エルドギメラ

登録日:2025/10/04 Sat 11:55:16
更新日:2025/10/04 Sat 18:00:16NEW!
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巨人が負けちゃった!?

とんでもない怪獣が出てきましたね!?

いや本当に、あの怪獣町の方まで来ちゃったりしたらやばいって!!

ええ!?ちょっと怖いこと言わないで下さいよ~


ということで、次回の『ウルトラマンオメガ』は、


俺のやりたいこと


一体どうなっちゃうの~!?





エルドギメラとは、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマ『ウルトラマンオメガ』に登場する怪獣である。


【データ】

別名:爆進細胞怪獣(ばくしんさいぼうかいじゅう)
身長:65m
体重:56000t
スーツアクター:新井宏幸


【概要】

第11話「グライム再び」から第12話「俺のやりたいこと」に登場。
本作では、初めて複数話に渡って登場した怪獣であり、本作の中ボスに当たる。

個性的な見た目をしている者が多い本作オリジナルの怪獣の中でも、その風体は中々に異質。
体形こそ2足歩行の王道の怪獣然としているが、両肩は岩石のように丸くて表面は浅い窪みで覆われており、尻尾の先端はやや膨らんでいる。
そして特筆すべきはその頭部で、頭頂部からは王冠を思わせるくすんだ橙色のトサカが伸び、髪の毛を思わせる薄紫色の触手を後頭部から何本も生やし、口は大きく裂けて下顎の両奥の牙は中に収まらずにはみ出して長く伸びている他、その口からは黒い舌を常に出している。
その両目は白目部分が青い三白眼であり、舌を出しているのも相俟って、その表情はまるで食欲に物を言わせ、目に映る物を獲物としてしか認識せずに舌なめずりをしているかのような、何とも不気味なものになっている。

姿を現したのは第11話の終盤からだが、同話の序盤からオオキダ・ソラトが気配のみ感じただけで大きな危機感を感じる等、どうやら並の怪獣ではないようだが……?


【能力・生態】

このエルドギメラの生態にして最大の特徴、それは他の怪獣を喰らい、その能力を自分の物にすること。

尻尾の膨らんだ先端の正体は、怪獣を捕食するための第2の口であり、普段は小さく畳まれているが、怪獣を喰らう際には一瞬でハエトリグサの等の食虫植物の捕食器官を思わせる形に変わると同時に、数十メートルはある怪獣を覆い被せてしまう程にまで巨大化。
そのまま怪獣に食らいついて瞬時に消化し、その怪獣の遺伝情報を自分に反映させて、その能力を自分が使えるようにしてしまう。
しかもこうして取り込んだ能力は上書きされず残り続ける為、理論上怪獣を喰らえば喰らうほど、その能力を手に入れて無限に強くなってしまう。
また、そうして取り込んだ怪獣の特徴や器官は体に現れており、劇中ではグライムとドグリドを喰らい、右肩にグライムのドリル状の角を生やして熱線の発射を、左肩にはドグリドの背中の瘤を生やして毒の散布を可能にした。

このような能力に影響されてか、エルドギメラ自身の性格も非常に凶暴で、目に映る怪獣は全て餌と認識して何処まで追いかける程執念深く、作中では取り込まれたグライムやドグリドの他にも、普段は大人しい性格のリオドまでもがエルドギメラへの恐怖心から、地上に姿を現して逃げようとした程。
食性を抜きにしたエルドギメラ自身の戦闘能力も中々に高く、能力らしい能力は他にないものの、単純な近接戦闘だけでトライガロンを圧倒したり、尻尾でオメガの首を締め上げてそのまま持ち上げてしまうような怪力を誇る。

このあまりにも地球の生物離れした能力は、後に国立自然研究センターによって「ギメラ細胞」と名付けられたエルドギメラ独自の細胞によるものだが、この規格外な能力の裏にはある「落とし穴」があった……。


【劇中での行動】

■第11話「グライム再び」

姿こそ現していなかったが、既にリオドを始め複数の怪獣を狙って活動していたらしく、ソラトもその異様な雰囲気を感じ取り、危機感を覚えていた。

そして同話終盤、そんな自身から逃げてきたグライムとホシミ・コウセイが操るトライガロンの戦いの中、獲物が足止めされているのをいいことにその戦いが繰り広げられているNDFの作戦区域に出現。
トライガロンを圧倒して戦闘不能に追い込み、変わって現れたオメガやグライムと三つ巴の戦いになるも、オメガは戦いの余波からコウセイを庇ったことで既に手負いだったことからほぼ歯牙にも掛けず、グライムの熱線攻撃もものともせずに進撃し、尻尾で捕食。
その熱線発射能力を我が物にすると、尻尾でオメガを締め上げ、動けない隙に熱線を至近距離から放って撃退。

NDFの作戦区域にも甚大な被害をもたらし、更なる獲物を求めて市街地へ歩を進めるのだった。

■第12話「俺のやりたいこと」

邪魔者がいなくなったことでエルドギメラの進行は一向に止まらず、道中でドグリドと対峙。
毒を噴射されるもまるで意に介さず、尻尾で捕食し、その能力をまたも取り込んでしまう。

しかし、人間側も黙ってはいない。
コウセイが偶然出会った謎の女性科学者と共に探し出した肉片をアユム達国立自然研究センターが解析したことで、その弱点が判明する。
実は、取り込める遺伝情報には限度が存在し、その限度を超えてエネルギーや遺伝情報を取り込んでしまうとキャパオーバーを起こして細胞が自壊してしまう上、取り込んだ怪獣の弱点も同時に肉体に反映されているという2つの弱点を抱えていたのだ。
これを参考に、NDFはグライム用に開発された麻酔薬で足止めしている最中に、過剰にエネルギーを送り込んでエルドギメラを倒すことを画策する。

そして、当のエルドギメラは進行を続けていく内にNDFの作戦区域に侵入。
麻酔薬で動きが鈍るも、エネルギーを注入するために挿入されたアンカーも振りほどいてしまい、グライムの熱線で反撃しようとするが、そこへ体がある程度回復したオメガが乱入し、攻撃を防がれるとそのまま激突。
怪力や今までに取り込んだ能力を振るって圧倒するが、そこへ意気消沈から復活したコウセイが駆けつけ、レキネスを召喚したことで形勢が逆転。
アンカーをレキネスネシスで再び突き立てられ、エネルギーを注入された上に、今度はオメガとレキネスに押さえつけられているせいで振りほどくこともできず、そのまま大量のエネルギーを流し込まれて弱体化。
これまでに取り込んだ能力を失ってしまい、尻尾もレキネスアーマーを身にまとったオメガに切り落とされて捕食能力も無くして丸腰同然になると、最後はレキネスカリバーコンティニュアスで滅多斬りにされて爆散した。

【余談】

◆デザイナーは、嘗て『ザ☆ウルトラマン』や『ウルトラマン80』に参加してた、わたべまさひこ氏。
ウルトラシリーズへの参加は45年ぶりとなる。


追記/修正は、食べ過ぎない方にお願いします。

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最終更新:2025年10月04日 18:00