登録日:2023/11/05 Sun 01:05:00
更新日:2024/07/21 Sun 08:01:58
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花田 十輝とは、日本の男性脚本家・ライトノベル作家。「SATZ」所属。
祖父は作家の花田清輝、父親は東北大金属材料研究所助教授授を勤めた花田黎門。
【経歴】
1969年に
東京都で生まれるが、後に
宮城県仙台市で生活を送ることになる。
中学生の頃に『
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』を鑑賞してその内容に衝撃を覚え、アニメ業界での就職を目指すようになる。
法政大学に入学後、小山高生が「アニメシナリオハウス」という教室を開いていることを雑誌広告で知って受講したことで小山の門下に入る。
小山に師事した後は『ジャンケンマン』のエピソードを執筆するが、目立った仕事はこれくらいで以降は苦しむことになる。
その最中に
あかほりさとるの事務所が人手不足だったことからそちらに行くように指示され、あかほりから様々なことを教わる。
ちなみに、厳密に言えばあかほりとの関係は師弟と言うよりは小山の門下における兄弟関係とする方が正しい。
あかほりに師事してからは仕事が増えるなど、執筆する機会を増やし、2010年代からは『
ラブライブ!』のアニメシリーズのスタッフとして名前を挙げるなど日本のアニメ作品のヒットメーカーとなっている。
【作風】
オリジナル作品も原作のある作品も多数手がけているが、参加するアニメのジャンルは所謂「萌え系」「美少女系」と認識される作品が多い。
近年は作品の完成度が高まるという理由でシリーズ構成を担当している作品は全話執筆する傾向が目立つ。
スケジュールに余裕を持たせることを重視しているらしく、全話担当作品の多さなどから筆が非常に速いと評される。
高畑勲の『赤毛のアン』のキャラクター描写と比較して、自身の脚本のキャラクター描写について話の都合で動かしてしまっていると思う瞬間が多いと欠点を自己分析している。
執筆作品の性質に合わせて重視するポイントを変えているらしく、情報や伏線が重要視される作品ではストーリーに影響しない会話を削り、逆に物語よりもエモーションを重要視する作品では良いと思う会話が出来たらその台詞に合わせて話を変えるようだ。
このような執筆スタイルも影響してなのか、作品毎の評価が極端に分かれやすい脚本家と指摘する意見もある。
自身の作風という存在については、自分の作風が確立しないのが仕事と言う考え方からあまり考えたことはない。
このような自己評価に反して、名前を見なくても自分のシナリオだと分かると言われることは多いとのこと。
デビューした当時は周囲から「筆が速いだけ、コネがあるから、ゴミシナリオばかり」と批判されたと振り返っている。
ベテランとなった現在でも評価はひっくり返っていないと感じているが、何十年も同じ評価を言われ続けたことで慣れたらしい。
好きな原作が
アニメ化の時に執筆を希望して立候補する行為は考え物だという思想を抱いているようだ。
理由としては「愛情は自分に極端に近いか、極端に遠い存在に対して生まれがちなので、どちらにしてもシナリオを書く時にはやっかいな存在になる」「立候補するとその責任や重圧を背負うことになり、重圧は自由な発想の妨げになる」とのことで、原作のキャラクターが理解できない時は執筆依頼を断っている。
花田自身はアニメ化作品の執筆の際は、原作者の台詞をチョイスした意図などを理解しようとする際に原作者の努力の痕跡が伝わることが楽しいとのこと。
【花田清輝との関係性】
同じ物書きである祖父の花田清輝については、意外にも自身への影響や特別視をするような相手ではなかったとしている。
理由としては母方が恵まれた家庭だった影響で幼少期から俗世間と離れた人に会う機会が多かった影響から、祖父に特別な雰囲気を感じたことはなかったようだ。
祖父の性格については意地悪でストレートに愛情表現ができなかったと考察しており、
幼稚園児の頃から可愛がる意味で意地悪なからかいをされたことを覚えている。
この祖父について印象深い出来事は、自分の耳を柔らかくて美味しそうだから鍋にして食べるとからかい、泣きだす孫の様子を見て喜んでいたことだという。
ただし、このような意地悪な祖父の性格はちょっと似たと自覚しているようで、キャラクターや視聴者に対する意地悪心が出来たとのこと。
また、花田清輝の孫だったことがアニメを芸術的作品として扱うような一種のコンプレックスを抱かなかったとしている。
【主なエピソード】
- プロ野球チームの広島東洋カープの熱心なファン。自身のX(旧Twitter)もカープ情報を中心に発信していることを公言しており、カープの選手や試合に関する分析を頻繁に呟いている。
- 自分よりも若い脚本家が批判を受けて炎上して落ち込む様子について、作品が悪評価で炎上しても起用した側が責任を感じるという理由で「与えられた現場で自分の踊りを踊れば良い」という持論を語っている。
一方でアニメの制作現場ではスケジュールが重視されることから〆切を守らない行為や途中降板といった行為は止めるように呼び掛けている。
- 共同通信に取材を受けた際には、話題作の多さに反してほとんど取材を受けない人物と紹介された。
- 押井守に対する熱烈なファンであり、押井の手掛けた作品の上映会などに参加して本人と対面した際には質問を投げかけたりしていた。
- シリーズ構成を担当した『ぷちぷり*ユーシィ』はかなり思い出深い作品と振り返っており、執筆当時はシナリオライターという存在すら理解していなかったので当時の演出家はシナリオの修正に苦労したであろうと想像している。
- 少年時代に強い記憶に残った作品として当時再放送していた『ガンバの冒険』だったらしく、現在でもイタチを見ると思い出すというレベルでノロイが印象に残ったキャラクターとのこと。
- 幼い頃からアニメに熱心なアニメオタクだったが、その一方で特撮作品については肌に合わなかったと述べている。
- アニメ研究家の津堅信之は花田とは大学時代に別の大学に通っていたが同じアニメ研究系サークルに所属していたことから友人関係だったようで、津堅は花田について「高畑勲の『赤毛のアン』について喋らせるとうるさかった」と回想している。
また、津堅はこの交流関係を機に花田清輝の存在に影響を受けることになる。
【主な参加作品】
TVアニメ
映画
OVA
- 苺ましまろ
- あきそら
- あきそら~夢の中~
- 日常の0話
小説
- ときめきメモリアル
- お嬢様特急
- 無敵王トライゼノン ガイアゼノン
- 無敵王トライゼノン ガイアゼノンI 暁の兄妹
- 無敵王トライゼノン ガイアゼノンII 裏切りのサウスオーシャン
- 無敵王トライゼノン ガイアゼノンIII 暁の彼方に
- 大嫌いな、あの空に。
- くるりくる! ~でする来襲~
漫画原作
- セイバー・マリオネットJ
- お嬢様特急
- くるりくる!
- ホーロロギオン
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- コメ欄に注意書き置くなら作成相談スレ通すべきでは 作成申請でのやり取りから置いたのだと思いますが注意書き追加の提案からなんの意見も募らずいきなり置くのはルール違反になりかねませんよ -- 名無しさん (2023-11-05 01:57:27)
- どうせナツコとかの項目立てた奴でしょ? -- 名無しさん (2023-11-05 06:10:12)
- 悪意をばら撒きたい人間がいるな -- 名無しさん (2023-11-05 20:29:47)
- 日常やシュタインズ・ゲート好きだから普通に好きな脚本家 -- 名無しさん (2023-11-05 20:30:41)
- 初代ラブライブは本当に最高だったので感謝してる -- 名無しさん (2023-11-06 14:40:26)
- 劇場版艦これは田中Pとの連名でクレジットされてたからその旨も書いた方がいいんでない? -- 名無しさん (2023-11-06 15:36:05)
- またdragon10か このwikiでのやらかしは自分だってよくするけど一度顰蹙買ったなら学ぼうとはしようよ あと花田さんは個人的にはそんなに印象悪くない -- 名無しさん (2023-11-06 17:27:38)
- ガルクラの氏は本当に楽しそうで...いや、制約が増えてきてた作品も多いからここまでぶっちぎれる正論ロックモンスター書いてたらそら楽しいよねガルクラ… -- 名無しさん (2024-05-18 23:02:18)
最終更新:2024年07月21日 08:01