、白の方は漂白処理をしてある為質感が硬めで薄く、よりキムワイプに近い。
バリエーションによる用途の違いはよくわからないが、器具を伏せる時はどちらでもよく、実験台を拭く時は茶色の方がよく使われる気がする。


また、上位互換品に「ケイドライ」というのがある。
らしい。


さらに、亜種として「JKワイパー」というものがある。
JKの大事な部分を拭き拭きするタオルでは決してない。
多分。




上記のように、普通は実験室でしか使わないが、『屑が出にくい』という利点から個人で愛用している人間もいる。

プラモデルや機械の愛好者達である。
接着剤や塗料、それ等を塗る面に付いた指の脂などを拭き取るとか基盤の汚れを拭くとか、兎に角塵や埃が大敵となる場合には、極めて有用なティッシュ、もといウエスと言えるだろう。

「うーわ埃入ったし!ふざけんな氏ね!」って経験のある人は、一度試してみてはいかがでしょう?
最近は大型の模型店の一部で模型用キムワイプも売られている事だし。


また、JR東日本新潟地区の車両の塗装「新潟色(2代目)」は、その塗り分けから一部では「キムワイプ」の愛称で呼ばれている。



因みに、一部ではキムワイプで卓球を行ったりキムワイプを食べる風習があるらしい。
(食感や味は普通のティッシュとあまり変わらず、やや堅く歯ごたえが強めな印象がある。金銭面を考えても態々キムワイプを食べる意義は薄めである)



追記・修正はキムワイプを食べながらでお願いします。

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