影武者

登録日:2018/06/21 Thu 16:09:48
更新日:2024/04/08 Mon 02:15:56
所要時間:約 5 分で読めます





フハハッ、馬鹿め!そっちは影武者だ!


影武者とは、本人の身代わりとなって危険な役目に従事する人のこと。

その性質上「死んだのは影武者」という生存説や「本物は既に死んでいる」という死亡説に密接に関わってくる役目である。

以下、各作品のネタバレにも触れているので注意!


概要

基本的に昔の戦というのは、総大将さえ無事ならば「致命的な敗北」には至らないものである。
そのため、「とにかく総大将を生かす」ことを目的とした場合影武者というのは大変有効な手段である。

しかも、現代と違って写真などという便利なものは存在しない。敵に伝わっている総大将の情報など、年齢と大まかな体格が精々であろう。
上杉謙信は旅行者や使者にやった部下から敵国の要人の容姿を聞き取り、お抱え絵師に似顔絵を作らせて「戦場でこの顔を見かけて討ち取るか捕虜にすれば幾らの恩賞を与える」とかなり近代的な容姿の判別情報を公開していた逸話が有るが、逆に言うと当時の他の大名には思いもつかなかった方法、若しくはやりたくても其処までの情報整理が出来なかったからこそ逸話に残った可能性が高い。
似たような体格の部下に総大将の鎧兜を着せてしまえば、外部から区別するのはまず不可能であると言ってもいいかもしれない。

その一方で影武者の存在はトップシークレットであるため、大多数の部下に対しても「影武者は存在しない」と周知する必要がある。
だが、その周知が徹底していれば徹底しているほど影武者が討ち取られたことが動揺を誘い敗北に繋がってしまうことも考えられる。

また、「影武者の謀反」というのも創作では頻繁に見られるテーマ。
普段表立って政治の場に立つが故に、部下からの信頼もかえって影武者の方が厚くなり、本物よりも信頼を得てしまうなどということも起こり得る。

なお、前述のように「基本的に影武者の存在はトップシークレット」であるため、確実な史料で影武者の実在が確認できる人は決して多くない。

近代以前では、元々そっくりな人物(肉親(特に兄弟やいとこ)であることが多い)を影武者に仕立てたが、近現代では似た体格の人物を整形手術で用立てることもあると噂される。
実は録画・録音でその人物の声が残る現代では見た目も大事だが声も重要な要素であったりする。


影武者伝説で有名な人々


平将門
伝説によると彼は6人の影武者を抱えていたとされる。

高師直
意図してなのかは不明だが、『太平記』によると四条畷の戦いの際、たまたま訪ねてきた六郎左衛門という家臣が自分も戦うと言い出した際、
師直は「自分に代わって働いてくれるものに鎧の一つ等惜しくはない」と自分の私有財産の武具をあっさりくれてやったのはいいのだが、
結果、「師直の鎧を着ている六郎左衛門」が師直として敵軍に殺され、師直本人は戦線離脱に成功した。

後醍醐天皇
影武者作戦が暴露した実例でそのリスクを思い知らされる逸話。
元弘の乱の際に本人は笠置山に籠城準備を進め、比叡山に逃れた影武者に鎌倉幕府軍の目を引き付ける作戦を決行。
比叡山に攻め寄せた鎌倉幕府軍の第一波を撃退したタイミングで、御簾が吹き上がった上に*1偶然、天皇と面識があって影武者作戦を知らされていなかった人間が居合わせた為に味方の士気が崩壊してしまった
一応、この時間稼ぎで笠置山の本物や赤坂城の楠木正成の防戦準備の時間稼ぎは出来たので、全く無駄になった訳ではないが。

徳川家康
小説『影武者 徳川家康』でも有名な方だが、本当に影武者がいたかどうかは定かではない。
立場からしても、いてもおかしくないポジションであるが。

ちなみに「伊賀越え」の際には 恐らくだが、旧武田家臣であった穴山信君を身代わりにして逃げ延びている
「信君が家康から離反し、一揆に討ち取られた」ともされるが、その割には家康は信君の遺族を非常に厚遇しているのだ。
偶然か故意かは定かではないが、家康からすると信君に対して何か後ろめたい事情があったのだろう。

武田信玄
こっちは黒澤明の映画『影武者』で有名な方。
自らの死により周辺領地が動揺するのを避けるため、臨終の際に弟の信綱を影武者に立てるよう言い残す。
それなりに有効ではあったようだが、そもそも優勢だった三方ヶ原の戦いから明らかに慌てるように甲斐に撤退していったため、
ほとんどの諸大名は「信玄に何かあった」ことは察していたようだ。

一条信龍
武田信玄の異母弟。なんで異母弟まで影武者を?と思うだろうが、信龍本人はおそらく意図して作ってはいない。
信龍自身が傾奇者で頻繁に具足を変えては使わなくなった具足を他人にあげてしまうため、貰った者は信龍の具足を着用する。
このせいで戦場では敵はもちろん味方も誰が信龍か識別できず、たくさんの信龍が生まれ結果的に影武者となってしまう。
おかげで信龍の部隊はみな新しい具足で諸将も羨むほどだったのだが、戦場ではよく一条信龍が戦死したという報が駆け巡っていたとか。

筒井順昭
影武者伝説よりも「元の木阿弥」ということわざの方が有名だろう。
順昭もまた臨終の際にまだ幼い息子順慶の身代わりとして自分によく似た声の僧侶「木阿弥」を身代わりに立てた。
順慶が無事成人したため、木阿弥も大名生活から元の僧侶へと逆戻りした、という逸話が「元の木阿弥」の由来となっている。

真田幸村
創作の存在だが真田十勇士の一人である穴山小助は幸村の影武者として活躍している。
また、十勇士の一人である根津甚八も最後は影武者として大坂夏の陣で散っていった。

山内一豊
内助の功で有名な戦国大名。
公式に影武者の実在が記録されている 稀有な人。
関ヶ原の戦いの後、旧長宗我部領である土佐の領主となるが、旧長宗我部の家臣との対立が深刻化。
領内の見回りですら安全が確保できなかったため、「同装束六人衆」という同じ格好をした部下五人を引き連れて見回りをしていた。
まぁとんでもないところの領主となってしまったが故の悲劇と言えるだろうか。

西郷隆盛
言わずと知れた、明治維新の英雄。
西南戦争の頃、各地の写真屋で、洋装の恰幅のいい男性が写っている写真が「西郷隆盛の写真」という触れ込みで販売されていた。しかし、被写体の正体は西郷ではなく、西郷と同じ薩摩藩士の永山弥一郎である。永山は戊辰戦争の際、庄内藩との戦後処理の際、西郷の代理を勤めつつ、西郷の名を名乗って戦後処理を推進したため、しばしば「西郷の影武者を勤めた」とされる。

ヒトラー/金正日/スターリン/フセイン/カダフィ
いずれも近現代の独裁者たち。
写真が発達してからの人物であるため、影武者が実在しているかどうかは定かではない。
この辺りは生存説も参照のこと。

ただ、逆に写真や映像が存在するゆえに「明らかに本人とは違う」と指摘される場合もある。
例えばスターリンは子供のころに馬車の事故で左腕がマヒしていた。そのため、拍手をしているスターリンはほぼ影武者、もしくは加工写真である。


フィクションにおける影武者

偽者キャラにも近いが、「当の本人が用意する」ことが多いのが明確な違いか。
前述のように「影武者による謀反」は古今東西多く使用されてきたテーマ。
本物に最も近い存在でありながら、決して本物にはなれない影武者ならではの悲哀がある。
逆に本物に最も近い存在だからこそ本物の抱えている苦しみや秘めた志を共有できる唯一の理解者として書かれることもある。こちらの場合、本物の死後に志を受け継ぐという形で本物に成り代わることもある。

フィクションでは「影武者=本物よりも弱い」というのが一般的であり、
「やった、遂に大ボスを倒したぞ!」→「フハハッ、そいつは影武者にすぎん!」という絶望はよくあるパターン。

大物が使うと「慎重な戦略」、小物が使うと「下劣な身代わり」と評価が大きく変わる作戦。

逆に「本物より優れた影武者」というパターンも存在する。
といっても戦闘力ではなく人前に出る立場故に本物より美形・度胸がある・口が上手い・愛想がいい・身体もしくは精神障害を抱えている本物と異なり健常者といった方向性であるが。

ギャグ描写としても定番。
特に定番の「似てない影武者」は自身より圧倒的に美形の影武者をドヤ顔で用意する本物、不細工もしくは言動が酷い影武者を用意されて嫌がる本物、全く似てない影武者に何の疑問も抱かない敵などいろんなパターンがある。


クリボーハンマーブロスカメックなど
スーパーマリオブラザーズ』『スーパーマリオ 3Dランド』などにおいて、ラスボスクッパ大魔王の姿に魔法で変身、最後以外の城コースを守った。
『スーパーマリオブラザーズ』ではファイアボールを撃ち続けてとどめを刺すと、『スーパーマリオ 3Dランド』などでは橋ごと落とされて空中でもがいた末に、正体が明らかに。
ちなみに『スーパーマリオブラザーズ2』では8-4には魔法で変身ではない(ファイアで倒してもクッパのまま)もう一体のクッパが道中に出てくるが、
この影武者は一部の図鑑などで「クッパの弟」とされている。

ファントムガノン
ゼルダの伝説 時のオカリナ』のラスボス、ガノンドロフの影武者。
見た目は本物と全く同じ*2だが、戦闘開始直後に顔が不気味な骨になる上、武器も槍でありかなり印象は異なる。
大人時代最初のダンジョン「森の神殿」の大ボスであり、いきなり登場するラスボスに慌てたプレイヤーも多いはず。
実力は相応に高く、苦手にしている人も多いとか。というかガノンドロフ除けば大人時代のボスで一番手ごわい気が……
撃破すると本物から「所詮は幻影」となじられ、あっけなく消滅する悲惨な末路を迎える。

その後のシリーズでもちょくちょく登場している。

獅子王
全く新しい格闘ゲーム『風雲黙示録 格闘創世』のラスボス。 ボクシングと剣術を組み合わせた全く新しい拳法「獅子王道」の使い手
格ゲーでは同キャラ戦がありうる都合上、ボスキャラがプレイヤーキャラとして使える場合、「じゃあボスに出てくる奴は誰なんだよ?」という疑問が生じるためか、
しばしば「影武者と対決(プレイヤー側が影だったりボス側が影だったり)」という設定にされるが、本作は全く新しいことに初登場の風雲黙示録では なんとCVも違う
さらにプロフィールが本物・影武者の双方用意されており、本物はアメリカ人で影武者はカナダ人という丁寧な設定になっている。
(ちなみに影獅子王はプレイヤーキャラに最初から使えるが、こいつで進めると本来の影獅子王戦で偽の(影)獅子王が出てくる。影武者の偽物とは片腹痛い展開である。)

なお、真と影の違いはカラーリングと真にしか使えない技があることだが、このカラーリングが安定しておらず。獅子王が登場する3作品すべてで微妙に違う。
『風雲黙示録 格闘創世』:(影)赤毛と赤グローブに銀色の鎧、(真)赤毛と赤グローブに金色の鎧
『風雲スーパータッグバトル』:(影)青毛と青グローブに銀色の鎧、(真)青毛と青グローブに金色の鎧
『ネオジオバトルコロシアム』:(影)青毛と青グローブに銀色の鎧、(真)赤毛と赤グローブに金色の鎧

カーズ(ジョジョの奇妙な冒険)
第2部のラスボスにして「正々堂々と戦おう」と宣言しておきながら影武者を使うお方。
「勝てばよかろうなのだァァァァッ!!!」

マサドルディーゴ(HUNTER×HUNTER)
「栄華の極みを味わいながら無残に食い殺された偽者」「世間の喧騒になど興味を抱かずただ日々を過ごし生き延びた本物」……
果たして「幸せ」なのはどちらだったのだろうか?

グーフィーの影武者説
触れてはならない闇。

シンケンレッド
「影武者」としてはかなり異色のキャラクター。本物とは性別すら異なる
どちらかというと「元の木阿弥」に近い「本物が成長するまでの代理」と言った方がいい存在。

ミーア・キャンベル
キラ・ヤマトとオーブに隠棲しているラクス・クラインの影響力を欲したデュランダル議長が用意した影武者。
このことにラクス本人は一切関知しておらず、フィクションでは珍しく、本人以外の人物が自分の目的のためだけに用意した影武者である。
顔は整形手術で似せているものの、本物そっくりの声と本物に似た体格は自前で、歌や当人の雰囲気は割と異なるが、概ね本物だと世間には信じられていた。
しかし、本物のラクスが表舞台に現れて公然とミーアを「偽物」と発言したことがきっかけで、彼女はその存在意義を失い…。

ドゼー(FE)
外伝』にてソフィアの門を守護するドゼーは影武者(『Echoes』においては替え玉)であり、
親衛隊長のスレイダーがソフィア解放軍に倒される(Echoesでは戦いに負けて逃走する)と部下たちに戦いの後始末を任せて逃走する。
LV1とはいえ最上級職のバロンであり、守備力・魔法防御が13上昇する「竜の盾」を持つのでまともに戦うと倒せないように見える。
しかしスレイダーを上手くいなしてドゼーを上手くおびき出し、ちまちまと攻撃を与え続ける事でドゼーの影武者を倒すことも可能。
その場合は影武者が所持していた「竜の盾」も奪い取れる。

今川にせ元
戦国BASARAシリーズきっての色物武将、今川義元が2・英雄外伝・アニメにおいて用いる影武者。
多数のにせ元を用いて逃げ回る戦術を使う…のだがこのにせ元、化粧と服装こそ同じものだが顔と体系がまるで似ておらず、プレイヤー及び敵武将からはバレバレである。
ただしBATTLE HEROESにも登場するにせ元は、攻撃力と体力こそ本物に大きく劣るものの、見た目と声、攻撃モーションは本物と全く同じである。

ミカエル・アウスバッハ・フォン・ロアーヌ
ロマサガ3の主人公の一人。
ロアーヌの君主であるミカエルは影武者を呼び出しておかないと「ロアーヌを放っておくわけにはいかない」という理由でロアーヌの外にすら出れない……のだが、
この影武者システム、ゲーム中で説明が一切ない
なので、何も知らずにミカエルを主人公にした結果、延々ロアーヌの中をうろつきまわってゲームが先に進まないなんてことも…
あとどんなに圧政を強いて民衆からの評価が下がっても影武者に任せて冒険している間に少しずつ評価が上がるため影の方が有能という説も

カール・アウグスト・ナイトハルト
そのリメイク版のロマンシング サガ -ミンストレルソング-で一気にキャラが立ったお方。
いくら殺しても影武者が出てくる。

紫炎の影武者
遊戯王OCGの古参カード。
彼の登場当初、本物の「紫炎(シエン)」はカード化されておらず、弱小バニラの「影武者」だけがカードプールの片隅に埋もれていた。
しかし6年半もの時を経て、遂に主君たる《天下人 紫炎》が堂々出陣。あっという間に「大将軍」まで昇り詰め、
配下の「六武衆」達と共に強力デッキとして天下に名を馳せた。
しかし、これらの活躍に低ステータス通常モンスターである「影武者」の出番はなかった…南無。
《天下人 紫炎》と《紫炎の影武者》の顔が全く似ていないのもツッコミどころかもしれない。

のちに《六武衆の影武者》というカードが登場。構図が《紫炎の影武者》を左右反転させたもので髪色も似ており、彼ではないかと言われている。なお影武者らしく身代わり効果も持つがあまり活かされていなかった。
さらに《六武衆の影-紫炎》と言うカードも登場。その姿は《天下人 紫炎》の鎧をまとった《紫炎の影武者》であり、遂に主君の影武者として仕事している様子が描かれた。やっぱり顔は似ていない
こちらは性能も悪くなく、六武衆デッキなら十分に採用できる一枚となっている。

女王の影武者(遊戯王OCG)
同じく遊戯王OCGの古参モンスター。
星1、攻撃力350、
相手のフィールド上にモンスターが存在していても直接攻撃が可能という特殊な効果を持っている。
LPが2000の王国ルールや4000のエキスパートルールならともかく、OCGのLP8000の環境ではあまりに火力不足。
直接攻撃能力を持つモンスターにはより攻撃力が高いものや攻撃する度に攻撃力を自己増強できるものもあるため、
★1戦士族という優秀な能力は持ってはいるものの、およそ実用的なカードではない。
なお、真DMではバニラ扱いのためテキストが乗っている。
「女王に従う影武者たち あまり役に立たないらしい」
えらい言われようである。

因みに、関係性について直接触れられた事は無いが色違いモンスターに《剣の女王》というものがある。
もしかしたら《剣の女王》の影武者なのかもしれない。色違いモンスターなので服装はまだしも髪色も肌色さえも違う

シンシア
ドラゴンクエスト4にて、勇者の幼なじみ・シンシアがモシャスの呪文を使い、山奥の村が襲撃された際に勇者の影武者として殺されてしまう。
「世界を救うべき勇者が殺された」と言う誤報は近隣の国にも響き、「討ち取ったはずの勇者が生きている」事を魔族の総大将・デスピサロが知るのは地獄の帝王・エスタークが勇者に倒された時である。

セルディック
「偽りの輪舞曲」の主人公。元々は捨て子であったが、ブレトワルダ王国の王子・セルディックと風貌が似ていたためか影武者として仕えた。
しかしアンラ教団の魔の手により本物のセルディックは暗殺され、彼から最期に国の復興と聖剣「スプンタ」を託され、仲間や周りの人々を偽りながらもセルディックとして戦っていく事となる。

ルイ
ライトノベル「雪蟷螂」の登場人物。山脈の部族の一つ・フェルビエ族族長アルテシアの影武者として育てられた少女。
かつて先代のフェルビエ・ミルデ双方の族長が交わした約束によりアルテシアはミルデ族族長オウガと政略結婚する事となるが、アルテシアはある目的のため従者のトーチカを伴い旅立つ。
その間、アルテシアの影武者としてオウガの近くにいる事となるのだが…

王帝君の影武者
逆転検事2に登場した架空の国家、西鳳民国の大統領:王帝君の影武者を演じる男。
名声は本物が浴び、殺意は自分が浴びなければならない影武者生活に嫌気が差し、だったら最初から影武者なんかやるなよ、本物になり替わろうと画策する。

ヴェノム・スネーク
MGS5の主人公にしてビッグボスの影武者。
正体は一介のメディックだが、ビッグボスそっくりに整形し、暗示によって記憶も書き換えられていた。
初代ソリッドと戦い討たれたのもビッグボスではなくヴェノムである。

ロイド・ロイド
BLEACHの登場人物。星十字騎士団のメンバーの1人で自分の姿を変える能力を持つ。
この能力で主であるユーハバッハに化けて影武者を務めていた。
主の姿のままでユーハバッハの宿敵である山本元柳斎重國と戦闘。武運拙く敗れるが最期まで山本を騙し通すことに成功した。
なおロイド・ロイドは双子で"L"のロイド(Loyd)と"R"のロイド(Royd)がいるが、ユーハバッハに化けていたのは"R"のロイドの方。
"R"のロイドは姿だけでなく記憶や人格までも完全にコピーできるため、より影武者向きの能力と言える。

みがわり(ポケモン)
最大体力の4分の1を消費することで、その消費した分の体力を持つみがわり人形を生み出す技。
技の性質(「生み出すために本体に負担がかかる」「耐久力や生み出せる回数は本体次第」「音は防げない」等)から考えると、影武者というよりはバリアに近いか。

ポケットモンスターSPECIAL』においてはレッドピカがこの技を使用。
こちらは本家とは異なり、「体外にHPを放出して、自分と同じ姿の分身体を作り出す」技として登場。
この分身体は独立して行動が可能で技の使用も可能と、本家よりも影武者っぽい性能となっている。
エネルギー体故に「ひかりのかべ」をすりぬける、水を弾く等の独自の性能も持ち合わせている。

ロミオ(サイボーグクロちゃん)
異世界サバイバル編にて、遭遇した将軍(兄)に、敵対する将軍(弟)からの刺客だと決め付けられ、銃で撃たれたが、
ロミオの装甲に跳ね返された銃弾が将軍(兄)の頭を貫き、即死、「将軍が死んだことを知られたら、こちらの負けが決まるようなもの」と言う理由で残された兵士達によって、電柱の様な体型が似ていたこともあり、将軍(兄)の影武者に仕立てられた。

蜘蛛子/白織
ライトノベル『蜘蛛ですが、なにか?』の主人公で、蜘蛛モンスターに転生した女子高生。
…と思い込んでいたが、実は前世もある教室にいた只の蜘蛛で、地球にいる「本物」から自分を狙って教室を破壊した相手や異世界転生した他の同級生達に『自分も転生している』と偽装するため
本物の持つ人としての断片的な記憶や要素を移植された、いわば情報的な意味での影武者
本物としてはアリバイさえ証明出来れば蜘蛛子の生死はどうでも良かったが、気まぐれに蜘蛛子の様子は観察しており、ランクアップした彼女に「白織」と命名している。

鷹目京一の影武者
鷹目は『史上最強の弟子ケンイチ』の初期の敵組織「ラグナレク」の幹部の一人で、「戦う参謀」の異名も持つ策略家。
抜け目無く影武者も揃えており、部下の中から実力のある者を何名も影武者に取り立てている。明らかに体型の違う奴も混じってるけど。
なお本物は常日頃から網目状ゴーグルで目元を隠しており、当然ながら影武者達も着用している。影武者を選ぶ際に容姿の重要要素の1つである「目つき」をさほど気にしなくて良いのは密かに利点かもしれない。

I.L
手塚治虫の漫画『I.L』のヒロイン。あらゆる人物に変身することが出来る。
エピソードの一つで地下抵抗組織のリーダー・ルンカの亡命の為の影武者となるのだが、完全に瓜二つかつ不死身というI.Lの特性を見たルンカの案で
「殺害されるのを目撃させた後、本物が活動を続けて不死伝説を打ち立てる」という作戦が実行された。

凱聖クールギン
超人機メタルダー』に登場する桐原剛造/帝王ゴッドネロスの影武者。
普段はゴッドネロスの腹心として活動しており、2重に仮面を被ることで瓜二つの顔を隠している。
終盤に本拠地ゴーストバンクが防衛しきれないと見るや、事前に入れ替わってゴッドネロスとしてメタルダーとトップガンダーと対峙。
基地を自爆させ、2人を欺くことに成功した。

サーベ
『STAR WARS』のエピソードⅠエピソードⅡに登場したヒロイン、パドメ・アミダラの影武者。EP1で誠意を示す為に本物が明かすまで正体を悟られず、宮殿での戦いでも活躍した優秀な部下。EP2序盤に殺し屋ザムに殺害された。

ロン・ウィーズリー他5名
『ハリー・ポッターと死の秘宝』にて、ハリーがダーズリー邸から隠れ家に移動する際、攪乱の為ポリジュース薬で6人がハリーに変身。
その内一人のマンダンガス・フレッチャーは恐怖から途中で役目を放棄してしまい、アラスター・ムーディが犠牲となる。
更に本物はバレてしまうも敵戦力の分散には成功し、幸運も重なってハリー本人の移動には成功した。

ヘファイスティオンの妹(ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)
Fateシリーズにおける征服王イスカンダルの影武者。影武者に徹する為、本人は名無し。
あくまで魔術的な影武者、いわば厄除け人形の人間版なので、外見等は似ても似つかない。
それでも「イスカンダル」として人目に触れることもあったようで、歴史上と英霊のイスカンダルの人物像の乖離の理由の一つとされている。


キングダム』の主人公・信の幼馴染にして、中華統一を目指す第31代秦王・嬴政の影武者。
序盤で影武者として散るも、彼の存在が信と嬴政の長きにわたる物語のきっかけとなった。

ヘルン
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に登場する「フレイヤ・ファミリア」の構成員。
かつてボロボロの状態の時女神フレイヤと出会い「あなたになりたい」と意外な願いを口にした事で今の名前を与えられ彼女の眷属となり、その夢の通り「フレイヤそっくりになり、彼女の力の一部を模倣し感情をも共有する魔法」を取得。
その魔法の力で周囲もドン引きする程の女神信者になりつつ、フレイヤが「ある事情」で不在の際の影武者を務めていた。


追記・修正は影武者に騙されないようにお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 影武者
  • 戦略
  • 歴史
  • そっくりさん
  • 身代わり
  • 元の木阿弥
  • 武将
  • 戦国時代
  • 偽者
  • 替え玉
  • 代役
  • 代理

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月08日 02:15

*1 当時の帝の通例として、臣下とは御簾越しに会話することが当たり前であり、顔を見せることは滅多になかった。

*2 厳密に言うと本物はこの時点で長髪なのだが、ファントムの方は7年前と同じ短髪という違いがある。