芸能界 男と男の手料理対決

登録日:2020/09/22 Tue 00:23:59
更新日:2025/05/24 Sat 19:40:16
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「芸能界 男と男の手料理対決」は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』で2002年10月20日に放送された企画。


【内容】
「第1回ガキの使いやあらへんで チキチキ芸能界 男と男の手料理対決~!」

と屋外のキッチンで始まった企画。
今回は浜田以外の4人がガキチームとなり男性ゲストと手料理対決を行う。作った料理は浜田が試食し、純粋に美味しかった方の勝利。勝ったチームには賞金10万円が与えられる。

松本「こういうのでいいんですよ。やれ罰がどうたらとか…」
浜田「何も悪いことしてないのに罰受けたりとか…」

とはいえ料理があまり得意ではないが4人の力を合わせれば何とかなるだろうと意気込むガキチーム。
その対戦相手は…

「岸部四郎さんです!」

と、やけに遠目のところから呼び込まれ走って向かってくるが




\ドサーッ/

「岸部さ~ん!?」

突如地中深くに吸い込まれた岸部。一体彼の身に何が起こったというのか?

何故か掘られていた落とし穴に落ちて怒る岸部。番組が仕込んだと疑うがもちろん今日の企画内容からそんなことをするはずがない。恐らく前にロケをした番組が戻し忘れた落とし穴と推測するガキメンバー。
が、完全に気分を害し「今日は無理」と収録を断る岸部。

「何してた人や知ってる?元金持ちやぞ俺は…」

ひとまずプロデューサーと話をするためロケバスに戻ろうとする岸部を引き留るメンバーだが、とりあえず気分を落ち着けたい岸部。引き留めを無視して歩き出す…

\ドサーッ/

「岸部さ~ん!?」

なんと岸部の行く手に別の落とし穴があった。またしても地中深くに吸い込まれてしまった岸部。「踏んだり蹴ったり」とはまさにこのことである。


さらに遠藤が落とし穴のフタを除けようとして失敗し岸部に草が大量にかかってしまう。

松本「誰やこんなところに穴掘ったん」

松本もあまりの事態に声を荒らげる。

岸部「エグゼクティブプロデューサー誰や?」
方正「エグゼクティブ…」
岸部「実行権のあるプロデューサーや
方正「あ〜…菅さんです」
岸辺「それとちょっと俺バスで話したいわ」

岸辺はメンバーの説得にも耳を貸さず、番組スタッフに連れられてロケバスに向かう。

岸辺「こんなんもう無茶苦茶や…酷いわ…ダウンタウン愛してたのに…」

プロデューサーと話をするため苦虫をかみつぶした表情でロケバスにこもってしまった岸部。
メンバーも岸部を説得するために遅れてロケバスに乗り込む。

ロケの再会のため説得に来たメンバーに対し、

岸部「いろんなことがあって、やってますよ惨めなことも。それはエンジョイしてるんですよ。これはエンジョイ出来ない。」

栄光から一転、自己破産から全てを失いどん底まで落ちた経験のある岸辺、だが今はそれすらも笑いに変えて前向きになれているが、何の説明もない落とし穴は屈辱極まりないとメンバーに怒りを吐露する岸辺。

そして…

「これはお金に換算したらやねぇ、大変な事になると思うよ?」

と暗に金銭を要求し始める。
そこで松本は、いくらならロケを続行してくれるのか岸辺に尋ねる。

「俺は5万円で今日来たんやから。せめて8倍出してよ!8倍!!10倍とは言わない」

ギャラ8倍で手を打つと言う岸辺、小林プロデューサーに補償できると言質を取り、泥まみれになった上待たされるのは御免だと、ロケ終了後即入金を約束させる。


松本「あの、クリーニング代込みで…」
岸部「じゃあ8倍…8.5倍ぐらいでもいいわ」
遠藤「え、どっち…」
岸部「クリーニング代」

何とかクリーニング代込みの5万×8.5倍=42万5000円で出演を承諾してくれた岸部。これまでの出来事を考えれば破格の安値。さすが岸部四郎。人格者である。

先にメンバーがロケバスから降り、改めて準備が整った岸部。ロケバスから降りエプロンについた草を気にしながら歩き始め…



\ドサーッ/



「岸部さ~ん!!?」

もはやロケバスの前にまで穴が。岸部四郎53歳(当時)全くもってついていない男である。

再びふたを取ろうとして草が全部落とし穴の中に入る中、かなり深く落ちてしまいスタッフの手を借りようとする岸部。

「実年齢より20上なんだから俺」

田中の手を借り助け出されるが、相次ぐアクシデントに徐々に壊れ始めた岸辺は「ありがとう」を連呼、落下の衝撃で料理対決することすら忘れてしまっており、支離滅裂な発言を繰り返す。

なんとか説明し撮影に持っていく中、先輩の岸部がもう二度と穴に落ちないよう松本が先を歩く。こんなところにも彼の成長した姿が垣間見える。


時間も押してしまい、とにかく巻きでやるためにすでに登場している形で撮り直し。



「第1回ガキの使いやあらへんで チキチキ芸能界 男と男の料理…手料理対決~!」


浜田が企画発表を噛んだことはスルーし、何事もなかったように本番が開始された。

再び「料理は苦手だが4人なら…」の件をしつつ、賞金10万円が知らされた時には「ありがとう」を連呼するガキメンバー。
早速料理スタートとなりキッチンに向かうガキチーム。岸部もゆっくりとキッチンに向かい





\ドサーッ/



「岸部さ~ん!!!!?」

まさかキッチンの前にも穴があるなんて。これにはさすがの岸部もびっくり仰天。

そしてまたしても草に埋もれる中


「すんませんってなんか…」





もう金しかないなぁ!!!



金持ってこい!!!!!



…かつて兄貴が率いるバンドの中途参加メンバーとして日本武道館での歌唱や紅白歌合戦出演を経験し一時は日テレ系ワイドショー司会者として有名になる幸運に恵まれながら、負債からの自己破産で司会の座等多くを喪い生活のため奮闘する男の、あまりにも切実な叫びであった。


なお、思わぬトラブルによりロケが早く終わってしまったため当該回は未公開トークで繋いでいる。




【備考】
もちろんこの企画及びアクシデント自体はコント(「板尾が見た!」に代表される、ダミー企画をやろうとしたら思わぬアクシデントで横道に逸れてしまうパターン)であり、よく見ると最初の落とし穴では岸部が落とし穴のところを両足で踏み切っているのが分かる。もちろんガキの使いが好きな人、バラエティが好きな人であれば見破って楽しめるであろう。

が、後日、読売新聞のテレビ欄にある読者からのテレビ番組への意見・感想欄「放送塔」に「出演コーナーが無くなってしまった」「メンバーが悪気なさそうに謝る姿も含めて腹が立った」と真に受けた批判意見が掲載されてしまった(同様の「不快」という意見も3通来た模様)。

とはいえ、この件も含めてある意味「伝説の回」でもある。

なお、松本は岸部に2度目のオファーを出したところ、「すごい楽しかったけど、2度と嫌」と断られたという裏話を明かしている他、2020年に岸部が亡くなった際の追悼メッセージの中で本企画を話題に出すなど気に入っている様子。


追記・修正は落とし穴に落ちてもギャラ8.5倍で済ましてくれる人格者がお願いします。

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最終更新:2025年05月24日 19:40