登録日:2025/01/01 (水) 00:00:00
更新日:2025/04/15 Tue 09:59:22
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■概要
『
燈馬想』とは『
Q.E.D. 証明終了シリーズ』の主人公。
また『プロの現場で使えるパース講座』の解説係を務めている。
演:中村蒼
世界有数の頭脳を持つ少年。9月17日生まれ。
10歳でMIT(マサチューセッツ工科大学)に入学し15歳で主席卒業した後、日本の高校に入学し直した経歴を持つ。
感情の機微に疎いこととその経歴から周囲に避けられていたが、
水原可奈と知り合うことで日々を騒がしく過ごすことに。
解決後は「以上、証明終了です」がお決まりのパターン。
家族構成は両親と妹、従弟が一人いる。
彼の両親はそろって世界中を飛び回っており、家はおろか日本に帰ってくることさえ滅多にない。加えて、独特すぎる思考にため、急に予定を変えることもある。
妹も海外で暮らしている。海外が舞台の話だとひょっこり登場することも。
そのため日本では1人暮らし。年末には可奈の家にお邪魔することも。
ネット上では「この男は僕に質問してるんじゃない……。自分の聞きたい答えを待ってるだけだ……」とモノローグしている画像で有名。
■人物
数学の大天才として扱われているが、その知識は広範に渡る。
専攻していた理数系だけでなく法、歴史、古典文学や生物、その他雑学にも及ぶ。わけが分からん。
ただ芸術品関連の知識量は従弟の榊森羅に劣る模様。冷静に考えて森羅もバケモノ。
飛び級で入学した為に周りは年上ばかり、人間離れした頭脳とコミュニケーション能力の低さゆえに、MITですら周囲に避けられていた孤独の天才。
一時期はイジメにもあっていた様子だが、当人が「自分の教科書は他人のより破れやすいだけ」などと論理的整合性をとって納得しようとしていたため、逆にイジめる側がドン引きしていた。
とはいえ頭脳目当てであらゆる人間から便利に扱われていたり、MITのいろんな研究の手伝いをしたりしていたため、結果としてMIT時代には友人を多数作れ、学生生活もそれなりに満喫していた様子。
プログラミングなども長け、非公式だが現実でのWindowsに当たるOSの開発に携わってさえいる。
その他様々な特許も有しており、生活がその特許料で賄えるくらいに収入はある模様。生活を特許料で賄う高校生がいるか。
その代わりなのか、どうしようもなく運痴で音痴。
ただし運動は苦手でもボーリングは得意とは本人の談。シュノーケリングを楽しむ場面もあり、水中で考え事ができるくらい肺活量は優れている。
強引に同行させられたスカイダイビングもそれなりにこなしていた。
また、整理下手。
というのも自分にとって何が大切か否かがわかっていないところがある。
趣味は知識収集と思考実験で、特に珍しい文献には目が無い。
実は
ゲーマーという一面もあり、ネット対戦などを通じて意外なところに人脈を築いていたりする(初登場のシーンがゲーセンだし……)。
Q.E.D時代はマンションで一人暮らしであり、家は本で埋まっており、それでも足らずに倉庫丸々一つ貸し切っているという。
Q.E.D. iffでは本の量が多すぎて床が抜けると苦情を言われ、それで一軒家を借りて住んでいるが、本は引っ越しの際に処分したと言っていたがそれでも多い。
「どの辺が処分したの……?」と言った感じである。
事件に出くわす原因は世界中の知り合い絡みが半分、万事に首を突っ込む可奈のせいが半分。その度に解決役をぶんなげ…任される。
当初は合理性重視の無機質な面が強かったが、感情的になったり負けず嫌いな面を見せたりし始めている。
エイプリルフールにアホな悪戯を敢行したことがある。
単行本の人物紹介欄に「人の心に疎い」とあるが、彼が推理する時は容疑者や犯人達の心理まできっちり当てているので、
これが意味するのは「論理的に読み解きづらいちょっとした感情の機微には鈍い、頭の良さと合理性から推理以外の時は説明をショートカットするクセ」が時折あることぐらいである。
可奈とはお互いの家を行き来し、理由もなく二人で海外に遊びに行くような傍から見ればカップルにしか見えないが恋人ではない。
彼的には可奈との関係は「水原さんの言う通り」とのこと(ただし、聞かれたら付き合ってないと答えるであろうことを見越しての発言の模様)。少なくとも、無関心ではない。
そして滅多にないが可奈が精神的・肉体的問わず傷つけられた際には静かな怒りを見せ、犯人達に精神的な屈服をさせる事もある。
特に精神面に関しては、あまりにも知るべきでないような真相からは遠ざけるといった場合もあり、彼なりに大切にしていることは明らかである。
リアルタイムで20年はお互いに「名前がない気持ち」を抱き続けていたが、燈馬の方はいつの間にか気持ちにハッキリと名付けていたようで、『Q.E.D. iff』にてついに告白。
可奈のハーバード大学への受験が落ち着いたら交際を始めることになり、その後無事に合格。
晴れて恋人同士となる。
さらなる続編となる『Q.E.D. univ.』ではMITに戻っており、大学生となった二人の交際が描かれる。
■推理
基本的には証言や証拠集めは可奈に任せ、自分はそれを元に推理する安楽椅子探偵。
ただしこれは可奈が事件に首を突っ込み、それを燈馬の元に持ち帰るという経緯で推理することが多いのも一因で、燈馬自身が事件現場に居合わせた場合は自分で捜査することもある。
基本的に「数式を解くように一つずつ可能性を消していく」というやり方を取る。
仮説を立て、その仮説が成り立つか否かを一つ一つの容疑者たちの前で説明していく。
ただこの推理の法則上、
燈馬「Aさんにはアリバイがある」
A「ホッ」
燈馬「となれば犯人はBさん……」
B「違う、俺じゃない」
燈馬「はい。あなたではありません」
燈馬「あなたが犯人だとおかしな点がある。(中略)よって犯人はAさん」
……といった感じで、犯人に対してフェイントをかけることがままある。
「理屈に合わないことの真実を暴く」が目的のため、犯人に強い感情を示すことは稀であり、淡々と謎を解く。
しかし無神経に真実をひけらかすわけではなく、真相を明るみにしない方が良さそうな時には大抵は相手の承諾を得るし、
裁かれるべきでないような犯罪であれば、ただ可奈や読者に向けて証明をするだけで表沙汰にせず見逃すことが多い。
ただし前述した通り可奈に何らかの危害が加えられた場合は例外。
明かさなくてもいい真実を大勢の前で明かすし、犯人にオーバーキルまでする。
また真相を暴いたものの事件自体が何年も前だったり、完全犯罪が成立したりで手出しできないことはあれ、燈馬が真相を見抜けなかったことは2024年時点では1件だけである。
この1件は「なぜ燈馬が真相を推理できなかったのか?」という理由を含めQ.E.D.シリーズでも評価が高い1件である。
■余談
兄弟作品である
C.M.B. 森羅博物館の事件目録では彼の従弟である榊森羅が主役を務める。
何回かC.M.B.とクロスオーバーしたこともあり、代表的なのは6巻(Q.E.D. 28巻)、19巻(Q.E.D. 41巻)。その他、C.M.B.11巻で博物館に行ったこともある(閉館日だった)。
長寿作品の主人公でありながら長年誕生日が不明であった。判明したのは22年が経過した2019年3月になってからの事。
実はこの年の2月に加藤先生のサイン会が行われたのだが、この時ファンから「燈馬の誕生日はいつ?」と尋ねられたため、その後スタバで考えた結果、9月17日だとX(旧Twitter)で発表した。
……逆に言えば22年も連載しながら主人公の誕生日を決めていなかったことになるが。
燈馬は数学を専攻しているが、実はそれを決めずに連載を開始していた。
というのも連載開始時は資料集めが大変でMITがどんな大学なのかも知らない状態であったため、ロキが出た時も「数学か物理だろうな~」くらいな感じで設定していた。
7巻『Serial John Doe』なんて「燈馬が数学科で一番成績がいい」というのが話の主題だというのに、この時点でもはっきりとは決まっていなかったという。
結局決まったのは9巻『凍てつく鉄槌』でのことだった。
初期は推理するときにはメガネをかけていた。
これは「メガネをかけると探偵モードになる」という設定があったため。
しかしこれは編集者のアイディアで作者は納得していなかったため、いつしかかけなくなった。
ストーリー的な設定としては「似合わないと気づいたから、かけなくなった」らしい。
本作品は2009年にドラマ化された。燈馬を演じたのは中村蒼。
追記・修正はMITに10歳で入学し、15歳で主席卒業した方がお願いします。
- 長いシリーズで事件項目はあったけど、ようやく主人公項目がようやくできた作成者に感謝 -- 名無しさん (2025-01-03 12:54:44)
- 超初期は水原さんのサービスシーンで赤面してたのが懐かしい。(温泉で事件発生した時は他の女性の半裸に何の反応もしてない)従兄弟の森羅館長との知恵比べでは二回とも勝利したが(水原さんに首を絞められたギャグシーン有り)その後のケアという形で年下の従兄弟に花を持たせてる。 -- 名無しさん (2025-03-11 19:24:54)
最終更新:2025年04月15日 09:59