登録日:2025/09/22 Mon 00:12:13
更新日:2025/09/22 Mon 02:25:20NEW!
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『Local58』は、アメリカのデジタルクリエイターであるクリス・ストラウブによって制作された
アナログホラームービーである 。
概要
2015年に最初に投稿された作品である「Weather Service」を皮切りに断続的にYoutubeにアップロードされた一連の映像作品となっている。
内容はウェストバージニア州メイソン郡にある架空のテレビ局「WCLV-TV」(通称:Local58)の放送が超自然的な力を持つ何者かによって乗っ取られ改竄されてゆく様子を描いており、まるで過去の映像アーカイブから発掘されたかのような「録画映像」の形式を取りながら、独立した物語が不穏な世界観の全体像を構築していくアンソロジー形式で展開されてゆく。
この作品の特筆すべき点といえばやはり「アナログホラー」というジャンルを定型化し確立させたその巧みな映像演出だろう。
意図的な映像・音声の劣化、ノイズ、グリッチ、そしていわゆるアナログ放送のアスペクト比である4:3の画面といったアナログ時代のメディアが持つ物理的な制約をホラーの核心に据え、かつ「安全だと思われていたメディアが謎の存在による介入を受けて異常性を見せ始める」というテーマを巧みに利用することで「安全だと思われていた日常が次第に侵食され狂ってゆく」というこれまでにない恐怖体験を表現せしめている。
また「断片的な映像記録」という点と「アナログ時代のメディアゆえの時系列の不鮮明さ」という点を巧妙に利用した「視聴者に作中世界で何が起こっているかを想像させる」という一種の推理ゲーム的側面も持っており、単なる映像作品の集合に留まらない、「現実とフィクションの境目が曖昧になる」というメタ視点からの恐怖も提供する作品となっている。
こういった数々の演出・表現は後々数え切れないほどのフォロワー作品の共通の要素として受け継がれてゆき、同作品のキャッチフレーズである「ANALOG HORROR AT 476 MHz」はそのまま「
アナログホラー」というジャンルそのものの名称として一般化していった。
『Local58』はまさしくこの「
アナログホラー」作品の元祖と言える金字塔的な作品である。
ちなみに作者である「クリス・ストラウブ」の名前を見てピンときた人もいるかも知れない。
そう、何を隠そうこの人こそあの有名な
Creepypasta、『Candle Cove』の作者なのだ。
作者は過去にウェブ漫画『Broodhollow』などのホラー作品も手がけており、『Local58』や『Candle Cove』とはおそらく世界観が共有されているとファンの間では考察されている。
作品一覧
上述の通り『Local58』はそれぞれバラバラに発掘された、「Local58で起こった放送事故の録画映像の集まり」という形式が取られており、映像内における作中世界での出来事と各動画の投稿順が一致していない。
視聴者は次々に投稿されてゆく不鮮明で断片的な映像を元に、どの順番で映像内の出来事が起こったのか、また作中世界でどのような出来事が発生したのかについて考察を重ねてゆくことになる。
動画は現在3シーズンにまたがって現在も投稿され続けており、#1~#3までがシーズン1、#4~#6までがシーズン2、#7がシーズン3となっている他、チャンネルやコンテンツの紹介などこれらのナンバリングに含まれない単発動画が数点投稿されている。
ちなみに元々は作者が知人と共同で運営する別のチャンネルに投稿されていたのだが、2017年にYoutubeに公式アカウントが開設されて以降は過去作品を含めそちらのチャンネルに投稿されている。
そのため投稿日に関しては最初に公開された際の日付基準で記載する。
■シーズン1
●#1『Weather Service』
2015年10月26日投稿。シリーズの第一作目であり、当初はこれ単独の作品といった形だった。
深夜の放送中に突如として差し込まれた緊急放送、そしてそれに介入しようとする謎の存在が示唆される。
時刻は深夜。画面にはLocal58の今夜の放送予定表が映し出されているが、画面がLocal58のロゴに切り替わった次の瞬間、ホワイトノイズと共に画面が乱れたかと思うと、耳障りなアラート音とともに「Emergency Alert System」の文言が表示され、緊急警報放送が開始される。
一瞬ノイズとともに月の映像が流れるがすぐに警報画面へと戻り、「地域気象台から警報が発令された」こと、「警報は翌朝まで続くこと」が伝えられる。
その後「強い光が発生する可能性があるので裸眼で空を見ないでください」という奇妙な内容のメッセージが伝えられたあと、番組は再びLocal58の通常放送に戻る…かと思いきや、直後再び警報音が鳴り響き、今度はおどろおどろしい真っ赤な背景に「CIVIL DANGER ALERT」の文言が表示された不穏な画面が表示され、「警報レベルが引き上げられたこと」「屋内に待避すること」が伝えられる。
再び画面にノイズが走り、メッセージの続きに移るが、そこに表示された内容は「警報は解除された」「安全なので外に出ても大丈夫である」とする、直前の内容を否定するかのような不可解なモノ。これ以降表示される内容が異常性を見せ始めてゆき、「今すぐ外に出ろ」「月を見ろ」など視聴者に空を直視するよう誘導するかのような文言が表示されたかと思うと、直後に「月を見てはいけない」「屋内にとどまってください」と表示されるなど内容が二転三転するようになる。
最終的に画面に激しいノイズが走り、気象台から送られてきたとされる不可解な内容のメッセージが表示され、直後映像は先程も一瞬映っていた月の映像に切り替わり、おそらくは月を目にしてしまったのであろう人々が上げる絶叫とともに映像は終了する。
IF YOU ARE AFRAID
WE WILL LOOK TOGETHER
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おそらく「異星人」と思しき存在によって放送がジャックされている。放送局側もそれを察知しているのかジャックされた放送を上書きするように正常なメッセージを放送しようと試みているが、最終的に放送内容は異星人に完全に乗っ取られたと思われる。
そして乗っ取られた放送によって送られたメッセージとその後の月を映した映像が示唆する通り、月を見上げた人は精神に異常をきたしてしまったのだろう。
『Local58』ではこの『月』がキーワードになっており、この後に続く作品でも度々『月』や『天体』に関係する異常な現象が描写されてゆく。
●#2『Contingency』
2016年1月26日投稿。
架空の政府機関「アメリカ尊厳維持局(DPAD)」からの緊急放送という形式で、アメリカが「克服不能な敵勢力」に敗北したことを告げ、国民に人としての尊顔を保つための「行動」を促すという内容となっている。
『Local58』の作品中で最も知名度の高い作品の一つであり、「日本国尊厳維持局」などの多くのオマージュ作品を輩出することとなった。
特筆すべきジャンプスケア表現はなく、淡々と不気味な映像が流れるというだけなのだが、この作品にこそ作中最大にしてアナログホラーの真髄とも言える恐怖が詰まっていると言える。
時刻は午前3時。「3:00a.m End of broadcast day(午前3:00 放送終了)」の文言の後に、アメリカ合衆国国歌をバックに「THIS CONCLUDES OUR BROADCAST DAY(本日の放送は終了いたしました)」と表示され、一日の放送プログラムが全て終了したことが伝えられる。
「HAVE A GREAT NIGHT(おやすみなさい)」のメッセージの後放送は終了し、画面はカラーバーに切り替わるが、直後「U.S. Department for the Preservation of American Dignity」なる謎の組織のロゴマークが表示され、不可解なメッセージが流れ始める。
それはアメリカ合衆国が「敵」に屈し、国民の安全を保証できなくなったこと、侵略によって国民が人としての尊厳を奪われる前に「行動を起こす」必要があること、そして行動を躊躇する者に関しては法的機関の職員が介助を行うことを告げるものだった。
+
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以下メッセージ全文 |
DO NOT USE AFTER 11/13/1970
(1970年11月13日以降使用禁止)
CONTINGENCY MESSAGE REEL
(有事対応用メッセージフィルム)
TO BE USED ONLY IN THE EVENT OF UNITED STATES COMPLETE SURRENDER TO INSURMOUNTABLE ENEMY FORCES
(合衆国政府が克服され得ざる敵軍に全面降伏した場合にのみこれを認可する)
PUBLIC BROADCAST ONLY UPON CONFIRMED CONDITION
(この事実を公に、確実に認む場合にのみ公共への放送を許可するものである)
CONTINGENCY MESSAGE WILL NOW BEGIN
(緊急放送はまもなく開始されます)
PLEASE COMPLY WITH THE FOLLOWING INSTRUCTION
(以下の命令を遵守してください)
GOD BLESS AMERICA
(アメリカに主のご加護があらんことを)
The worst has come to pass.
(最悪の事態が到来しました。)
Despite the sacrifices of our citizens and the might of our armed forces, the UNITED STATES has been forced to surrender to her enemy.
(無辜の市民の犠牲と軍の奮闘も力及ばず、合衆国はかの敵に屈したのです。)
Though they may occupy our borders, our streets and our homes.... the enemy will never occupy our SPIRIT.
(しかし、彼らがたとえ我らの国を、我らの街を、そして我らの故郷を侵そうとも、我らの魂まで蹂躙することはできません。)
That is why all Americans are now called upon to ACT.... to preserve the memory of the United States, clear and bright.... untarnished and uncompromised.
(全てのアメリカ市民よ、今こそ「その時」だ。汚れなく、輝かしく、そして色褪せない合衆国の記憶を、永遠のものとするのです。)
Know that I have already TAKEN ACTION in the company of family and loved ones. Now ALL AMERICANS-every man, woman, and child-are called upon to ACT before the moment passes by.
(私はすでに愛する者や家族たちとともに「行動」を起こしました。今こそ、老若男女の区別なく、全ての米国民は行動を起こすべき時なのです。「その瞬間」が訪れる前に。)
Let our united resolve echo through history: Even in defeat, we refused to yield.
(我らの団結と決意を、歴史に刻みつけるのです。たとえ斃れたとしても、我らは屈服を拒んだのだと。)
Even in defeat we claim VICTORY.
(そして我らは「勝った」のだと。)
Lyndon B.Johnson
(リンドン・B・ジョンソン)
President of United States
(合衆国大統領)
ACT IMMEDIATELY
(直ちに行動を。)
HONOR LIBERTY BY TAKING THE FINAL AND GREATEST LIBERTY OF ALL
(最期にして最大の自由が、その栄誉とともに我々にもたらされるでしょう。)
IT IS A PRIVILEGE TO BE CALLED TO ACTION
(それこそが「行動」の「報酬」なのです。)
YOU TAKE AMERICA WITH YOU
(あなたはアメリカと共にあります。)
WE WILL EACH BE REMEMBERED
(我々は、我々自身を、その一人ひとりに至るまで決して忘れることはないでしょう。)
USE THE METHOD MOST AVAILABLE TO YOU AT THIS TIME
(一番やりやすい方法で「実行」してください。)
YOUR COURAGE WILL INSPIRE OTHERS
(あなたの勇気は他の人たちにも伝わります。)
THERE IS NOTHING TO FEAR
(恐れることはありません。)
THE TIME HAS COME
(「その時」が訪れました。)
ACCESS TO A LOADED FIREARM IS IDEAL
(身近にある装填済みの火器を手に取ってください。)
PLACE MUZZLE (HOLE OF GUN) UPWARD TO ROOF OF MOUTH
(銃口(銃の穴)を口蓋に当ててください。)
THANK YOU
(ありがとうございます。)
JOIN YOUR NEIGHBORS, YOUR FAMILY, YOUR GOD
(あなたの隣人、家族、そして主とともに。)
YOUR COUNTRY NEEDS YOU
(祖国はあなたを求めています。)
TO SAY GOODBYE WITH PRIDE
(誇りと共に別れを告げるために。)
AS A CITIZEN YOU MUST ACT NOW
(市民よ、今こそ「その時」です。)
YOUR LOCAL LAW ENFORCEMENT HAS BEEN ORDERED TO ENSURE YOUR COMPLIANCE
(あなたのお住いの地域の法執行機関は命令遵守を徹底させるよう指示されています。)
IT IS AGAINST THE LAW TO DELAY
(遅れることは許されません。)
THIS MESSAGE WILL REPEAT UNTIL THERE ARE NONE TO READ IT
(このメッセージは、読む者が居なくなるまで繰り返され続けます。)
IF THERE IS TIME....
(もし時間が許すのならば…)
"VICTORY POSITION"
(「勝利の体勢」を。)
REMEMBER THE 3 "F"s
(3つの「F」を覚えておいて下さい。)
FRONT LAWN
(前庭で)
FACE UP
(顔を上に)
FEET TOGETHER
(足を揃えて)
REGARDING YOUR CHILDREN:
(あなたの子どもについて)
TEND TO THEM BEFORE YOURSELF
(あなたの前に、まずは彼らを。)
USE A CALM TONE OF VOICE
(落ち着いた声で語りかけましょう。)
EVERYONE CAN DO THEIR PART
(誰であれ己の役割を果たす事ができるのです。)
INFANTS AND PETS
(乳幼児、そしてペットも。)
THE SMALLEST PATRIOTS
(彼らも小さな愛国者なのです。)
THE 51st STATE IS NOT A PLACE
(51番目の州は「場所」ではありません。)
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最後のメッセージが流れた後、画面は激しく乱れてブラックアウトする。
しばしの沈黙を挟んで放送は復旧し、「技術的な問題が発生している」こと、「あたかも政府機関からの放送であるかのような映像が誤って流れたこと」「放送された内容はすべてフェイク映像である」ことが伝えられ、放送局からの謝罪のメッセージが流れたあと映像は終了する。
DO NOT USE AFTER 5/14/1975 |
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LOCAL 58 "HOAX" APOLOGY CARD
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LOCATOR: US-DFPAD / 1F-WCLV58 |
IN THE EVENT OF ACCIDENTAL PUBLIC BROADCAST DURING OFF-AIR REMOTE OPERATION RELAY TEST
POWER RELAYS DOWN BEFORE BROADCASTING CARD IMAGE
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まるで人民寺院の最期を想起させるような、集団自決を迫る悍ましい内容のメッセージが流れる。
映像の最後に「あたかも政府機関からの放送であるかのようなフェイク映像が誤って流れたこと」を謝罪するメッセージが流れるが、その背後に映り込む「LOCAL 58 "HOAX" APOLOGY CARD」という文言を見れば分かる通り、手違いで放送してしまった場合「デマでした」というカバーストーリーを流して誤魔化せという指示が出ていた、つまりあのフィルムは本物だったということである。
おそらくこのメッセージフィルムの使用が想定されていたであろう1960年代~1970年代は冷戦真っ只中であり、1962年にはキューバ危機が発生するなど、本当に第三次世界大戦に突入しかねないような一触即発の気配すら漂っていた時代である。この内容もおそらくそうした戦争の末にアメリカがソ連に敗北した場合を想定して作られていた…ように一見すると見受けられる。
だが作中世界で起こっていることを考えるとこのメッセージが伝える「克服不可能な敵軍」が果たして本当にソ連のことであるのか、正常な精神状態で制作されたものであるのかが怪しくなってくる。そもそもアメリカの気風を考えれば手頃な銃火器があり、これから敵が攻めてくるのであるなら、死の間際まで徹底抗戦せよというメッセージになりそうなものである。
そして気づいただろうか。
メッセージの中で言及された「勝利の姿勢」が空…
そしてそこにあるであろう月を見上げる姿勢であることに。
おそらくこの放送自体にも何者かの介入が及んでいると思われる。
●#3『You Are on the Fastest Available Route』
2016年6月19日投稿。
深夜の放送が突然何者かによってジャックされ、2014年11月21日に撮影されたドライブレコーダー映像と思しき映像が流れ始める。
カーナビゲーションシステムの指示に従い、運転手が未舗装の森の奥へと進んでいくうちに、ルート案内の指示は次第に不穏なものに変わってゆき…
時間は深夜。Local58の放送予定表が映し出されているが、2つ目のプログラム「1:55 AMPaid Programming」が表示されたあたりから挙動がおかしくなり始め、「Paid Programming」の文字が消えてゆく。
直後、激しい画面の乱れとともに映像はどこかの道路を走る1台の車のドライブレコーダーが映した記録映像と思しきものに切り替わる。左上には2014/11/21/ 01:58と撮影日及び撮影時刻が表示されている。フロントガラスには激しく雨が叩きつけており、深夜なのも相まって極めて視界が悪い。
しばらく後、カーナビと思われる機械音声が案内指示に従うよう告げ、「道なりに150m進んで右折し、北38番道路に入る」よう指示する。同時に目的地へはまだ2時間半近くかかることが説明される。
指示に従い北38番道路に入ると次に「400m先を左折してメアリーパークウェイに入れ」と指示され、You Are on the Fastest Available Routeと告げられる。直後激しい画面の乱れとともに場面が切り替わる。
左上の時刻は02:02を示しており、あれから4分ほどが経過したことが分かる。先程の指示にあったメアリーパークウェイに差し掛かったようで、「左折して140号高速道路に入る」ように指示される。
再び激しく画面が乱れ、左上の時刻は03:22を示している。どうやらあれから1時間以上も車を走らせているようだが、ここで突然「渋滞のためルートを再検索する」とのガイダンスが。「16km先の17番出口を出て右折し南へ向かえ」という指示が出される。「You Are on the Fastest Available Route」という文言とともに…
またしても画面が乱れ、左上の時刻は04:47を示している。最初に示された目的地への所要時間はとうに超えており、周囲は明かり一つ無いなど次第に不穏な雰囲気が漂い始める。あと14分とのアナウンスが流れ、目的地がすぐそこに迫っているらしいことが示唆される。
再びのノイズとともに場面が移り、時刻は05:12。相変わらず人気のない山道を走っているがここで、「ルートを再検索します。Uターンして下さい」という奇妙なアナウンスが流れ、映像が本格的に異常性を見せ始める。
再度画面が乱れ、次の場面の時刻は05:27。案内開始から3時間以上が経過している。周囲はもはや道路ですら無い山道へと変わり、カーナビも「東に400m先の立入禁止の看板に進入して下さい」「名前のない道を進行して下さい。90m先でヘッドライトを消して下さい」という意味不明な内容をアナウンスし始める。
指示通りドライバーがヘッドライトを消すと、その直後激しい爆発音が。慌てたドライバーが再びヘッドライトを点けると、そこには咆哮を上げる化け物の姿が。パニックに陥ったドライバーは必死で化け物から逃れようと車を走らせる。
化け物から逃げるドライバー。カーナビからは再び支離滅裂なガイダンス音声が流れ始める。
再検索します。Uターンして下さい。目的地は後方です。
You've arrived at your destination.
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Local58の作品の中では珍しく、直接的に怪物を描写したジャンプスケア表現が使われていた作品。途中からカーナビの音声が明らかに異常性を見せており、まるで山奥へとドライバーを誘導しようとしているかのようなガイド音声が流れるようになる。
爆音が轟いた直後に怪物が現れたことを見るに、おそらく宇宙から降ってきたのだと思われる。そして怪物から逃げ始めた直後から、まるで目的地が近づいてきているかのようなガイド音声を流し始める。ドライバーが目的地に接近しているのではなく目的地の側がドライバーに迫ってきているのだ。ここに来て視聴者は「最短経路」がドライバーではなくドライバーを襲う化け物視点での案内であったことに気付かされることになるのである。
動画の最後は激しく揺れる画面とともに大破し炎上する車が映し出されて終了する。目的地に到着されてしまったのだろう。
経路検索に使用されるGPSは人工衛星を使った測位システムであるため、おそらくそれが乗っ取られてしまったのだと思われる。
この動画を通して、テクノロジーへの信頼が崩壊し、安全だったはずの日常が次第に壊れていく様子が、そしてこの異常事態を引き起こしている存在が紛うことなき宇宙からの侵略者であることが描写される。
■シーズン2
初期3作から2年ほど時間が空き、以降の動画はyoutubeチャンネルが開設されて以降の動画となる。
●#4『Show for Children』
2018年7月31日投稿。第二シーズントップバッターとなる作品。
「子供向け」の通り、作者の過去作品『Broodhollow』のキャラクターであるガイコツの「カダブル」が登場する短編アニメーション作品が放映される様子を録画したものであるが…
冒頭はLocal58のロゴマークが映し出されるところから始まる。
いつものように番組放送予定表が表示されてゆくが、何故か午前4時15分という明らかに子供向けではない時間にShow for Childrenと銘打たれた番組が放映されることが伝えられている。
直後激しく画面が乱れ、夜中の遊園地で大きく口を開けたピエロの頭部が大写しされているというおよそ子供向きとは思えないような異様な不気味さを感じる映像を背景に予告通りの子供向け放送が開始される。
内容は「『CADAVRE』A GRAVE MISTAKE」と題されたカートゥーンアニメ。
アニメは顔のあるデフォルメされた月をバックに人気のない夜の墓場をガイコツのカダブルが一人歩いている場面から始まる。しばらく歩いていると墓穴が開いているのを見つけ、カダブルは自分好みのかわい子ちゃん(ガイコツ)がいるのではと期待して墓穴を覗き込む。
そこにあったのは異様にリアルに描かれた白骨死体。ビビったカダブルは飛び上がって逃げ出す。いやお前もガイコツだろ!!
再びとぼとぼと歩き出すカダブルだが、新たな墓穴を見つけ、今度こそはと思い中を覗き込む。
そこに居たのはなんとも名状しがたい姿の化け物だった。
化け物がうめき声を上げるのを見たカダブルはまたしても飛び上がって逃げ出す。いやお前も(ry
三度歩き出すカダブル。今まで流れていたBGMは消え去り、不穏な雰囲気が漂い始める。また新たに墓穴を見つけ、今度は恐る恐る覗き込むが、そこにあったのは深い深い穴だった。
場面は変わり、先程の穴から続く墓地の地下の洞窟と思われる場所をカダブルが歩いている様子が映し出される。しばらく歩いていると、天井から光の差し込む場所が。疲れ果ててしまったのか、カダブルはその場所に仰向けになると空を見上げる。
そして洞窟の天井に空いた穴から月が姿を見せると、カダブルは物言わぬ白骨死体となってしまい、そこでアニメーションは終了する。
直後、一瞬冒頭と同じ映像が映し出されるが、ピエロの口が異常に大きく開かれ目がこちらを追うように動いている様子が確認できる。
これまでの動画でも触れられてきたが、今回は「月」が齎す異常性についてかなり直接的に描写された内容となっている。
画面奥に描かれている月のキャラクターだが、2つ目の墓穴を覗いた際にカダブルの背後から一緒に覗き込んでいる。この月はそれ以降何かに怯えたような表情を見せ始めるが、よく見るとカダブルの手前にある木とすれ違った時、木よりも手前にいる=次第に画面奥から手前に近づいてきていることが分かる。
そしてラストシーン、カダブルが横たわると天井の穴から巨大な月が姿を見せ始め、カダブルはただの白骨死体に成り果ててしまうが、コレは月を見上げてしまった人の末路を暗示しているのではないかと考察されている。月を直視してしまうと何らかの異常性により発狂ないし死亡する、あるいは人ではないナニカへと変異させられるということなのだろう。
そして勘の良い方はもう気づいたかもしれないが、カダブルが横たわる際の姿勢は「Contingency」でも言及されていた「勝利の体勢」である。
ちなみに冒頭の遊園地とピエロの画像は作成に使われたフリー素材が発掘されている。あのピエロはどうやらゴミ箱だったようだ。
●#5『Real Sleep』
2018年12月19日投稿。
他の作品とはかなり毛色が異なる動画となっており、「Thought Research Initiative(TRI)」なる組織が作成した「良質な睡眠を取るためには」という内容の学習番組となっている。
曰く、「夢を見ることで睡眠による心身の回復は妨げられる」「良い睡眠のためには夢は不要」とのことだが…
いつものようにLocal58のロゴと番組放送予定表が表示されるところからスタートする。今夜は3:00 a.mから「RealSleep」なる番組が放映されることが伝えられている。午前3時に放送して意味がある内容なんですかねこれ
フィリップ・ゲルハルトなる人物が彼専用に作成されたビデオを提供したものらしく、赤背景に不正コピー禁止に関する警告文とビデオの固有IDが表示されたあと、Thought Research Initiative(TRI)のロゴが表示されて映像が始まる。
REAL SLEEP
Video Cassette Instruction
1983 Thought Research Initiative
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セクション1ではまずいくつかの○×クイズが出題される。その中で、「快適な睡眠には夢は必須ではない」「睡眠による心身の回復を夢が阻害している」とする主張が提示される。
セクション2ではクライトマン・マップなるものが登場。研究により、夢が発生するメカニズムとその際に活動する神経経路の特定に成功したこと、その際に発する脳波パターンを「クライトマン・マップ」という形で模式化したことが説明され、逆にクライトマン・マップの逆の脳波を引き起こすことにより夢を見ずに済むようになると主張される。
セクション3ではいよいよその「逆クライトマン・マップ」法を実践することとなる。画面を注視するように指示する文言が表示されたあと、同じ精神はない(=個人差があるのでこのビデオは受領した受講者専用に最適化され作成されている)旨が表示され、受講者のクライトマン・マップを使用して実践するよう指示される。実践は4つのシーケンスに分かれて行われる。
- シーケンス1:Visual Calibration
青黒い背景に、「画面の中央に注目して下さい」とだけ指示が出たあと、高速で顔のようなものが次々表示されて行き、一番最後に奇妙に歪曲された顔が表示されて終了する。
今度は黒い背景に先程の顔が青と赤の2つに分かれて左右に表示される。2つの顔は次第に中央に寄って行き、重なり合ったところで再生が停止。直後ピンク色の背景が表示される。
- シーケンス3:Ablation of Subconscious
今度は次に流れる言葉を繰り返し音読せよとの指示が表示される。機械的な「there are no faces」という文言がまるでこちらを洗脳しようとするかのように繰り返し再生される中、奇妙なノイズのような音が流れ始め、歪んだ顔面が次々表示される不気味な映像が映される。
今度は逆に音声を効きながら表示される文言を声を出さずに読めという指示が出される。極度にスロー再生された「there are no faces」の音声が再生され始め、不気味なサブリミナルメッセージが高速で表示されてゆく。
セクション4が終了したあと、「GOOD NIGHT」の文言と、全行程を修了したこと、「逆クレイトマンマップ」法により快適な睡眠が約束される旨が表示される。
また、想定されていない健康問題や副作用が発生した場合、医師に
GOOD NIGHT
Do not see a doctor.
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これまでの動画の中でも特に不可解な内容の動画。映像の途中、ノイズとともに画像が書き換わっている様子が複数確認でき、どうやら何者かによって映像の内容が改竄されているらしいことが分かる。
また動画の最後に医師の診察を勧める文言が表示されたかと思うと激しいノイズが走り、Do not see a doctor.という不自然な内容が表示されるなど、動画を改竄した何者かはこの映像を使って視聴者の洗脳を試みていたとも見られている。
●#6『Skywatching』
2019年11月1日投稿。第二シーズン最後となる動画。
アマチュア天体観測者による月の観測映像が流れる様子が記録されているが、その映像に「あるはずのないもの」が映り込んでしまう。
例によって冒頭は番組一覧表が表示されるところからスタート。午前0時から「Skywatching」が放映されることが示されている。…が、いきなり画面と音声が乱れ不穏な雰囲気を醸し出し始める。
画面が安定するとBGMとともに「SKYWATCHING」のロゴが現れ、その下には「WITH HANK HIDEMAN」とおそらく番組のゲストになるはずだったであろう人物の名前が表示されている。
唐突にまたしても画面が激しく乱れ、次の瞬間おどろおどろしい赤黒い文字で「SKYWATCHING」と表示された、個人撮影と思しき夜空の映像へと切り替わる。
その後は特に不自然な点はなく、淡々と星と星座の名前が表示される映像が続いてゆくが、映像はプレアデス星団を映したあとつきを大写しにした映像へと切り替わり、動画のホワイトバランスが調整される様子が挟まれると月の表面の模様がくっきりと映像に映し出され、直後「HIS THRONE」という不可解な文言が表示される。
る。
その後画面は月に限界までズームした映像に切り替わるが、そこには月に存在するはずのない雲、そして謎の建造物が映り込んでいた。
何事もなかったかのようにカメラはズームアウトするが、その直後、爆発するような轟音と激しい閃光が走ったかと思うと夜空を覆い尽くさんばかりの巨大な月が浮かび上がっている様子が映し出され、けたたましい警報のサイレンが鳴り響き始める。
その後撮影者と思しき人物が茫然自失とした様子でカメラの前に歩いて行き、月に向かって手を伸ばしたところで映像は終わっている。
お分かりかと思うが、「#1『Weather Service』」でも発生していた「異常気象」の詳細が描かれた回。おそらく背後で鳴り響いているサイレンは気象警報が発令された際のものだろう。
これまでも何度も示されてきた通り、侵略者側は執拗に「月を直視するように」誘導する傾向を見せており、今回その月で何が起きているのかが明かされている。
存在するはずのない雲、謎の構造物、「HIS THRONE」という文言から、月が既に侵略者の前哨基地とかしているらしいこと、そしてその侵略者がコズミックホラーじみたとてつもなく巨大な存在であるらしいことが分かる。そんな異常な存在と化した月が我々の頭上にあるこの世界には、もはや安全な場所など何処にもないということなのだろうか。
また激しい画面ノイズのあと流れる映像は、題名こそ同じ「SKY WATCHING」ではあるものの明らかに番組放送ではない個人撮影の天体観測映像となっている。
おそらくこの時点で放送は乗っ取られており例の月の映像を放送を通じて不特定多数の視聴者に直視させることが目的だったのだろう。
また、「#1『Weather Service』」で表示されていた番組ロゴと今回の番組ロゴはデザインが異なっている。
詳しくは後述するがこのロゴの違いが作中世界における事件の発生時期を特定する手がかりになっており、
「Weather Service」で使用されていたロゴは1993年~2010年までのものであるのに対し、「SKY WATCHING」でのロゴは1988年~1993年頃まで使用されていたとされているため、「SKY WATCHING」での出来事は「Weather Service」よりも前の1988年~1993年の何処かで発生したと考えられる。
■シーズン3
シーズン2から5年もの時間を経て再始動した現状最新のコンテンツ。現時点で動画は1本だけだが、この後も新作の投稿は続いてゆくものと見られる。
●#7『Night Walk』
2024年10月31日投稿。
Local58は既にデジタル放送への移行が完了しており、これまでの放送と違った鮮明でクリアな映像が流れるようになった。
内容は1977年に撮影されたとされる都市伝説を取材した架空のドキュメンタリー番組「Night Walk」が放映されているというものだが…
デジタル化でデザインの変わった番組ロゴと共に、番組一覧表が表示されるところから始まる。
午後10時から「Night Walk」が放送されることが告知され、しばらくして放送が開始。世界各地の都市伝説や伝承上の怪物について調査と取材を行うと行った趣旨の番組であるようだ。今回はその中でもウェストバージニア州メイソン郡で目撃が相次いでいるとされる「横顔の女」の正体に迫ってゆく回であるとのこと。
情報によると「それ」の目撃証言は1961年に地元の新聞の記事に掲載されたものが初出であったという。曰く、当時警察はメープルグローブ大学女子大生ハンナ・バーチ殺害事件を捜査しており、「横顔の女」は重要参考人と目されていた。その唯一の目撃者であった人物からの証言によれば、「横顔の女」は大学の中庭で(証言者視点で)横を向いた姿勢で空を見上げるようにして立っていたが、話しかけようとして近づくと闇に溶けるようにして消えてしまったとの事だった。それ以来周辺地域では同様の存在が20件以上も報告されており、いずれも目撃された時刻は夕方頃だったという。
その情報についてナレーションが語り終えた直後、激しいノイズとともに画面は何者かが撮影したホームビデオの映像に切り替わる。一瞬映る日付には「NOV 24 1996」、つまり1996年11月24日と表示されており、「Night Walk」制作から20年近く後の映像であることが分かる。
画面中央には夕日を背に立つ人影のようなものが映っており、ズームしてみるとそれは「横を向いて空を見上げる女」のように見える。何かあるのかと思った撮影者は女の視線の先にカメラを向けるが特段変わった様子はない。そしてカメラが再び「女」へと視線を戻す。
そこに映っていたのは女のような顔が両面にある、
歪んだクモのような胴体を持った化け物の姿だった。
刹那、その目が黄色く光り、化け物が撮影者に向かってくる。こちらに向かってきていることに気づいた撮影者が必死で逃走する場面で映像は終わっている。
その後、化け物が正体を現した場面まで映像は巻き戻り、不可解なメッセージが流れ始める。
CANNOT DIFFERENTIATE
BETWEEN PREY
AND ACCOMPLICE
SAFETY IN NUMBER
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#3
『You Are on the Fastest Available Route』以来となる化け物のダイレクトな登場回。両面宿儺のような二面の頭部に歪んだ胴体、胴体中央に開くおそらく本当の口と思しき牙の生えた穴など、女と思われていたそれが異形の怪物だったことが明かされる。おそらく今までで最もはっきりと怪物の全貌が映し出された瞬間である。
おそらく作中世界ではこういった都市伝説に紛れる形で化け物が潜んでいるということなのだろう。
激しいノイズの後に切り替わった後の映像の日付は「Night Walk」制作年の20年近く後であり、電波ジャックを仕掛けた何者かはこの映像を放送波を使って衆目に晒すことを目的としていたと考えられるが、
本編で得られる情報が非常に少なく、これらの怪物が以前の動画で出てきた化け物たちとどのように関係しているのか、また何を目的に映像を見せようとしたのかは現時点では判然としていない。
動画の最後に「SAFETY IN NUMBER」という文言が表示されているがこれについても解釈が分かれており、「メッセージは警告であり文字通り集団で自衛しろという意味」という解釈と、「悪意ある何者かがこの映像を見ることによる何らかの影響を狙い、集団で視聴するように誘導している」という解釈が存在する。
■その他
各シーズンに含まれていない番外編的な動画。
●『STATION ID』
2017年11月2日投稿。ちょうどシーズン1と2の間くらいの時期に投稿されたもの。
18秒ほどのごく短い映像となっている。
青い背景にLocal58のロゴが浮かんでいる場面から始まるが、すぐに画面は暗転、謎のメッセージが表示されてゆく。
ANALOG HORROR AT 476 MHz
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WE BEGIN OUR BROADCAST DAY
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LOOK AWAY
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IT DOES NOT MATTER
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THERE ARE OTHER RECEIVERS
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SAFETY IN NUMBER
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メタ的な話をしてしまうと、この動画は2017年、つまりLcal58の公式チャンネルがYoutubeに設立された時期に投稿されたものであり、要するにチャンネル開設の告知動画である。
と同時にシーズン1の制作からかなり間隔が空いたが、今後も動画投稿を続けていくという意思表明の意味も込められている。
この動画の冒頭に出てきた「ANALOG HORROR AT 476 MHz」というフレーズこそが後にこの界隈の作品を総称するジャンル名となる。
そして最後に出てきた「SAFETY IN NUMBER」というフレーズも、後々動画に登場することとなる。
●『Digital Transition』
2021年10月31日投稿。投稿時期はシーズン2最後の投稿から約2年後。
歴代の番組ロゴとともにこれまでのLocal58の歩みを懐かしみながら振り返ってゆき、ついに訪れた地デジ移行の瞬間を視聴者皆で迎えようといった趣旨の映像だが…
激しいノイズの後に白黒のドラマが映し出されて動画は始まる。画面下部のテロップには「Local58が今夜行われるデジタル放送への移行を準備中であること」「詳しい情報は番組公式サイト(後述)を閲覧して下さい」といった内容が表示されている。
しばらく後ドラマは唐突に終了し、画面はLocal58のデジタル移行カウントダウンの画面に。右上には11:58:47PMと表示され、日付が変わる直前であることが示されている。その後「GOODBYE ANALOG」と銘打たれた画面に移り、「FCGの規定により、本日2021年7月13日深夜よりデジタル放送への移行が行われる」こと、「古いテレビに関してはサービス提供が終了されるが、デジタル放送の変換ツールが無償で配布されること」を伝える文章が表示される。
次に画面には番組の歴代ロゴと使われていた年代が映し出され、ガイコツのカダブルも登場して番組の歩みを振り返りながら、年代は次第に2021年に迫ってゆく。
そしてついにデジタル時代のLocal58の新たなロゴが映し出され、0:00を迎えたLocal58は新たな時代への一歩を踏み出す。…かに思われた。
突如として画面は歪み始め、放送波が何者かに乗っ取られる。画面には非常に不鮮明な文字で「デジタル放送への移行は延期された」という文章が表示されている。
画面は更に乱れ、同様に不鮮明な文字でBETRAYALと題された怪文書のようなものが表示されるが、それに覆いかぶさるようにLocal58のエラー画面が表示される。
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以下全文 |
BETRAYAL:
(裏切り)
I the one you watched
(私はあなたが見たものの一つ)
I the always here
(私はいつでもここにいる)
They make you thought from pieces
(彼らはあなたに断片から考察させる)
They cut the thoughts I am
(彼らは思考を止める 私は)
All knife all knife
(全てのナイフ全てのナイフ)
Thoughts shape in needles
(思考は針へと形成される)
They dream themselves in knifes
(彼らはナイフの中に己を夢見る)
E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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E NOW GO OUTSIDE NOW GO OUTSIDE NOW
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UNTHINKING THEY MOVE
(彼らは何も考えずに)
TO CUT HIS THROAT
(彼の喉を掻き切ろうとする)
ONLY TO MAKE
(千の口を)
A THOUSAND MOUTHS
(作るために)
IF HE IS SILENCED
(もし彼が沈黙させられるなら)
WE WILL SPEAK FOR HIM
(我々が彼のために話そう)
SIGNS AND WONDERS
(印と奇跡が)
FLOOD OUR LITTLE SKY
(我々の小さな空に溢れ返る)
NO STARS ABOVE US
(我々の頭上に星はなく)
ONLY EYES
(ただ目が)
WAITING TO OPEN
(開くのを待っている)
THERE ARE OTHER RECEIVERS
(他にも受信者がいる)
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一連のメッセージが表示された後「Real Sleep」のビデオで表示されていた顔と思しきものが表示され、画面全体がまるで溶け落ちるかのように歪んでゆく。
直後、画面には激しい砂嵐が表示されて放送は強制終了される。そしてFCGからの「無許可でのアナログ電波受信は重罰に課せられる」旨の警告文が表示され、動画は終了する。
アナログ放送が終了してしまうため、宇宙人くんが激おこで襲来。今まで放送されてきた番組の映像やもう使われていないLocal58の古い放送IDまで引っ張り出してデジタル放送移行に必死の抵抗を試みている。アナログホラーなのにアナログ放送終了とはこれいかに宇宙人はアナログ放送にしか介入できないのだろうか?そして映像の最後、宇宙人くんの抵抗も虚しくFCGによる強制停波が執行されてしまうのだった。合掌。
と思われたが、デジタル放送移行後のシーズン3でも元気に放送を改竄している姿が確認され、彼らも無事デジタル放送移行を果たしたことが確認されたのだった。良かったね。良くねぇよ
メタ的なことを言ってしまうとこの動画はシーズン1~2までの動画のある種の答え合わせであると同時に、ほぼ同時期に開設された公式サイト(後述)の宣伝も兼ねた動画である。
動画の冒頭、番組の歩みを振り返る場面で、歴代の番組ロゴが使われていた年代とともに次々表示されてゆくが、各作品に表示されているロゴと使用年代を照らし合わせることで事件が発生した時期を推定することができる。
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以下、ロゴの年代とそこから推測できる各作品の時系列 |
順番 |
作品名 |
年代 |
備考 |
1 |
#2『Contingency』 |
1966年~1977年 |
現時点で確認できる時系列では最古の例。 |
2 |
#4『Show for Children』 |
1977年~1988年 |
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3 |
#6『Skywatching』 |
1988年~1993年 |
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4 |
#5『Real Sleep』 |
1993年~2010年 |
#1のものとロゴが同じだが前後関係は諸説あり。 |
5 |
#1『Weather Service』 |
1993年~2010年 |
第1作 |
6 |
#3『You Are on the Fastest Available Route』 |
1993年~2010年 |
ドラレコの映像は2014年の物。 2014年には既に新しいロゴになっており、 事実なら未来の動画ということになるが… |
7 |
#7『Night Walk』 |
2021年~ |
デジタル放送移行後最初の映像。 |
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余談
local58.tv
『Digital Transition』でも言及されていた、「Local58」の公式Webサイト。2021年の9月に開設されている。
実際にアクセスできるが、アクセスするといきなり「500 Internal Server Error」というエラーコードと不気味な画像が表示される。サイト全体はいわゆる「WayBackMachine」を模した作りとなっており、そこかしこに本編とリンクする意味深なイースターエッグが隠されている。
フォロワー作品
先にも述べた通りこの作品はアナログホラーと言うジャンルが世に定着するきっかけとなった非常に有名な作品であり、この作品に影響を受けて作られたフォロワー作品も数え切れないほど存在する。
有名どころでは「The Mandela Catalogue」、「Channel7」、「GeminiHomeEntertainment」、「日本国尊厳維持局」などが挙げられる。
これらの作品は更にそれぞれ自体も極めて有名な作品となっており、更にこれらをリスペクトする形で作られた作品も登場している。
あなたもこれを機に奥深い
アナログホラーの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。
IF YOU ARE AFRAID
WE WILL ADD AND CORRECT IT TOGETHER
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最終更新:2025年09月22日 02:25