魔法少女育成計画「赤」

登録日:2024/07/31 Wed 13:48:49
更新日:2025/06/19 Thu 23:43:45
所要時間:約 21 分で読めます




注:本項目には作品内容のネタバレが含まれています!





魔法少女育成計画「赤」(レッド)』は、このライトノベルがすごい!文庫から2023年11月27日に発売された、ライトノベル小説「魔法少女育成計画」シリーズの第9作目である。
作: 遠藤浅蜊、絵: マルイノ





概要

今作は『魔法少女育成計画「黒」』『魔法少女育成計画「白」』から続く三部作の完結編であり、
同時に「スノーホワイト・サーガ」の完結編とも銘打たれており、第1作から始まったスノーホワイトの物語に一つの区切りが打たれる事になる。
作品展開は殆どが学校を舞台とした乱戦となっており、学校の中、及びその様子を知った外野も含め、シリーズの節目としてオールスター出演となっている。


ストーリー

突如として魔法少女学級のある学校に襲来した、戦闘型魔法少女の軍勢。
その狙いは学級の校長ハルナが隠匿していた旧校舎の地下に隠された、強大な力を秘めた遺跡にあった。
遺跡の奥にある「あるもの」を得ようとするピティ・フレデリカ、魔法少女学級を利用して遺跡を完全掌握しようとしていたハルナ校長、そして遺跡をダシに邪魔者を排除しようとするオールド・ブルー。
生徒ら多数の魔法少女達が相争う中、傷つき迷いながら奔走するスノーホワイトと、フレデリカを倒すため独り学校へと疾走したリップル、二人の行く末は…



登場人物



魔法少女学級の生徒達

本作の舞台となる市立梅見崎中学校の2年F組の生徒な魔法少女達。
今回は突然の多数勢力襲来、そして学校が結界で閉ざされ脱出不能となった状況を前に、ある者は学校防衛、ある者は護身のためそれぞれ戦いに臨むが…。
+ 学級召集の裏の願い
…実は、生徒の一部(テティ・グットニーギル、メピス・フェレス、クミクミ、クラシカル・リリアン、プシュケ・プレインス、奈落野院出ィ子)は密にハルナ校長の手遺跡探索のため人体改造と洗脳を受けており
「自身を模した黒いホムンクルス」との融合「憑融」で寿命と引き換えに能力と耐久力を引き上げられ校長と学校を守る事で頭がいっぱいになり、さらにハルナ校長がこっそり遺跡から吸い出した魔力でブーストもされていた。
なお校長はゆくゆくは全員を改造するつもりで全員分のホムンクルスを製造していたが、本編中に地道に一人ずつ隙を見て改造していた事もあり、皮肉にも襲撃が来た事でその計画は阻止された。

  • スノーホワイト
本名:姫河小雪 高校2年生
高校生なのに中学校に潜入していた本作の主人公。
急変する事態と真面目でいい奴ばかりな学級仲間を守るため戦場に出るが、
多方向から来る猛攻を前に、内心で自身を「これまで(以前の事件)だってもっとうまく出来たのでは」とファルの不在も含め自身の不甲斐なさと無力さを自嘲。
しかしそれでも何とか前に進むも、ついに戦いの中気絶し自分を模した黒いホムンクルスに鹵獲されハルナ校長の元に連行・拘束されるが…
+ 戦いの中
カナの登場やカルコロとがハルナ校長の罪を糾弾した時、(現身のカナにこれまで遭遇した現身のたちの悪さを思ったが)遺跡に突入するために校長が最初洗脳込みでしようとしていた「憑融」処置を自ら志願。
能力が上がった身体で洗脳が解けたテティ・グットニーギル、メピス・フェレスと共に遺跡の最深部に到達し、後を追うように襲来したピティ・フレデリカを死闘を繰り広げる。
…そして、最期倒したピティ・フレデリカと種から放たれた光、そしてそれを抑えようとするカナを見ながら、瀕死のリップルの救命を願い…
魔法:困っている人の心の声が聞こえるよ
人の揺らぎや隙をも「困っている事」として見る読心能力。

  • カナ(ラツムカナホノメノカミ)
学校へと転校した記憶喪失少女にして、その正体は「三賢人」カスパの「現身」
「白」ラストで以前人に紹介され自分に取り入っていたフレデリカに記憶を消されていた事を思い出し、本来の実力を取り戻し戦闘へと参加。
この事態を「以前自分が魔法でその全容を知り、だが諸々の事情から対応出来なかった『遺跡』にある」と対策を躊躇っていた自分の過去を後悔しながらも、
メピス・フェレスらとの日々で変化した自分に戸惑いながら、遺跡を独占しようとするピティ・フレデリカを止めるため戦う。
+ 遺跡の秘密
遺跡の真の機能は、遺跡に登録された人の魂を回収し、周囲から集めた魔力を使って植物の開花から「実」とし、魂を輪廻させるもの
本来は伝説の人物「始まりの魔法使い」が復活用に制作したのだが、当の本人は遺跡の暴走で消失
しかしそこで偶々生き残った弟子のオスク・カスパ・プク…後に「三賢人」と呼ばれる者達が師匠の死を知らないまま事故で遺跡に登録され、結果彼らは「魔法の国」の象徴として永遠を得た。
…が、本来一人分の復活用として製造されたものを三人で無理やり使っていた事でエネルギーを過剰に使い、結果三賢人はその存在そのものが知らぬ間に「魔法の国」の存在エネルギーをも削る元凶ともなっていた
また魂を宿した「種」が遺跡の泉に落ちる事で転生が叶うため、誰かが種をその前に呑んで泉に飛び込めば自身が復活枠に割り込み、種をその前に壊せば枠を開ける事も可能である。
ちなみにフレデリカはオスク(グリムハート)の種を呑み込もうとし、自分以外はもういらないとプク(プク・プック)の花は破壊した。
なお遺跡自体に活性化状態で普通の存在が入ると苔となって消えてしまうため、ハルナは「憑融」により耐性強化された調査人員を揃えようとしていた。
魔法:質問をすれば答えがわかるよ
頭の中で「質問」を思い浮かべる事でその答えが自動的に応答され、自分や他の人々が知らない事をも知る事が出来る魔法。
情報収集から戦闘時の解析まで幅広く使う事が出来るが、あくまで「質問」のため思いつかない事までは手が回らない欠点がある。

  • メピス・フェレス
本名:佐山楓子 中学生
今回は学校を守るためテティと防衛戦闘に奮闘していたが、後半で学校と校長の真相を知ってしまう。
学校の秘密や自身を推薦したカスパ派の背景に(流石に好きな漫画のような状況が現実で起きてもと)愕然とはしたものの、それ以上に茫然としていたテティを支え、二人でスノーホワイトと共に最終決戦へと向かう事に。
魔法:甘い言葉で堕落させちゃうよ
メピスに甘い言葉を囁かれた相手は、自制心を乱し動きを止めてしまう。
効果時間こそ僅かなものの、戦闘時にはその一瞬が隙となりうるので仲間がいるとより効果的である。

  • テティ・グットニーギル
本名:遠山藤乃 中学生
今回はメピスと共に奮闘していたが、後半で学校の真相を知り絶望。
だが幼馴染メピスとの対話で立ち直り、最後の戦いへと向かう。
魔法:魔法のミトンでなんでもつかめるよ
コスチュームに付属しているミトンを着けた手で触れたものは何でも掴み、かつその気になれば軽々と握りつぶせる

  • クミクミ
本名:立野玖美子 中学生
今回は前半では防衛のため戦うも、後半で「遺跡」の入り口が解放された事で、校長からクラシカル・リリアンと共に遺跡の中にあるかも知れない何かを探す任務を受諾。
だが遺跡に侵食され二人で取り込まれてしまうも、魔法少女の意地で自分ごと2人を組み合わせる事で最期の力を振るい後からの突入組を導き、また遺した懐かしい鳥のオブジェは突入隊に拾われる事に。
魔法:物体を壊したり組み立てたりできるよ
ツルハシをぶつけた物を立方体に分解し、分解したもの同士を組み合わせて新しいものを作ることもできる魔法。

  • クラシカル・リリアン
今回は前半では防衛のため戦うも、後半でクミクミと共に校長の命で遺跡に向かうが…
途中で洗脳が解けるも既に遅く遺跡で苔と化すが、クミクミの最後の力に助けられ、突入組を導く毛糸の命綱を生成した。
魔法:魔法の編み機で好きなものを編み上げるよ
コスチュームに付属した編み機を使い、毛糸からできるあらゆる物を素早く作る魔法。

  • サリー・レイヴン
未来の「キューティーヒーラー」を目指す魔法少女
今回は独り逸れて外部勢力との戦いに巻き込まれるが、偶々やって来たダークキューティーに助けられた。
+ そして…
目の前の戦いが終わりダークキューティーが去った後、また立とうとするも彼女に庇われる程傷ついていたせいか動けず、結果今回の裏事情を知らないまま生還
だが戦いでプシュケらに庇われてばかりだった自分の不甲斐なさや魔法少女学級での日々の記憶は、只々キューティーヒーラーアニメへの採用を目指すだけだった今までとはちょっと違う何かを彼女の中に残し、新しい道へと進むきっかけとなる事に。
魔法:カラスの使い魔を作り出せるよ

  • 雷将アーデルハイト
プリンセス・ライトニングとの戦闘の中で謎のライトニング軍団と遭遇した関西弁魔法少女。
傷ついたライトニングを庇うように戦い、ライトニング軍団の「エースライトニング」と交戦するが…。
魔法:吸収したエネルギーを再利用できるよ
相手のエネルギー攻撃を無効化し、そのエネルギーを攻撃に転用可能な魔法。
また吸収したエネルギーを人に与える事が出来る。

  • プリンセス・ライトニング
知らない間に自分が大量生産されていたノリだけで動く人造魔法少女。
思わぬ猛攻を前に力尽きかけるが…
雷将アーデルハイトの最後の力でエネルギーを与えられ復活し、不意打ちでエースライトニングを撃破。エンディングではひょんな事からサリー・レイヴンと再会した。
魔法:雷の力で敵と戦うよ
剣を媒介し、雷を操り戦う。

普通に喋るのはド下手だが、意外と色々と考えている「実験場」出身のホムンクルス魔法少女
今回は戦いを避けるため一応内心旧型のポンコツと見下しているが「姉妹」とも言えただ一人の頼りでもあるアーク・アーリィを連れ地下を逃げ回るが(そのせいで知らぬ間に地上の戦いに影響を与えていた)、結局後半で遺跡防衛の戦いに巻き込まれる事に…。
エンディングでは遺跡突入隊の生き残りを助け、「実験場」に帰還。改造された身体を治すためやって来たメピス・フェレスの元をよく訪れている
魔法:魔法のドリルでどこまでも掘り進めるよ
ドリル型槍でどんなものをも貫き、掘り進む魔法。

  • アーク・アーリィ
「実験場」出身のホムンクルス魔法少女にして、「ラピス・ラズリーヌ勢力」の協力者でもある鎧少女。
今回は逃亡を図るドリル・ドリィに連れられ(二人同士でしか通じない鳴き声で)文句を言いつつ引っ張られる。
+ そして…
遺跡防衛戦でドリィ共々重傷を負うも救援によって生還し、ドリィや後から来た三代目ラピス・ラズリーヌと共に遺跡突入隊の生還者を救出。
だが三代目の記憶操作によって居合わせた関係者達から「アーリィと三代目」に関する記憶は抜かれ表向きはドリィ単独の手柄とされ自身は逃走。
エンディングではどこかで見たような剣と大砲を脇につけ、三代目とプリンセス・デリュージと共に会議をしていた。
魔法:攻撃を受ければ受けるほど強くなるよ
慣れた相手以外との会話能力と引き換えに、装備した鎧が魔法名通りの効果を発揮する魔法。

  • ラッピー・ティップ
実は中学校を卒業して長い事になる人事部門の魔法少女
学校での戦いの中、彼女に「人事部門への取引材料」としての価値を見たオールド・ブルーに鹵獲された。
エンディングではラピス・ラズリーヌ側と人事部門の取引で無事職場に戻り、自身の事件での判断への後悔や学校生活での気のいい年下達との日々の記憶を内心片隅に抱きながらも仕事のため心を切り替え、(取り戻した分の借りを返せよも込みで)上司からの新たな任務を命じられた。
魔法:魔法のラップでなんでも保存できるよ
お茶を冷めないようにする事から攻撃の受け止め・拘束まで多彩に使えるラップを生成する魔法。

  • プシュケ・プレインス
毒舌系だが、実は学級での生活は満更悪くは無かった傭兵魔法少女
それゆえに同級生を守るために戦い、一回は一時休息で復帰するも、激戦の中力尽きる…。どこまでが本心で、どこまでが洗脳ゆえかは定かではない。
魔法:魔法の水鉄砲で戦うよ
水鉄砲から様々な成分の液体を生成射出する魔法。今回は攻撃用液体を使っていた。

  • 奈落野院出ィ子
オールド・ブルーの弟子の一人。今回は学校を皆と共に守ろうとするが…
洗脳でオールド・ブルーへの忠誠より校長の意図が最優先事項となっており、結局師匠に倒される事に…。
魔法:一瞬だけどこにもいなくなるよ
文字通りの魔法で、移動から緊急回避まで幅広くこなせる魔法。

  • ランユウィ
オールド・ブルーの弟子の一人。今回はイラストがあってもなぜか顔が見えないが…
前作「白」ラストで果てるも、最期の力で(そうなるように誘導していた)オールド・ブルーのいる場所へと扉を繋げ、彼女達を学校へと導いた。
魔法:扉と扉を繋げることができるよ
自分が知ってる扉同士を繋げ、移動することができる。

  • ミス・リール
管理部門の意向で派遣された貴婦人風魔法少女。
今回は独り戦いの中ボロボロになっていたが、偶然会ったO=ルールーに治療され、彼女と共に行動する事に
そしてO=ルールーとの魔法のシナジーにより重傷者の治療に貢献し、無事管理部門へと帰還した。
魔法:金属でできた身体の材質を変えられるよ
鉱物を握ると、それと同じ材質になる魔法。
今回はO=ルールーの魔法の加護を受けた結果歩く可変型パワーストーンと化す事に。


魔法少女学級関係者


  • ハルナ・ミディ・メレン
魔法少女学級の最高責任者なエルフ耳魔法使いであり、学級を利用して遺跡を掌握しようとしていた黒幕
遺跡の「本質」こそ理解出来なかったものの「莫大なエネルギー集約機能」に着目し、遺跡エネルギーの一部を流用していた。
また裏で自分の目的のため実在魔法少女を模したホムンクルスを多数生成しており、防衛のため一部を起動させている。
だがカナの登場とカルコロからの告発で追い詰められ、やむなくカナに協力して遺跡防衛へと向かうが…。
防衛戦時フレンドリーファイアでカナ等の始末を考えていたが、現れたピティ・フレデリカに「魔法少女を侮辱した」と真っ先に狙われ、庇うカルコロを貫通した水晶玉を受け死亡した。

  • カルコロ
本名:カルコロ・クルンフ
テティたちの自他共に認めるやる気ない頼りない魔法使い兼魔法少女な担任教師。
やる気は無かったが一応善人ではあるので、錯綜する事態の中、偶然金庫からハルナの不正の証拠を入手し彼女を糾弾する。
防衛戦でハルナを庇い自己治療でも手遅れの重傷を負うも、ミス・リールとO=ルールーの治療で生還。エンディングでは保護観察中となったが、よそから来た新たなちゃんとした魔法少女学級設立計画をミス・リールに説明していた
魔法:魔法のソロバンで計算したり戦ったりするよ
武具にもなる巨大ソロバンによって、起きた物事の計算予測を行う魔法。

外部から来た魔法少女達


  • ピティ・フレデリカ(カシキアカルクシヒメ)
本名?:吉岡
カスパ派を掌握し、その果てに自らの身体を現身へと換装した歪んだ魔法少女愛を持つ魔法少女。
身体を変えた事で上昇した身体能力と変化した魔法で、自身が雇った「アニメ化魔法少女の仮面」装備傭兵軍団を引き連れ学校を襲来し、
学校に眠る「遺跡」の力で、自分を「いつか現れる自分の理想の魔法少女に対する、いつかの時まで生きられ復活や転生も出来る永遠の敵」「魔法の国へ高い影響力をもたらす存在」に進化させようと目論む。
傭兵達が途中で監査部門の動きを察知し、給料分は働いたと生き残りを連れ撤退しても独り進撃し、力と話術双方で立ちはだかる相手を薙ぎ払い、ついでに「魔法少女を侮辱」する校長をも一蹴。
ついに最後に遺跡最奥部でスノーホワイト達と対峙するが…。
+ 夢の果て
遺跡での対峙でスノーホワイト達が「憑融」で人間を辞め、自分の理想の魔法少女では無くなった事に失望と落胆を抱き、感傷はありつつもせめてもの情けと改めて倒す事にする。
自分の夢と失望を口に出しながらそのスペックと経験でテティを撃破しメピスとスノーホワイトを追い詰め、ついに復活の力と新しい魔法の国の象徴となる可能性をもたらす遺跡の宝である「種」を呑み込もうとするも、
「メピスの魔法」「直前自分が他と一緒に戦闘不能にしておくも救援で再起したカナの乱入組付き」「投げたカナに乗って急行し、心を読んだスノーホワイトの言葉から、種のある喉を狙撃し呑み込みを阻止したリップル」の戦闘不能程度で放置していた連中からの不意打ち三連コンボで妨害され、
その隙に自分の理想からズレてしまったスノーホワイト自身がかつて教えた「魔法少女狩り」の心構えに従い咄嗟にテティのミトンを装備し彼女の首を握りつぶし、どんな思いからすら分からない僅か二文字を脳裏に描いた直後破壊された種からの光に呑まれ消滅
本人もオールド・ブルー戦時に自分の慢心癖を自覚していたものの、それをあえて積極的に修正する気も無かった事がある意味仇となった顛末であった。
その後、遺跡の秘密と種破壊が各所に与えた影響があまりにも大きく、かつ生き延びたフレデリカを知る人々も今と未来の事で頭が一杯な事からか、エンディングでは誰もピティ・フレデリカを回想せず、事件の原因としてすら話題に挙がる事もなかった…
(事件自体に関してはまず魔法少女学級を私物化していたハルナが主犯であり、フレデリカが連れて来た傭兵軍団は魔法の国側の突入前に退散していた事も多きいのかもしれない)
魔法:たくさんの魔法の水晶玉を操るよ
その名の通り、身体近くに浮かべた多数の水晶玉を自在に操作する魔法。
水晶玉自体の射出攻撃の他、水晶玉同士での簡易ワープも出来、移動力強化や防御・擬似反射にも使用出来る。
また自身の魔法以外にも以前入手し、身体の換装時頭の頭巾の飾りに偽装された「プキンの剣」で一人限定だが洗脳・認識改変を行う事が出来る。

  • リップル
オールド・ブルーの監視下で、自分を徹底的に利用し壊し捨てたピティ・フレデリカ打倒に全力を注いでいた隻眼隻腕の魔法少女
スノーホワイトの事を今でも思うも、フレデリカの元で洗脳されたとはいえ罪を犯した自分はもうそばにいられないと諦観しており、
「白」ラストと本作冒頭で他のオールド・ブルー関連魔法少女達と共にフレデリカのアジトを襲うも「影武者」だったため、独り学校へと急行。
ピティ・フレデリカと対戦するもその力…そして彼女の「ある言葉」に茫然とし一端は戦闘不能となるも、O=ルールーの叱咤で再起。
そしてピティ・フレデリカやスノーホワイト達を追って、飛び込めば無事では済まない遺跡へとリップルの存在に希望を見たカナと突入し…。
魔法:手裏剣を投げれば百発百中だよ
今回は必中狙撃の他、クライマックスでは投げたものに乗って高速移動する曲芸じみた裏技を披露した。

  • O=ルールー
師匠オールド・ブルーの命令でリップルと行動を共にしていた魔法少女
今回は前巻でスノーホワイトが魔法少女学級にいる事を知ったリップルに頼まれ独り学校へと向かい、そこで争いに巻き込まれる事に。
そこで自分の魔法を最大限生かせる魔法持ちのミス・リールと遭遇し、錯綜する事態の中リップルと再会。
ピティ・フレデリカの言葉で茫然としていた彼女を自分の経験と自分が見て来たリップルの様子から一喝し立ち直らせ、三人で決戦へと向かう。
+ そして…
遺跡入り口でまだ息があった魔法少女達を魔法で治療し生存者増加に貢献し、先のリップルへの叱咤も合わせ影のMVPとも言える活躍を果たしたが
エンディングでは「師匠が死んだ場所に、師匠の命令に反してそこにいた」けじめから、一人で傭兵への転身を選んだまあその道も大変なのでミス・リールを呼びたくなっていたが

魔法:石に秘められた力を解き放つよ
パワーストーンに伝わる伝承を現実の加護として具現化する魔法。
通常携帯出来るサイズの石だとささやかなご利益くらいなのだが、今回はミス・リールとのコンボで人間サイズの石を確保。即時効果を大きく高める事になる。


  • オールド・ブルー(初代ラピス・ラズリーヌ)
かつてラピス・ラズリーヌと呼ばれ、現在は研究部門の大物として表と裏双方で「弟子」の魔法少女達を従える魔法少女。ちなみに実年齢は老境。
だがかつて自身の試験官「森の音楽家クラムベリー」からの試験時孫を喪った事から、「魔法の国」への反抗と魔法少女システムの破壊・変革を求め、弟子を愛しつつも利用する事を躊躇わない人間となり、その一環として人造魔法少女を開発。
今回は遺跡をダシに、こと「魔法少女の存在」に関し自分と真逆の方針を持つピティ・フレデリカら反対勢力を打破するため、量産型ライトニング軍団と共に来襲する。
+ だが…
出会ったスノーホワイトと交渉し(その思わぬ内面のもろさに少し驚くも)協力関係を得ようと、「O=ルールーの来訪」を話に出されても心を揺るがす事なく、彼女が出した「生徒達への攻撃禁止」を呑むが、
弟子のはずだった奈落野院出ィ子に知らぬ間に掛けられた洗脳やスノーホワイトの鹵獲、エースライトニング(スペード)の知らぬ間の撃破、とりあえず遺跡の扉の封印を開けてみたものの開けた後に手に負えない代物だと見抜く等、少しずつ瑕疵が発生。
それでも遭遇したピティ・フレデリカと対戦し、ライトニング達を爆弾として利用する程の激闘を繰り広げるが、最終的に「プキンの剣」を破壊するも僅差で敗れ死亡。遺体は本来の姿である老婦人に戻っていた。
ただ没後弟子の三代目ラピス・ラズリーヌは、「振舞い等も含めた『ラピス・ラズリーヌ』を残す事が命よりも大事だったのでは(意訳)」とも感じており、結果的に三代目は彼女の願いを継ぐ様な活動を仲間達と共に続けている。
魔法:本質を見抜く目を持っているよ
見た人やモノの本質を知る力で、様々なものの弱点から人の心のツボまで見抜くことが出来る。
彼女はこの力で弟子達の心を理解し、指導と誘導両方に活用していた。
ただ極論すると「物凄い直観」でしかないため、長期的に「見抜いた本質を自分で刺激したらどうなるのか」まではやってみないと分からないという短所もある。

  • ライトニングの兵団
オールド・ブルーによって、シャッフリンの機能とプリンセス・ライトニングの素質を合わせて作られた人造魔法少女軍団。
元がライトニングなので制御しづらいのが難だが、スート分けされた軍団構築と、オールド・ブルーの指示で複数人での爆弾化「アルティメットプリンセスエクスプロージョン」等、高い戦力を誇る。
だがハイスペックなスペードのエースの敗北や指揮者オールド・ブルーの撤退命令と直後の死によって、終盤では置物と化した。以降の消息は不明。

  • ダークキューティー
かつてアニメ『キューティーヒーラー』のモデル の一人にされるも不完全燃焼に終わった過去から、「自分と対する理想の主人公」を求め戦地を渡り歩く「悪」の魔法少女
だが今回は今の標的たるスノーホワイトを追って学校に行ったら、キューティーヒーラー志願者のサリー・レイヴンとキューティーヒーラー等のお面を被った傭兵魔法少女軍団の争いに遭遇。
結果的にサリーを助け傭兵達やライトニング軍団相手に奮闘し、戦いがひと段落ついた後退却する傭兵魔法少女達に合わせるように退場した。
魔法:影絵を本物みたいに動かすことが出来るよ
影絵に実体を持たせ自在に操る魔法。今回は他人を影絵で包んでの守護をも使った。

  • テプセケメイ
本名:メイ
こっそりスノーホワイトの護衛についていたエジプトリクガメの魔法少女
終盤で魔法少女になった事件で遭遇したピティ・フレデリカと再び出会うが…
+ その顛末
かつて亡き仲間ウェディンがフレデリカに掛けていた「自分達への不殺の契約」魔法が、皮肉にも相手が身体を換装した事で無効となり、ドリィのドリルを奪取したフレデリカの一撃を受け戦闘不能に。
だがサイズが縮みながらも辛うじて生還し、エンディングではマナや『breakdown』で知り合ったラギ・ツェ・ネントを手助けし、管理部門に居着いていた。
魔法:風と同化してどこまでもいけるよ
空気に溶け込んで実体をある程度まで無くし、風を自在に操り飛行に分身、透明化等も使える魔法。



その他登場人物

学校周辺が突如結界に覆われる非常事態の中、人々の思惑は…

  • ジューベ
人事部門の現部門長である魔法少女。なお初出は『魔法少女育成計画F2P』。
部下ラッピーが異変に巻き込まれた事を知るも、自身の魔法と遺跡の謂れからとんでもない厄ネタが現地にあると感じ、前巻で「オールド・ブルーとピティ・フレデリカが潰しあいで消える」事を話半分で夢想した事もあり、部下達へ監査部門への協力を命令し後は静観を決め込んだ。
魔法:真実を示す魔法のペンを使うよ
自分が魔法のペンで書いた事が、24時間後に真実なら「青」、嘘なら「赤」に文字色が変わる魔法。
なので予想を書いてそこから真偽を見て質問を絞り込む事で、より精度の高い予測を行う事が出来る。

  • パペタ
いつもパペットを手に付けている人事部門副部門長な魔法少女。こっちも『魔法少女育成計画F2P』組。
ラッピーの様子を自身の魔法で観察していたが、異変発生後現状報告が途絶えてしまった。
なお『breakdown』で管理部門に(結果的に)エクストリーム情報窃盗チャレンジしたのはジューベと彼女だと思われる。
魔法:魔法で作った好きな人の人形とお話できるよ
本人を模したパペットを作り、会話する魔法。なおモデルが死ぬと人形も消える。

  • マナ
『Limited』『breakdown』と壮絶な事件に巻き込まれた、監査部門の若き魔法使い。
今回の事件への対応に懊悩するが、これまでの喪失から得たものとうるるの助言で、色々な想いを脇に置いて「他の魔法使いへの救援要請」を決断。結果、結界前に多数の割と魔法実験がしたい人も込みだが魔法使いが集う事に。
そしてエンディングでは事件の影響による混乱の中、ある人物と再会するが…

  • うるる
色々と内心思うものはあるが、今の所「家族の仇の仲間」でもあるスノーホワイトに協力している魔法少女
マナに自分で思いついたと嘘はついたが他への救援要請と救援リストを提示した。
魔法:嘘をつくのがとても上手いよ
嘘を話した相手に信じさせる魔法だが、相手がその魔法を知っていた場合「発言を自分が信用している」事を認識する事で魔法使用を疑う事が可能。

  • ラギ・ツェ・ネント
魔法少女に嫌悪感を抱くが、『breakdown』で事件に巻き込まれた後の深い心痛もあり最近心境に変化が生じた管理部門の老魔法使い。
うるるとマナの救援要請に駆け付け、他の魔法使いとの仲介役となった。
エンディングではマナ・テプセケメイと共に『breakdown』の舞台となった「サタボーンの島」を訪れ、相乗りした「実験場」のマッド連中らの協力も得て遺跡の調査で判明した情報を元にある人物の救出儀式を実行。その後管理部門に戻りミス・リールと保護観察中のカルコロの無駄話を一喝した。


  • 三代目ラピス・ラズリーヌ
今回は冒頭でリップルのカチコミの支援を仲間達としたが、リップルが学校へ向かう時負傷した仲間達を連れて退却。エンディングでその後が語られている。
魔法:気分を変える魔法のキャンディーを作るよ
人の記憶や感情、魔法をキャンディに変換し、記憶の抜き差しや魔法のストック等を行う魔法。
戦闘時には身体の状態異常をもキャンディ化して排出出来る他、事前に他の魔法をキャンディ化しておく事で、使い切りのアイテムとして携帯可能でもある。

  • プリンセス・デリュージ
本名:青木奈美
かつて「田中先生」と名乗るオールド・ブルーに魔法少女にされるも知らぬ間に捨てられ、魔法の国のせいで仲間達を失った過去を持ち、紆余曲折の末ブフレの遺産を抜け殻のシャドウゲールと共に継承した人造魔法少女。
前巻ラストでリップルを支援するが重傷を負い、ラピス・ラズリーヌに搬送された。
エンディングではプフレの遺した別荘でラズリーヌ達と、遺産や三代目が今回の事件で手に入れたものを踏まえてこれからの行動について相談していたが、その様子はどこかオールド・ブルーに近いものとなっていた…
魔法:氷の力を使って敵と戦うよ

  • ブレイド・ブレンダ
  • キャノン・キャサリン
アーク・アーリィの仲間である武装魔法少女
だが前巻で戦いから昏倒し、ラピス・ラズリーヌに抱えられ退場した。


+ 物語の終わりの後…
  • 7753
『breakdown』ラストで「サタボーンの島」の木と融合してしまった人事部門の魔法少女。
エンディングで「遺跡」のシステムから分離法が解析出来たため救助されたが…


  • ファル
『QUEENS』エンディングでフレデリカによって宇宙に放り出されてしまった電子マスコット。
抜け殻となったシャドウゲールが「白」で作っていた謎装置を介して地球との通信に刹那成功したが、すぐ切れてしまった所で本作は幕を閉じている。




・スノーブラッド

エンディングで現れた魔法少女。その正体は…。




固有魔法:アニヲタwikiの項目に追記・修正できるよ


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最終更新:2025年06月19日 23:43