登録日:2024/10/28 Mon 00:54:24
更新日:2025/01/18 Sat 12:42:36
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『妻、小学生になる』は村田椰融による漫画作品である。
「週刊漫画TIMES」(芳文社)にて2018年5月に読み切り版が掲載され、同年8月から2022年12月まで不定期で連載された。単行本は全14巻。
略称は「妻小」。
【概要】
交通事故で妻を亡くし、生きる気力を無くした夫。
家族全体が閉塞感のある雰囲気でいる中、夫はとある小学生の女の子と出会う。その女の子はなんと亡くなった妻の生まれ変わりだった。再会した夫と妻・娘は失われた「家族の時間」を取り戻していくというのが本作の大まかな流れである。
まるで奇跡のような出来事と再会に喜ぶ夫と娘。
失われた時間を取り戻すかのような楽しい日々の中で改めて、「家族」というものは何か、自分たちを支えてくれる周囲の人々の存在について考えさせてくれるヒューマニックなシナリオが特徴的である。
生まれ変わった妻にも母親がおり、その家族にも様々な事情がある。
夫や娘の周りにも彼らの支えとなる存在がおり、彼らとどう折り合っていくのか。
極めて奇跡的な状況で再会した家族が乗り越えなければならないハードルをいかに超えていけるかが見所になっている。
その中で改めて失ってから気づく「家族の大事さ」を実感する読者や視聴者もおり、こうした感動的な描写が人気を得た要因の1つであると言えるだろう。
電子書籍版を含めた累計発行部数は160万部を突破し、
スピンオフ漫画である『妻、小学生になる。スピンオフ 初恋相手の君は誰?』が2024年3月~5月まで連載された。
【メディア展開】
テレビドラマ
2022年1月21日から3月25日までTBSテレビ「金曜ドラマ」枠で放送された。
主演は堤真一・石田ゆり子。
同局が主催する『
キングオブコント』のファイナリスト・王者が一部の回にゲスト出演しており、大半は名前の無いチョイ役だが前年王者である空気階段の水川かたまりは重要人物役で登場した。
スタッフが同枠で放送されたドラマ『凪のお暇』と共通しており、同作の出演者がカメオ出演する回もあるほか、『
水曜日のダウンタウン』でおなじみの白畑真逸も登場している。
テレビアニメ
2024年10月より深夜枠で放送されている。
監督曰く「序盤こそコメディ風の転生ものみたいな流れであるが、愛する人の永遠の別れと残された者の生きざまを描く」ことに注力しているという。
アニメーション制作はスタジオサインポスト。
【登場人物】
・新島圭介
演:堤真一
CV:
平川大輔
「本当にお前が全てだった。お前とずっと一緒にいることだけが生き甲斐だったんだ」
本作の主人公。不器用ながらも優しい夫であったが、妻の高恵が交通事故で亡くなってからは、まるで生きる気力を失ったかのように心を閉ざしてしまった。その期間が10年にも及んでいるのだから、相当な心の傷であったことが予想される。
そんな中で高恵の生まれ変わりである少女と出会う。最初は半信半疑であったが、結婚記念日やそれまでの思い出のエピソード、娘の初恋の人までいい当ててしまうところや雰囲気から、本当のことだと確信に至り、再会を心から喜んだ。
それ以降は小学生である妻に尻にしかれる日々を過ごしながらも、これまでの失った10年間を埋めるように家族の幸せな時間を過ごしていく。抜けているところも多いが良き父親であることに変わりない。
(時折、小学生になった妻の写真を携帯の待ち受けにしたり、弁当代と称して貴恵(小学生)に金を渡そうとしたりするなど、社会的にアウトだと言われても誤解されかねない言動も多いが)
一方で、同僚の守屋との関係やそれまで麻衣に向けることが出来なかった愛情等といった、自身に足りなかったものを気づかされ、改めて家族の在り方について考えていくことになる。
・新島貴恵/白石万理華
演:石田ゆり子/毎田暖乃(幼少期:大和田稟々)
CV:
悠木碧
「私は新島貴恵。あんたの妻。麻衣の母親!」
10年前に交通事故で亡くなった圭介の元妻。
圭介とは取引先で出会い、プレゼンで戸惑う彼をサポートしたことがきっかけで親睦を深めることになった。
結婚して麻衣をもうけるも、交通事故で他界することになった。
その後白石万理華として生まれ変わり、10年間は貴恵としての記憶はなかったが、新島家の近くを通った際に、前世の記憶を取り戻し、再会と相成った。
記憶が覚醒した後、サバサバした性格で圭介や麻衣に対して愛情を持って接しているのは変わらないが、現在の家庭、白石家とどう折り合うか板挟み状態になっているのが悩みである。
記憶が戻ってから、圭介の弁当を用意している。彼女の作る弁当が圭介の1番の好みである。
実は生まれ変わりというのは誤りで、万理華に貴恵の霊が憑依しているというのが正解。よく見たらタイトルも「妻、小学生になる。」で「生まれ変わり」とは一言も言ってない。
圭介の相談を受けた寺の住職曰く「輪廻転生とは全てをリセットして新しい人生を始めることで、生まれ変わり前の記憶を引き継いでいるということはあり得ない」とのこと。
夫と娘を残して死んでしまった貴恵が家族のことが気がかりなあまり成仏出来ず、偶然通りかかった万理華の体に入り込んでしまったというのが真相であった。
・新島麻衣
演:蒔田彩珠
CV:野村麻衣子
「人間関係うまくいかなくて、それが原因なのかな、って」
圭介と貴恵の一人娘。専門学校卒業後に企業へ就職したが3か月で退社してしまい、以降は在宅ワークをしており定職についてはいない。やや人見知りな性格。
メガネをかけており、貴恵曰く「私譲りで容姿は恵まれている」とのこと(貴恵は在宅ワークなんかしていないで外へ出て狩りをしろ、肉食系女子になれ、と焚き付けていた)。
母の後押しもあり、自分に積極的になろうと再度就職活動、そして社会人活動に奮闘する。
母親が奇跡的に舞い戻ってきたことにより、それまで失われていた家族の時間を取り戻していく。
・守屋好美
演:森田望智
CV:岡﨑加奈
「新島さんとお話したらお弁当作りたくなりました。またご一緒させてください」
圭介の部下。クレーム対応を真摯に対応していた圭介にあこがれの感情を持ち、彼と仲良くなりたいと考えるようになる。
後に圭介のために「お弁当」を持参する。
非常に面倒見がよくお淑やか。貴恵も彼女と出会った際、気づかいや所作もしっかりとしている様子を見て圭介に好感持ってくれていることに感謝している。それくらいのレベルで女性として魅力的であると言える。
ドラマ版では販売促進部の課長で、圭介の上司。
・愛川蓮司
演:杉野遥亮
CV:岩中睦樹
新たな就職先で出会った麻衣の取引先の顧客。
PCに対する技術は皆無で、不愛想で麻衣は四苦八苦しながらも彼にPCスキルを教えていった。だんだんとお互いのことを知り合うようになり、関係性を深めていくことになる。
よく釣りをしているが、それは友人が海に流され行方不明になっているが、8年間待ち続けているためである。
だが、ニコニコ動画での配信で、蓮司が釣りをするシーンが出るたびに「ネガポジアングラーかな?」などと、同クールで岩中が主演していた釣りアニメの名前が書き込まれたり、7話のタグに「ネガポジアングラー」と付け加えられるという珍事も発生した。
ドラマ版は当初萩原利久がキャスティングされていたが、クランクイン前に急性虫垂炎にかかってしまい急遽変更された経緯がある。
・白石千嘉
演:吉田羊
CV:小島幸子
万理華の母親。
離婚してから、性格が歪んでしまっており万理華を育児放棄してしまっている。
しかしながら、こうした現状にしてしまった自身にも嫌気がさしており、娘への向き合い方について葛藤しているともいえる。
・浦川広樹
演:浅野雅博
CV:田村真
千嘉の彼氏。つきあうきっかけは弁当屋でナンパしたこと。人当たりのいい好青年で、千嘉からは再婚相手になってくれるかもと期待されていたが、実は妻子持ちで、不倫だったことが彼女にばれてしまう。
・出雲凛音
演:當真あみ
ドラマオリジナルキャラクターで中学生の天才小説家。
生まれ変わりを描いた「君と再び」がベストセラーになったが、実は5年前に事故に遭って亡くなった高校教師・吉原康司(演:水川かたまり)が憑依しており、吉原の夢を出雲に書かせることとなった。
原作にも同名のキャラクターが登場するが、こちらは青年。貴恵と同じく亡くなった後、現在の身体に憑依した人物。身体の持ち主の家族とはぎくしゃくしており、生前の知人にも会っていない。万理華から離れることを決めた貴恵に「自分は大事な人に会う勇気が無かった」とメッセージを残す。エピローグでは数年のスランプの後に新作にして最後の作品『再会の証明』を発表し作家を引退した。アニメには登場しない。
追記・修正は妻が小学生に生まれ変わった際にお願いします。
- ドラマ版の事は書いて良いのかな?ちょっと賛否分かれたけど自分はあのアレンジすきだったし -- 名無しさん (2024-10-28 03:28:09)
- 項目を立てた者ですが、こちらドラマ版のことを書いて大丈夫かと思います(私がドラマを見ていなかったものなので記載をためらいました) -- 名無しさん (2024-10-28 10:23:33)
- 漫画原作のメディアミックスも実写の方が先に出てくるパターン増えたよね -- 名無しさん (2024-10-28 20:11:00)
- 小学生、妻にする。 -- 名無しさん (2024-10-29 13:34:02)
- ドラマは見てないけどアニメはなんだかな。父親も娘も妻に依存し過ぎて脳内お花畑だし自分らを省みるんじゃなくて3人家族を焼き直すって情け無さすぎるだろ -- 名無し (2024-10-29 18:14:45)
- 海外で炎上した作品。西洋人には理解できんのやろな。 -- 名無しさん (2024-10-29 20:02:33)
- ↑理解できんというかロリという概念への目が日本だけ緩すぎるというか(一概にどちらが良い悪いとは言わんが) -- 名無しさん (2024-10-29 21:02:39)
- ↑3これもポリコレの影響かねぇ。やだやだ -- 名無しさん (2024-10-29 22:55:36)
- ↑欧米だと未だにアニメ=カートゥーン=子供が見るもの扱いだからね。オタクバッシングも命に関わるレベルでひどいし -- 名無しさん (2024-10-29 23:55:16)
- 東野圭吾の『秘密』もこんな話しだったな -- 名無しさん (2024-10-30 06:18:34)
- 単にキリスト教の教義では輪廻転生が認められてないってだけでは -- 名無しさん (2024-10-30 19:09:37)
- 何かにつけて雑に「ポリコレやだやだ」言うオタクの多いこと -- 名無しさん (2024-10-30 21:21:08)
- 白石万理華10歳の人格は消滅したん? -- 名無しさん (2024-10-30 21:50:22)
- ↑ 一時的に寝てるだけ。生まれ変わりというより憑依の方が近い状態だし -- 名無しさん (2024-10-30 23:39:51)
- ↑3 嫌がられるようなことをするポリコレさん側にも問題がある -- 名無しさん (2024-12-02 14:19:41)
最終更新:2025年01月18日 12:42