ハーブ鯖

登録日:2011/12/07(水) 16:31:44
更新日:2024/10/04 Fri 13:50:59
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ハーブ鯖とは、長崎県で養殖されているブランドのである。
正式名称は「長崎ハーブ鯖」。まんまですね
2000年代後半に生まれた餌に香り系の工夫を加えた養殖魚「フルーツ魚」の一種とされる。ハーブ鯖も2007年に誕生した新しいブランドである。
生産者は地元の決められた水産業者3社のみに限定されている。
流通もステッカー・証明書で保証された業者のみとなっている。偽物には注意しよう!
人気のためか年間30万尾くらいは出荷しているらしい。

その名の通り、現地でとれた天然マサバを種魚とし、餌に様々なハーブを調合したものを与えて養殖する。
この餌は日清丸紅飼料と共同開発したものである。

使われているハーブは、ナツメグ、オレガノ、ジンジャー、コリアンダーなど。
健康に良いハーブで育てられた鯖は、体内の隅々まで綺麗であり、鯖独自の酵素も存在せず、鮮度も長持ちすると言う。血合いの具合は通常の養殖鯖よりも天然のそれにほど近く、血合いは真っ赤ながら劣化せず身は文字通り白がかっている。
更に、ハーブの効果で常に健やかなので、旬を問わずに美味しく食べる事が可能である。
天然ものは旬の時期じゃないと手に入りづらいのが当然だが、ハーブ鯖は養殖なので8~9月を除いた年間でちゃんの手に入れられる。
その味わいは、ハーブにより鯖の臭みがまるで無くなっており、ただただ旨味のみを濃縮したかの如くである。
仄かにハーブの良い香りすらする。

鯖が当たる原因となるアニサキスは基本的にはほぼ見つからない。*1料亭などへの出荷時は生きたまま運搬して食事時に捌くことが前提になっているし、ブランドだけあって通販などでは処理・チェックも行われている。
ハーブの殺菌でどうにかできるという説もあるがこちらの信ぴょう性は不明
ヒスタミンも基準値の200分の1以下なのでほぼ無視してよい。

■調理法

◆刺身
葉山の根付き鯖と同じく生食が可能。
回遊の間に体に貯まる酵素がハーブの作用で消えているのだ。
臭みの全く無い鯖は、トローリ食感で、それでいて香りが良い。

◆〆鯖
普通は腐敗防止のための処理だが、ハーブ鯖の場合は、純粋に味わいのための調理である。
酢の効果で、鯖の旨味と香りが更に引き立つ。

◆しゃぶしゃぶ
漁師の間で特に知られていたとかいう食べ方。
冬場の脂ののったハーブ鯖をゆがいて、溶けた脂の甘味を薬味と一緒に味わう。


その他、普通に鯖で出来る料理は全てが可能。
しかし、せっかくだからハーブ鯖は、やはり生食をしたいところである。


インターネットで取り寄せも可能だが、出来れば長崎で取れたてピチピチを食べたいところである。
多少値段は張る(寿司くらいだと割と手軽であるので試しにドゾー)が、買って悔い無しの味わいなので、是非。


追記、修正は、ハーブを食べながらお願いします

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最終更新:2024年10月04日 13:50

*1 余り全国では知られていないが九州近海で穫れる鯖はアニサキスの保有率が極めて低い。そのため九州地方では鯖の生食はよく行われている。無論アニサキスが居なくとも足の早い魚なのは違いないが。