登録日:2009/07/15 Wed 20:52:30
更新日:2025/04/21 Mon 00:34:39
所要時間:約 4 分で読めます
この項目では、一例の答えをステルスで隠しています。
答えは該当部分のコピペ・範囲選択を使うか、
PC版ならページの一番上の「表示」→「最新版変更点 (差分)」でも見れます。
一応、「項目変更」から見ても大丈夫ですが、若干見辛いのでおすすめはしません。
携帯版だと普通に表示されます。
概要
『意味が分かると怖い話』とは、怪談の形態の一つ。
主にコピペで広まり多くのまとめサイトが存在するため「意味が分かると怖いコピペ」と呼ばれることもある。
某ローカル局では「よく考えるとハッとしてキャーな話」とも。ダサいネーミングである。
通常の怪談と異なる点としてそれ単体では怖い部分が分かりづらいというものがある。
ハナから怪談話にあるような話もあるが、何かしらの真相(友達と肝試ししてたら会話シーンで一人増えてたなど)が隠れているのがお約束。
話の内容は心霊現象に比べ人間の狂気を描いたものが割と多い。
こちらの方が何気ない日常に溶け込みやすいからだろうか。
謎の解き方としては、状況を整理して考えるとおかしなところがあり、そのおかしな箇所の理由を考えると恐怖するという形式。
(例:よく考えると予測できるはずがない→意図的に起こしていた、など)
ぶっちゃけツッコミどころがある話も多く、意味があると見せかけてさっぱりなものもたまにある。
会話が全部暗号になっているというのもあるが、こちらは「状況を整理して考える」余地がほぼないため別物と考えた方が良い。
類似品に
ウミガメのスープがあるが、あちらは出題者に質問しないと答えが定まらないため、問題単体で状況を整理する余地は少ない。
また、怖い真相が多いものの、稀に怖くない真相というパターンもあるため同じものと考えることはできない。
双葉社からは同じような話を描いた「意味が分かると怖い4コマ」が刊行されている。既刊4巻。
有名エピソードによく似たものもあるが、文字だけで表す掲示板のそれとは違い、絵も情報となるため趣はやや異なる。
また、各エピソード後の幕間にて解釈の一例が記載されている。
単行本の巻末では、童話の内容の一部を文字上の表現は一切変えず、ホラーまたは胸糞エンドに仕立てている。とりあえず、魔女がマジで魔女。
以下に、有名な一例を記す。
◆誘拐された双子
双子の幼女が誘拐された。
双子はガムテープで目と口を塞がれた。
犯罪者は姉の耳元でヘリウム声になり囁いた。
「抵抗したり逃げたら妹を殺すよ」
さらに犯罪者は妹の耳元でヘリウム声になり囁いた。
「抵抗したり逃げたら姉を殺すよ」
答:普通見ず知らずの他人は双子の姉と妹なんぞ見抜けない。つまり、犯人は身内もしくはごく身近な人。
◆キャンプファイヤー
中学2年の夏、学校の行事で山に1泊2日のキャンプに行くことになった。
夜はバーベキューの後、キャンプファイヤーをしながら歌を歌うことになっていた。
食事が終わった生徒から焚き木の周りに集まってきて、全員いると確認とれたみたいだ。
でも火をつける寸前、歌詞が書いてある旅のしおりをテントに忘れたことに気づいて取りに戻った。
テントは少し離れた小高い丘にあってそこからさっきいた場所が見下ろせる。
見ると既にキャンプファイヤーは始まっていた、かなり盛り上がってるみたいだ。
ドーナッツ状に燃える炎がきれいだ、早くみんなのところに行こう。
答:キャンプファイヤーは普通ドーナッツ状には燃えない。つまり炎の正体は、語り手以外の参加者が燃えている姿。
◆ノックする幽霊
出張で泊まるホテルは同僚が出るぞーって散々脅していたところだ。
ビビりな俺はガクブルでその夜ベッドに入った。 案の定夜にドアをノックする音がする。
ホテルの人かな? と思い声をかけたが返事がない。もうドアも見るのも怖くてひたすらノックの音がする中夜が明けた。
ノックが止んだ後俺はすぐにチェックアウトした。
出張から帰って同僚にノックの話をすると 「やっぱりでたか」とこんな話をした。
そのホテルは以前火事になり逃げ遅れた人がいたという。
その人は運悪く部屋の中に閉じ込められてそのまま亡くなったそうだ。
ああ良かった、ドアを開けたらどうなっていたか。
答:逃げ遅れた人は部屋の中で死んだ。つまり、幽霊は部屋の中にいた…
◆光るパズル
やっぱパズルっていいよね!
最近一人暮らしするようになって、部屋のインテリアとして、パズルを飾ることにしたんだよ。
光を浴びて、暗くなると光るってやつで、その光が儚くていいんよね。
この前も夜帰ってきたら、そのパズルが淡く光っててさ、なんか出迎えてくれているようで癒されたんだよ。
またパズルやりたくなってきたし、今度は同じサイズで2000ピースのやつ買ってみるかな。
答:光を浴びると発光するパズルが既に光っていた=語り部の帰宅前に誰かが家に侵入している…
◆真夜中の特急電車
あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。
やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。
その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を見回し始めた。
「すみません。あなたの年齢は28歳ですか?」
男が私に話しかけてきた。
「そうですが、どうしてわかったんですか」
私が聞き返しても、男は無視して、また別の人に話しかけた。
「あなたの年齢は45歳ですか?」
「そうですけど……」
「あなたは62歳ですね?」
「どうしてわかったんだ?」
そんなやり取りを繰り返していく。
どうやら、その男には、顔を見ただけで年齢を当てる特殊能力があるらしい。
次の停車駅までは、まだ15分以上ある。
私を含め、乗客たちは全員その男に注目し始めた。
「あなたは50歳ですね?」
「そうですが、あと5分で日付が変わったら、51歳になるんですよ」
最後に質問された女性は、笑顔でそう答えた。
年齢を当てていた男の顔が、途端に青くなった。
答:男が言い当てる年齢はその人が死ぬ年齢。あと5分で日付が変わるということは5分以内に全員が死亡する大惨事がこの特急電車を襲うということ。
◆心霊写真
誕生日に、ホームパーティを開いた。
その時、家の中で皆の写真を撮っていたら、
変なものが映った。
背後の押入れから見知らぬ青白い顔の女が顔を出し、
こちらを睨みつけてる。
「これやばくないか?」と思い、
霊能力者に写真を鑑定してもらった。
「この写真からは霊気を感じない。心霊写真でも何でもないよ。」
それを聞いた僕らは安心した。
答:霊気を感じない=生きた人間。押入れの中から睨みつけている女は生きている…
◆ヤリ部屋
俺が行ってた高校の部室棟に「ヤリ部屋」って呼ばれてる空き部屋があってしょっちゅう誰かがヤリまくってた。
後輩つれこんだりするやつもけっこういたしみんなやりたい放題だった。
バスケ部のマネージャーなんか数人に回されてたりしてた。
「やめて!いや!」とかいう声がよくもれ聞こえてきた。
他にも長身で切れ長の涼しい目もとのあの子とか、小柄でぽっちゃりでタレ目の可愛いあの子とか、しまいにゃあドジっ子メガネっ子の生真面目な生徒会のあの子までもが・・。
荒れてた・・・誰も止められなかった・・・ていうかヤルほうにまわらなきゃ損、・・・って感じ?
去年共学になって女子も入学してきたらしいけど少しは良くなってるんだろうか。
答:「去年共学になって女子も入学してきた。」つまりそれまでの行為は全て男子生徒同士で行われていた。アッー!
趣は違うが別の意味で怖い話。
◆星に願いを
少女の元へお星様が降り立つ。
「なんでも一つ願いをかなえてあげよう」
少女は泣いていた。
「家族を消してちょうだい!あんな家族、まっぴらよ!」
次の日、少女が目を覚ますと、いつものように両親と兄が居た。少女は後悔する。
その夜、再びお星さまは少女の目の前に現れた。
「気に入ってもらえたかな」
少女は言う。
「昨日のお願いを取り消して」
お星さまは言った。
「一度叶えたお願いは取り消せない」と。
少女は泣いた。
答:星は既に「家族を消す」という願いを叶えている。一緒にいる人々は本当の家族ではなかった…
+
|
ただし、これは正解ではない可能性がある。 |
というのも、少女が願いを取り消そうとした理由が脆弱なのだ。
まず、取り消したところで家族は一向に変化はない。
さらにこの場合、少女の元に星は複数回願いを叶えに訪れている。つまり、回数復元という目的も薄い。
これらの矛盾を解消する答が別にあるとするなら、「家族は確かに消えていた」と考えられる。
そもそも、「家族」とは誰かを指定する言葉ではない。人間関係を示す言葉である。
そう、つまりは両親と兄だったものから家族という人間関係が消えた。
確実に立場が上の彼らから他人として扱われるようになったのであれば、取り消そうとするのも道理となる。
なお、上記の答えが丸ごと出題者から出ていたものだとしても、この解釈に影響はない。
「家族を消すという願いを叶えている」「一緒にいる人々は(すでに)本当の家族ではない」という言葉に反してはいないのだ。
|
◆路線バス
ある家族が妻の実家に遊びに行くため、田舎までのバスに乗った。
山のふもとあたりまできた時、
子供が「おなかへった」とだだをこね始めたため、仕方なく途中のバス停で降り近くの定食屋で食事をした。
この時にバスを乗降したのはこの家族だけだった。
食事が終わり定食屋にあるテレビを見ると、
さっきまで乗っていたバスが落石に押しつぶされ、乗客乗員全員死亡というニュースが放映されている。
そのニュースを見た妻は、「バスを降りなければよかった…」と。
それを聞いた夫は怒ったが、すぐに「あぁ、確かにな…」と妻の意図に気づいた。
答:バスが停留所に停車し、家族の降車扱いを行った事で落石が落ちてくるタイミングとバスの通過するタイミングが被った。家族が降りなければバスの乗客・運転手全員が助かっていた
◆スピード
スピード違反を取り締まっていた巡査は、やたら速度の遅いクルマを発見し、かえって危険なため停止させた。
中にはは80歳くらいの女性が5人乗っていたが、運転していた老婆以外は、みな目を見開き、真っ青な顔色をしていた。
運転席の老婆は、不思議そうに尋ねた。
「お巡りさん、あたしはいつも標識どおりの速度で走ってますよ。今だって標識どおりの21キロで走ってたんですから」
巡査は事情を理解し、微笑みながら言った。
「お婆さん、あの標識の“21”というのは国道21号線という意味ですよ」
その言葉を聞き、老婆は恥ずかしそうに答えた。
「あれま、そうでしたか。それは失礼しました」
巡査は老婆に運転に気を付けるように言ってから、一つ気になっていることを口にした。
「なぜほかの4人の方々はさっきから一言も喋らないのですか? 何だか全員放心状態のように見えますが」
すると運転席の老婆が答えた。
「さっきまで、みんなで楽しくお喋りしてたんですけどね。国道258号線に入るまでは」
答:運転手の老婆は国道の番号標識を速度制限標識だと思っていた。つまり国道258号では・・・
ある意味笑い話だが、老人の暴走運転が問題となっている現代では洒落にならない。
◆ニューヨークの地下鉄
ニューヨークの地下鉄を私はよく利用する。
毎朝通勤の度に地下鉄構内で何やらぶつぶつ言ってる一人のホームレスの男がいた。
男の近くの壁に寄り掛かり内容を盗み聞きした。
目の前をおばさんが通る。すると男は
「豚」
と呟いた。
私は思った。なんだただの悪口か、動物に例えているだけか…。
次に普通のビジネスマンが通る。すると男は
「人」
あぁ、まさに普遍的人間って感じの人だな…。
別の日、暇潰しにまた盗み聞きしてみる。
男の目の前をやつれた男が通る。すると男は
「牛」
と呟いた。
牛?どちらかと言うと痩せた鳥だが…?
次に典型的な肥満の男が通る、すると男は
「野菜」
と呟いた。
野菜?豚の間違いだろ?
私は家に帰り考えた。
もしや、次に生まれ変わる生き物、すなわち転生を言い当てるのか!?
その後、何度もホームレスを観察しているうちに疑問も確信に変わった。
ある日思い切ってホームレスに疑問をぶつけ、能力を身につける方法を教えてくれと懇願した。
ホームレスは淀んだ目で私を見つめた後、私の頭に手をかざした。
次の日からホームレスはいなくなった。仙人だったのだろうか?はたまた神か?
私は能力を身につけた。
それは期待するものとは違っていた。
答:ホームレスが言い当てていたのはその人が直前に何を食べたか。普通のビジネスマンが実はカニバリストだった…
◆赤い部屋
東京に一人暮らしする事になりました。
生活を始めているうち、部屋に小さな穴があいているのに気づいた。
その穴は隣の部屋に続いていて、穴を覗いてみた。
穴の向こうは真っ赤だった。
「隣の部屋は赤い壁紙なのか」と思いつつ毎日、女性は小さな穴を覗いていた。
いつ見ても赤いため、隣の部屋が気になった女性は、マンションの大家に聞いてみることにした。
「私の隣の部屋にはどういう人が住んでるんですか?」
すると大家さんは答えた。
「あなたの隣の部屋は病気で目が赤い人が住んでいます」
答:真っ赤なのは壁紙などではなく隣人の目。隣人はずっと穴からこちらを覗いていた。
◆包丁
妻が家で強盗に襲われたらしい。
警察によると、妻は持っていた包丁で強盗を撃退したらしい。
妻を迎えに行くと
「インターホンが鳴ってあなたかと思って玄関に出たら、いきなり襲い掛かってきたの」
と泣きながら言った。
私は妻を抱きしめ、怖かっただろうとその頭を撫でた。
答:妻は夫が帰ってきたと思い包丁を持って玄関に出た=夫を刺し殺すつもりだった。
◆肝試し
俺が小学生の頃の話。
俺が住んでいた町に廃墟があった。
2階建てのアパートみたいな建物で、
壁がコンクリートでできていた。
ガラスがほとんど割れていて、
壁も汚れてボロボロだったから、
地元の人間でもあまりこの場所に
近づくことはなかったらしい。
ある日俺は、友人と肝試しをすることになって、
この廃墟に行くことにした。
まだ昼ぐらいだったから、
建物の2階まで上がって建物を探索した。
そしたら並んでいる扉のひとつに、
文字が書いてあるものがあった。
友人と近づいて確認してみると、扉の前に
「わたしは このさきの へやに いるよ」
と書いてあった。
俺と友人は扉を開けて中に入り、
先に進むことにした。
歩いて行くと分かれ道に突き当たって、壁に
「わたしは ひだり に いるよ」
と書いてあった。
少し怖くなったけれど、
俺と友人はそのまま左に進むことにした。
すると両側に部屋があるところに突き当たって、壁に
「あたまは ひだり からだは みぎ」
と書いてあった。
友人はこれを見た瞬間に、半狂乱になって逃げだした。
でも俺はその場所にとどまって、
勇気を出して右の部屋に行くことにした。
部屋に入り進んでいくと、突き当たりの壁に
「わたしの からだは このしたにいるよ」
と書いてあった。 下を見ると
「ひだりの へやから わたしの あたまが
きてるよ うしろ みないでね」
俺は急いで、その部屋の窓から飛び降りて逃げた。
それからはもう、その場所には近づいていない。
答:「書いてあった」とあるように、文章は全て壁に書いてあった。しかし最後の文章のみ「書いてあった」とは書いていない。つまり最後の文章は書いてあったのではなく言葉で伝えられた。
◆謎の肉
友達から聞いた話。
ある日、友達が謎の宗教に入ってる知人に夕食に誘われた。
出されたメニューは焼き肉。
何の肉かは聞いても教えてくれなかった。
「まさか人の肉か…?」と思いながらも恐る恐る食べてみたが違ったという。
結局何の肉だったのかは、今も分からないらしい。
答:人の肉と他の肉で味の違いが分かるという事は、友達は人の肉を食べた事がある事になる。それも恐らく一回や二回ではなく…。
◆凶器
近ごろの警察はなにやってるんだろうね。
血税で食わせてもらってるくせに、ろくな働きしねぇんだからとんだ穀潰しだ。
先週、職場の近くで殺人事件があったんだよ。
若い女をアイスピックでめった刺し。しかも普通のアイスピックじゃない、業務用の三本歯のやつでだぜ?怖ぇだろ。
小さな町だから、どこいってもその話で持ちきりだよ。
マスコミもかなり大きく取り上げてる。
滅多にない大ニュースだから無理もないけど、恐怖を煽るだけ煽って無責任なもんだ。
うちのばあちゃんなんか、可哀相なくらい怯えちゃって、毎日何時間も仏壇の前で手を合わせてる。
なのに警察ときたら、まだ凶器すら判明できないだとよ。まったく馬鹿にしてるとしか思えないね。
答:警察でも判明出来ていない凶器を三本歯のアイスピックだと知っている理由、それは語り手が犯人だからに他ならない。
◆エレベーター
高層マンションの14階に住んでいる友人の話。
真夜中に帰宅したある日、エレベーターに乗って14階のボタンを押し、ドアが閉まり動き出したところ8階のボタンのランプが点灯したそうです。
「あぁ、誰か乗ってくるのか・・」
そう思った直後、ハッとした友人は慌てて2階3階4階5階とボタンを連打しました。
エレベーターは2階は通過してしまったものの、
3階で止まってくれたので開きかけのドアをこじ開けるほどの勢いで外へ飛び出しました。
そのまま階段を駆け降りてマンションをあとにして、朝までコンビニで立ち読みしていたそうです。
答:普通、エレベーターのボタンは内側から押された時しか光らない。つまりエレベーターの中にはボタンを押した霊が乗っていた。
◆トンネル
仲良しの女の子3人が心霊スポットとして知られているトンネルに行きました。
トンネルに入ると中は真っ暗で、怖くなった3人の内の1人が、
「みんなで手をつないで行こう」
と言いました。
3人はしっかりと手を握りあいながら、やっとトンネルを出ることができました。
安心した3人は、みんな揃って言いました。
「私、真ん中で良かった!」
答:3人で手を繋いだのだから、真ん中になるのは1人だけの筈。両端の二人は一体誰と手を繋いでいたのだろうか…。3人で3角形を作っていたらほっこり話で済むのだが…
◆精肉店
俺は精肉店を営んでいる。
人件費を浮かせるために家族総出で手伝って貰っているとはいえ、前まではそこそこ繁盛していて、家族4人を食わせていくのに不自由はなかった。
けど、例のアレでみんなが巣ごもりを始めるようになってからは、売り上げは激減した。
顔なじみが心配して、時々、買っていってくれる程度。
今では肉を仕入れることも厳しい状態になっていて、店を畳もうかとも考えた。
そんなとき、友人があるアドバイスをしてくれたのだ。
「今どき、ネットを使わないで売り上げを上げようなんて無理だよ」
俺は友人のアドバイスに従って、大勝負に出ることにした。
丸々1体を解体して、ネット販売をするという方法だ。
いやあ、最初は半信半疑だったよ。
本当に売れるのかって。
でも、そんなのは無駄な心配だったよ。
そりゃ、もう、バンバン売れたね。
むね、もも、かた、リブ、タン、ヒレなどなど。
口コミがドンドン広がって、ひっきりなしに注文が入った。
解体作業も大忙し。
本当、一人で店を回すのはキツイよ。
まあ、嬉しい悲鳴ってやつだよね。
そんな中、ある一通の注文が来た。
「足と手はありますか?」
へー。なかなか通だね。
わかっていらっしゃる。
次の日、すぐに送った。
さてと、そろそろ肉がなくなってきた。
また、仕入れないと。
答:むね、もも、かた、リブ、タン、ヒレ、足……までは分かるが「手」という言い方を牛や鶏でするだろうか?それに、元々は家族5人で店を回していたのに何故今は1人だけなのだろうか?語り手は一体何の肉を売り、そしてどうやって仕入れようとしているのだろうか?
◆殺人事件
マンションの一階でエレベーターのボタンを押した。
少し経つとエレベーターが降りてきて、ドアが開いた。
私が乗り込むのと入れ違いに、黒ずくめの男が降りてきた。
すれ違う時に肩がぶつかった。
ふとぶつかった部分を見ると、ヌルヌルとした赤黒い液体が付いていた。
次の日、大好きな映画を見ていると、部屋に「ピーンポーン」とチャイム音が響いた。
ドアを開けると、警察官が立っていた。
「昨日、このマンションで殺人事件があったのですが、不審者を見かけませんでしたか?」
そう質問された。
不審者というのは昨日のエレベーターの男のことだろうか。
正直に「見た」と言った方が良いのだろうが、そうすると話が長引いてしまう。
私は早く映画の続きを見たかったので、「見てない」と答えてドアを閉めた。
翌週、ニュース番組でその事件が報道された。
どうやら犯人が捕まったらしい。
良かったじゃん、と軽く考えていると、テレビ画面に犯人の顔写真が映し出された。
それは、部屋に訪ねてきた、あの警察官だった。
答:家に訪ねて来たのは警察官のフリをした殺人犯本人で、目撃者を探すために住人に聞いて回っていた。もし「見た」と答えていたら……。
◆呪い
呪いの真書を手に入れた。
真書には、こう書かれている
「ここに書かれていることを実行すると、呪いが成就する。だが、手順を間違うと、呪いは自分に返ってくる。それでもあなたは実行するか?」
当たり前だ。私には憎い奴がいるんだから。
早速ページをめくって手順を実行する。
「1.目を閉じて、呪いたい相手の顔を思い浮かべる」
私は、忘れたくても忘れられない、憎いあいつの顔を思い浮かべた。
よし、次は......
「2.次に、どんな呪いをかけたいのかを思い浮かべる」
私は、考え付く全ての苦痛を思い浮かべた。
次は、どれどれ......
「3.最後に目を開ける」
答:「3.最後に目を開ける」という事は目を瞑ったまま実行するのが正しい呪いの手順であり、それを間違えたので「考え付く全ての苦痛」は語り手に返って来る。
◆隣のカップル
俺の隣の家には、若いカップルが暮らしている。
その彼女が凄く俺好みだったもので、俺は窓からその家を見るのが癖になっていた(家の中まではさすがに覗いてません)。
でも、いつ見ても彼氏と彼女が2人でいるところを見かけない。
仲が悪いのだろうか。
ある日、ゴミを出していると、その家の前に引っ越しセンターの車と、車の隣に彼女さんが立っているのが見えた。
ついに別れたのだろうか。
気になった俺は、何で引っ越すのかを彼女さんに直接聞いてみた。
すると彼女はこう答えた。
「実は、最近帰ってきたら家の物が動いてることがあって、怖くなったんです。私一人暮らしなのに」
答:語り手が彼氏だと思っていた男は女性のストーカー、あるいは幽霊。そりゃ一緒に居るところを見た事なくて当然だ。
◆シャワー
私は風呂でシャワーを浴びているとき、リビングの方から一つの悲鳴が聞こえた。
私はすぐに風呂から上がり、素っ裸でリビングに向かう。
するとそこには、覆面を被った男と、体から血を流した父と母と妹の死体が床に横たわっていた。
覆面の男は私を見た途端、すぐさま窓から逃げ出した。
私は顔を真っ青に染めながらその場に座り込んだ。
答:聞こえた悲鳴の主は覆面の男。つまり男がリビングに入った時点で家族は死んでおり、家族を殺したのはシャワーで返り血を洗い流していた語り手自身。そして口を封じる事も出来ず男には逃げられてしまった……。
◆子供
長年連れ添ってきた彼女と、ついに結婚することになった。
彼女は嫉妬心が強い子で、他の女の子と話をするだけですぐに不機嫌になるんだ。
でも、本人は浮気をまったくしないし、俺だけを愛してるって何度も言ってくれた。
だから俺は、彼女と結婚することに決めたんだ。
挙式を終えて、一戸建てを買って、二人の新婚生活が始まった。
妻は毎朝俺を玄関から見送って、 夜はかならず料理を作って待っていてくれる。
俺は本当に幸せだった。
そして数年後、妻が初めての子供を孕る。医者によると女の子だそうだ。
俺は初めてのことで、それこそ大喜びした。
妻も笑顔で自分のお腹をなでて喜んでいた。
やがてお腹もぽっこり出てくるようになり、俺は妻の腹に耳を当てて、
もうすぐ生まれてくる我が子の様子が、気になって仕方がなくなるようになった。
朝起きたとき、夜帰ったとき、俺は毎日のように妻のお腹から我が子を可愛がった。
ある日、病院から仕事先に一通の電話が鳴った。
妻が流産したのだ。
俺は上司に無理を言って、急いで妻が担ぎこまれた病院に向かった。
そこで俺は、産婦人科の担当医から、流産の事実を聞かされた。
嘘ではなかった。
俺は病室で寝ている妻のところへ向かった。
妻は疲れたような、悲しいような目で窓の外を眺めていた。
俺は「残念だったな・・・」と呟いた。
「・・・そうだね」と妻も呟いた。
その後に、振り絞るような声で、こう続けた。
「でもあたし、また子供つくるよ。死んじゃったあの子の分も生きられるような、元気な男の子をね…」
答:最後の妻の台詞をよく見て欲しい。どうして男の子限定なのだろう?「他の女の子と話をするだけですぐに不機嫌になるほど嫉妬深い」性格を考えると、夫に声を掛けられるお腹の中の娘に嫉妬してわざと……?
◆実家暮らし
俺、実家暮らしなんだけどさ。
さっき彼女に『今夜会える?』ってメールしようとして、
間違って家にいるカーチャンに送っちまったわけwww
そしたら返信が、
『ごめん。○○(俺の名前)さん。今夜は会えないの』だってwww
『ちょ、お袋なにふざけてんの(笑)』って送ったらすぐに返信がきて、『今どこ?』。
『家だよ』ってメールしたら、なぜか電話かけてきやがんのwww
出てもすぐ切るし、かと思うとまた鳴るし、テラいやがらせwww
もしやカーチャン浮気してたのかwww
答:母親が息子からのメールに「〇〇(俺の名前)さん」などと他人行儀な返しをするとは思えないし、語り手の反応からしても普段からそんな口調で会話しているわけではない事が分かる。つまり家に居るメールの相手は母親ではない(だから関係性が分からなかった)。そしてその何者かは、語り手の居場所を探ろうとしている。
◆恐怖のナポリタン
ある日、私は森に迷ってしまった。
夜になりお腹も減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
変な名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。
……なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
私は苦情を言った。
店長:「すいません作り直します。御代も結構です。」
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。今度は平気みたいだ。
私は店をでる。
しばらくして、私は気づいてしまった……
ここはとあるレストラン……
人気メニューは……ナポリタン……
答:特に何もなし
他のコピペに混ぜて投稿し、真剣に考えちゃった人をプギャーするのが目的。
このようなフェイクの意味怖を「ナポリタン問題」と呼ぶ人もいる
※なお、「実は『ナポリタン』は英語で『不潔な』を意味するスラング」と言う有名な説があるが、これはガセ。
そういった意味のスラングは存在しない。
だが、「自分だけ真相を知った気になれる」せいか、やたらと騙されている人が多い。
◆旧日本兵の亡霊
先日、俺が妹の部屋で大便していたら、
旧・日本兵の格好をした見知らぬ男が入ってきた。
最初は泥棒かと驚いたんだけど、
無言のまま血走った眼でこちらを睨みつけてくる。
ちょっと薄気味悪くなって、
「貴方は誰ですか、何をしているんですか?」って尋ねたら、
「バカヤロー!」って叫んでそのまま霞みたいに消えてしまった。
その後、帰宅した妹に事情を話したんだけど、
泣き叫ぶばかりで話にならなかった。
両親も怒鳴ったり喚いたりするばかりで、
その男の話は何も出来なかった。
もしかすると家族は俺の知らない秘密を抱えているんだろうか?
いま思い出しても背筋が凍る思いだ。
答:特に何もなし
これも旧日本兵のくだりは怖い話風に見せかけたフェイクであり、妹の部屋で大便する兄にツッコミを入れる単なる笑い話となっている。
※なお、「大便をする」を「首吊り自殺(首吊り自殺をすると腸が緩み排泄物が全て流れ出す)」と解釈するのは誤り。最後に「いま思い出しても背筋が凍る思いだ」と言っているので、この兄は生きているのであろう。
◆お茶目な彼女
俺は彼女と同棲している。
朝起きたら、テーブルにメモ書きが置いてあった。
「いわすれた
ぴーまんぴーまんぴーまん」
彼女は少しお茶目なところがあるので、また何かの悪ふざけかなぁと思った。
10分後、俺は苦しみの中で激しく後悔した。
答:いわすれた→「い」わすれた
い→胃→消化→消火
ピーマン→苦い→苦いって→にげぇって!→にげて
つまり、「火消し忘れた、逃げて」
彼女は料理して火を消し忘れてしまった
男は火事で◯ぬ
火が付いていることに気がつかないのかとか、どうやってメモ書きを置いていったのか、こんな大事なことをなぜ暗号にしたのかなんてツッコミは野暮。暗号であることがわかるきっかけもなく、解説ありきであり、意味が分かることに辿り着くのが難しすぎる悪い例と言える。
◆耳鳴り
朝起きると耳鳴りがひどいので
窓を閉めてみた
それでも鳴り止まないので
ドアを閉めてみた
それでも鳴り止まないので
僕は海へ向かった。海では女がこちらを見ていた
着信音が鳴り響いた
耳鳴りが止まらない。無理やり止めた
答:耳鳴り=言いなり=四文字
四文字なら殺人
殺人鬼が家を襲ってくるので窓を閉めた
ドアも閉めた
だけど女が見ている=殺人鬼は女
海=恐怖の涙
耳鳴りが止まった=殺された。かなり無理のある暗号であり、こちらも悪い例と言える。
◆さとらないで
今日は良い天気なので、散歩をすることにした。
家から10分ほど歩くと、草木の生い茂る脇道があった。
なんだかんだ、田舎なんだなぁと思いつつ進むと、
子供の靴とメモ帳が落ちていた。
メモ帳には「さとらないで」と書かれていた。
雨が降ってきた。帰らなきゃ。
答:「さとらないで」→「さ取らないで」
つまり、残った「しすせそ」が送り主。
しすせそを入れ替えると「すしそせ」
つまり「寿司蘇生」、蘇った魚。
寿司から蘇ったマグロが人間に復讐するために子供を攫ったということ。
「雨が降ってきた」→マグロが自分達に有利な水場を作ろうとしている。
ここまでいくと怖さよりツッコミどころの方が多い気がするが。
「しすせそ」から「すしそせ」と入れ替えることや、それを寿司蘇生とするなど無理のある暗号でありやはり悪い例。
とまあ、他にも膨大な数が存在する。
興味を抱いたならネットで新しい話を探してみたり、
ここアニヲタの集いにある馴合板(コメント欄禁止! 馴れ合いで処罰されます)で問題を出し合うのも一興だろう……。
と言ってももう消えてしまったが。
追記・修正お願いします。
最終更新:2025年04月21日 00:34