登録日:2025/03/11 (火) 00:56:40
更新日:2025/04/15 Tue 10:20:36
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あんたよくそんな冷たいこと言えるわね!!
クラスメートが困ってんのよ!!
■概要
演:高橋愛、桑島真里乃(幼少期)
主人公の
燈馬想と同級生で、オレンジポニーテールが目印の女の子。
性格を一言でいえば「おせっかい」「全開フルパワー」。
作中では「おせっかいという導火線に底なしの好奇心という爆弾が付いた」等と形容される。
活発かつ面白いことが好きで、燈馬をあちこち引っ張りまわす。正義感も強く、何か頼まれたら基本断らない。
冒頭のセリフはシリーズ1作目第1話のものだが、以降もおおよそ同じ理屈を振り回し、事件解決に積極的には関わりたがらない燈馬を巻き込んでいく。
本人も証拠集め等に積極的に動き、極めて高い問題解決能力を発揮するのが定番の流れ。
初期は燈馬に対して
暴力ヒロイン的な気質を見せる場面が多かったが、話が進み理不尽な暴力をふるうことはなくなった。
違う意味で「理不尽な暴力をふるう」キャラではあるが。
当初は燈馬より少し背が高かったが進級するころには同じくらいになり、卒業するころには抜かされた。
高校以前の経歴は少し錯綜しており、可奈の過去エピソード「夏のタイムカプセル」「坂道」をまとめると、
小学時代は地元にいたが、中学の一時期地元から離れた中学に通っていたようで、その後地元に戻り現在の高校に進学している。
ただ『iff』の「エッセイ」では中学までずっと同じ剣道道場に通っていたように描かれているため、現行の設定では「転校をしていない」となっている可能性が高い。
もしくは「道場に通える範囲の別の中学に通っていた」か。
■身体能力
とにかく強い。
最も有名な推理漫画の強すぎる女子高生ヒロインと比べても同等以上と言える化け物である。あっちは作中でインフレに歯止めがかけられているが、こっちは止まる気配がない。
丸腰のヒロインが狙撃体勢に入っているスナイパーとタイマンして余裕で勝つ推理漫画は本作ぐらいだろう。
向いの家から狙撃されていることを確認後、向いの家に向かって丸椅子を投げ飛ばし、それが向いの窓枠を壊した上で後ろの壁にめり込ませてスナイパーを心底ビビらせる。
その後、屋根の上でスナイパーと対峙した際は、スナイパーの真上に向けて投げた瓦に目を逸らさせた隙に背後に回り込み、パンチ一発で倒してしまった(明らかに瓦が落ちる速度より早く移動している)。
他にも以下のような武勇伝を残している。
- チョップで石を真っ二つに割る
- タイムカプセルに使った缶についていた小さなものとはいえ、南京錠を片手で引き千切る
- 燈馬を縛っていた縄を素手で引き千切る
- 車に轢かれそうな人を後ろから押して助け、自身は車の上に飛び乗って回避する
- エサのついてない釣り竿を使い、釣り針の先に魚を引っ掛けて釣る
クマ?
- ボウリングの玉をドッジボールの要領で投げ飛ばしてストライクを決める
- 鉄アレイが大量に入った段ボールを片手で持ち運ぶ
- なんなら鉄アレイは何故か学生鞄に常備している
- 扉を閉められかけた時に指一本で扉を押さえて止め、その後も家主が必死に閉めようとしても微動だにしない
- チンピラも指一本で咽喉の気管支を突いて悶絶させる
- 師範が「天からトラックが降ってきた」と錯乱するレベルの強い面を打つ
半ばギャグ描写じみた強さだが、燈馬も可奈の強さを織り込み済みで計画に入れている節があり、上述のスナイパーとのタイマン勝負に関しては燈馬の指示である。
普段は可奈をちょっとでも傷つけるような人物や真相があれば、エグい報復をしたり、
真相を隠したりするくらいには過保護な燈馬だが、こと可奈の武力に関しては信頼を置いて全力で無茶振りをしている。そして大抵無茶ではない
なんせ、多数の暴漢に襲われても「周囲に目撃者がいるから正当防衛は成り立つかな」と全員倒すこと前提の心配をしているし、挙げ句の果てに戦地での人質救出ミッションの実行役を任せたりしている。
部活は剣道部であり、あまりの強さに女武蔵とも評される。その腕前は中学時代に全国大会を連覇するほど。
なお、剣道を始めたきっかけは、同級生の男子に替え玉として試合に出され、剣道未経験にも関わらず圧勝したことから。
ナチュラルボーン剣豪である。
エモノを持った場合は銃を持った集団相手に無双できる強さを誇り、蹴り飛ばした長椅子を目くらましにして、その長椅子の裏から棒を貫通させて敵を倒す芸当も見せている。
上記の無双の際は『
C.M.B. 森羅博物館の事件目録』の合気道ガール七瀬立樹との共闘であり、それ以前にもエジプトで襲ってきた馬賊の集団をこの2人だけで全滅させたことがある。
だが実戦ではもっぱら素手で戦ってるのでこれでも枷があることになる。
流石に初期はもう少し強さが抑えられており、投げ飛ばした相手がナイフを出したら「ゲ」となるし当然では?、2km以上先の沖合いまで往復して泳いだ際は疲労困憊状態になっている。
力が強すぎるあまり
「万物を消耗品に変える子」とも呼ばれているらしい。
実際目覚まし時計を押して止める際、寝起き故か力加減を誤っておしゃかにしている。
そのわりには
家電は叩いて直す派。
怒りから物を壊すこともしょっちゅうなようで、酷いときには
「ビルを叩き折ってやろうかと思ったわ!!」
「ふぅ……器物損壊罪になるところだった」と宣い、燈馬から
「ビルを折ると怪獣罪で地球追放です」と突っ込まれている。
「できない」とは読者の誰にも思われてない。
スポーツなども初めてやったのにインストラクターが教えることがないと投げるほどで、時に潜入などにも有効活用される。
■頭脳
学校の成績は残念で、燈馬等の学術的な発言を全く理解できない様子がよく描写されていた。
特に数学への苦手意識は強く、数学の勉強になると頭の周りで“よさこい”が踊り出し、
燈馬のことを「数学を押し付ける極悪人」、自身を「世界平和と数学の撲滅を願う正義の女子高生」という人物紹介をするほど。
しかし、それ以外の点では高校生離れしたスペックを誇る。
事件時は参考人等への聞き込み等、燈馬の助手役として活躍。
身分証の1つも持たずに新聞記者を名乗り、疑う相手を話術1つで信用させるなど、やろうと思えば詐欺師としても大成できると思われる。善良な人物で良かった。
他にも保険の調査員や外交官付きの職員などに成りすましたことがある。
もちろん、上記のように抜群の戦闘力を誇るため、仮にトラブルに巻き込まれても自力で脱出可能。
『iff』では自前の変装技術で実在する外国人女性に成りすまして一人二役を演じながら犯人グループに接触するなんて芸当までやってのけた。お前はどこのスパイだ。
このようにかなり機転が利くため、燈馬の策略もあって一度「エイプリルフールに世界中で最高レベルの嘘をついた」という賞をもらったこともある。
また、勉強は苦手と書いたがあくまで燈馬を始め各専門分野のトップが話す難しい話が理解できないというだけで、噛み砕いて説明されれば理解できるくらいの能力もある。
さらに記憶力に関しては驚異的なほどよく、容疑者の証言を一言一句覚えることで燈馬の推理を手助けしている。
もっとも、例えば小学生時代の記憶は曖昧になっているなど、いわゆる「完全記憶」のような特異性はないが。
語学力に関しても「虹の鏡」辺りまでは燈馬の妹の優などの通訳を介している描写があったが、それ以降は単独で会話している場面が多くなっていく。
漫画表現の都合とも思われたが、『iff』に入ってからは語学留学で行ったアメリカの新聞社で問題なく働いていることが描写されたことから、ネイティブクラスの英語力を身に着けたことが裏付けられた。
それどころか、燈馬と共に英語圏外の国に赴いて捜査をしていることを考えるとバイリンガルになっている可能性すらある。
■成長
燈馬君やロキやエバ……色んな人に出会って見えなかった世界があるってわかった。
私も、見てみたい。
上記のように当初は「頭はいいけど勉強が苦手」だった可奈だが、シリーズ第2作『Q.E.D. iff』にて大きな変化が起きる。成績が上がったのだ。
元々無印の頃から燈馬の個人指導を受けていた描写があったのだが、その成果が『iff』にてついに開花した様子。
そのうえで燈馬の付き添いで世界中の人と人々と交流する中で自分が知らなかった世界があると知り、「自分も見てみたい」と強く思うようになる。
そして彼女は「アラン&エリー財団」主催の奨学金試験を見事トップで突破し、ハーバード大学への入学を決めた。文武両道の才女へと成長したと言って良いだろう。
さらに続く『UNIV.』では「相対性理論に反する」として「インフレーション理論」に対する質問をするなど、専門知識も身に付いている。
また、燈馬の謎解きを長年見続けていた影響か、勉強方面だけでなく推理力も上昇しており、警察や弁護士も気付かないような事件の矛盾点を単独で指摘もしている。
元より優れていた行動力も含めて非常に優秀な人材となっており、警察官僚や世界的な一流ブランドのCEOからもスカウトされるレベル。
実際『iff』以降、度々描かれる近未来パラレルワールドでの職業は弁護士(初登場時は見習い)であり、頭脳労働もこなせるだけの逸材であることは示されている。
弁護士のわりに燈馬に不法侵入を要求してたりしたが。
■人間関係
父親は警視庁の鬼警部・水原幸太郎。母親も出番は少ないが要所で登場している。
また父方か母方か不明だが、夏にエベレスト登山をしようとする伯父さんがいる。
おせっかいという名の善性から周りに影響を与えることも多く、「夏のタイムカプセル」や「坂道」では、小学・中学校時代に彼女によって救われた人物が描写される。
燈馬想の事は初めはムカつく変人としか見ていなかったが、様々な事件解決を経てお互いを信頼し合う友達となる。
頻繁に一緒にいるので付き合っているとかの噂もあるが、本人の前で言おうものならキレて手が出るので誰も指摘できない。
ただ、燈馬に言い寄る女性がいると嫉妬しているような素振りも見せるので複雑。
彼女曰く、燈馬との関係は燈馬のセリフ同様の意味で「花見みたいなもの」とのこと。
しかし、『iff』の終盤、燈馬が自分の気持ちに名前を付けたことで可奈に告白。可奈のハーバード大学への合格と同時に正式に付き合うことに。
燈馬がこっそりMITの博士課程に進学していたこともあり、MIT博士課程とハーバード大生という超高学歴カップルが爆誕した。
燈馬と一緒にいないときはそばかすのある香坂という女の子と一緒にいることが多い。
小学校から付き合いのある幼なじみ。
■余談
初期にはサービスシーンあり。ただし、『Q.E.D.』に限らず、加藤氏の作品には何度か可奈を含めた女性キャラのサービスシーンが多く挿入される(旅行先での風呂など)。
アナウンサーの水谷加奈氏が由来。
当時ラジオを聴きながら可奈の名前を考えていたらしく、その時豪快に笑う女性がいた。それが水谷加奈氏だった。
「仕事を邪魔された恨み」と「明るい女の子という設定」から彼女の名前をヒロインに採用したという。
戦闘力が高く行動力もピカイチ。そのうえ驚異的な記憶力まで兼ね備えたスーパーウーマン。
そのため「燈馬以上の凄い人」と作者は評している。
追記・修正は怪獣罪で地球追放されてからお願いします。
- 転校生設定は「坂道」で突然生えてきてそれ以外のエピソードでは一切触れられていないホント謎な設定。 -- 名無しさん (2025-03-11 01:04:17)
- 勉強できなかった頃ですら臨機応変の演技力と銃持った犯罪者集団に勝てる身体能力でトウマ以上に凄いって作者に言われるのもそりゃそうって感じだったのに、頭もよくなったので全方位天才になっちゃった -- 名無しさん (2025-03-11 01:10:57)
- アラン&エリーって、例のジョブズっぽいやつらか。iffにも出るとは。 -- 名無しさん (2025-03-11 03:49:28)
- ↑アランは最終回直前の全員集合回以外はほぼモブキャラ扱いだけどね。エリーさんの方が奨学金関係で出番が多い。何気に子供まで出来てるのにそのことにも触れてないという -- 名無しさん (2025-03-11 09:19:47)
- アランはジョブズというよりゲイツだろう。 -- 名無しさん (2025-03-11 13:41:37)
- 他作品の七原さんと共闘したことが二回ある(相手がかわいそうになるレベルで完勝した)。お付き合いおめでとうございます。 -- 名無しさん (2025-03-11 19:26:50)
- ↑2 せやな、ゲイツだ。南の島の件ではいけ好かんやつだったが、もっと後のエピソードじゃ誘拐されたりするんだっけか。 -- 名無しさん (2025-03-11 20:22:49)
- ドラマ版では母親亡くなってる設定だったはず(1話で父親が仏壇に線香をあげているシーンが存在する) -- 名無しさん (2025-03-11 20:51:21)
最終更新:2025年04月15日 10:20