超魔法大陸WOZZ

登録日:2010/07/25(日) 02:38:25
更新日:2018/04/18 Wed 20:02:48
所要時間:約 32 分で読めます




■概要
1995年にBPS社より発売されたSFC専用ゲームで、ジャンルはRPG。
(なおBPS社はその後倒産。言うまでもないが、どこぞのバトルプログラマーと一切関係無いよ!!)
この作品は小学館・BPS・レッドカンパニーの3社が合同で企画し、ゲームオン!誌上などで読者からの応募を行い作成されており、
キャラの設定画は「学級王ヤマザキ」などで有名な樫本学ヴ氏によって描かれている。
また、ゲームオン!ではキャラデザの樫本氏による漫画も連載されていた。

このように、かなり力を入れて作られたゲームであるが……まぁ、タグからどういう評価を受けているゲームかを察して頂けるとありがたい。


■ストーリー
謎と不思議に満ちた大陸『WOZZ(ウォズ)』。
この大陸は今、突如現れた恐怖王バラムによって壊滅の危機にあった。
『フィアレイン』と呼ばれる生き物をモンスターに変えてしまう雨により、
ウォズの民は次々と恐ろしいモンスターに変えられ、残された人々も恐怖の日々を送っていた。

この危機を打開する為、ウォズの長老にして大魔法使いのサリバンは、人間界から勇者を召喚する事を決める。
そもそも、バラムが強大な力を手にしたのは、人間界の科学を利用したが為。
ならば、彼を止められるのは人間界の者しかいない、そう考えたのだ。

かくして、サリバンは周囲の反対を押し切り、人間界の勇者召喚の儀式を準備。
そして、遂に人間界から勇者が召喚された。

……と思いきや、なんと召喚されたのは、年端も行かない三人の少年少女だった。


■ウォズの世界観
ウォズとは、人の世で『魔法使い』と呼ばれる者達だけが住む平和な世界。
大きなヘビとゾウとカメの三神獣によって支えられている。
(俗に言う古代インド的な世界観であり、この三神獣はタイトルロゴにも使われている)
この世界では魔術族、精霊族、死霊族、幻術族、悪魔族といった多くの種族がそれぞれのコミュニティ(悪く言えば閉鎖的な縄張り)を作り平和に暮らしている。

なお、人間の世界とは次元こそ異なるものの肩を並べて存在している世界である模様。
その割には人間界の科学の力で世界の危機に陥るあたり、パワーバランスはとれていない模様。明らかにウォズの方が技術すごそうなのにね。
(余談だが、異世界から勇者を呼び寄せる展開はアニメやゲームでは多いものの、この作品のように明確に魔法<科学という描き方をしたのはかなり珍しいと言える。)


■登場キャラ

・ショット=フェニックス

「とっととバラムとかいうやつをブッ倒してもとの世界に帰らせてもらうゼ!!」

主人公の一人。アメリカ人で弓が得意な「天才アーチャー」。武器はもちろん弓である。
ゲーム開始直後は自分勝手な面が目立ち、早く家に帰りたいもんだから何事もバラム退治を優先させて仲間を軽視するなど、正直言ってDQNな少年。
そのため序盤は真面目なレオナやイライザとしょっちゅう喧嘩していた。
しかしそんな彼も、仲間たちやウォズの人々と触れ合う中で徐々に成長していく。
特に、先走ったレオナに対して彼が仲間の大切さを説くシーンなどは、今までの彼のチャランポランで独善的な面があったからこそ光るものとなっている。
そもそも何かと悪態をつくため誤解されやすいが、実は彼は素直になれないだけで、本当は子供想いだったりする良い兄ちゃんである。なんだただのツンデレか。
主人公3人の中では明確にウォズのとあるキャラとフラグを立てていたが、最終的にうやむやになってしまったためその後どうなったかは不明である。
どうでもいいが、チュンが主人公の場合はショットがちょこまか動くことになる。

戦闘ではオーソドックスな戦士タイプ。高い耐久力と物理攻撃力を以ってパーティの軸となる。
特に、「レオナの武器が弱っちい&チュンの魔法が育っておらずテレキネシスで運ゲーするしかない」というウォズでよくある状況でも、
AFと共に安定したダメージソースとなってくれるため、ある意味では初心者救済キャラとも言える。
また、開発を利用すれば常にバランスブレイカーとして君臨できる素質を持っており、その筆頭であるロケットアローを序盤で開発してしまうと手がつけられない。
なお、某イベントで持って来る、彼の家に代々伝わる「フェニックスボウ」は、名前や設定から最強武器のように勘違いされるが実はそうではない。
彼の最強武器はフェニックスに天使と悪魔が宿り、光と闇が合わさって最強になった時に完成する。(その割に名前はアレだが)

特殊能力は「ひっさつわざ」
数が2つと少ない上に両方共イベント習得だが、どちらも優秀なダメージソースとなる。
惜しむらくはショット自身のMPがそんなに高くないこと。(大体チュンの1/3くらい)
そのため、アイテムの力を借りなくては技が連発できない。
しかも「ひっさつわざが使えなくなる代わりに2連射できる武器」などをたびたび入手するため、最終的にはこうげきコマンドしか選択しなくなり空気化する。

・レオナ=キタザト

「しかたないわね・・・わかったわ!ガンバリましょう!」

主人公の一人。日本人で発明が得意な「ひらめきの天才少女」
もちろん他の女性キャラの例に漏れず肌の露出がすごいよ!エロいよ!
責任感の強い女の子で、自分勝手なショットと気弱なチュンを引っ張るリーダー的存在。
反面、わかりやすい欠点を持っているショットやチュンと比べるとわかりづらいが、典型的な良い子ちゃんにありがちな脆さや歪みを抱えている様子も伺える。
たとえば作中では、強すぎる責任感故に死の危険すらある無謀な行動を取ったり、
時間が無い状況でのプレッシャーに非常に弱かったり、失敗したら失敗したでをそれを挽回ために周りが見えなくなったりしていた。
普段色々な不満を貯めこんでいるせいなのか、お酒(?)を飲むと女王様に覚醒する性質があったりもする。
しかし、そんな彼女の空回りも成長したショットやチュンのフォローによって救われ、彼女は大きく成長することになる。
また、ネタバレになるため詳しくは書けないが、ある意味でレオナはラスボスと対比される関係にあることもあり、
ラスボス戦前に叩きつける啖呵やエンディングでのセリフはとてもかっこいい。
てか、もうレオナが真の主人公でよくね?(よくない)

武器はバズーカやランチャー。
専用技を一切持たないために他の二人と比べて明らかに戦闘能力が低い。
武器をしっかりと用意できないと戦闘で活躍しようがないので、最初の頃は彼女に対してあまり良いイメージを持たないことだろう。
しかしそんな彼女も最終的には通常攻撃で敵を爆散させ続ける最強の女ソルジャーとして覚醒する。
そんな彼女を最強の女戦士へと進化させる最強兵器は、まさかの最弱武器が地球の科学技術とウォズの魔法の力と合わさることによって誕生する。

特殊能力は「はつめい」と「じゃくてんさぐる」。どちらもサポート系の能力。
基本的には『はつめい』のお世話になることが多く、イベントアイテムから船・飛行船・ロボット・戦車などを作ることで冒険をサポートする。
「じゃくてんさぐる」は相手のHPから得意技・弱点までなんでも分かるため、初めて戦う相手に対しては間違いなくこの能力を使用することになるだろう。
(もちろんだが一部のボス格の敵には効かない。)
あと、「なんでレオナじゃなくてチュンがロボット召喚を使えるんだ」というツッコミは胸にそっとしまっておこう。

・チュン=チンタオ

「・・・ポクにできるかわからないアルけど、ウォズのみなさんのためガンバッテあげたいアル。」

主人公の一人。中国生まれの「超能力少年」
異端の力を持って生まれたために幼い頃からいじめられて育ち、そのせいか気が弱く臆病な典型的へたれ少年である。
ただへたれなだけならまだよかったのだが、ウォズで最初のイベントにて、
仮病を使って女の子一人にダンジョンに向かわせ、その間に自分だけ逃げ出すなどというあまりにもクズすぎる所業やってのける。
そのため、多くのプレイヤーが彼へ感じる第一印象は決して良いものではないだろう。
しかし、他の二人同様にウォズでの冒険を通して徐々に変わっていき、最終的には見違えるほどに成長する。
特に主人公の場合は、中盤のとあるイベントで自分が勇者であることを自覚し、怖くても勇気を振り絞ってたった一人でみんなを助けに行く場面が描かれる。チュン君マジ主人公。
よく見ると割と細かく心理描写されており、要所要所が彼のエンディングに繋がる伏線ともなっている。
そのため、彼のエンディングでの決断にはグッと来るものを感じるプレイヤーも多いはずだ。
なお、ちょこまか動く彼をカワイイと思うかウザいと思うかはプレイヤー次第である。
また、余談だが、とんでもなく長いある伏線を張られたキャラクターでもある。

武器は無く、蹴りで戦う。公式イラストに描かれてる霊剣みたいな武器が使われることは一切ない。
そのため装備にお金がかからず一見とてもエコロジーなのだが、後述するように実はこのゲームはチュンくんを育てるのが一番骨の折れる作業となる。
彼が某イベントで持って来る「おばあちゃんがくれた」とあるアイテムは、彼に武器が無いため天使と悪魔が宿ることによって星を守るロボットへと生まれ変わる。
ちなみにこのロボットは最強ではない。なんで星を守るロボットなのに毒属性なんてマイナーな属性にしたんだ……。

特殊能力は「まほう」と「ちょうのうりょく」
なんとチュンは古今東西あらゆる創作作品を見ても珍しい魔法と超能力を使い分けられるキャラである。
(システム的にはほとんど差がないけどね、と言ってしまっては身も蓋もないが)
魔法は後述するが戦闘によってパワーアップしていき、コツコツ努力を重ねることで最終的にはかなり強くなる(その分超大変だが)。
逆に超能力(というかテレキネシス)は、うまくハマるととんでもない大ダメージを叩き出すが運ゲーである。
テレキネシスで一発を賭けてもよし、地道に鍛えた魔法を使ってもよし。ロボット召喚で敵をフルボッコしてもよし。
と、プレイヤーの運用方法に最も差が出るキャラクターと言えるだろう。
むしろショットとレオナの二人がレベル上げて強い武器持たせて物理で殴るのが最強というのがゲームとして何かがおかしいとも言う。

・サリバン

「ようこそ、超魔法大陸ウォズへ・・・私は長のサリバン。」

ウォズの最長老であり、WOZZで最も強い力を持つとされる大魔法使い。
OPで部下から「アンタが死んだらこの世界終わるから」と言われるくらいには影響力があるらしい。
そのせいか誘拐されたり、タライ落とされて気絶したりとロクな目にあわないことで有名。
命と全魔力を用いて勇者を召喚したはずが、ガキンチョしか連れて来れず、さらにはうっかり生き残っちゃうドジっ子。
(ちなみに漫画では水晶球を使って地球に行き、主人公たちをかっさらっていた。)
しかし、劇中での活躍を見ているとコイツが死んでいたら主人公たちの冒険は絶対にうまくいかなかったに違いない。
プレイヤー的には年端もいかないレオナちゃんに露出の高い服を着せた罪深・・・げふん多大な功績を残す偉大な人物

・バラム

「君たちのおいもとめている者だよ。」

ウォズを恐怖のどん底に叩き落とした張本人。
元々はそんなに強くもない悪魔だったが、次元トンネルを使って人間界に行き力をつけたようである。
ボスとしては恐ろしく凶悪で、まさに恐怖王と呼ぶに相応しい強さを誇る。
多くを語ってしまうとネタバレなるので説明はこんなもんである。あと取扱説明書を読まない。

・妖精界の方々
主人公達の冒険をサポートしてくれる有能な方々。
チュンは彼らに教わることによって魔法を覚えることができる。
なお、女王を除けば変人がかなり多く、彼らに会うためには一筋縄ではいかないことがほとんど。
初見殺しの上イラストが使い回しのファイヤン
ポストちいさなメダルことネコ好きエオリア
ボディコンお立ち台の生きた化石ボンバリヨネ
人の話を聞かない泣き虫引きこもりのカチュアリン
わざわざダメージ床の先で待ってるドSのチャッカン
いきなりイントロクイズを始めるライリュン
神出鬼没のアルバイターことアイスイェス
……と、女王様やイライザには悪いが妖精族の面々には明らかにロクなのがいないと言わざるを得ない。
あと、アイスイェスちゃんだけは連続イベントで特別なアイテムが手に入るから気をつけてな!


■AF(アドベンチャーフレンド)
ゲーム中で主人公たちを助けてくれるキャラクター。ぶっちゃけるとパーティの4人目のことである。
7人もいるんだから個性豊かで性能も差別化されて、パーティの組み換えを楽しめるんだろうなーとか思ったそこのアナタ。
残念ながらそうでもないと言わざるを得ないのがこのAFたちである。
確かに個性豊かだし、キャラの性能も明確に分けられているが、
基本的に後から入ってきたキャラの方が強く設定されているという重大な問題を抱えているのだ。
そのため、キャラクターを選ぶ楽しみはほとんどなく、だいたいは最新の仲間を連れて行けばどうにかなるようなバランスに仕上がっている。
しかも、AFは初めからすべての技が解禁されており、育てる楽しみに欠けてしまうのも大きなマイナスポイント。
特に最後に仲間になるラムーンの強さが顕著で、彼女が仲間になった後はラムーンが4人目固定となることがほとんどのはずだ。
その上極めつけは、AFの出番の数にもかなりの差があり、完全に金魚に色々と持って行かれているトカゲさんなんて悲惨すぎて涙を誘う。

ゲームの知名度故に仕方がないけど、レオナ・セラミック・イライザ・ラムーンとオイシイキャラが揃っているので、薄い本が厚くなる展開もあったろうになぁ……もったいない。

以下、AF紹介。

1.マディスト

「よかったらそれもらえないかなー。そのかわりこの先バラムを倒すためにいっしょに旅をしてあげるよ。」

自称、偉大な錬金術師。他称、テクノマスター(≠テクノブレイカー)。
ナルシストなヤローだがゴミをちゃんと出すなど、ご近所付き合いも良好なできた人間らしい。
人間界からやって来た主人公たちの持ち物(ポケベル、CDプレイヤー、ノートPC、ダイバーウォッチ)欲しさに、冒険に着いて行くことを主人公一向に打診する策士。
チュン君に様々な魔法を教えてくれる上に、作中重要な役割を果たすテレパベルを作ってくれるなど大活躍である。
彼の言動・行動によく注目する事でWOZZの評価はガラリと変わる。

専用武器はオーソドックスな杖。
専用技は錬金魔法と呼ばれる回復及び補助魔法。
錬金術師と言いながらその立ち位置は白魔道士などに近い。
パラメータの成長率はすこぶる悪く、火力も耐久も期待してはいけない。
しかし、そんな弱さを補うほどに強力な最高クラスの回復魔法を初めから習得しているため非常に役に立つ。
ただし、状態異常が一切回復出来ない点は注意が必要である。(まぁアイテムで事足りるのだが)
WOZZは一芸特化のキャラが強い傾向にあるが、マディストもそういう部類のキャラだと言えるだろう。

2.セラミック

「明るいみらいを占うため、バラムをいっしょに倒しましょう。」

占いババの孫娘で同じく占い師のお嬢さん。将来占い一族の長となる運命を背負っている。
妖精の城に入るために必要な「フェアルステッキ」を手に入れるために力を貸してくれる。
「フェアルステッキ」入手後は、そのままパーティーに参加することになる。
一目見てショットとチュンがメロメロになるくらいラブリーな女の子。
とても誠実で礼儀正しく可愛いのだが、ちょっとそれを鼻にかけている部分もある。
なお、女性キャラの中で露出が一番少ない。
どういう訳が出番が他のキャラに較べて圧倒的に優遇されており、
某胸糞悪いイベントの誘導役が彼女であったり、エンディングでウォズ勢のトリを飾るのが彼女だったりと破格の扱いである。
性能を犠牲にして出番を手に入れたということだろうか。

専用武器は水晶玉・オーブから果てはブーメランやナイフといった投擲武器。
専用技は占い魔法と呼ばれる状態異常回復魔法及びMPコントロール魔法。
この説明からわかるように、マディストに出来ないことができるのが強みであり、マディストにできることができないのが弱み。
特に、状態異常回復ならアイテムでも事足りる上、HP回復が一切不可能な点が実にキツイ。
しかもパラメータの成長率も非常に悪い。かと言って火力不足を補う何かがあるわけでもなく、戦闘面での活躍も一切期待できない可哀想な子である。
そのため、AFが自由に入れ替え可能なバラム城でも状態異常アイテムの節約程度の役目しかない。悲しい。

3.イライザ

「だまらっしゃい!女王までねらわれたとあってはだまっておれません。」

妖精の国の王女様。
高圧的で高飛車な典型的お嬢様である。もちろん金髪ツインテである。
服の布面積も小さく、戦闘で勝利する度にディスコのお立ち台で踊っているかのようなポーズを取る。
ボンバリヨネさんといい、この世界の妖精族の頭の中はバブルの真っ只中なのだろうか。
女王のことを大変尊敬しており、初対面で不躾な態度を取ったショットに半ギレし、そのまま売り言葉に買い言葉を繰り返しフラグを……げふんげふん犬猿の仲となる。
そういう経緯もあり、主人公一行を「フン!!ホントは妖精の魔法がないと何もできないんだろ。」と挑発したりと、最初こそ良い感情を抱いていない様子だった。
しかし、女王を敵が襲撃した際に主人公たちの力を借りてこれを撃退したことで態度を急激に軟化。
あくまで「妖精の女王が狙われたのが許せない」という理由で旅に同行することに。
このときよーく観察していると、彼女の口調が最初と比べて柔らかくなっていることに気づくだろう。なんだただのツンデレか

なお、エンディングの別れの際には(おそらくは涙を堪えながら)思いっきりデレてくれるのでお楽しみに。
「また 会いに来なくてはゆるしませんわよっ・・・ぜったいに・・・・・・」

専用武器はレイピアなどの片手剣。
専用技は自然魔法。精霊や生物・植物・自然などの力を借りて戦う。
属性もだいたい網羅できているため、弱点を突ければ強い。
しかも後述のドロン・バンガス・ミルスの攻撃スキルが単体か全体のどちらかしか無い中、イライザのスキルは単体・全体の両方を持つため汎用性が非常に高い。
しかし、上の3人は一芸特化であるため、そっちの一芸を魅力に感じてしまうと途端にリストラの憂き目にあってしまう。
更には、扱える属性数こそ少ないものの、技の性能が圧倒的に高い上にパラメータが全AF中最高水準のラムーンもいるため、4人目の椅子を守るのは一筋縄ではいかない。
ただし、マディストとセラミックを除けば「かしこさ」が非常に伸びやすいため、最終的に魔法の威力は実は全キャラ中トップクラスにまで成長する。
プラントチークやサンドラッシュでダメージを稼ぎまくるイライザちゃんマジ女王……げふん王女様。

が、一方でかしこさ以外のパラメータは成長が芳しくなく、
何も考えずにレベルを最大値まで上げると、成長率がランダムなためばらつきが生じるものの、
ラムーンと比べるとHPは1000、MPは100近く差があり、かしこさ以外のパラメータはイライザ+ライオンハート*2≒ラムーンとなるため、かなり分が悪い。
(注:ライオンハートとは、HP・MP以外の全パラメータが+100になる本作屈指のチートアイテムである。)
そのため、彼女を最後までレギュラーとして使ってあげるためにはとにかく愛を持って使う以外の道はないだろう。
どうでもいい余談だが、専用技のプラントチークが触手っぽいからそっち方面で需要あったろうになー、もったいない

4.ドロン

「まもるばかりではダメでキュ!自分からバラムを倒しに行かないとダメでキュ!」

アンデッタ大陸のゴースキャッスルで門番として働いているオバケ族の兵士さん。
キャラ付けのためなんだろうが、ドット絵の彼は他のオバケ族と較べて違いが際立っており、目がでかくてハニワみたいになってる。
バラムがアンデッタ大陸の3つの城に眠る三神獣を標的として侵攻開始した際、その野望を挫かんとゴースキャッスルでの「おゾウ様」救出作戦にて一時共闘する。
「おゾウ様」救出後に上記のセリフとともに旅立ちの決意を決め、主人公一行の仲間としてパーティに加入することになる。
オバケなのに弟がいるというのは突っ込んではいけない。(オバケが心臓病になる世界だし)

専用武器は槍。
専用技は幽霊魔法。デバフ・ステータス異常の鬼。
そのくせホラーハンドという性能の良い攻撃魔法も持っているため、戦闘ではかなり役に立つキャラクターとなっている。(ほぼホラーハンド連打の流れになるが)
おそらく初見プレイの場合は、初の4桁ダメージはドロンのホラーハンドとなるプレイヤーも少なくないはずだ。
可愛らしい外見のクセにえげつない魔法だらけのあたり、さすがはオバケである。
ちなみにパラメータ的には、なぜか全キャラ中ダントツで「うん」のパラメータが高くなりやすい。

5.バンガス

「よっしゃよう言うた!ワシがついて行ったる!!」

船でしか近寄れない洞窟の中で多くの部下と共に海賊団を営むトカゲ。
90年代に流行った和製ファンタジーのお約束として、どういうわけか異世界に関西弁を使う奴がいるものだが、今作では彼がそれに当たる。
彼こそが海賊団のボスであり、港町を襲ったりするなど相当のワル。
しかし、アジトに乗り込んできた主人公一行に対し、部下の手を借りずに一人で戦うなどなかなかに男らしい所を見せてくれる人……じゃなかったトカゲである。
さらにそれだけではなく、主人公一行に負けた瞬間部下に逃げられているなど色々と可哀想な人……じゃなかったトカゲでもある。(彼の名誉のために言っておくと実際には逃げられてはいない。)

街への海賊行為から初めはバラムの協力者だと勘違いされるが、実は彼と海賊団の正体はバラムへと対抗するためのレジスタンス。
そのため主人公一行と戦ったのも、主人公たちがバラムの仲間だとバンガス側も勘違いしたからであった。
じゃあ海賊行為も世を欺くための芝居か?……と思うところだが、これに関してはレジスタンス活動がうまく軌道に乗らず魔が差したとのこと。
また、参入後すぐにとあるイベントが発生するせいで即使用不可能になるため影が薄く、
ついでにレオナがレベル98でようやく覚える最後の装備発明用レシピが彼専用の武器であることからもウォズの中でも屈指のネタキャラ・残念キャラと呼べるだろう。

専用武器は大剣。
専用技はパワフリャ魔法。
マディストに使えなかった攻守アップのバフに加えステータス異常技も備える。
脳筋そうな見た目に反して搦手が得意なのは意外の一言。
さらに「もうこざん」というたいへん使い勝手のよい全体攻撃魔法(?)が用意されており、戦闘ではかなり役に立つキャラクターと言えるだろう。
しかし全体魔法の宿命としてボス戦では若干使い勝手が劣ってしまう。
ネタキャラだの残念キャラだの言ったが、大変有用なバフスキルと雑魚戦用便利スキルを持つため戦闘に関しては一定の存在価値を見い出せるキャラとなっている。
というか、パラメータだけ見れば最終的にはラムーンとはいい勝負をしており、実は最強AFの一角である。
出番を犠牲にして性能を手に入れたということか

6.ミルス

「おいらかい?おいらはミルス!ウォズでナンバー1の勇者さ!」

空飛ぶ金魚族の、自称「ウォズの勇者」
主人公一行からは胡散臭いだの散々な言われようだが、ある危機的状況で困っているときに助けに来てくれるため、プレイヤー的には本当にヒーローの如く感じられること請け合いである。
しかも強い。突然今までのAFの中で最強の火力を誇る技を引っさげてやってくるのもプレイヤーからの心象を良くしている一因であろう。(燃費はひたすら悪いが)
そういう訳で、ほとんど一瞬でしかも大したことのないバンガスの仲間としての出番を完全に食ってしまったキャラクターである。
しかし、調べてみるとバンガスより明らかにセリフの数が少ないなど、実は優遇されているんだかされていないんだかよく分からない。
というか、全AF中ダントツで会話セリフやキャラ描写が少ない。セラミックやラムーンにセリフの容量でも持っていかれたのであろうか?
どうでもいいがパイルダーの罠は見抜いたのに、バラムの罠は気付けなかったのはどうしてなのか。

専用武器はリュートなどの楽器。
(楽器が武器というのも95年当時としては珍しい部類だろう。)
専用技はヒーロー魔法。
なんと全AFの中最小の4つしか技を覚えていない上に、すべて用途が被っているという素敵仕様。
(厳密には威力とそれに伴うMP消費に合わせて、技が4つに設定されているというだけなのだが)
彼の最強技ミルスファイナルは燃費は悪いが威力は非常に高い。
しかし良くも悪くもこれしか技がなく、ドロンやバンガスのように補助役ができる訳でも、
イライザやラムーンのように単体全体両方攻められる訳でもないため若干残念感がある。
というか他のキャラが万能すぎるんだよ!!

7.ラムーン

「ちっ、かってなオヤジだぜ。まぁ・・・よろしくな!」

暗黒界を取り仕切るパデス大王の一人娘。地獄のオテンバじゃじゃ馬王女様。
男勝りの性格と口調が特徴で、主人公一行と出会った際には、暗黒界から人間界に逃げ出す悪人と、その経路を探るために奔走していた。
パデス大王の依頼で主人公一行もその調査に乗り出した際に同行することになる。
暗黒界でバラムの手下を増やすべく暗躍していたオクチュラーを撃破した後、パデス大王の頼みを受け正式に仲間に加入。以降バラムとの戦いに身を置くことに。
口は悪いが非常に正義感が強く、暗黒界を取り仕切る父を全力でサポートしている。
悪人に対しては容赦がなく、その様子は出会い頭の反応やエンディングからも窺い知れる。
また、他のウォズの女性キャラの例に漏れずエロい
黒いボンテージっぽいビキニに身を包みムチを振るう褐色ワイルド美女。
なんで薄い本出なかったんだろうか、いやマジで。

専用武器が鞭。
専用技は暗黒魔法。攻撃魔法と石化魔法のみしか覚えないという前のめりさがウリ。
イライザやミルスが可哀想になるくらいパラメータが高く、その上技も優秀であり、
単体攻撃魔法としては最上級の「らいじんげき」と4種類の全体攻撃魔法(それぞれ属性に違いあり)を持つ。
間違いなく最強筆頭のAFであり、とりあえず何も考えずに4人目に突っ込んでも十分に活躍してくれるだろう。
一応バフ・デバフ、技の属性などから他のAFの完全な上位互換とはならない。
特に、愛さえあれば最強魔法使いになるイライザや、愛さえあれば最強戦士になるバンガスなんかがライバルと言えるだろうか。


■ゲームの評価について
……さて、このゲームだがタグを見れば分かるように、
「普通」だの「隠れた凡作」だの「駄作ではない」」だの「特徴がないのが特徴」だの可哀想なくらいボロクソに言われている普通のRPGである。

しかし、読者参加型企画としては同じく3主人公を擁し様々な作品の要素をパクるだけパクって改悪した某大失敗企画などとは比べモノにならないくらいの出来ではある。
(ただ、メダロットやロボット・ポンコッツ、ポヨンのダンジョンルームなどの後年の読者参加型企画の成功例と比べてしまうと分が悪いのも確かだが)

ところどころ抜けている点はあるものの丁寧な作りがなされているし、結局毒にも薬にもならなかったが様々な意欲的なシステムを取り入れるなど、
『大規模プロジェクトに相応しいオリジナリティ溢れる超大作を作ろう!』
という心意気が伝わって来ないことはない、そんな作品である。
まぁ、メニュー画面とかまんまFFだし、あちこちにドラクエっぽさを感じるけどな!

そもそも考えてもみれば「普通」という評価は
「クソゲーでは決して無い、見るべき点がないわけでは無い」}というプレイヤーの感想の裏返しとも取れる。

グラフィック・ドット絵は美麗の一言だし、
BGMも相当力を入れて作っているのが窺える。その割に中ボスBGMが無いけど
特にOPデモからタイトルに移る際の、「リアル頭身キャラのシルエットがめちゃくちゃ動きながらディフォルメキャラに変化していく」シーンはスゲェ!の一言。特にレオナの力の入れようは並々ならぬものがある。
(イメージ沸かない人は、初代ポケモンの主人公の頭身が段々下がっていくあのシーンが、めっちゃアグレッシブになったものを想像していただきたい。)

また、魔法世界が舞台ながら「剣と魔法のRPG」を脱却しようという試みもなされており、その結果主人公3人の特徴が「弓(アーチェリー)」「発明とキャノン砲」「超能力」という割と現代的でSF的な要素が取り入れられた点も評価できるだろう。

そして、ゲームラストの大どんでん返しについても、
(伏線はあるものの、その伏線が分かりづらいため唐突に感じるという意見もあるが、)
普通のゲームとは一線を画していると評価されている。
こういう斬新な面に限って最後の最後にやって来るってのもどうにかならんかったのかねぇ……。

間違いなく無尽蔵の愛を込めて作られているはずなのに、
どうしてこうなっちまったんだこのゲーム。
少なからず評価できる点があるからこそ、知れば知る程、触れば触るほど「惜しい」と感じずにはいられない。


■普通のゲームの普通たる所以
オーソドックスな一本道のファンタジーRPGではあるものの、前述の通りさまざまな要素を積極的に取り入れようとした作品である。
しかし、それがどうしてうまく機能しなかったのか。
この項ではそれを取り上げてみたいと思う。

  • アイテムの開発
(たてまえ)
本作のヒロイン、レオナちゃんは発明家!
そこら辺に転がっているアイテム共を組み合わせて色んなアイテムを作ってくれるぞ!
また、いらなくなったアイテムは「解体」していくつかのアイテムにバラすことも可能!すごいぞレオナちゃん!
これによって思いもよらない強力なアイテムや、お店では買えないレアアイテムなどがゲット可能!
さらに、一部のイベントでは彼女のアイテム開発がないと冒険が進まない事もあるなど、
名実共にゲームの顔と言える素晴らしいシステムだ!

(げんじつ)
本ゲームの毒にも薬にもならなかったシステムの中で、良くも悪くも存在価値のあるシステム。
特に、序盤の『フィアレイン』関連のイベントで発明のすごさを描かれるなど、
イベント的にも優遇されているのも大きい。(まぁ発明がイベントに絡むのは、後述のバトルヨット含め3回だけだが)

また、チュンを除くショットとレオナは発明によってのみ、最強武器(しかも作中トップクラスのバランスブレイカー)が作成可能となるなどこちらでも優遇。
しかしながら、作れるアイテムにレベルなどの制限がなく、作成のためのレシピを知らずとも材料さえ揃っていればなんでも作れるため、
仕様に詳しいかググった人間が得をするだけのシステムとなってしまっている。
(一応、強力な武器の作成方法レオナのレベルを上げる以外には分からずじまいになっている上に、攻略本も出なかったためバランスは取れている気がしないでもないが)

なお、解体システムに関しては大方の予想通り、
買う値段よりも解体して売った値段の方が高くなるというアイテムが存在してしまっており無限稼ぎが可能。
いや、まぁ使わなきゃいいんだけなんだけどさ。

  • 飛行船や船、ロボットなどの開発
(たてまえ)
本作のヒロイン、レオナちゃんは天才発明家!
そこら辺に転がっているアイテム共を組み合わせて、船やら戦車やら飛行機やらロボットまで作っちゃう!
もちろん船を作れば海を冒険できるし、飛行機を作れば空を冒険できる。
さらにはロボットや戦車は圧倒的な攻撃力で敵を粉砕するぞ!

(げんじつ)
本ゲームの毒にも薬にもならなかったシステムの中で、あんまり存在価値を残せなかったシステム。
一応、初めて船を作った際バトルヨットの処女航海とトンネル掘り、そしてあるひきこもり妖精のサブイベントでこれらの乗り物が陽の目を見るが、正直それだけである。
たしかに冒険を楽にしてくれる船や飛行機で戦闘ができたり、しかもそれを自分で開発できたりする点にはロマンがあった。
しかし、まさにこの乗り物たちが「いるだけ」であり、それらの乗り物でしか行えないイベントであるとか、
自分で作ったならではの嬉しさのが見られなかった点で残念と言われている。

当時すでに戦車というカテゴリーでなら、かのメタルマックスシリーズが存在していたのも向かい風だったのだろう。
まぁ、おそらくは容量の問題だったのであろうとは思うが。
ただ、この何でもかんでも突っ込んだごった煮感は決して悪いものではない。
一応、ロボット召喚という技でロボットを戦闘に出すことは可能だが出す意味はそんなにない。

  • 主人公の違いによるマルチエンディングの採用
(たてまえ)
本作には3人の主人公がおり、最初にその中から1人を選ぶことで冒険が始まるぞ!
主人公の違いによって生じる物語の違いに、プレイヤーは何度もプレイしたくなること必至!

(げんじつ)
本ゲームの毒にも薬にもならなかったシステムの中で、特に見掛け倒しになってしまったシステム。
たしかに主人公の違いによって細かいところはちょこちょこ変わるのだが、これが思った以上に変わり映えがしないのである。

まぁ、「初めから主人公3人が揃っている」、「個別ルートなどはほとんどない」、「話の流れも一緒のまま一本道でゲームが進んでしまう」
という3拍子揃ってしまっている状態では仕方ないといえば仕方ないのだが…。
そのため、普通は周回プレイしてまでイベントを回収する必要は全くない程度の違いしか無い。
まぁ、これに関しても容量か……と諦めねばならない部分ではあるが、それにしたって個別サブイベントの1つや2つあってもいいじゃない。 

  • 高低差の概念を取り込んだ戦闘
(たてまえ)
このゲームの戦闘はクォータービューを利用した美麗な演出もさることながら、
高低差の存在によって深みのある戦闘になるぞ!
特定の技を利用して自分に有利な高低差を生み出して戦おう!

(げんじつ)
本ゲームの毒にも薬にもならなかったシステムの中で、最も毒にも薬にもならなかったシステム。
これは相手と自分のフィールドの高さによってダメージ量が変化するというもの。
高い方から攻撃する方が有利になるという仕様。

しかし、これによる恩恵があんまり感じられないため、
高低差をひっくり返しあって大逆転を繰り返すというような面白さも無い。
レベルが低くても高低差を維持すれば有利に戦える…とかならまだしも、
ただひたすらに残念な機能で終わってしまっているシステムである。

いちおークォータービューを利用した戦闘シーンは書き込まれたドット絵の美しさや、
(一部では地味でもっさりと言われながらも)中々味のある丁寧な戦闘アニメーションは評価されるべきである。
(しかも、アニメーションはON/OFFが可能と、変な所でユーザーへの配慮を欠かしていない点も見逃せない)
しかし、これもすでにブレスオブファイアでやられていたのを引っぱり出した感が強く、
ひじょーに二番煎じ感が強くなってしまっている。残念である。

  • 熟練度による魔法の成長
(たてまえ)
主人公の1人チュンは妖精から教えてもらった魔法を駆使して戦うが、
この魔法は使えば使うほど強くなっていくぞ!
頑張って鍛え上げた魔法でバラムの野望をぶっ潰すんだ!!

(げんじつ)
本ゲームの毒にも薬にもならなかったシステムの中で、どちらかと言うと毒になっちゃった方のシステム。
最初は弱かった魔法が戦闘を重ねるごとに強化されていく様は、
中々壮観であり現在でも通用するシステムと言えるだろう、たぶん。

しかしながら、これはバランス調整があまりにもおざなりだった。
やった人ならある程度わかってもらえると思うが、魔法が全然成長しないのだ。

この理由は以下の2つだ。
 1.大体の魔法が1回成長するのに100回以上のエンカウント(最大数は152回)を必要とする点
 2.特に攻撃魔法は1回の成長に必要な戦闘回数が多いだけでなく合計で5~6回成長する点
例えば火の魔法「バーン」は最強魔法「セントアバロン」になるまで6回進化し、
それぞれの進化に100回の戦闘が必要となるため通算600回戦わないといけない。

にも関わらず、このゲームは戦闘に関してはユーザーフレンドリィで、
エンカウント率が高くもなく低くもなくなため、普通に進行している限りではまず滅多にそんなに戦闘は行わない。

そして、意図的に魔法を成長させようとするとこのゲームは途端に苦痛をもたらすゲームとなる。
ある魔法はマスターするまでなんと910回戦闘が必要であり、
その間延々と雑魚敵を狩り続けなくてはいけなくなる。苦行にも程があるで……。
(しかも成長が使用回数ではなく戦闘回数に依存しているというのもミソ。
まぁでないと一部の回復魔法などは死ぬほどめんどくさいのでこれはこれで仕方がないのだが。)

しかも熟練度が今どの程度なのかを確認することもできない。
魔法世界という舞台で、妖精に教えてもらった魔法が冒険を通して成長していくという、
たいへん分かりやすく面白いシステムだったために色々と残念である。

などなど……。
どれもこれも磨けば光ったはずの要素ばかりであったのに、勿体無い限りである。
そして、これらが組み合わさった結果、特徴として挙げられるもの全てが印象に残らない、「普通」という非常に珍しい評価がなされるゲームが誕生したのである。

■普通のゲームの哀しさ
このゲームの哀しさはとにかくその「普通さ」に集約されている。
普通であることの哀しさは簡単だ、知名度も無ければ話題にも上がるほど関心を持たれないことだ。
あらゆるファンもアンチも「作品に強い関心を持つ」ことは共通している。
しかし、普通という程度の関心では、作品のファンもアンチすらもロクに生み出しはしないのだ。
その結果、売れもせず、後世に名を残すこともできない。

それを物語るかのように、過去2chでもウォズは関連スレが立つ度にそのほとんどが100レスも行かずに倉庫行きとなってしまっている。

この作品から得られる教訓はいくつかあるが最たるものは、
  • ゲームは要素と要素の足し算では作れない
ということであろう。

上記のように、このゲームは様々な「面白そうな」要素をごった煮感覚でぶち込んでいる。
そしてその結果、それらが特に機能しないままとなってしまった。

しかももっと酷いのは、各要素は多くが「無くてもどうにかなる」ものな上に「このゲームと言えばコレ!」という特徴が存在しなかったことだ。
その結果、ゲーム内の斬新に見える要素を一つ一つ丁寧に削ぎ落とすと、テンプレート通りのRPGしか残らなかったのだ。

ゲームは考えうる要素を片っ端からぶち込めば良いという訳では決して無い。
たいへん失礼な言い方をあえてするが、
アトリエシリーズのようなアイテムを作るだけのゲームや
メタルマックスシリーズのような戦車しか弄れないようなゲームが
なぜあんなにも人気があるのか?
要素の数がゲームの面白さの絶対的な指標だとするなら、これらのゲームがウォズに勝てるはずがない。しかし現実は逆だ。

ウォズはゲームの陥りやすい罠を我々に指し示してくれているのかもしれない。

だが、荒削りながらもやりたいことを全部ぶちこもうとした姿勢には共感が持てるし、何よりもこの作品が埋もれさせておくにはもったいない作品である事も確かだ。

もし興味を持った方がいたら、よかったらこの『B級の王道』をプレイしてみてはいかがだろうか?


追記・修正は異世界に召喚されてからお願いします。

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