ゲーセン少女と異文化交流

登録日:2024/06/07 Fri 22:19:00
更新日:2025/05/10 Sat 22:02:41
所要時間:約 8 分で読めます




That's fine now.
(今はそれで良いわ)

I'll make you love me!
(絶対に私のことを好きにさせてみせるから!)


『ゲーセン少女と異文化交流』はデジタルコミックサイト「ドラドラしゃーぷ#」にて連載中の漫画。
作者は安原宏和。


概要

大学生の草壁蓮司と、彼に恋をしているイギリス人中学生リリー・ベイカーによる日常系ラブコメディ。
2人を中心とした人間模様がゲームセンターを舞台に描かれていく。
なおゲームが題材になっているがあくまでも人間模様が主体なため、登場するゲームに実在するものはなく、どことなく元ネタを想起させる程度になっている。あとやたらコアラ推しが多い

登場人物

草壁家

●草壁蓮司

主人公。ゲームセンターでアルバイトしている青年。18歳の大学一年生。
クレーンゲームで瞬く間に景品を入手したり、ガンシューティングでゾンビの群れを瞬殺したり、格ゲー大会に優勝した花梨を真っ向勝負で下したりとゲーム全般が非常に上手い。
また接客が上手く、それとなく気遣いをしつつもアルバイトとして許される範囲を逸脱することはないなど店員としても優秀。

一方でレポートを書かなければいけないのに息抜きで長時間ゲームをしてしまうなど私生活はややだらしない。
また恋愛ごとにも疎く、リリーを無自覚にむくれさせてしまう事もある*1

とあるバレンタインデーにぬいぐるみをクレーンゲームでとろうと悪戦苦闘中のリリーを見かける。
自分のアルバイトの時間が終わるまで挑戦し続けても取れずに涙目になっていた彼女を放っておけず、代わりに取ってプレゼントした。
しかしイギリス人のリリーにとってバレンタインデーは「男が女に愛の告白をする日」であり、彼の行為はそれに準ずるものだと受け取られてしまう。
その事実を知った後、ノートに英語で書いたメッセージを送ったことで誤解は解けたものの既に恋に落ちていた彼女のアプローチを受ける日々を送るようになった。

実は本編の5年前に家族旅行で日本に来たリリーとゲームセンターで出会っているのだが、お互いにその事実には気づいていない。

●草壁葵衣

蓮司の妹でリリーのクラスメイト。13歳。
体育会系でゲームに興味は無かったのだが、リリーと仲良くしたいという思いから一緒にゲーセンに通うようになる。
その際にリリーからゲーセンで親切にしてくれた後に愛の告白をしてきた店員の話を聞き、それが兄のことだと知らずに本人の前で散々に貶してしまう。
そのため蓮司は葵衣が来店したときは変装するようになった。
とはいえその変装は髪型を変えてサングラスをかけただけ*2の単純なものだったので、真相を知った後は気付かなかった自分に呆れていた。

5歳の頃は医者から外で遊ぶことを禁じられるほどに身体が弱く、部屋に籠っていなければならなかった。
そんな彼女を元気づけるために色々なゲームをやったのが蓮司のゲーム好きのルーツとなっている。
葵衣本人はそのことを覚えていない様子。

●草壁楓

蓮司と葵衣の母。
家族思いの女性であり、葵衣が小さかった頃は体の弱い彼女を支えていたほか、毎年夏休みには実家に帰省している。
またその帰省にリリーがついてくるのを快諾するなど大らかな女性でもある。
なお夫も登場はしているが影が薄い。

●前島日葵

蓮司と葵衣の従妹。中学1年生の13歳。
新幹線で行く距離の草壁家の祖母の家に住んでいる。

蓮司に懐いており、初登場時は家族旅行でやってきた蓮司にアプローチ。ついてきていたリリーと恋の鞘当てを行う。
しかしその後様々なゲーム*3で対決するうちに友人となった。
後に正月休みで草壁家にやってきたときは若干落ち着き、懐いているのは変わらないもののリリーの応援をするようになる。

ベイカー家

●リリー・ベイカー

声:東山奈央(テレビCM)

メインヒロインイギリスから日本の中学に転校してきた少女。13歳。
5年前に蓮司からグッズを貰ったマスコットキャラクター「漢気コアラ」の大ファンで、蓮司と再会した時も漢気コアラのぬいぐるみを取ろうとしていた。
蓮司に会うためにゲームセンターに通ううちにゲーム自体も好きになったが、プレイするのは下手。
漢気コアラが様々なゲームとコラボしているためにそれらに挑戦してみるのだが、大抵上手くいかずに涙目になっている。
また運動も苦手であり、ダイエットのために音ゲーに挑戦したときは体がついていかず引っくり返ってしまった。

当初は英語しか話すことができなかったが、日本での生活の中で徐々に日本語が話せるように成長しつつある。
また物語開始時は蓮司と葵衣しかいなかった交友関係も少しずつ広がっているのだが、その大半がゲーセン絡みである

彼女の台詞は蓮司達の前で英語を話すときは項目冒頭のように英文と日本語訳の併記を横書き、家族間での英語の会話は横書きで日本語表記のみ、日本語で話しているときは縦書きで表現される。

●リリーのママ

イギリス人女性。大学生時代に日本に留学していたため日本語はペラペラで、夫との出会いのきっかけもその留学。
日本文化に精通していることもあってあまり外国人感は無い。

蓮司との初対面の時に娘の恋心を見抜き、以後は積極的に応援している。

●リリーのパパ

イギリス人男性。妻と同様に日本語はペラペラ。
常に顔に影がかかっているマッチョな男性であり(ぶっちゃけその見た目とグラサンっぽいメガネのせいでターミネーターっぽく見えるとか言ってはいけない)、娘が惚れている蓮司を常に威圧している。
その筋肉は伊達ではなく、リンゴやゲームコントローラーを握りつぶせる握力の持ち主。

こと娘の恋路に関してだけは反対しているためにリリーから若干ウザがられているが、
それ以外の場面での家族仲は非常に良好。

加賀家

●加賀花梨

リリーと葵衣の友人。14歳。
努力家の凄腕ゲーマーであり、小学生時代に家庭用格ゲーで覚えたコンボを披露したくてゲーセンデビュー。
連戦連勝していたところを蓮司に乱入されて完封負けを喫し、トラウマでネット対戦に引き籠ってしまっていた*4
また運動神経も抜群な上に本人も運動は嫌いではなく、体育祭では様々な競技に出場して活躍している。

中学生になった後も蓮司に負けた悔しさを忘れておらず、蓮司へのリベンジのためにあらゆるゲームの修業を積んだ上で挑戦しに来た。
その際にバイト中であることを理由に対戦を断った蓮司の代役として挑戦してきたリリーと対戦し、相手がド素人だったことで毒気を抜かれて面倒見の良さを発揮。
彼女に格ゲーの基本をレクチャーしたことで師匠と慕われることになる。
花梨本人も満更ではなく、唯一苦手だった音ゲーもリリーをガッカリさせてしまった悔しさをバネに猛特訓を積んで克服している。

後に将来の夢であるプロゲーマーへの足掛かりとして動画サイトでのゲーム配信を開始。
姉のデザインした天使のアバターと毒舌のギャップによってプチバズリした。

●加賀杏里沙

花梨の姉。
売れっ子漫画化だがメンタルが弱い上に重度の人見知りであり、家族と担当くらいしかまともに会話もできない。
そのためアシスタントを雇うこともできず、花梨によく原稿を手伝ってもらう。
また自分の作品のアンチを見て涙目になることも多く、花梨からは一々気にするなと言われている。

姉妹仲は良好であり、花梨は杏里沙のことを尊敬している。

その他

●望月桃子

蓮司と同じ学科の学生。
入学式の日に出会った蓮司が実家の飼い犬トモゾーにそっくりだったために気にするようになり、彼がサークルに入っていないことなども把握している。
後にたまたま入ったゲームセンターが蓮司のバイト先だった縁で交流が始まり、その流れでアルバイトを始めることになる。
本人は蓮司に恋愛感情を微塵も抱いていないのだが、傍から見れば蓮司を追いかけてきたようにしか見えないためリリーにライバル視されていた。

実家は剣道の道場であり、もぐら叩きゲームをしたときは普段のほわほわした雰囲気から一変。
剣道の上段打ちの要領で放つ凄まじいスピードの振り*5でパーフェクトを叩き出した。
後に店員となった後はゲームの仕様を覚えるために空き時間に蓮司からゲームを教わるようになり、恐るべき勢いで成長。
わずか1ヶ月で格ゲーの激ムズコンボを習得しゲーセン内での大会で準優勝するレベルにまで至った。
しかし本人は蓮司レベルに至っていないことを理由に自分は未熟だと思っている。

●桂木蛍

リリーと葵衣のクラスメイトで委員長。14歳。
少々堅物かつゲーセンは不良の巣窟という偏ったイメージの持ち主で、リリー達がゲーセンに通っていることを知った際には嘆きのあまりガチ泣きしてしまったほど。
しかし花梨に丸めこまれる形でゲーセンに連れていかれ楽しく遊んだことで偏見を払拭し、以後は共に通う友人となる。
その後は反動でゲーセンにドハマりしてしまい、文化祭ではクラスの出し物でゲーセンをやりたいというリリーの案に乗っかってしまった。

なお彼女の母親は典型的な教育ママのような雰囲気だが実態は人見知り気味かつ天然ボケであり、蛍の生真面目な性格は母のフォローをするうちに培われたものなのではないかと葵衣に考察されている。


追記・修正はド素人から格ゲー大会で決勝進出できるまでに己を鍛え上げてからお願いします。
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  • 国際恋愛
  • 2020年
  • 作者巡回済み
最終更新:2025年05月10日 22:02

*1 そもそも年齢差もあってあまり異性としては見ていないというのも一因ではある。

*2 リリー曰く「漢気モード」。

*3 メンコやベーゴマ、格ゲーなど

*4 なお蓮司は強いプレイヤーがいたから挑戦しただけで、相手が小学生女子だとは知らなかった。

*5 横で見ていた蓮司が筐体を壊さないように慌てて注意したほど。