登録日:2025/01/11 Sat 01:15:53
更新日:2025/02/15 Sat 23:38:50
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2024年10月~12月/J.C.STAFF/©2024 紫大悟・クレタ/KADOKAWA/魔王2099製作委員会
『魔王2099』は紫大悟によるライトノベル作品である。
富士見ファンタジア文庫にて連載されている。(既刊5巻)
イラストはクレタ
【概要】
未来的な電脳世界と
魔法が健在するファンタジー世界が融合するという独特な世界観が特徴的な作品である。
そうした世界にファンタジー世界の中で猛威を振るった魔王が復活し、全くこれまでの価値観からかけ離れた世界に困惑するも独自の生き方を模索し、再び成り上がっていく様を描いている。
そこで魔王が活路を見出したというのが現在でいうVtuberの仕事である。ある意味世相を反映していると言えるだろう。
力を取り戻しつつある魔王が裏で暗躍する者たちを完膚なきまで叩きのめす展開も見どころで、ある種の
チート主人公の楽しさを味わうことが出来る作品でもある。
こうした世界観は、原作者のゲーム好きから派生したものである。作者の嗜好を物語や設定に盛り込んでいるという。併せて当初は勇者で考えていたが、魔王の方が自分の好きなキャラとして動かせることから、今のような設定になったという。
メディアミックスとしては、コミカライズ版が「plus」にて連載されている。
また、テレビアニメ版が2024年10月~12月の期間で放映された。
【あらすじ】
かつて勇者との戦いに敗れた魔王・ベルトールは、転生の魔法により 500 年ぶりに復活を遂げた。再び世を支配しようと意気込むベルトールだったが、臣下である六魔侯の一人、マキナから、思いもよらぬ事実を告げられる。
【キャラクター】
・ベルト―ル=ベルベット・ベールシュバルト
CV:
日野聡
「此度こそ余は必ず世界支配を成し遂げる」
本作の主人公。
500年前、世界を震撼させた不死の軍勢を従えた魔王である。
勇者に討伐されたが、500年の時を経て復活した。
しかし、目覚めた世界はかつての魔法がものをいう世界ではなくなり、魔法と電脳世界が融合したものとなっていた。目覚めた当初は信仰力も衰え、満足に魔法を行使することが出来ず、かつての部下だったマルキュスにも裏切られる憂き目を見ることになる。
再起を図るために、信仰力を集めるべく始めたのがゲーム配信を中心とするVtuberである。
その珍妙な物言いが受けたのか、チャンネル登録者は100万人を超え、人気配信者になった(ゲームの腕はまだまだであるが)。こうして人気を得て信仰力を高める中で世界支配の目標に向け模索している。
・マキナ=ソレ―ジュ
CV:
伊藤美来
「ここが私めの城でございます」
本作のヒロイン。
かつての魔王の臣下・六魔侯の一人で、炎に関する魔法を得意とする。
ベルト―ルに対しては愛情も含んだ絶対的な忠誠心を秘めており、500年後の新宿にて魔王再臨の儀式を執り行い、彼の復活を1番に喜んだ。
こうした彼女の健気な恋心と献身的な努力と支えはベルト―ルにとっても大きな支えになっている。
ベルト―ルが討伐されて500年の間、不死狩りのために追われる日々を過ごし、職を転々としており、狭いアパートで独り暮らししていた。(本人はベルト―ルと一緒に住むことになった際はどこでも良い模様だが)
なお、腐女子であり、『紅候爵』の名で魔王ベルト―ル推しの同人誌販売も副業とした模様。マキナ、もうベルト―ルに嫁いで!
・高橋
CV:菱川花菜
自称・天才美少女ハッカーである。
マキナとは数少ない友人。
たまためベルト―ルと出会い、彼は彼女のハッキング技術を一目置いている。
ハローワークに行っても不採用続きで途方に暮れていたベルト―ルに実況者の仕事を案内した人物でもある。
以後、ベルト―ルと共に危ない依頼を一緒にこなすなど、頼りになる存在である。
・グラム
CV:
浪川大輔
500年前、定命の代表として魔王との戦いで魔王を討伐した勇者である。
強くあろうと生きてあがく様が人として信じる道であると思っている。
魔王討伐後、女神から魔王討伐の褒章として不老の祝福をもらうが、その後は定命同士の戦争に駆り出され、世の中に絶望してしまう。
・マルキュス
CV:松風雅也
六魔侯の一人で、現在は、新宿市の超巨大企業・石丸魔導重工〈IHMI〉の社長を務める。かつての主であるベルトールへの忠誠心はなく、時代遅れの遺物として見下している。
ファミリアを構築したことで無詠唱法だけでなく、無構築法などを誰でも使えるような技術を構築し、従来のパワーバランスを変えてしまった。
併せてファミリアは魔王や神と言った存在は適応できるように敢えてしなかったことで、ベルト―ルが復活したとしても対抗できる手段として構築していった。
こうした技術を使い復活したベルト―ルに完勝する。併せてこの世界の支配の先駆けにすべく「不死炉」の構築と維持を急いでいる。
・山田・レイナード=緋月
CV:山根綺
秋葉原魔法学園に通っている少女。成績は底辺レベルである。
アルバイトをしているが、実は貴族令嬢である。
右目は義眼であると思われていたが、その目には物語に大きくかかわる秘密がある。詳しくは下の「現想融合」を
【用語】
・現想融合
ファンタジオンと呼ばれる。魔導文明惑星(アルネス)と機械文明惑星(アース)が統合してしまった現象。これにより魔導技術と科学技術が融合し、急激な発展が起き、現在の都市が構築された。
・魔法
本作における魔法は起動→構築→展開→詠唱→宣言の過程を経て具現化できるようになっている。そして魔王は詠唱を省略することによって、最速の秘奥として魔法を行使することが出来た
・ファミリア
マルキュスが構築した装置。
ファンタジオンの世界において無詠唱法を行使できるように作った装置で、脊髄につなぎ、第2の脳として機能させることが可能である。上述の魔法の行使までファミリアが行ってくれることから、使用者は魔名を宣言するだけで良いとされる。
また日常生活においても網膜ディスプレイを通じて、商品ステータスなどの確認もでき、ナビの役割や電子貨幣のやり取りをすることも可能であり、現在の都市生活において欠かせないインフラと化している。
ちなみに、いずれ復活するであろうベルト―ルへの対策として、彼のような上位存在には装着できない仕様になっており、またマルキュスの個人権限で装置の動作自体を阻害できるなどとことん彼に有利になるように構築されている。
・不死/定命
魔法世界において、文字通り、不死の者と命あるもの(定命)で戦争があった。
定命の代表たる勇者が魔王に勝ったことで、世界の主導権は定命に移ったが、そこから定命同士の戦争や不死のものたちを狩る「不死狩り」が始まったとされる。
・不死炉
不死の者を炉にくべて魂を燃やし尽くし、新宿の電力などを補わせる非人道的な作りをしているエネルギー炉のことを指す。不死狩りにあった者たちはこの炉にくべられてしまい、いわば人柱になってしまった。
【テレビアニメ版】
2024年10月~12月の期間においてアニメ化された。
監督は安藤良。シリーズ構成は百瀬裕一郎。
アニメーション制作はJ.C.STAFF
主題歌
OP:「ホロウ」
シユイによるオープニングテーマ。
ED:「スピラ」
Sekaiによるエンディングテーマ。
追記・修正は未来世界で魔王が再臨した時にお願いします。
- 2期やらないのかな?面白かったから続きやってほしい -- 名無しさん (2025-01-11 22:26:15)
- ベルトールが緋月と一緒に風呂に入った時に自分の肉体を賛美してたけど中の人の影響で某力の賢者にしか感じなかったな -- 名無しさん (2025-01-12 11:19:08)
- EDが神曲で毎日聴いてるな -- 名無しさん (2025-01-13 09:16:33)
最終更新:2025年02月15日 23:38