登録日:2021/02/02 Tue 02:00:02
更新日:2026/05/25 Mon 00:04:53
所要時間:約 5 分で読めます
概要
全ての始まりを描く第一部「前世編」、現代社会を舞台にした第二部「現世編」、完結編にして第三部「来世編」の三部構成。
TV
アニメ化もされており、NHK Eテレにて2021年4月から8月まで第一期が放送された。
2022年10月から2023年3月まで第二期が放送、2025年10月からは第三期が放送中。
あらすじと世界観
この漫画を一言で表すと、「とある世界に投げ込まれた不思議な球体の成長過程をウン百年単位で延々と観察し続けるお話」である。
主人公こと"球"は「対象から何かから刺激を受けるとその対象に瞬時に完全に変身する」「無限に自己修復する」「能力を完全に模倣する」「あらゆる事が出来る」「あらゆる物を再現できる」「"不滅"である」という"機能"こそ持つ故に、彼には自意識すら存在しない。
"球"はさまざまな存在を完全模倣するうちに意識を獲得し、感情が芽生え、言葉を覚え、永遠の命を持つ男"フシ"となり、無数の人と出会いと別れを経験しやがて神のごとき存在となる……という、一種の創世記あるいは叙事詩のようなおはなし。
この漫画の舞台は中世をモチーフとした
ファンタジーな世界だが、魔法や
超能力のようなオーバーテクノロジーはフシなど一部を除いて登場しない。対して"球"、あらためフシは
ありとあらゆる要因で死ぬことがない絶対に如何なる事があろうと、タイトルの通りの不滅の存在である。
そんな彼を追っていく"大河物語"である性質上、ただの人間である登場人物たち=市井の人々は物語に次々と現れ、次々と死んでいく。そこに例外はない。
一方で、フシは自我を得たばかりの幼い存在であるため、彼らはフシにとっての師匠でもある。
あるものは母となり友となり、あるものは言葉を授け、あるものはその人生を賭して知恵を授け、フシは人に近づいていく。
総じてこの漫画は、フシの前に現れては消えていく市井の人々の生涯を通して、また成長していくフシを通して「生命とは何か」を問う哲学的な作品であるといえる。
……これだけ書くと硬派SFっぽくて難解そうだが、中身はわりと「泣けてくるいい話」「心温まる〇〇」系の癒しモノなので、疲れた時に読むといいかも。
登場人物
作品を通して登場するキャラクター
CV:川島零士
この物語の主人公。「フシ」とは文字通りの「
不死」であることから付けられた通称のようなものであり、本来この存在に名前はない。
「対象から何かしらの刺激を受けるとその対象に瞬時に完全に変身する」「無限に自己修復する」「能力を完全に模倣する」「あらゆる事が出来る」「あらゆる物を再現できる」「"
不滅"である」能力を持つ存在で、生物・非生物問わず
自身が刺激を受けたあらゆる存在への変身能力を持ち、その力に限界はない。例え完全に消滅してもまた何処からか出現する。それが"不滅"であるから。
ついでに物体であれば、変身したものを体から千切ることで
食べ物だろうが武器だろうが其れらを無限に生み出せる。能力の規模は無限大であり建物や街といった大規模な生成すら可能。途中からは鉄を溶かすほどの高熱すら余裕で発生させることができるようになる為、現実では再現不可能な概念的なものも再現可能となってきている。
……が、その精神性は幼いどころか乳児レベルで、意思疎通ができるようになるのは物語中盤までお預け。
意思疎通ができるようになってもその精神性は未熟なため、驚くほど薄味で流されやすい性格である。
犬と同等かそれ以下の知性しかない時期は人間の姿をしていながら首に縄をつけられて引っ張りまわされていたりする。
また、他の存在への変身に関しても生物への変身は
その生物が一度でも死亡していないとその姿になれないという制約があり、作中では変身できるようになることでその存在の死を知るということも。他者の死者蘇生なども当初は『相手の新鮮な死体』を生成できるまでで蘇生出来ないが、後に地上にその者の魂が留まっていればフシの生成した死体改め「器」に魂が入ることで蘇生可能となる。
ついでに変身した姿依存ではあるが生殖能力も備えている…が、フシがその手の知識に疎いため実践機会があるかは…
一応ウミガメに変身時
亀ラップしながら浜辺で産卵したが。
現世編ではタピオカミルクティーにハマった他、自身の力で蘇生させたボンシェンの計らいで中学生として暮らすことになり、途中から学校では髪を黒く変化させている。
CV:
津田健次郎、
花守ゆみり(サトル時)
後にフシとなる"不思議な球体"をこの世界に投げ入れた謎の黒フードの人物。
性別を示唆する描写はないが、CVが
某ブルーアイズ大好きな社長なのでおそらく男性。
作中のモノローグはこの人物の独白という形をとっている。
フシの保護者的存在だが、前述の通りフシは滅ぶことがないため、教育方針は基本放置で「死んで覚えろ」スタイル。
ただ、本当に肝心な要所要所ではアドバイスをくれることもある。
また、フシを含めたあらゆる存在は彼に触れることができず、またフシ以外の人間は彼を見ることすら叶わない。
フシを除けば何百年たっても死なない唯一の存在だが、彼にもまた寿命の概念があるようで、フシに何かを託そうとする言動を見せるが……
現世編ではフシに一度切り離したものと再接続する力を与えたあと姿を見せなくなる…が、なんと10歳前後の少年「サトル」として活動するようになった。この状態でも特殊な力を一応使えるが前世編には遠く及ばず、また人間となった影響か徐々に肉体側に寄って観測者としての記憶や意識等が失われていく模様。
本作の敵。フシを追跡する、
ジャガイモ…というか肉塊状の核から長い根がたくさん生えたような小型生命体。無数にいる。
"私"に敵対する何者かが、フシの完成を阻むために遣わしたらしい。
根を物体に突き刺して取り込む能力と、フシの記憶を奪う能力を持つ。記憶をもとに変身するフシにとって記憶は命にも等しいものなので、これをすべて奪われてしまうとフシは球体に戻されてしまう。
ちなみに倒された核は塩漬け干物にすれば食料にできる模様で、フシは一時期無人島に引きこもっていた頃に襲ってくるノッカーを返り討ちにしたうえで食料にしていた。また、現世編にて(怯む程度ではあるが)
塩が苦手であることも判明。
フシのみならず市井の人々をも殺して回るが、後に語るところによると動機は「生は魂を肉体に閉じ込め苦しみをもたらす不幸であるから、そこから解放しなければならない」であるとのこと。
現世編ではフシが数百年・数千年かけて世界中に自身の根を張り巡らせ駆除していったこともあり『大昔に人々を襲った伝承上の怪物』と記録されるようになる程度で根絶した…はずが、フシの感知能力が『小さい生き物になる程感知し辛くなる』という弱点を突くかのように極小化することで感知網の隙間に潜伏、フシに気付かれないように増殖していた事が判明。
生態自体も変容しており、人間を直接襲わず死体に寄生してその人物に成り替わるようになった。前世編時から進化したことで寄生した人間の身体で直接会話が可能となっており、周囲の非寄生の人間からは(性格が変わったように見えるものの)ノッカーが寄生していると見抜くのはほぼ不可能。厄介なことに(寄生した肉体のものではあるだろうが)前世編では無かった痛覚を有しており、ダメージを負った際の反応まで模倣できるうえ、この進化型ノッカーに寄生された身体の持ち主はフシが器を作り出しても魂が入れず蘇生できない。持ち主の肉体を乗っ取っているノッカーを倒せば蘇生可能になるが、ノッカーのサイズ上、頭を内部のノッカーごと完全破壊しないと撃破出来ない。
更には水に混入される事でそれを摂取や浴びる等した者に一気に寄生する他、挙句の果てに、移動の手間を省くために学校等に保管しておいたフシの予備の肉体に寄生して操ることが可能となっている。
活動目的こそ『世界平和』と語っており、実際人間と共生状態になっているが、あくまで積極的に奪うわけではないだけで宿主が『死を望んでいる』のを免罪符に肉体を奪っている以上、結局人類の脅威であるという根本的な性質は変わっていない。
各章ごとに登場するキャラクター
ありていに言ってしまえば死ぬ方の登場人物。
この漫画は前述の通り数百年の時が流れるため、"ただの人"である彼らもまた世代交代する。
序盤
CV:川島零士(少年)
北国の、氷の上に建てられた村に住まう若い男性と狼。
登場時点で既に彼以外の住民は死に絶え姿を消し村自体が廃村秒読みの状態であり、彼の名前を呼ぶ人間が存在しないため名前は出てこない。「ジョアン」は飼っている狼の名前である。
ジョアンがたまたま"不思議な球体"の上で死んだことでコピーされ、少年もジョアンの姿を借りて戻ってきた"不思議な球体"を連れて村を出るが怪我を負い死亡。死後その姿をコピーした"不思議な球体"の旅立つきっかけを作った。
以降、フシはこの姿を基本として行動し、ジョアンの姿も嗅覚を活用するために高頻度で借りている。
ニナンナ・ヤノメ編
CV:引坂理絵
ニナンナという国にある村に棲む少女。
早く大人になることを望んでいるが、ある日オニグマへの生贄に選ばれ、その際のゴタゴタでフシと出会う。彼に「フシ」という名を与えた。
木や壁等を登ることに長けており、その際にフシが姿を借りる…が、まだ幼い身故か武器類を扱うのは苦手。
CV:内田彩
マーチ同様、ニナンナに棲む少女。
ニナンナに棲息している白熊。山のような巨体に無数の矢が刺さっている。
フシと戦って致命傷を負った後ヤノメへと移送される。
巨躯とパワーを必要とする際にフシが姿を借りる。
CV:
斎賀みつき
ヤノメ人で生贄の儀式を指揮する。
フシの力を目の当たりにして、彼に異様な執着を見せるようになる。
マーチ達の脱走時の戦闘でオニグマに変身したフシにより顔に大怪我を負う。
なおフシにとって相当なトラウマだったのか、たとえ条件を満たしていてもハヤセ(とその子孫達)への変身を忌避している。
タクナハ編
CV:
白石涼子(少年)、
八代拓(青年)
兄シンと共に召使いとして働く少年。畑を耕したり、作物を市場で売る等をしている。
追記・修正はノッカーと戦いながらお願いします。
- 短すぎじゃない? -- 名無しさん (2021-02-02 13:26:04)
- 1000文字超えてるから一応セーフなのでは -- 名無しさん (2021-02-02 21:31:22)
- 読み途中だけど令和(平成)版の火の鳥みたいな話をやりたいのかなって感じ -- 名無しさん (2021-02-03 00:15:53)
- 登場人物のせるだけで大分拡張されるだろうし、土台としてはよいんじゃないかな -- 名無しさん (2021-02-03 11:24:20)
- ハヤセ一族危険人物多すぎだろ -- 名無しさん (2021-02-06 18:29:23)
- 細かい指摘だとは思うが、マルドゥック・スクランブルはあくまで冲方丁氏の原作があるから漫画版とか前に入れた方がいい気がする -- 名無しさん (2021-02-10 01:17:16)
- とにかく筆が遅い。面白いから買っちゃうんだけど... -- 名無しさん (2021-02-10 16:18:49)
最終更新:2026年05月25日 00:04