ドルカス/ドルドレイ(電脳戦機バーチャロン)

登録日:2022/04/20 Wed 23:10:58
更新日:2025/03/18 Tue 08:25:17
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ドルカスならびにドルドレイとは、電脳戦機バーチャロンシリーズに登場する重戦闘型バーチャロイドの一つ。
ドルカスは初代で、ドルドレイはオラタンでプレイ可能。
舞台が火星戦線に移り変わって以降は直系機がいなくなってしまうが、コンセプトはVOXに引き継がれる。

▽目次

■HBV-10-B ドルカス

開発は第3プラント「ムーニー・バレー(MV-03)」による。
ライデンのコスト増による致命的な絶対数不足と、ライデンの失敗のあおりを受けたベルグドル欠陥ぶりの反省と、重戦闘型としての高性能という贅沢な要求に取り組んだ機体でもある。

重装甲を維持しつつ小型・低重心化を図り機動性と同時にベルグドルの問題であった転倒問題も同時にクリアし、武装も右肩のファランクス、右手のファイアーボールクロー、左手のハンマーユニットと、汎用的ながら的確に使いこなせばライデンにも劣らない攻撃力を持つ品々を揃えた。
かくして、走攻守、さらにコストに至るまで理想的なバランスを持つ高性能重バーチャロイドとしてドルカスは完成した。

後にフォースの時代にて、ドルカスのコンセプトを元にした先祖返りとでも言うべきVOXシリーズのバージョンの一つとして「VOXジョー」というタイプがデビューしており、VOXシリーズのラインナップを手掛けるアダックスの中でもかつての名機の再現というロマンチックさもあって、売れ行きは好調だとか。

ゲーム内性能(ドルカス)

初代バーチャロンに登場。コンセプト通りに高い安定性を持ち、LW・CWともに単発のため武器選択で迷いにくく、比較的扱いやすい部類のVR。
さらにライデンほどではないが防御力も高く、多少回避をミスって被弾しても致命傷になりにくいのも初心者にやさしいポイント。

メインのRWの「ファイアボール」はほぼ弾切れがなく、前Dで2連の集中・横Dで3WAY弾幕と変幻自在。
LWの「ハンマー」はビームスパイクの生えた打撃武器を射出。単発だが高誘導。
CWの「ファランクス」はナパームを広範囲に射出。基本的には走るタイプのナパーム×2発と単発火柱が数発で、立ちやダッシュ中ごとに異なる配置でバラ撒く。
特殊技はハンマーを高速で振り回す「メガスピンハンマー」。速度はともかく誘導は高く、AIが相手なら不用意なジャンプの着地際を狙うとよく当たる。

COM戦では第3ステージ「Water Front」で交戦。
AIが強くなる3ステージ目に出てくることに加え、避け方を知らないと避けにくい上に威力も高いファランクスやハンマーを撃ってくるなど初見殺しの武器が多く、多くのプレイヤーの記憶に残る強敵となる。
こちらの攻撃だけ一方的に消されるという事も多々あり、プレイヤーはここで武器の相殺について嫌でも学ぶ事になる。
強いて言うなら「遠距離や近距離では攻撃が当たりづらい」「近接戦闘能力がやや低い」「重量級ゆえジャンプ中の機動性能が低い」という弱点がある。






■RVR-68 ドルドレイ

―時は流れ、VCa3年…
ライデン502の製造元であった「デッドリー・ダッドリー(DD-05)」を巡る一大攻防戦で、「怪物」が蠢いた。奇しくもそれは、ドルカスのコンセプトを先鋭化したような機体であったという。


「超重装甲突撃型機体」という別名を持つ重戦闘型バーチャロイド。
開発はドルカスと違い、第2世代アファームドを手掛けた第2プラント「トランス・ヴァ―ル(TV-02)」による。
ドルカスを模倣した機体ではあるが、外見上からは共通点を見出せないほど大型化しており、武装もクローユニットを切り離して射出できるクローランチャー命中した相手をスタンさせるVハリケーン、そして障害物を貫通して敵機を追尾してくるドリルなど、ドルカスのコンセプトを更に先鋭化したような武装ラインナップとなっている。

そして最大の特徴である超重装甲だが、機体自体の重装甲に加え、高出力のVコンバーターから形成される強固なVアーマーが合わさり、グリスボックのミサイル弾幕どころか、ライデンの一般出力(最大出力)のレーザーすらものともしない。

この上大型の割にゲリラ戦も得意で、DD-05を巡る攻防戦「サイクリック・ハープーン」作戦における初陣では、自前で掘った塹壕でDNAやSHBVDを待ち伏せし各個撃破していき、DNA側の戦線を崩壊させていった。

フォースの時代においても直接的な後継機こそ作られなかったものの、VOXシリーズのバリエーションの一つにコンセプトを受け継いだ「VOXボブ」が存在しており、重戦闘VRという分野に於ける本機の優秀さがうかがえるだろう。

ゲーム内性能(ドルドレイ)

同じTV-02製品であるアファームド系とはまた違った肉弾戦型の機体。
機動性は最低クラスだが超重装甲とVアーマーの強度が合わさりトップクラスの防御力を持つ。
特に初期バージョンの頃は距離があればライデンのレーザーすら弾いていたほど。
後期バージョンではどんなに距離が離れても弾けなくなってしまい、実用性はともかく残念がる声もあったという…。

もっとも、その重装甲と転倒のしにくさが時に仇となった事例も報告されているが…。
近接攻撃のコンボで大ダメージを喰らってしまう、ジャンプ中に敵のレーザーが多段ヒットする、などなど。

武装はドルカス時代から受け継ぐRWファイアボール、単発高誘導の性質が似ているLWドリル、新規武装のCWVハリケーン。
ドルドレイの代名詞と言えるのが、通称「ドリル特攻(前ダッシュ中LW)」「ディスク特攻(前ダッシュCW)」。
これは格闘扱いの攻撃判定を前面に発生させつつ高速で突撃(移動中旋回入力可)というのもので、ドルドレイ使いの腕の見せ所として、相手にとってはドルドレイの象徴として恐れられた。
機動性を補う移動手段としても活用できる他、ドリル特攻に至っては発生中は完全無敵。ラスボスの極太レーザーもなんのその。


その他の武装も重戦闘バーチャロイドらしく充実しており、右ターボRW射撃の通称「バーナー」は敵機の装甲を文字通り一瞬で溶かす高火力。他にも高誘導かつ障害物を貫通するLWのドリル、左ターボRWのクロー射出(敵機を掴むことで機動性を低下させる)、敵をスタンさせてしまうCWのVハリケーンなどの搦め手を備えており、持ち前の打たれ強さと合わせて射撃戦でもしぶとく一発を狙い続けることができる。
複合テクニックとしてはCWのスタン中にバーナー(大半のVRは即死)、ジャンプ右ターボCWを使用中にターボ旋回を組み合わせる事で広範囲に高威力Vハリケーンをバラ撒く、など。
総じて高火力を叩き出せる技を多く持っているが、一方で左ターボCWのファイヤーリングなど小回りの利くキャンセル技も持っている。

他に、右ターボCW格闘は全VR唯一のガード完全無効技*1となっている。クローで掴んでドリルで殴り飛ばす様子は超豪快。
ちなみに相手が後ろを向いていた場合は単に投げ飛ばすモーションに変化する。

このように様々な芸当を持つが、更なる特殊技として巨大化が存在する。ただでさえ高い防御力がさらに上昇し近接モーションも変化するが、大きさに比例して当たり判定も大型化するデメリットも存在する。



対戦でのダイヤグラムは中堅が定位置。全体で見ると中間~やや下位といったところ。
特に上位陣がヤバい連中ばかりなのでどうしても防戦を強いられることが多く、翻弄されるのがデフォ。
「いやらしい攻撃」とされる数々を嫌というほど余すことなく体験できるのがドルドレイなのである。
…とこのように書くと弱キャラに思えるが、相手にしてみれば封じるか追い払うかしないと蹂躙されるのだから仕方ない。
特に軽~中量級VRは半ばオワタ式を強いられているも同然であり、ド突き合えなどと要求しても高確率で「我に死ねと申すか!」と返ってくる事だろう。
実際ドリル特攻など覆せるポテンシャルは秘めており、そのロマンに憧れるドルドレイ使いは少なくない。




追記・修正はDNAの戦線を崩壊させたうえでお願いします。


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最終更新:2025年03月18日 08:25

*1 他のVRのものもガードの上からダウンだけはさせられるが、ダメージは極めて小さくなる。