悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon

登録日:2024/09/12 Thu 20:23:56
更新日:2025/01/03 Fri 14:39:06
所要時間:約 6 分で読めます








暗黒の舞台「悪魔城」が復活する…



悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon』(Castlevania: Circle of the moon)は2001年3月21日にコナミが発売した探索型アクションゲーム。
ゲームボーイアドバンス本体と同時発売されたローンチタイトルの1つ。

大ヒットした『月下の夜想曲』同様の探索型悪魔城であるが、開発はステージクリア型悪魔城を担当してきたKCE神戸が担当している(『月下』はKCE東京)。なお、IGAこと五十嵐孝司氏は関わっていない。
このためか、ショップが存在せずアイテムは敵からのドロップ限定、後半になるにつれ簡単になった『月下』と逆に後半にいくほど高難度になる…といった具合に作風が異なる。
一度通ったエリアも、後で通る際に新しい敵が再配置されるため、『月下』のようにゲームが進むにつれて低難易度化するといったことがない。
DSS使用不可のエリア「闘技場*1」の存在など、全体的にやりがいのあるゲームバランスになっている。

ローンチでありながらBGMの音質が良く、終盤に訪れる「展望閣」でおなじみの「Vampire Killer」が流れるといった演出も人気。
一方、画面が暗めなので初期型GBAでプレイすると見づらいといった難点がある。
現在はGBA三部作を収録した『Castlevania Advance Collection』があるので、こちらでプレイすることを推奨する。

当初は『月下』の数十年後を舞台とした続編の予定だったが、「年を取ったリヒターを見たくない」というスタッフの声から関係のない番外編となった。
「ムチが主武装」「多彩なサブウェポン」といった基本は変わっていないが、ベルモンド家やバンパイアキラーとは完全に無関係であり、公式の年表に記載されないこともあったほど。



■あらすじ

1830年、オーストリア郊外にある古城で女吸血鬼カーミラによって魔王ドラキュラは復活をはたした。
10年前にドラキュラを封印したモーリス・ボールドウィンは、息子であるヒュー、弟子のネイサン・グレーブスと共に駆け付けるも、一歩及ばず。
ドラキュラは自身を封印したモーリスの血で完全復活を果たそうと、モーリスを人質にとり、ネイサンとヒューは地下墓地へ落とされてしまう。
モーリスからハンターのムチの継承者に選ばれたネイサンは、師匠救出のため悪魔城を探索する。


■デュアルセットアップシステム(DSS)

今作オリジナルのシステムで、特定の敵が落とすDSSカードを使って自身を強化するシステム。
DSSカードは神の姿が描かれた能力を決定する「動作カード」と、伝説の生物が描かれた「属性カード」があり、この2つの組み合わせで発動する能力が決定される(動作カード+動作カードのような組み合わせはできない)。
動作カード、属性カードともに10種類存在するため、組み合わせは100通りにも上る。
DSSの発動には精神力を消費するため、必要MPに足りていないと発動できなくなる。

詳細は個別記事を参照。

■サブウェポン

シリーズおなじみのサブウェポンが用意されており、特定のローソクを破壊した際に出現し、入手すると切り替えられる。発動にはハートを消費する。
DSSを使えばアイテムクラッシュやサブウェポン自体の強化、ハートのかわりにMPを消費して発動といったことが可能になる。


■登場人物

主人公。モーリスの弟子で、ハンターのムチを継承したヴァンパイアキラー。
両親はモーリスと共にドラキュラを封印した際に命を落としている。
武器はムチのみだが、DSSを使えば剣や銃を装備することもできる。

  • ヒュー・ボールドウィン
モーリスの息子でネイサンの兄弟子にあたる長髪のイケメン。
父親から継承者に選ばれなかったことで、自分より実力の劣るネイサンに強い嫉妬心を抱いている。
クリア後の隠しモードで使えるかと思ったけど、そんなことはなかったぜ!ヒューは泣いていい)

  • モーリス・ボールドウィン
ヒューの実父で二人の師匠。10年前にドラキュラを封印したヴァンパイアキラー。
今回もドラキュラ復活を察知して駆け付けるが、ドラキュラ復活の生贄として囚われてしまう。

  • カーミラ
ドラキュラの腹心で美しい女吸血鬼。エロい。
オーストリアはずれの古城で主を復活させ、暗黒の世界を到来させようとしている。
ボス戦では本性を現し、異形の姿となる。でもエロい。

  • 魔王ドラキュラ
10年前にモーリスとネイサンの両親によって封印された魔王。
カーミラによって復活し、完全なる力を取り戻すべくモーリスを捕らえる。
顔は『月下』の時に似ている。



■クリア後の要素

一度ゲームをクリアすると、ニューゲーム時のネームエントリーで特定の名前を入力することで隠しモードを遊べるようになるおなじみの要素を搭載。
今作では他のキャラは操作できないが、ネイサンの職業が変化し、職業ごとに異なるパラメーターで悪魔城を攻略することになる。
各モードは出現したモードをクリアするたびに新しく解禁されていく。

最初に解禁される「マジシャンモード」は最初からMPが400、DSSカードがコンプリート状態で始まるDSS特化のモード。
その分、DSS関連以外のステータスが低下しているため、油断するとすぐに死ねる。
DSSの組み合わせを熟知した上で最適なものを使用することが求められる。

次に解禁される「ファイターモード」は、DSSが一切使用できなるなるが、素のステータスが上昇する脳筋モード。
火力が高いので割とサクっとクリアできる。

次に解禁される「シューターモード」は、サブウェポンに特化したモード。
サブウェポンの火力が大幅に向上する上、ハートの消費量1/2、最大値も高い。

最後に解禁される「シーフモード」は、運以外のステータスが軒並み低い超高難度モード。
その分、普段よりもレアアイテムが簡単にドロップするので、アイテムを活用していくことが求められる。



■余談

悪魔城シリーズはRTAやTASが盛んだが、本作も例外ではない。
本作の場合はバグで未所持のDSSを使用できる裏技で、プルートー+グリフォンを使って高速化した状態で悪魔城を走り抜ける姿から「悪魔城マラソン」と呼ばれている。
また、プルートー+ブラックドッグの組み合わせでスケルトンに変身し、投げる骨が1/8で超威力のデカ骨になる仕様を利用するためネイサンは「ホネイサン」と呼ばれてたり。
ラスボスのドラキュラに至ってはバグワープを使って部屋の外からデカ骨を投げて暗殺するという姿も…(この際、部屋中央で縛られているモーリスの頭上にレベルアップ表示が出るため「ワシが育った」などと言われている)。

恐ろしいのはこれらの技は全て人力で可能な点であろう(DSSのバグ技が超簡単に使えるため)。
スケルトンはどんな攻撃でも一撃死というリスクもあるが、うまくすればボスを一撃で倒せる爽快感から、やりこんだプレイヤーは狙う。

近年ではついに画面全体に9999ダメージを与え続けるというバグ技が発見され、タイムが大幅更新された。
一体こんなのどうやって見つけてんだ…。



追記・修正は悪魔城をひと回りしてからお願いします。


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最終更新:2025年01月03日 14:39

*1 クリアするだけなら行く必要はない