登録日:2024/01/16 Tue 13:22:00
更新日:2025/02/05 Wed 09:17:02
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リクガメとは、爬虫類のカメの中でも完全に陸生のグループを指して呼ぶ総称である。
本項目では、ペットとしてのリクガメ飼育について述べる。
リクガメ以外の爬虫類ペットに関しては
こちらの項目を参照。
目次
はじめに
昨今の爬虫類飼育人気の中でも、初心者からも一定の人気があり、飼育人口の増加を牽引しているグループの一つがリクガメである。
レオパードゲッコーやコーンスネークなどの初心者向け種では物足りなくなった人が、次のステップとしれ手を出す場合も多いが、
最初から「爬虫類の中でもリクガメだけが飼いたい」というモチベーションで飼育を始める人も多い。
そのエキゾチックな雰囲気に加えて、爬虫類としては比較的表情豊かで、飼い主とのコミュニケーションも取れるとされることも人気の一因だろう。
動画共有サイトの爬虫類チャンネルでも人気のあるグループの一つである。
しかし、その飼育は爬虫類初心者にとっては難易度は高いと言っていい。
少なくとも、入門種とされるヤモリやヘビと同じ感覚では飼えない。
飼い始めるにはかなりの設備投資が必要であるし、終生飼育するにはそれなりのスペースが必要である。
そして何より、本来ものすごく長生き(30年~50年、もしくはそれ以上)の動物である。
飼い始めたいという人は、まずこれらのことを念頭に置いておこう。
リクガメ飼育の歴史
外国産の爬虫類を飼育する趣味が、本格的に日本に根付く以前(80年代以前)から、一部の熱心なマニアの間ではリクガメの飼育は始められていた。
しかし、他の爬虫類と比べてもリクガメ飼育は難易度が高いとされてきた。
一つは、当時は人為繁殖(CB)個体がほとんどいなかったため、ワイルド(野生)個体の流通がほとんどだったのだが、
原産国でのキープ時の扱いが悪かったりして、日本に来る頃には既にコンディションを崩している場合は多かったこと。
もう一つは、そもそも個人レベルでのリクガメ飼育のノウハウが確立されておらず、どうすれば健康的に長く飼えるのかがよくわかっていなかったためである。
この時期のリクガメ飼育は、完全に手探りの状態で行われていた。
その一方で、当時から、そのいかにもエキゾチックな雰囲気が魅力的に思われて、初心者にも安易に飼われがちでもあった。
しかし上述のように、マニアでも当時は上手く飼うのは難しかったのだから、初心者に簡単に飼えるはずもない。
必然、この頃のリクガメは、十分な知識も無い飼い主に雑に飼われている場合が多かった。
それを象徴する事例として有名なのが「エジプトリクガメの悲劇」である。
エジプトリクガメは、この頃は最も安価なリクガメとして、ショップで投げ売りされていた。
しかし、見た目は非常に地味なリクガメであるため、人気があったというよりは、他のリクガメを飼いたいけど高くて手が出ないという人たちが
「まあこれでいいや」
という感じで買っていく、というカメであった。
しかし、ある年、本種はいきなりサイテス(ワシントン条約)Ⅰに指定された。
これに指定されると、原則商業目的の国際取引は停止される。
よって、原産国から輸入することは困難になってしまった。
こうなると日本国内に残っている個体を繁殖させて殖やすしか、国内で今後も流通させる手立てはない。
そこで、マニアたちは国内に残っている繁殖に使えそうなエジプトリクガメを探し始めた。
が、その時には、国内には繁殖に使えるような個体はほとんど残っていなかったのである。
上述のように、最も安価なリクガメとして、大量に流通していたにもかかわらずである。
結果、現在ではエジプトリクガメは、ペット市場ではほとんどお目にかかれない幻のリクガメになってしまった。
このような扱いを受けていたのは、エジプトリクガメだけに限ったことではない。
TBSの「わくわく動物ランド」などに出演し、日本に爬虫類飼育文化を根付かせた功労者の一人である、動物学者の故・千石正一氏は、生前
「リクガメと
カメレオンは、ワイルド個体を採集してきては、短期間だけ飼って早死にさせてしまう『切り花的消費』をされているグループだ」
と指摘して、この2つのグループの飼育・流通には批判的立場であった。
現在では飼育技術の向上によって長期飼育も可能になっているし、CB化が進んでいる種もいる
(
カメレオンも同様で、長期飼育は可能になってきているし、一部のものはCB個体が流通している)。
しかし、歴史上、長くこのような扱いを受けてきたグループであることは確かなのだ。
なお、爬虫類飼育専門誌「ビバリウムガイド」の編集長を創刊号から現在まで勤めている冨水明氏も同様の意識を持っていたようで、100号を超えるビバリウムガイドの歴史の中で、
リクガメが巻頭特集になったのは4回だけ、
カメレオンに至っては2回だけである。
現在では飼育器具の充実、飼育情報の蓄積、CB化等により、この頃に比べればリクガメ飼育のハードルはかなり下がっている。
しかし、それは日夜飼育方法の研究にいそしんだ先人たちの努力・創意工夫と、異国にて天寿を全うできずに死んでいった数多のリクガメたちの犠牲があってこそのことなのである。
そのことは忘れないでおきたい。もっとも、個人で飼育しようなどと思わなければそうはならなかったのも事実。極論を言えば一般家庭での飼育を前提とした輸入はするべきでなかったのかもしれないないが…
基本的な飼育方法
まずはっきり言っておくが、奇人がひしめく爬虫類飼育界隈においても、特にリクガメマニアはこだわりが強くてめんどくさい人が多いと言われる。
リクガメ飼育者が数人集まろうものなら、
「温浴は不要!! いや必要!!」
「人工飼料はやっぱいらないよ」
「たまには太陽光を浴びせないと」
「乾燥系の種でも湿度がいるよね?」
「リクガメ飼育者は旅行に行くな」
「ギリシャが初心者向けとかいう奴はにわか」
等々、喧々諤々の議論が始まること請け合いである。
何しろリクガメ飼育においては、いまだにはっきりした解答が出ていない問題がかなり多い。
なので初心者が情報を集めようと思ったら、
「本やウェブサイトによって書いていることが全然違う!!」「経験者や獣医に聞いてもやっぱりみんな言うことが違う!!」
ということになる。
ここはもう、リクガメを飼うということはこのような難問にぶつかっていくことなのだと腹を括って、いろんな意見を自分なりに取捨選択しながら、
自分の経験も加味して自分なりの飼い方を模索してほしい。
まず、最低限必要なものはケージ、床材、バスキングライト、紫外線ライト、パネルヒーターである。
ベビーのうちはこれに加えて、ケージ全体の温度が下がらないようにサブのライトもあったほうがいいだろう。
ただし重要なのは、ケージ内に「温度勾配」が必要なことである。
これは要するに、高温の場所とそれほどでもない場所のメリハリをつけるということ。
ケージ全体を高温にしてはいけないのだ。
温度調整が上手く行っている時は、リクガメは朝起きたらバスキングライトの下でひとまず身体を温め、ある程度温まったら温度の低い場所に避難し、
しばらくするとまたバスキングライトの下に……というふうに自分で温度調節のための行動を取る筈である。
自分の飼っているリクガメの動きをよく観察して、このように動いているかをチェックしよう。
なお、小型種であっても、ケージは最終的にはかなり大きなものが必要。
ヘルマンリクガメやギリシャリクガメサイズでも、最低でも90センチクラスは欲しい。
リクガメは全く立体運動ができないので、単純に床面積を広くする必要があるのだ。
これも、リクガメがあまり爬虫類初心者にはオススメできないとされる理由である
(トカゲ等であれば、立体的なレイアウトケージにすれば、床面積はそこまでなくても大丈夫なことも多いのだ)。
大型種ともなると、庭で飼うか、専用の飼育部屋を作る必要がある。
床材だが、他の爬虫類でよく使われる新聞紙やペットシーツはNG。
そのうち四肢が変形してしまう。
砂系も、粉塵が目や鼻に入ってトラブルになる場合があるので避けたほうが無難。
乾燥系の種ならヤシガラ土、湿潤系の種なら腐葉土をメインにするのがいいだろう。
なお、爪は飼育下ではどうしても伸びすぎてしまうので、定期的に切ってやろう。
紫外線は必須である。これがないと健康に育たない。
おそらく初心者が最も頭を悩ませるポイントであろうが、光量よりも出す紫外線の種類に注意して選ぼう。
たまには外で日光浴をさせてももちろんいいが、真夏だと熱死してしまう事故が後を絶たない。
必ず日陰を作り、なるべく傍で様子を見ていよう。
ここまで準備ができたら、あとはショップで飼育する個体をセレクトしよう。
現在ではワイルド・飼いこみ個体を別にすれば、ベビーの状態で入荷する種がほとんどである。
元気そうな個体を選べばいいが、初心者のうちは最低でも甲長10センチほどまで育った個体にしておこう。
「
ピンポン玉サイズ」と呼ばれる、500円硬貨くらいのサイズのベビーも入荷することがあるが、このサイズのベビーを立ち上げるのは上級者でも高難易度である。
なお、リクガメに限らず爬虫類は、繁殖を狙う場合以外は単独飼育が基本。
「一匹だと寂しそう」という理由で複数飼育する人もいるようだが、リクガメは繁殖期を例外として、生まれてから死ぬまで一頭で過ごす単独行動動物である。
なので一匹でも寂しがることはない。
複数飼育も楽しくはあるが、カメ同士で喧嘩したりといったリスクも大きいので、やはり初心者のうちは単独飼育が無難。長生きすぎて飼育者の方が初心者の内に死ぬかもしれないが。
よく議論になるポイント
甲羅を綺麗に育てるには
リクガメと言えば、トレードマークは何といってもその甲羅であろう。
しかし、実は、図鑑などに載っているようなキレイなドーム型の甲羅に育て上げるのはかなり難しい。
特に初心者が育てた場合、いびつに歪んだ甲羅になってしまいがちなのである。
それでもすぐに死ぬわけではないし、生きていく上ではおそらく問題ない。
しかし、リクガメは長寿である故、変形した甲羅になってしまうと、その痛々しい姿をその先何十年も見る羽目になってしまう
やはりリクガメは、綺麗な甲羅に育ってこそである。
しかし、どうすれば歪まずに綺麗に育てることができるのかということになると、これがイマイチよくわかっていない。
少し前までよく言われていたのは、「栄養価の高すぎるエサを与えることが良くないのではないか」ということである。
ここでいう「栄養価の高いエサ」とは人工飼料のことであり、そのため人工飼料メインで育てるのは良くないのではないかという意見が広まっていた。
しかし、現在ではこれを疑問視する声がある。
実際には、湿度を保った環境をケージ内に用意してあげることが何より大事では無いのかと言われ始めたのだ。
リクガメというと、乾燥した砂漠や草原を闊歩しているイメージがあるかもしれないが、実際には森林性のリクガメも多い。
また乾燥地に生息するリクガメでも、実際には昼間は地中に穴を掘って休んでいることが多いことがわかっている。
地中の巣穴の中には、ある程度の湿度がある。
この「ある程度の湿度」が、綺麗な甲羅の生成には重要ではないかと考えられるようになったのだ。
よって、飼育環境では、少なくともベビーのうちは完全に身を隠せるシェルターを用意してあげるのがいいだろう。
本当に甲羅の形成に関係があるのかはともかく、そのほうが野生下での生活環境に近いのは確かである。
エサ
上記の項目とも関係するが、ことに人工飼料の是非が議論になることが多い。
最終的には飼育者個々人で判断するしかないが、とりあえずはメインのエサは野菜・野草にして、人工飼料はサブで使うくらいにしておくのが無難だろう。
エサとしてあげるべき野菜についてもやはり議論になりがちである。
「ホウレンソウはよくない」
「
キャベツや
白菜はほとんど栄養価が無いから使わないほうがいい」
というはよく言われるが、
「毎日そればかりあげるのでなければ、たまにあげる分には構わないのでは」
という意見もある。
とりあえず無難なところでは、コマツナ・チンゲンサイ・
モロヘイヤをメインにして、
カボチャや
ニンジン、食用菊、ポトス、野草(餌用に売っている)などをほどよく混ぜて与えるのがいいだろう。
種によってはキノコを好むものや、肉食傾向があるのでたまにレバーや昆虫、マウスやヒヨコをあげたほうがいい種もいる。
バナナや
リンゴなどの果物はよく食べる個体が多いが、これらは糖分が多いので控え目に。
これもリクガメ飼育が難易度が高いとされる理由の一つだが、たまにとんでもなく偏食の個体や、昨日まで食べていたエサに急に見向きもしなくなる個体がいて、個体差が大きい。
こうなると食べるエサを試行錯誤して探すしかないが、ベビーの頃に偏った食事をさせると偏食に陥りやすいようなので、特にベビーのうちはいろんなエサをあげたほうがいいだろう。
温浴問題
この話題をリクガメ飼育者たちに振ると確実に荒れるため、絶対に振ってはいけません。
と
注意書きをしたくなるくらい、飼育者の間でも議論の応酬になりがちな問題である。
解説すると、「温浴」とは、ぬるま湯にリクガメをつからせること。
この時にフンをする個体が多いため、毎日のルーチンとして取り入れている飼育者も多い。
しかし、否定的な飼育者が多いのも事実。
ここでは賛否双方の意見を乗せておくため、あくまで各自で判断して欲しい
賛成派
- 温浴させたほうが綺麗になるし、活性も上がって健康になるはず
- 毎日決まった時間に糞をさせることで健康管理にもなるし、糞の始末が楽になる
- 水分補給になる
反対派
- そもそも温浴は、かつて原産国でロクに水も与えられずにキープされていたワイルド個体を導入する時に、水分補給をさせて脱水症状を抑えるために行われていたもの。CBも増え、ショップでのメンテも行き届くようになった現代ではやる必要は無い
- 温浴時に強制的に脱糞させると、必要な栄養素が十分消化吸収されないまま排出されている可能性がある
- そもそも野生のリクガメは温浴なんかしない
流通・飼育されている主なリクガメ
チチュウカイリクガメ属
初心者向けとされる地中海リクガメ御三家の一つ。
ニシヘルマンリクガメとヒガシヘルマンリクガメがおり、主に流通するのはニシで、ヒガシはややレア。
特にこれといってクセのない飼いやすいリクガメであり、わりと人間にも慣れやすい。
爬虫類初心者が
「なんでもいいからリクガメを飼いたいんです」
と言った際、
「まあ、ヘルマンでいいんじゃね?」
って感じで勧められがちな種。
初心者向けとされる地中海リクガメ御三家の一つ。
やはり基本的には飼いやすいリクガメ。
が、本種は極めて生息範囲が広く、亜種が多い。
北方に住む個体群は冬眠するとされるが、南方の砂漠地帯に住む個体群(アラブギリシャと呼ばれる)は冬眠しないなど、習性にもかなりの幅がある。
見た目のバリエーションも豊富で、前述のアラブギリシャは綺麗な黄色だが、北方では真っ黒に近い個体もいる。
なので、自分の飼っているのがどの亜種なのかを把握して、それに合った飼育をするのが大事である。
コレクション性も高く、初心者向けでありながら奥が深い、さながらリクガメ界のコーンスネークとも言える種。
初心者向けとされる地中海リクガメ御三家の一つ。別名ロシアリクガメ。
おそらく現在流通している中で最も安いリクガメの一つである。
飼育方法は上記二種とほぼ同じだが、本種は特に地中性傾向が強いようで、穴掘りが得意。
庭で放し飼いにしていると穴を掘って脱走されたりするので注意。
また、そのためか特にツメが伸びやすいカメなので、こまめに切ってあげよう。
別名マルギナータリクガメ。
地中海リクガメの一種だけあって、やはり飼育するだけなら簡単。
……が、本種の真骨頂はその甲羅の形状にある。
上手く育てれば、その名の通り、甲羅の後ろ半分が伸びて反り上がった、兜のような見事な形状になる。
が、そこまで上手く育てるのは至難の業。
よって、本種は上級者こそが挑戦すべき種である。
リクガメ属
おそらく世間的には最も有名なリクガメにして、
リクガメ飼育界の大問題児。
リクガメ界における
グリーンイグアナやナイルモニターのポジションに相当する種である。
本種、流通量は多いし、結構安い。
また、ベビーは非常にかわいい。
そして、丈夫で育てやすく、飼育自体は簡単な部類。
かつ、人に慣れやすく、飼い主の顔や声を覚えることもあると言われるほどで、愛玩動物的にリクガメを飼いたい人にはある意味オススメと言える種である。
ただ一点、その大きさを除いては。
甲長は平均して50センチ、大きければ70センチにも達する。
カメを飼ったことが無い人にはピンと来ないかもしれないが、リクガメの50センチは相当に大きい。
大人になった個体は、人間一人の力では持ち運ぶのはほぼ無理。
当然、市販のケージで飼うのは不可能。
力も強い上に、爬虫類はものをよけるということをしないので、安易に部屋に放し飼いにすると壁も家具もめちゃくちゃにされる。
よって本種を飼育したいなら、しっかり囲いを作った庭で放し飼いにするか、専用の飼育部屋or飼育小屋を用意するしかない。
もちろん毎日大量に野菜を食べるので、餌代も覚悟が必要。
各地の動物園でよく飼われているが、その多くは、家庭で飼っていた個体が飼いきれなくなって「寄贈」されたものである。
これを別の言い方で言うと、「飼育放棄」という。
おまけにそんな個体に限って目も当てられないような悲惨に変形した甲羅になっていたりして……もう……
とはいえ、上記のような愛玩動物向きの性質から、「ちゃんと飼えれば」非常に良いペットになるとも言われ、実際根強い愛好家も多い種である。
飼育環境を整えれる人はチャレンジしてみてもいいだろう。
ケヅメと並ぶ愛玩動物向きとされる大型種。こちらは甲長40センチくらいが平均値。
やはり人によく慣れるカメとされ、相棒のように飼っている愛好家が多い。
ケヅメと比べれば小型で軽量であるため、室内外でもギリギリ飼えないことは無い。
とはいえ、あくまで大型種なので飼育開始は慎重に。
南米原産の森林性のカメ。
その名の通り足の前面部が赤い。
高温多湿な日本の環境によく合ったカメであり、初心者にもわりとオススメできるのだが、どうにも影が薄い。
そもそも湿潤系のリクガメ自体がねえ……
本種と比べればケヅメさえもまだ飼える部類に入るであろう、リクガメ界の最高峰。
なにしろ甲長は120センチと、まさにケタ違い。
もはやカメというより、ウシやウマを飼うようなものである。
値段も相応に高い(数十万)が、生涯飼育にかかる費用はその比ではない。
そしてとんでもない長寿。ざっと80年~120年。
健康的に飼っていれば、おそらく飼い始めた飼い主よりも長生きするだろう。
子孫に相続させなきゃ。
誰にでも飼えるカメではなく、それ故にリクガメマニアの憧れであり続ける種。
インドリクガメ属
典型的な多湿系リクガメ。
かつ肉食傾向がかなり強く、他のリクガメと一緒にすると他種を襲って食べることがあるので要注意。
一見すると地味なカメであり、以前安価で流通していた頃はあまり人気がない種だった。
しかし、流通量が激減して価格が高騰すると共に人気種になり、現在では入荷しても即売り切れてしまう。
みんな現金である。
セオレガメ属
何種類かいる。
その名の通り、「背甲が折れ曲がる」という、リクガメ界どころかカメ界に他に類例のない特徴を持つ。
独特の特徴があり、種類も多く、安価で流通量も多い……と、メジャーになりそうな要素が揃っているのに、不思議なほど人気が無いカメ。
他のリクガメや爬虫類のサブとして飼っている人は多いが、本種が一番好きという人はまず見ない。
注意点として、本種は入荷するほとんどがワイルド個体であり、たいてい寄生虫まみれなので、購入後なるべく早く獣医にいって駆虫してもらおう
サイテスⅠ種
サイテスⅠに登録されてしまったリクガメたち。
現在でも正規の手続きを経れば飼育は可能だが、サイテスⅠになったのはそれなりの理由がある。
どうしても飼いたい人だけどうぞ。
追記・修正はアルダブラゾウガメの繁殖に成功した人がお願いします。
- 素人目線で「愛玩用に流通しているカメ」といえば、文中のエジプトリクガメと逆方面に負の歴史感あるミシシッピアカミミガメが思い浮かぶけど、この界隈ではどういう扱いなんだろう。 -- 名無しさん (2024-01-16 14:59:31)
- リクガメ飼ったことないからだけど、ここを読む限りだとミズガメは別のジャンルって感じじゃなかろうか?ちなみに今は販売禁止だが里親の無償譲渡と自分で捕まえて飼うのは大丈夫とのこと。 -- 名無しさん (2024-01-16 15:16:51)
- ”セルボーンの博物誌”でリクガメをペットにしてる人の話があったな。普通に庭で放し飼い状態で、土に潜ったり出てきたりを繰り返してて、そんなんで大丈夫なのかと思ったけどやっぱり飼うの難しいんだな。途中で飼い主から著者に譲渡されたりしてたのもそういうこと…? -- 名無しさん (2024-01-16 15:25:22)
- 千石先生がそんな言うってのが難儀さを物語るなぁ。『爬虫類はものをよけるということをしない』ってのがまた凄い -- 名無しさん (2024-01-16 17:44:35)
- ↑2失礼。リクガメ上科の下の分類分かってなくて「海か陸か」みたいに考えてました -- 名無しさん (2024-01-16 17:47:53)
- パンケーキリクガメなんて売っているのか?見たことがない… -- 名無しさん (2024-01-17 15:40:20)
- アルダブラゾウガメはいるのになぜかガラパゴスゾウガメがいない。何故に? -- 名無しさん (2024-01-17 22:50:27)
- ↑ペットとして流通することが無いから。今後も流通することはまず考えられない -- 名無しさん (2024-01-18 11:18:51)
最終更新:2025年02月05日 09:17