山崎邦正 音楽プロデュース/月亭方正 音楽プロデュース

登録日:2025/09/21 Sun 19:57:06
更新日:2025/09/21 Sun 20:39:02NEW!
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『山崎邦正 音楽プロデュース』は、日本テレビ系列のバラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』内で放送されている企画。
第6弾からは改名により、『月亭方正 音楽プロデュース』となる。

【概要】

過去8回放送。方正が印税生活を目論み、音楽プロデューサーとして作詞作曲を行い、メンバー4人に無理やり歌わせて音楽業界に殴り込みをかけるという企画。
今のところCDデビューは叶っていないが、その楽曲の無駄なクオリティの高さからコアなファンも多く、初回は2004年、最新回は2023年と、回数の割にかなり長続きしている企画でもある。


【放送内容】


+ 第1弾 2003年7月20日放送
記念すべき第1回。
最近、お金が無いと嘆く山崎が、印税生活を夢見てダウンタウンとココリコに無理やり曲を提供させる。
歌唱印税は初めに決まった形で20万との事。
「山崎ってガキの使いを私物化するよね」
因みに曲名は「BEACH PADDY」(beach=浜、paddy=田)「Rizière Centre」(フランス語でrizière=田、centre=中)のように題名の意味は歌うメンバーの苗字となっている。
「コム(小紫ディレクター)か誰かに調べてもらったの丸出しや」

  • 「BEACH PADDY」 唄:浜田雅功
21歳の青年が持つ社会への葛藤を表現した曲。薄い赤手のレースのマフラーを纏ったりと、歌や曲調、振りつけはT.M.Revolutionそっくり。
ちなみに歌唱中の浜田は思った以上にノリノリだった。
「山崎程やないにせよ、印税が大好き人間ですから」

  • 「Rizière Centre」 唄:田中直樹
15歳の少女の恋する気持ちを歌った、70年代の女性アイドル的な歌(特にアグネス・チャン)。
田中はチューリップハットにオーバーオール姿で、鼻にかかったような声で歌う。
「オカマのノッポさん」
「地球上の60億の人間の誰が得するんですか?」

  • 「FAR WISTARIA」 唄:遠藤章造
遠藤はブレイク当時のレイザーラモンHGのような出で立ちで、エレキギターを片手に意味不明な英語の歌をデスメタル調で歌う。
全編歌詞が英語だったのは「デスメタルやから」「地獄の歌」とのこと。
「六角形グラフで言ったら、限りなく点に近い」「そんな曲を後輩に歌わせるな」と松本から酷評され、後に山崎本人も「最低の遠藤」「ああ言う遠藤大嫌い」と事実上駄作であることを認める一幕もあった。

  • 「PINE BOOK」 唄:松本人志
他の4人はややネタが入ったような歌だったが、松本の曲だけは浜田省吾風の男の哀愁を歌った真面目なバラードで、衣装も松本の私服のジャンパーを着用している。
「真面目過ぎて逆に寒い」
「骨折った時しか出ないような脂汗が出た」

どちらもCDデビューには至らなかったが、2004年に放送された「絶対に笑ってはいけない温泉宿一泊二日の旅in湯河原」では、エンディングテーマとして松本の「PINE BOOK」が、2005年冬に行われた「山崎vsモリマン」では田中が生で「Rizière Centre」を歌っている。


+ 第2弾 2006年6月11日放送
前回はCD化オファーの話が無く夢の印税生活は実現しなかったが、再び山崎はリベンジを期して再挑戦。今回は3曲を発表した

  • 「夏オトコ2006 メドレー」 唄:遠藤
「忘れられないSummer」「江ノ島の女」「海 '06」「愛しい君に」の4曲から成るメドレーナンバー。
TUBEとサザンオールスターズを足して割ったようなアレンジの楽曲で、遠藤のボーカルもあたかも桑田佳祐を思わせるような雰囲気。
「途中千昌夫入ってる」

そもそも知らない楽曲をメドレーするのがおかしく、松本からは「デビュー10周年にやること」とぶった切られた。


  • 「Those days」 唄:松本・田中
KinKi KidsとCHAGE and ASKAを足して割ったようなポップナンバー。
歌詞の設定が非常にややこしく「遠藤と千秋が結婚しており、その千秋を松本が好きになり、それを田中が応援する」と言う内容で、しかも前奏が30秒と長い上、目も当てられないような無茶苦茶な振り付けが入る。
「顔が真っ赤っかになりそうな10代の曲」「振付が坂田師匠」「登場人物が坂田師匠含めたら5人もいる」
スタジオからは「サブい」と言われ、作った本人も「駄作」と認めた

  • 「Not a errand boy」 唄:ガキの使いオールスターズ(レギュラーメンバー全員)
タイトルは「ガキの使いやあらへんで!!」を英語に直訳したもの。
浜田がメインボーカルで、SMAP風の衣装を着用して歌う番組のイメージソング的な歌だが、歌詞の内容は「僕らの手には届かない」「寂しすぎて歩けない」「孤独に怯える僕」「弱すぎる僕たち」「くじけそうな僕たち」と、やたらと弱々しいフレーズが並ぶ。
前回同様山崎はこの3曲をCD化してリリースすることを目指しており、更に最終目標として「紅白歌合戦出場」を掲げた。
CDデビューは無かったが、その後放送された「第12回芸能人釣り選手権」(同年7月2日放送)のエンディングテーマに「Not a errand boy」が使われたり、2006年夏に行われた『山崎vsモリマン』でも松本&田中が生で「Those days」を歌った。2018年放送の『さようなら月亭方正』では方正がそっくりさんを集めて(松本役はダウソタウソの松本等しいが演じ、浜田役は浜田には全く似ても似つかないメガネをかけた高齢の外国人、遠藤役は小紫ディレクター(コム)、田中役はアナログタロウ)「Not a errand boy」を熱唱した。


+ 第3弾 2007年9月30日放送
またも音楽業界から無視された山崎だが、今回はプロの歌手を巻き込んでCDデビューを狙った。

  • 「恋の沈丁花」 唄:八代亜紀・浜田
大人の恋を歌ったムード歌謡的な歌*1
役柄としては、八代がバーのママで、浜田がバーの専属の歌手。二人はかつて恋人同士だったが、八代の方は浜田に未練が残っているという設定。浜田はなぜか宮史郎のようなおかっぱのかつらをかぶっている。
「なんか下に明日の天気って出そうなくらい自然」


  • 「マリアンヌ隊員」 唄:遠藤・ダイアモンド☆ユカイ
ロックライブで盛り上がった後のアンコールで歌う1発目の曲としてイメージされた歌。環境問題をテーマにしたメッセージソング。
ユカイは「ロックをなめてる」と言ったり、遠藤の頭にギターを押し付けたりするなど明らかにキレていた。
タイトルと最後の「マリアー!」のシャウトは方正曰く「聖母マリアをイメージしたから」。

  • 「宇宙の子守唄」 唄:由紀さおり・松本・田中
女神(由紀)と天使(松本・田中)によるヒーリング系ソング。
かなり高音で歌うため、松本は終始音程があっていなかった。
「宗教」
「お姉さんに叱られる」
同席していた八代は大笑いしていた。


+ 第4弾 2008年11月16日放送

  • 「SPRING LOVE」 唄:はるな愛・ココリコ
Perfumeを意識したテクノポップ。
はるなは口パクを封印、更に3人はこの曲の為に3日間スケジュールを合わせてダンス特訓までしたがボイスエフェクトでキーを上げていたことで、全員外れているように聴こえる結果となってしまった。曲名ははるな愛を直訳したもの。

  • 「わちき」 唄:島倉千代子・ダウンタウン
花魁の哀しみを表現した曲で、ダウンタウンと島倉は花魁の衣装で歌う。
「雨ごい」「引っ越しのおじさんと同じくらい浜田の顔がテカってた」

  • 「DK-KING」 唄:ET-KING・ダウンタウン・ココリコ
ノリのいいヒップホップ調の歌で、途中には関西弁のラップも入っている。
衣装ではETはいつもの法被姿、松本とココリコはヒップホップ系の服だったが、浜田だけ横縞のシャツとベルボトム風のオーバーオールにキャスケットで水森亜土のような姿だった。
メンバー4人の歌詞はすべてあ行からた行が並べられているが、特に意味はない。



+ 第5弾 2012年7月15日放送
音楽業界に革命を起こせなかった山崎が4年の沈黙を破って再び登場。今回は初心に返り、レギュラーメンバーのみでの歌唱となった。


  • 「調教2012」 唄:遠藤
遠藤に調教される女の子の心情を歌ったロックチューンで、遠藤は女装をしている。曲調や風貌は相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」と思いっきりカブっている。
「いろんなもんに引っ掛かる」

  • 「DaDaDa DiDi Da-Da」 唄:浜田・田中
浜田がボーカルで、田中がギターを担当するロックデュオ。どこかB'zを彷彿とさせるいでたち。
「浜田と田中は本当に合わさらない人間」

  • 「ありがとう」 唄:松本
松本の妻に捧げるバラード曲。一番最初の「PINE BOOK」同様に、今回も衣装は松本の私服である。
「僕のは相当手を抜かれた」

  • 「ガキの使いやあらへんで!!」 唄:ガキの使いオールスターズ(レギュラーメンバー全員)
ビートルズを意識したロックバンドで、服装も若き日のビートルズのようなマッシュルームカットにスーツ姿。楽器パートは松本がベース、遠藤がドラム、他のメンバーはギター。
メンバー5人をチューインガムに例えた歌詞で、田中は終始ガムを噛みながら歌っていた。



+ 第6弾 2017年6月18日放送
今のご時世CDの売上が減少しているにも拘らず、5年の沈黙を破って登場。月亭方正への改名後は初となる。目標としては裏番組の紅白歌合戦出場を挙げて、MVをレギュラーメンバーのみで作成した。

  • 「平成のパピプペポ音頭」 唄:ザ★ガキツカーズ(レギュラーメンバー全員)
ザ・ドリフターズをイメージしたユニットで、ドリフターズの曲の一つ「ドリフのズンドコ節」を参考にしたコミックソング。
松本がお坊さん、浜田が寿司職人、遠藤がタクシー運転手、方正が小学生、田中が主婦の格好をし、必ず歌詞に「涙がこぼれたよ」が入る。
浜田は寿司職人なのに何故か長髪のかつらを付けさせられていた。



+ 第7弾 2021年4月18日放送
天が二物を与えた令和最強の鬼才、月亭方正が4年の沈黙を破り登場。令和に入ってからは初となる。企画会議の際に松本が曲作りを提案したところ、二つ返事で快諾したらしい。また同回では過去の名曲及び方正曰く歌い手のせいで汚されたという名曲も一部放送された。
ダウンタウンとココリコの歌は、それぞれコンビ名が曲名となっている

  • 「ココリコ」 唄:ココリコ
インドミュージカル歌詞にもヒンディー語が使われている。遠藤がインド人男性、田中がインド人女性風の出立ちで分身人形と共に踊る。
「ココリコに今のインドのような勢いを取り戻してほしい」との思いから作った曲らしい。
「勢いで言ったらとうに止まってます」

  • 「ダウンタウン」 唄:ダウンタウン
関西弁訛りが強いスローテンポのポップ曲で、途中にスローなラップも入る。
方正曰く歌詞はスラスラと浮かんできたそうだが、ラップ部分の歌詞「好きな食いもんもいっしょやな、嫌いな食いもんもいっしょやな」については、松本・浜田はそろって「いや違うし…」とツッコんでいた。

  • 「ガキの使い」 唄:ガキの使い(レギュラーメンバー全員)
ノリの良いJ-pop風の曲。
「TVerだけでやんの?」
衣装は方正がフレディ・マーキュリー、浜田はデッカチャンの髪型のようなカツラ、遠藤はゆってぃに似た格好で、松本は胸から下がないシャツ、田中は帽子を被りデカい肩幅のジャケット(※ファッションブランド「トム ブラウン(Thom Browne)」2012-13年秋冬コレクションの服)を着てサックスを持っているなどまるで統一感がなく、また衣装にこだわりすぎてセットにかけるお金がなくなり、テレビ体操のようなスタジオでの収録となってしまった。



+ 第8弾 2023年6月18日放送
月亭方正が音楽業界に8度目の殴り込み。過去に一度もCD化されておらず、方正は「今回だけはちゃんと作品にしたい」とのこと。
ゲストアーティストとしてライセンス、松崎しげる、千秋、マイケル富岡、モーリー・ロバートソン、村西とおる、まねだ聖子(松田聖子のモノマネ)、原俊作(田原俊彦のモノマネ)が参加。遠藤と千秋は久々の共演となり、遠藤は「ご無沙汰してます」と挨拶。千秋は浜田から「断っても良かったんやで」と言われたが、「ガキ使は絶対断らないと決めている」とやる気を見せた。

  • 「WE are the children」 唄:総勢14名
「We are the world」をモチーフにした壮大なテーマの曲。レギュラー、ライセンス、ゲストを含め総勢14名での歌唱となった。衣装は方正が前回と同じくフレディ・マーキュリー、松本はミニスカのオネエ風、浜田は中島みゆき風、遠藤はホホホイの格好、田中は前回と同じくデカい肩幅のジャケット。千秋のイメージはシンディ・ローパー、サビ担当の浜田のイメージは女神。松本は歌のパートがなく「語り」担当だった。


+ 番外編 2018年8月26日放送
『天才・月亭方正 映画業界に殴り込み! 恋愛映画の監督に挑戦!』として、レギュラーメンバーとヒロイン役として女優・平祐奈が出演し、方正が監督・脚本として空前の「胸キュン恋愛映画ブーム」であることから恋愛映画「一緒に帰ろう」を製作。方正曰くT1層に人気だという。

  • 出演者
ヒロイン・浜崎生:平祐奈
浜崎雅之(生の父親):浜田
教頭先生:松本
田中先生:田中
体育教師:遠藤

映画は松本と遠藤の出演シーンが非常に少なく、松本に至っては細かいセリフがカットされている。わずかながら遠藤の演技がクサいことや、監督である方正がストーリーの終盤に出演し秦基博「ひまわりの約束」を歌うも役柄などが明記されておらず、レギュラー陣からは総じて不評だった。映画終了後、監督である方正は自分で作った映画を見て終始泣いていた。







自ら作詞作曲でCDデビューした方は追記修正お願いします。

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最終更新:2025年09月21日 20:39

*1 山崎は「歌謡ムード」と言い間違えていた