登録日:2025/12/30 Tue 11:53:00
更新日:2026/07/08 Wed 00:14:16
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「黒江真由です」
「えっと、前までは福岡に住んでいたんですが、親の都合でこっちへ引っ越してきました。
三年生になって転校ってことで友達とかも全然いなくて心配してたんですが、仲良くしてもらえると嬉しいです。よろしくお願いします。」
「もしかして、黄前久美子部長だったりしますか」
「やっぱり……イメージ通りだ。……私、黒江真由といいます」
人物像
高校3年時の4月に福岡の吹奏楽強豪校である清良女子高校から親の仕事の都合で転校してきた。
小説版では新学年のホームルームで久美子たち(+葉月、緑輝)と同じクラスの転校生として紹介されるのが初登場。
アニメ版ではその前の部活動登校日の帰り道でユーフォニアムの演奏が聞こえてきており、新学期開始日の学校で同じ曲同じ音色を聞いた久美子が駆け付け顔を合わせる形になった。
(ちなみに曲は吹奏楽アレンジでもお馴染みのジャズ曲「ムーンライト・セレナーデ」)
容姿・印象について
小説版初登場時の説明では、「柔らかな響きをまとった声、胸元までかかる髪の、相手に緊張感を持たせない絶妙な顔立ちの美少女。地味さと可愛らしさがいい塩梅で溶け合っている。」とある。
アニメ版総監督の石原氏は「田舎にやってきた都会の美少女のイメージ」と色彩スタッフに伝えたという。
アニメ版では福岡からの転校と語られるのみ。
だが、小説版では福岡に住んでいたのは高校2年生までだけで、中学卒業までは北海道と、それまでにも親の転勤に付いていく形で引っ越しが多く、これまで計8つの都道府県に住んできたと語られている。この京都が9つめ。それでも新しい出会いが楽しみとして転校は苦にしていない。
なお親の仕事は小説・アニメとも明かされていない。素人調べだと幹部自衛官は2年での転勤がありえるらしいです。
両親とも標準語で話す(+小説版では各地を飛び回ってきた)ため、福岡訛りは頼まれれば話せる程度で基本は標準語で話す。
かつては「ママ」というあだ名があった。小学生時にクラスメイトがうっかり呼んでしまったのが何故か広まってしまったのが原因とのこと。劇中でも面倒見の良さから掘り返されることも。
カメラが趣味でよく写真を撮っている。今時珍しいフィルムカメラを使用。
ただ自分を含めた写真を撮ることはしない。「写真に映った自分を見るとゾッとする。」とまで言う。アニメ版では集合写真を撮った場面もあるが「撮影に失敗してた」と見せずじまい。
動物に例えて人を評する緑は黒江を「
クラゲ」に例えている。
「遠目で見てる分には綺麗でただ流されているようにも見えるけど、うっかり刺されたらピリッと痛い。」
また久美子2年生時に北宇治がコンクールで演奏した『リズと青い鳥』の物語にも触れたことがあり、
「青い鳥以外にも一緒に過ごした動物たちがいるのに、青い鳥へのこだわりが強すぎる。リズは欲張りだと思った。」と評した。
銀のユーフォニアムとその実力
私物として銀色のユーフォニアムを持っており、腕前も見事。小説版では中学生のときに「引っ越しが多いし、この先も続けるなら自分の楽器があったほうがいい」と考えた母親に買ってもらったとある。
全国常連の清良女子高校で1年時からコンクールメンバー入りしており、その1年時には全国金賞を経験したことも明らかにされている。耳コピか譜面読みか不明ながら、練習の一環でトランペットパートを演奏してみせるのもお手の物 。
こうして確かな実力が伺えるのだが、今年のコンクール自由曲「一年の詩」にあるユーフォニアムのソロパートは「久美子に譲る」「辞退しようか?」とあっさり言い放ち、正々堂々と実力で競って勝ち取るつもりであった久美子は反発する。
久美子の腕前も明確に劣っているわけではなく、関西大会前のオーディション時点では「好みの違い程度」(奏、緑輝)と評されるほど拮抗している。
だが久美子の方は、かつて苦手意識を抱いていた先輩のあすかを思わせる銀のユーフォニアム、全国常連校でメンバー入りしていただけあると感じるその腕前、
そしてこれまでの高校2年間の実力主義の決意を逆撫でするような「ソロを譲る」発言により、幹部活動を労わってくれることまでもが「撫でられるような心地よい言葉」として警戒するようになっている。
日常会話は普通に行うものの、時折黒江からの質問の回答をはぐらかす場面や、黒江からの誘いを噓をついてまで避ける場面がある。
最後のオーディション前の会話
3年生編では各大会ごとにオーディションでソロを含めたメンバー決めを行う。
府大会では久美子がソロを得た一方、関西大会では黒江に交代となった。
この年は全国大会前に進んだ場合にもう一度オーディションがある。
黒江がなぜソロパート演奏を辞退すると言うのか。
無事関西大会を突破して全国大会に向けたオーディションの前に真意が語られるが、小説版とアニメ版とで異なる流れとなった。
小説版
「前の学校でも言われたことがあるんだ、『向上心がないの?』って。でもね、私にとって部活って、いまみたいに友達と一緒にいて、楽しい時間を過ごすためのものなの。」
「……なんというかね、みんなと一緒の時間を過ごすのが好きなんだ。思い出作り。それが、私が吹奏楽部にいる理由。だから私が辞退することで部の雰囲気が丸くなるなら、そっちのほうがいいなって思うの。」
(決意の最終楽章後編、275~276ページより抜粋)
吹奏楽部にいるのは楽しい時間を過ごすため。
そのために自分がソロを辞退するのはかまわない。本心であるとして譲らない。
「いきなり出てきた私がソロを吹くの、本当は嫌じゃなかった?」
続けられたこの言葉に、久美子は即答できなかった。
「それでも、私は真由ちゃんと公平にオーディションで競いたいんだよ」
少し間を空けつつも絞り出したが、真由は全く動じなかった。
「久美子ちゃんの応援をしたいっていう私の本音は、無視されちゃうの?」
久美子はこの問いに答えられないまま、答えを聞かずに黒江は去っていく。
その後の久美子は立ち聞きしていた奏との対話、さらには最後のコンクールに向かう中で麗奈との関係が拗れてしまったのを経て、行き詰った久美子は一度きりの魔法のチケットの約束を元にあすかに相談。
道を決めた久美子は部長としての全部員に向けた宣言を経て、最後のオーディションに臨む。
アニメ版
「久美子ちゃんは良かったのかもしれないけど……私は、友達が辞めちゃったし……」
アニメ版では過去のトラブルで抱えている傷があった。
かつて黒江とコンクールメンバーの枠を争っていた仲間が、始めは平気と言っていたものの落選続きに次第に取り乱すようになっていき、最終的には吹奏楽部をやめてしまったため。
回想シーンでは楽器が床に落ちる映像まで付いており、心の折れ具合がよく分かる場面だろう。
「……でも、自分から手は抜かなかった。」
「えっ?」
しかし辞退依頼を勧める一方で「演奏で手を抜いて自分から落ちる」までは決断できなかった。
久美子も中学生時にオーディションで先輩に勝って追い詰められた苦しい記憶があること、その後の高校1年時の麗奈との本音のやりとりやトランペットパートのソロ争い、そしてこの3年時に田中あすかのアドバイスと関西大会を経て、黒江の吹きたい気持ちを見抜いていた。
全国大会前のオーディションを行うも、ユーフォニアムソロの担当のみ顧問の滝が決めきれなかったため、部員が判定する再オーディションが行われるアニメ版。
かつて1年時に中世古と麗奈が競った同じホールで、黒江の真意が(久美子と視聴者に)明確にされた状態で、音だけで判断するよう誰が演奏しているか分からない覆面形式で行われる最後のオーディション。
客席にいた部員の投票でも同数となり困惑する滝だが、舞台上に残っていた麗奈が最後の一票を入れる…
考察
3年生編における新&最重要キャラクター。久美子の新しい仲間にしてライバル。
1年生編で新人と先輩とでソロパートを争う中で1年生の麗奈の味方をした久美子が、3年生になって逆の立場で当事者となった。
原作者コメント、及びアニメ劇中では久美子と比べられることが多い黒江だが、
実力十分ながらソロの出番にこだわらない、特に小説版では明確にコンクールの結果でなく楽しみ重視である点を宣言している意味では「麗奈のアンチテーゼ」とも言えるだろう。
ちなみに麗奈と黒江が会話する場面は小説・アニメ共通してほとんどない。劇中では入部時のパート相談があったとされるくらいで、基本は集団の輪の中で話すのみ。
1年生編でソロを巡って先輩の圧力を受けたり、2年生編でもみぞれや夢に演奏面での言葉かけを行う形で麗奈と他人物の関わりが描かれてきたが、これらと比べると関係がかなり薄い。
これは「3年生編は久美子の物語」として視点を絞ったためであろう。ユーフォニアム側のソロが黒江に決まった際には一緒に練習し会話する場面があったと思われるが。
かつての学年ボスにあたる奏、あすかと比較すると、黒江は彼女たちとも似た面があったりする。
奏と黒江:「オーディションを投げ出そうとしたことがある」
ソロを辞退してもいいとする黒江に不満を見せ、度々突っかかる奏だが、奏もかつては久美子や夏妃の声を無視してオーディションを投げ出そうとしたことがある。
小説版では最後のオーディション直前に黒江が久美子に真意を話す場面を聞いており、続けて久美子に黒江についての考察を語る奏だが、糾弾しつつも複雑な思いをにじませていた。
これは小説の地の文では「同族嫌悪」とはっきり書かれている。
あすかと黒江:「楽器が上手く、マイペースを崩さない」
掴みどころがなくユーフォニアムの腕前が見事な点は共通。
ただマイペースな姿勢は共通なのだが、「自分と縄張りパートの安全管理のみ行う、社交性を見せつつも人付き合いを選ぶ。自分の演奏ができればいい。」あすかと、「難しい状況ながら内心で和を求めている、合奏を好む。」真由という対照的な面もある。
小説版の真由は「楽しみ重視で上手くなった、究極のエンジョイ勢」
ソロは先輩が担っていたと言いながらも、全国大会常連の清良女子でコンクールメンバーに選ばれるだけの実力を楽しみながら身につけていた。
ただしこれは高校3年までに計8回もの転校引っ越しを経験していることによる周囲との繋がりの希薄さがある点も留意する必要があるだろう。転校は苦にしていなかったとはいえ、余所者として入ってきた自分はどう立ち回るべきなのか?という問いは北宇治に限らずこれまでにも何度も抱えてきているのである。
また「前の学校でも『向上心がないの?』と言われた」とあるが、これもいくらか解釈の幅がある台詞。例えば「ソロに落ちたけど平然としているのを仲間が心配・疑問に思う意味で」と「あまりのマイペースさに追い越されそうと焦った先輩側が苛立ちを見せて」では随分とニュアンスが違ってしまう。
加えて、楽しみ重視と言いながらも転入先に北宇治を選んだのは吹奏楽部への上手さ活発さがあり「下手な合奏をずっと聞かされるのは嫌だ」と語っている。当然の欲求ではあるが、腕前に自信を持っている面も見えるのである。
温和な面と強いこだわりの両面が見える、どこまでが本音か掴みにくい、読み手次第で感じ方に幅ができる人物となっている。
一方のアニメ版の真由は「本当はソロをやる気があるが、かつてのトラウマから本心を隠していた。」
過去のメンバー争いで心に深い傷を抱えており、今回は3年生時での転入、しかも部長と同じパートのため今度は部全体を巻き込んで揉めることが想像されたため、辞退依頼をすれば従うよと久美子に勧めていたのである。
しかし完全には諦めきれず、ましてや演奏で手を抜いてはっきり落ちるまではできなかった。
なおアニメ版ではもう一人、黒江の吹きたい気持ちに気づいている者がいた。
アンサンブルコンテスト編で登場し、アニメ版3年生編でずっと黒江の味方をしているパーカッションの釜屋つばめである。
「どうして私の音が聞きたいの?」
「だって、吹いているときが、本当の真由ちゃんな気がするから。」
アニメ版では同族嫌悪とまでは言われてないものの、その背景はやはり奏に近いものがあった。
また2年生編で奏を諭す際に語られていた「心は演奏に表れる」を奏とは違う形で示しているキャラクターとも言えるだろう。
小説執筆上の背景
武田先生いわく「作品の裏ボス」「久美子のIF」、さらには「ダーク久美子」という強烈な例えまで。
ただ武田先生は悪人は出していないと語っていることも踏まえると、このダークは影や裏といった別の面を示しているのだろう。
アニメ版でも最後のオーディション前に「真由ちゃんは今までの私だ」と久美子が内心で語る場面がある。
銀のユーフォニアムも武田先生がラスボスと語るあすかを意識した設定であり、アニメ版では作画モデルとした楽器の型番まで同じ。
また武田先生はキャラクター同士のペアリングも意識して執筆していると語っているが、黄前久美子の「黄」と黒江の「黒」は、組み合わせると「警戒色の一種」になるとして意図していたという。
アニメ版制作上の背景
シリーズ通して監督を担当した石原立也氏、シリーズ構成の
花田十輝氏ともに、小説を読んで「難しいキャラクター」と感じたという。
- これまでの各学年ボスにあたるあすかや奏と違い、真由は勝った気がしなかった
- 30分×12~13回のアニメ作品と文章作品の小説とでは、表現や伝わり方が違ってしまう
といった点から、武田先生に承諾を取った上で小説版からいくらか変更されるに至った。
(武田先生「普通の高校生らしくなっていた。これはこれで等身大って感じでかわいいです。」)
一方で制作会議の中で「こんな子も実際にいる」というスタッフの声を聞いたこともあってか、台詞は小説版からそのまま採用されているものも多い。
こうして小説版より分かりやすい背景が追加されたとはいえ、明かされるのは最終盤。
それまでただの嫌味なキャラクターに映ってしまいかねない状況は変わらないため、演じる戸松氏にはあらかじめ最終話までの全シナリオを渡しておき、3年生編全体を通した演技を意識してもらったという。
また石原監督は声を演じる戸松氏に「真由は異物です」と伝えており、この言葉は戸松氏としてもキャラクター像の大きなヒントになったという。
ちなみに主人公の久美子を担当する
黒沢ともよ氏は3年生編の制作にあたって「アニメの力を信じて任せてほしい」とスタッフに言われており、他のキャストも小説は事前に読まず(少なくとも読んだ様子は見せず)に台本と映像を頼りに収録に臨んでいたという。
そのため演者の中で一人だけ先の展開を知っている戸松氏は、他のキャストから見てもまさしく黒江のように怪しく掴みどころのない存在に映ったそう。
また学園作品の最終学年に最高学年として登場する追加キャストのため、演じる戸松氏も黒江のように転校生のような気分を味わったという。
「真由にイラッとしたりもやっとしている人がいれば、それは役者として本望です。」と戸松氏は語っている。
最後のオーディションについての考察
結果として全国大会のソロは、小説版では久美子が、アニメ版では黒江が担当することになった。
原作からの大きな改変になったが、作者である武田先生は事前に承諾済であり
「自分は登場人物に厳しいつもりだったけど、アニメ版はもっと厳しくて度肝を抜かれた。凄く面白い展開で興奮した。」
「アニメはアニメ、小説は小説で楽しんで欲しい」
と前向きに語っている。
アニメ化にあたって黒江のキャラクター像が調整されている旨は上述の通り。
だが、最後のオーディションの流れが小説版とアニメ版で異なる形になったのは、
黒江の変更に加えて原点とも言える1年生編の再オーディションの扱いが小説版とアニメ版でずいぶん違うことの影響も考えるべきだろう。
小説版1年生編の再オーディションは、府大会前日のホール練習も終わりが近い中で突然に中世古が再オーディションを希望する形。退出期限も迫る中で困惑する滝だが他の希望者がいなかったので、中世古と麗奈の2人だけならと応じる。
一方のアニメ版では、滝が部員の不満の声も考慮し、府大会までしばらく日がある段階のホール練習に合わせて、部員投票で決める再オーディションの開催を告知。希望者を広く募集した中で中世古が応募する形。
アニメ化に際して事が大きくなっている。
「1年生編の1作目を作る時点で、作品が続いていくのならこの先も新人と先輩のメンバー争いがカギになるのかと思っていた」と花田氏は語っており、オーディションの場面を重要視して作っていた旨が明かされている。
加えて、アニメ版の最後のオーディションは久美子と麗奈、2人の決断と進路を示す意味でも重要なシーンとなっている。
久美子は3年時における麗奈の厳しすぎる方針への疑問が強くなっていき、一度明確に決裂している。
さらには音大に進んだみぞれの演奏と先輩たちとの会話を経て、楽器奏者としての将来の姿はもう完全に見えなくなっていた。
かつての自分と重なる黒江の本音を引き出し導く姿は、ずっと迷っていた進路として見出した教師の道への一歩にも見えるだろう。
一方の麗奈は、1年時に実力主義の元で先輩を落としてソロを勝ち取った過去がある。
1年時に麗奈を支持した久美子は、今回も実力主義で選ばれるよう、最後のオーディション前に改めて麗奈と誓いを新たにする。
そして迎えた最後のオーディション、明確に音色が違う2人。
麗奈にはどちらが久美子の音なのか分かった。
最終的に自ら親友を落とす形で、実力主義の姿勢を貫いてみせた。
アニメ1年生編との対比演出、そして2人の道と決意をはっきり示す意味で、アニメ版の最後のオーディションは重要なシーンとなったのではないだろうか。
その後の黒江真由(小説版)
アニメ版3年生編放映後に刊行された短編集「北宇治高校吹奏楽部のみんなの話」にて、後日談や回想話が描かれている。
小説とアニメとで明確に違う部分が発生したのもあり、あくまで小説版の続き・補足となる。
コンクール後の黒江は東京の大学を受験。
久美子や麗奈たちとの関係も良好で、部の卒業旅行を兼ねた沖縄演奏会には久美子たち同様に奏者としても参加。
なお、黒江と奏の回想シーンがあり、最後のオーディションで黒江はソロを落ちてもいいと思いながら臨んでいたことが示されている。
決して手を抜いたわけではないとは言われているが、石原監督と花田氏の2人が感じた「勝った気がしなかった」という違和感は当たっていたのである。
またアニメ版とは違う形で「心は演奏に表れる」が示されたともとれる。
真剣勝負を望んでいた久美子の声が届いていなかったのかと奏は問うが、黒江は部の和を乱したくないのも本心故の行動であるとして真剣な面持ちで話した。
全国大会の表彰式の後に再び奏と黒江の対話があり、奏もここまでの行動を見事と認め、ここでようやく下の名前の「真由先輩」と呼ぶようになった。
本来は小説版3年生編刊行後の1年後に出す予定だったそうだが色々あって(おそらくはコロナ禍による制作ストップや家庭の事情なども重なったため)遅くなり、こうしてアニメ完結後の刊行になったという。
「小説のあの感じの真由を私はとっても気に入っているので、皆さんも真由のことを好きになってくれると嬉しいです。
真由は自分の信念を貫き続けているので、キャラクターとしては緑輝に近いんですよね。真由の場合、その信念がちょっと他人に理解されにくいだけで。
はじめから終わりまでずっとブレてないので、『みんなの話』を読んでから『決意の最終楽章』を読み返すと色々と真由の行動の意図が理解できて面白いかもしれないですね。」
と原作者として刊行後に言葉を寄せている。
余談
- 名前の由来は古代ギリシャの物語がバレエ化された際にモーリス・ラヴェルが作った曲『ダフニスとクロエ』のクロエより。吹奏楽コンクールの自由曲で使われる曲として有名なものの一つでもあり、小説版ではある団体の演奏としてチラッと曲名が出る。吹奏楽の項目の曲解説も参照。
ちなみに『クロエ』は現代でも女性のファーストネームに使われており、ギリシャ語で「新芽」「新緑」「豊穣」といった意味がある。
苗字とはいえ黒の字を当てつつも、原語の意味の通り決して悪い人ではないという意味で上手いネーミングと言えるかもしれない。
あくまで曲名由来だそうなので、性格的に似た面があるとする緑(輝)に関係する意味があったのは偶然の模様。
- アニメ版で声を担当した戸松氏は、あすかを担当した寿氏を含めた声優4人の音楽ユニットsphere(スフィア)に所属。
黒江の配役はあくまでオーディションの結果であるというが、同しグループに所属する2人が作品のラスボスと裏ボスを担当するというのは縁を感じさせる。
- アニメ版の最後のオーディションの部員投票のシーンは誰がどんな表情で、どちらに票を入れているか注目のシーン。
聞いていくなかで誰の演奏か分かって複雑な表情を滲ませる者、純粋にどちらが上手いか(誰の演奏かは気にせず)票を入れている者、様々である。
なお公開されたシナリオブック記載の内容と完成映像とで投票先が変わっている者もおり、スタッフ間でも誰がどう票を入れるのか意見が分かれた模様。
- 劇中でなかなか複雑な立場で、アニメキャストの中でも好き嫌いが分かれたという黒江だが、主人公を演じる黒沢氏は久美子への肩入れが強くなりながらも黒江の気持ちも分かると嫌いにはならなかったという。
原作者の武田先生、久美子を演じた黒沢氏とも「久美子と真由はその後は上手く付き合っていくんじゃないかな」と語っている。
追記・修正お願いします。
- 写真うんぬんは闇の深さを感じた -- 名無しさん (2025-12-30 12:36:53)
- アニメはともかく原作はファンから対話不能な妖怪みたいに貶す声が当時結構あって悲しかった。ただギスギスしたくないみんなと一生懸命楽しく演奏したいだけで自分がそのノイズになるなら身を引こうとしてただけなのに。 -- 名無しさん (2025-12-30 18:06:20)
- まあ久美子からすればソロ譲って褒めてもらえてと都合よすぎて警戒するのは分からんでもないのですよね。あすかの言う通りソロ貰っちゃえばいいのに、それをしないのも久美子ではあるけど。小説版そのままの性格で映像化したら消化不良な印象になるのも見えるので、制作側がキャラクター調整したくなるのも分かる。 -- 名無しさん (2025-12-31 01:43:26)
- 本人は将来同窓会に呼ばれたいハッピーエンド主義なだけなのに -- 名無しさん (2025-12-31 06:49:19)
- アニメのオーディションは真由が麗奈の演奏に寄り添う形だったのに対して久美子は寄り添うよりも自我出し過ぎたのが勝敗の決め手と経験者らが語ってたな。素人の自分の耳じゃ正直違いが分からんかったけど。 -- 名無しさん (2025-12-31 12:17:39)
- 武田先生は悪人を出していないとは言うけれど、悪意がなければ罪がないのかと言われるとそうではないと思うんだよな。真由は自分のエゴ(手を抜かない)を通すという選択をして代わろうかと相手に選ばせるという究極に無責任な行動をとってるし。 -- 名無しさん (2026-05-04 04:46:12)
- 久美子は久美子で「実力主義だから」でお茶を濁しすぎだった。だから黒江にしつこく辞退しようか?と言われる羽目になった。結局双方に問題がある。 -- 名無しさん (2026-07-08 00:14:16)
最終更新:2026年07月08日 00:14