登録日:2025/12/15 Mon 21:38:53
更新日:2026/01/28 Wed 07:24:04
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戦術求解部門って何?
戦術求解部門とは「財団がパズルそのものやパズル的な発想を要する事物について解決を必要とする際に対応を行う部門」である。
数多あるオブジェクトの中には数学パズル、論理パズル的な特性を持ったものたちもおり、そんなオブジェクト達の対応・管理や一見関係のない事物に存在するパズル的な背景を解明して財団の任務に貢献することを職務としている。
メタ的な視点から言うなら『話の中でパズル要素が出てくる作品が多く所属するシリーズ』であり戦術求解部門を扱ったアニヲタ記事としては他に
SCP-3503-JPがある。
概要
SCP-2350-JPは、アナログ式の目覚まし時計である。長針、短針の他に目覚まし時計が鳴る時間を示す目安針が付いているが秒針は存在していない。常に日本の標準時と同じ時間で動いており、電池などの電源がなくても不明の原理で動作し続ける。物品系SCPあるある
SCP-2350-JPの情報を財団に持ち込んだエージェント・██曰く「元々は絶縁体プラスチックがついていてそれを引き抜いたら動作し始めた」とのことらしい。
SCP-2350-JPは目安針で設定した時間以外でも不定期にベルが鳴るのだが、その音が問題でなんと120dBという航空機のエンジン音に匹敵する爆音を出す上に『SCP-2350-JPの存在する部屋内ではそのベル音を低減できない』という異常性を持つ。目覚まし時計としては明らかに過剰な音量、というかこのレベルの爆音は長時間聴くことで異常性抜きに聴覚障害となる可能性がある。
120dBの爆音波を出す、音が低減されないという異常性はSCP-2350-JPが存在する部屋の中でのみ有効なので部屋の外に出れば聞こえる音は一般的な目覚まし時計と同レベルまで下がるし音の低減も可能とのこと。
脚注曰く「SCP-2350-JPの存在する部屋」とは『壁で区切られた一定の区画』という認識であって『密閉された空間』という意味ではないためドアや窓が開いていたとしてもその先は部屋判定されない。あと人間が長時間滞在しない『箱・テントの中』は部屋と判定されないらしい。
ここで気になるのが
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
>『事実上区切りのない屋外で爆音波出したら <
>どうなるの?』っと、 <
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| カタカタ | カタカタ
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という問題である。単純に答えてしまうなら『分かりません』というのが財団に答えられる返答なのだが、『過去に発見された数々のオブジェクトの特性、行われた実験を元に考えると最悪の場合全世界の屋外に120dBの爆音波が響き渡ることになる』という見解も示されている。エージェントの目覚まし時計でヴェールがヤバイ
そういうわけでSCP-2350-JPのアラームを屋外で鳴らすこと、アラームが鳴っている状態のSCP-2350-JPを屋外に移動させることは共に禁止されている。
先述のSCP-2350-JPの情報はエージェントによって財団に持ち込まれたという話を詳しく述べておくと、元々SCP-2350-JPはエージェント・██の私物で「秒針の音は嫌いだがスマホを寝床に持ち込むのも嫌なので秒針のない目覚まし時計が欲しい」ということで購入したものらしい。
23:00頃に目覚まし時計をセットし就寝したエージェント・██だったが23:30にSCP-2350-JPの異常性が活性化したため起床。突然のことだったのでアラームも止めずに室外へ避難したところ音が大幅に減少したため「
新手の異常存在か!」と財団に通報したのが発見経緯とのこと。ちなみにこの一件のせいでエージェント・██は聴覚の不調を訴えており、財団の医療施設で治療中らしい。エージェント・██ェ…
特別収容プロトコルは
となっている。というのも当報告書はオブジェクト発見時から間もなく作成されたものなので報告書作成時点ではまだ十分な調査がされていなかったのだ。原作ではページ上部にて
当該オブジェクトは発見されて間もないものです。当該報告書は暫定的に作成されたものであるため、情報の更新に留意してください。
との注意書きが添えられている。
収容作戦
SCP-2350-JPは絶対外で鳴らしてはならないが単なる箱では『部屋』と判定されないため密閉して輸送するといった対応も取れない。そのため収容方法も一捻り加える必要がでてくる、ということで以下の収容作戦が立案された。
- 1:SCP-2350-JPが鳴るタイミングを特定、できなくても推測できるようにする。
- 2:SCP-2350-JPの鳴らないタイミングを見計らってマンション11階のエージェント・██宅から入り口まで輸送する。
- 3:入り口付近に待機させたキャンピングカーの中にSCP-2350-JPを運び入れる。キャンピングカー内は人間が長時間滞在する空間のため部屋判定されるだろうと推測されている。
- 4:キャンピングカーでサイト-81██に向かい、専用の収容室へ収容する。
作戦までに記録されたアラーム音発生時間は以下のとおりとなっている。
| (23時30分頃) |
| 0時00分00.00秒 |
| 0時27分30.00秒 |
| 1時05分27.27秒 |
| 1時27分30.00秒 |
| 2時10分54.55秒 |
| 2時27分30.00秒 |
| 3時16分21.82秒 |
| 3時27分30.00秒 |
| 4時21分49.09秒 |
| 4時27分30.00秒 |
異常存在を相手にしているのだから当然と言えば当然だがコンマゼロイチ秒まで計るとはなんとも律儀である。
更新
上記のデータを元に戦術求解部門の神野研究員によってアラームの時間が推定された。
まずアラーム音のタイミングは
Aグループ
| 0時00分00.00秒 |
| 1時05分27.27秒 |
| 2時10分54.55秒 |
| 3時16分21.82秒 |
| 4時21分49.09秒 |
Bグループ
| 0時27分30.00秒 |
| 1時27分30.00秒 |
| 2時27分30.00秒 |
| 3時27分30.00秒 |
| 4時27分30.00秒 |
の二つに分けられる。こうして見るとBグループは見て分かる通り『毎時27分30.00秒』に鳴り響き、Aグループは少々複雑だが『1時間5分27.27秒ごと』に鳴り響くことがわかる。
Aグループは妙に中途半端な規則となっているが、勘のいい人ならこれが何を意味するか分かるかもしれない。
これらを合わせて考えると次のAグループの鳴り響く時間帯は5時27分16.36秒、6時32分43.64秒と予想できBグループが鳴り響くであろう5時27分30.00秒〜6時27分30.00秒までは1時間の猶予が予測される。相手はただの目覚まし時計であるためこれだけあればまず収容できるだろうということで機動部隊によるSCP-2350-JP回収作業が5時28分より実施されることとなった。
更新2
報告書では上記の神野研究員の推測に対して納得いかない反田博士と朝の5時から謎解きに付き合わされた木村研究員のやり取りが『更新2』という形でまとめられている。
反田博士は神野研究員の推測が「なぜ1時間5分27.27秒毎に鳴るのか」という問いを『そういうもの』として流していることに納得がいかないようだ。彼曰く
反田博士: ……前も言ったかもしれないけど、人工物の異常性は規則性を有する傾向がある。なぜこの時間なのか考えることによって、判明する事柄もある。そして──
木村研究員: それを考えるのが我々の仕事、ですよね。わかりましたよ。
とのことだ。
しばらくして木村研究員が末尾の27.27秒は循環小数を表しているのではないかとの推測を立てた。循環小数とは10÷3=3.3333333333…や10÷7=1.42857142857…のように割り算の商がある数のまとまりとして延々と繰り返される数である。循環小数は分数として表すことができるため試しに27.272727…を分数に直してみたところ
x=27.272727…
100x=2727.2727…
100x-x=2700
99x=2700
x=2700/99=300/11
という数字が浮かび上がってきた。一見なんの関係もない分数に思えるが反田博士は「時計において「分母が11」は、逆によくあるともいえる。」という。それは『長針と短針が重なる時刻』を求める場合だ。「現在午前1時ちょうどの時、長針と短針が重なる時刻は1時何分か」という問いを例に考えてみよう。
まず長針は60分で一周、つまり60分で360゚動くため1分あたり1゚動く計算になる。
そして短針は60分で数字1つ分、360÷12=30で30゚進むため30÷60=0.5で1分あたり0.5゚動く計算になる。
長針が短針を追いかける場合両者の差は6-0.5=5.5で1分あたり5.5゚縮まるわけだ。
話を問題へ戻すと『1時ちょうど』は長針と短針の差が30゚となるため長針と短針が重なる時刻は30÷5.5=30/5.5=60/11で1:00の60/11分後となる。
長針と短針の重なる時刻を求める問題は問題となる角度を5.5゚で割ることで求められるため、反田博士はそれを2倍して整数に直した『11という分母』に注目したわけだ。しかし『長針と短針が重なること』とSCP-2350-JPになんの関連があるのかまではたどり着いていなかった。
ここで木村研究員が「目覚まし時計は本来目安針と短針が重なった時に鳴るものであるため『針が重なる』というのも決して無関係では無いだろう」との推測を立てた。続けて反田博士が
60/11分は5分+5/11分と表せる
分を秒に直す時は60倍すれば良いため5分300/11秒と変形可能
300÷11=27.272727…より60/11分は5分27.272727…秒となる
ということに気づく。
1:00丁度、長針と短針が30゚離れている時に両針が重なるのは5分27.272727…秒後。そこから2時、3時と進むたびに両針の開始位置は30゚ずつ増えていき針が重なるまでの時間も5分27.272727…秒ずつ伸びていく。ここまで来たらもうお分かりだろう。
Aグループ
| 0時00分00.00秒 |
| 1時05分27.27秒 |
| 2時10分54.55秒 |
| 3時16分21.82秒 |
| 4時21分49.09秒 |
Aグループは『1時間5分27.27秒ごと』に鳴り響くわけではなく『長針と短針が重なるごと』に鳴り響いていたのだ。
それではBグループの『毎時27分30.00秒』に鳴り響くというのはどういう意味だろうか。
Bグループ
| 0時27分30.00秒 |
| 1時27分30.00秒 |
| 2時27分30.00秒 |
| 3時27分30.00秒 |
| 4時27分30.00秒 |
反田博士は長針が常に同じ位置にある点、Aグループが長針と短針の重なるタイミングで鳴り響いていた点から「目安針と長針の重なるタイミングでBグループは鳴り響いていた」との結論を出した。
つまりSCP-2350-JPの異常性の発動条件は『付属している針同士が重なり合うこと』だったのである。晴れてSCP-2350-JPの法則性を解明した戦術求解部門の2人。反田博士の懸念も晴れてめでたしめでたし……
いやちょっと待てよ
目覚まし時計とは本来短針と目安針が重なった瞬間に鳴り響くものである。27分30.00秒は文字盤で言う所の5と6の丁度中間、つまりアラームの目安針は5時30分に設定されていると見て良いだろう。
そしてAグループは『長針と短針』が重なった時、Bグループは『長針と目安針』が重なった時であるため『短針と目安針』が重なる第三のグループは神野研究員が提出した推測内で考慮されていない。
そういえば収容作戦は5時27分30.00秒〜6時27分30.00秒までを安全期間として5時28分頃に開始の予定………
このままでは屋外でSCP-2350-JPの爆音波が鳴り響くという最も危惧されていた事態が発生する。幸いこの結論に反田博士が至ったのは5時27分であったため、情報は即座に機動部隊へ共有され収容作戦の延期が決定された。
案の定SCP-2350-JPは5時30分に鳴り響いたが、対応が間に合ったため爆音波はエージェント・██宅の室内のみに留められ最悪の事態は回避された。予定されていた作業は5時31分に再開され無事サイト-81██の標準収容室に収容されたとのことである。
ネット通販でポチッた物ですら一歩間違えればヴェール崩壊まっしぐらの異常性を持つ財団世界。異常を異常と受け取りつつ少しでもその性質を解明しようという姿勢を持ち続けることが1秒でも長い世界の平穏に繋がるのだろう。
追記・修正は時計の謎を解き明かしてからお願いします。
- つまり短針と長針が目安針と同じ役割を持ってしまった時計という事か -- 名無しさん (2025-12-16 08:31:27)
- アラームが5時半にセットされている限り不可能だけど、目安針と短針と長針が全部重なったとき何が起こるかが気になる -- 名無しさん (2025-12-16 09:16:17)
- ↑何倍もの爆音波が生じて世界の滅亡とか? -- 名無しさん (2025-12-17 10:02:08)
- オチに短針と目安針の重なったタイミングを持ってくるの普通に上手いと思った 長針と短針 長針と目安針のどっちかがオチだったら「いや そうはならんやろ」ってノイズになってたと思う -- 名無しさん (2025-12-17 11:50:34)
- 法則性の推測に気を取られて、そりゃ五時半に目覚ましセットしたんだから当然五時半にも鳴るし120dBでぶっ放すよって根本的にあり得る可能性を失念してしまう財団職員の頭でっかちぶりも伺える、くわばらくわばら -- 名無しさん (2025-12-22 23:04:23)
最終更新:2026年01月28日 07:24