登録日:2015/07/17 Fri 19:52:58
更新日:2025/09/13 Sat 14:03:31
所要時間:約 37 分で読めます
『響け!ユーフォニアム』は、宝島社文庫から出版されている小説シリーズ、およびこれを原作としたアニメ作品。
作者は武田綾乃。イラスト表紙はアサダニッキ。
内容は
吹奏楽を題材にしたスポコン系青春ものでかなり熱い。
1年生編のコミカライズもあり。(作画:はみ)
2013年12月に第一作目が刊行。
武田先生は刊行当時大学生でこれがまだ2作目の新人作家。あくまで1冊の小説として世に出ただけであったが、これが
京都アニメーションによりアニメ化され2015年4月より放映開始。アニメ第一作制作中に小説の続編が決まりシリーズ化となった。
シリーズ2作目の小説はアニメ1作目の制作と並行して執筆しており、アニメ化に向けた演出・再構成の様子を間近で見られたことはその後の作品の作り方に大きく参考になったという。
アニメ版では小説にあった台詞の関西弁が無しになった一方、舞台となった宇治が制作スタジオからのロケハンが容易(「徒歩で行ける距離」と言われるほど)ということもあって風景再現度の高さは群を抜いている。細かいパーツが多く作画が難しい楽器表現の精度も高評を得た。
♬あらすじ
高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子はクラスメイトの加藤葉月、川島緑輝と共に吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子はかつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。
吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。
(アニメ版公式サイトより)
♬登場人物
以下、時系列の説明のために『久美子1年生編』『2年生編』『3年生編』の語を用いる。
◇1年生編からの登場人物
◇北宇治高校吹奏楽部1年生
◆
黄前 久美子
声 -
黒沢ともよ
本作の主人公。
北宇治高校一年生の吹奏楽部員。担当楽器はユーフォニアム。
胸が小さいことがコンプレックス。
中学校時代も吹奏楽部でユーフォニアムを吹いており、腕前はそれなり。
流されやすい性格で、高校で吹奏楽部に入部したのも入学後に知り合った葉月や緑輝に引きずられる形であり、吹奏楽にもユーフォニアムにもさほど強いこだわりは持っていなかった。
しかし、北宇治高校吹奏楽部で全国を目指して練習するうち、本気で吹奏楽に打ち込みはじめる。
周りを気にせず思ったことをつい口に出してしまうことがあり、中学最後のコンクールが府大会ダメ金となった際、失意の麗奈に対して言ってしまった「本気で全国行けると思っていたの?」という一言はその最たる例。
あるときに麗奈からこの話を向けられた際にはすぐに謝罪しあっさり和解でき、事故のような形であがた祭りへ一緒に行ったのをきっかけに彼女と親しくなり、一気に本音を言い合う関係になる。
なお謝罪の返しで麗奈から向けられた「久美子って性格悪い」は本作を象徴する台詞の一つとなった。
その後もボヤキが拾われあたふたする久美子の姿が度々見られる。
2年生時は1年生指導係に任命された後、その次の代替わりで部長に。部内の調整に一層奔走することになる。
◆高坂 麗奈
声 - 安済知佳
「悔しくって死にそう。」
北宇治高校吹奏楽部員の1年生。担当楽器はトランペット。
久美子とは中学時代の同級生で共に吹奏楽部に所属していた。
クールな性格だが時に感情的な面を見せることもある。
父親がプロの音楽家で、幼少の時からトランペットを吹いており、その実力はプロ級。
ストイックで努力家な性格で練習は欠かしておらず、トランペットに対する思い入れは強い。
吹奏楽部顧問の滝昇とは家族同士での交流があり、好意を抱いている。(本人曰くlikeではなくloveの意味で好き)。彼の赴任を知り私立強豪校の特待生の誘いを蹴って北宇治高校への入学を決めた。
久美子が気にしていた一件は実はあまり気にしておらず、むしろ久美子に興味を抱くきっかけになった(本人曰く愛)。
2年生の終わりに部の代替わりとして、新設された幹部のドラムメジャーに就任。
音楽への真剣さと技術の高さと変わらず頼りにされているが、あまりに厳しい姿に新入部員の1年生が挫折しかけた上、さらには盲信とも言えるほど滝を徹底擁護する姿に、滝のやり方に疑問を持ち始めた久美子や副部長の塚本と対立する。
◆加藤 葉月
声 - 朝井彩加
北宇治高校吹奏楽部員の1年生。久美子と同じクラス。担当楽器はチューバ。
活発で明るく元気で親しみやすい性格。
中学時代はテニス部に所属しており、高校で初めて吹奏楽部に入部したため、楽器は初心者。
入部当初はトランペットを希望していたが、新入部員の担当楽器を決める時に低音パートリーダーの田中あすかに丸め込まれてチューバと担当となる。
初心者のため、サンライズフェスティバルでは楽器ではなくステップを担当し、大会に出る部員を決めるオーディションも不合格に終わってしまったが、めげずに練習を続けている。
部活動の中で、久美子の幼馴染でトロンボーンパートの塚本秀一に対して、次第に恋心を抱き始めるが…
◆川島 緑輝
声 - 豊田萌絵
北宇治高校吹奏楽部員の1年生。久美子と同じクラス。担当楽器はコントラバス。
名前の「緑輝」は「サファイア」と読むが本人は恥ずかしがっており、自身を「みどり」と呼び、皆にもそう呼んで欲しいと促している。
吹奏楽の名門女子中学である「聖女中等学院」の出身で、そこでも吹奏楽部でレギュラーを張っていたほどであり、その実力は群を抜いている。
吹奏楽やコントラバスへの熱意も並大抵ではなく、かなりの努力家。
コンクールでも不安を感じないくらい天真爛漫で前向きな性格。
動物に例える形で人柄を捉える面がある。
◆
塚本 秀一
声 - 石谷春貴
北宇治高校吹奏楽部員の1年生。担当楽器はトロンボーン。中学でも吹奏楽部で担当楽器はホルンだったが(曰くジャンケンに負けた)、高校ではかねてより念願だったトロンボーンを担当することになった(曰くジャンケンに勝った)。
おしゃべりでやや軽い性格だが、かなりの努力家。
吹奏楽部では数少ない男子部員ということもあり、大きな楽器の積み下ろしや機材運搬を任されることが多い。
久美子とは同じ中学の出身で
幼なじみ(アニメ版では住んでいるマンションが同じ)であり、
腐れ縁。
葉月に好意を持たれているが、本人は久美子が気になっている。
2年生編の終わりにて副部長に指名される。
久美子同様に調整寄りの意識であり、人数の少ない男子部員の声の受け皿になる他、部内の調整を重視する久美子と、音楽重視の高坂の2人の調整役をも担う。
◇北宇治高校吹奏楽部2年生
◆中川 夏紀
声 – 藤村鼓乃美
北宇治高校吹奏楽部員の2年生。担当楽器はユーフォニアム。
中学時代はどの部活にも所属しておらず、高校生で初めて吹奏楽部に入部する。
そのため吹奏楽に対してはあまり思い入れがなく、練習もそこまで熱心なわけではなかった。
部の雰囲気が変わり始めてからは次第にやる気を見せるようになり、練習にも力を入れるようになったが、久美子1年生時のオーディションでは不合格であった。
鋭くて攻撃的な印象だが、実際は「先輩である夏紀を差し置いてオーディションメンバーに選ばれてしまった」という事を気にしている久美子に対してフォローを入れる等、後輩思いで優しいいい人。
代替わりで副部長に就任。
久美子に続いてまたしてもユーフォニアムに経験者の後輩が入ってきたが、その後輩にも素直に教えを請うた上で真剣勝負のオーディションを望んだ。
卒業後にはとある演奏会を久美子たちと一緒に行く場面があるが、アニメ版で描かれたその姿はパンツスーツにネクタイとボーイッシュな装い。
◆吉川 優子
声 – 山岡ゆり
北宇治高校吹奏楽部員の2年生。担当楽器はトランペット。
夏紀とは犬猿の仲だが、そのきっかけは「購買のコロッケパンを取り合い」というかなり些細な理由だったりする。
1年前に当時の1年生(今の2年生)と当時の3年生(今の卒業生)が衝突した際に辞めるかどうか悩んでいた自分を引き留めて応援してくれ、当時の3年生の先輩に対して頭を下げるなど部内の環境の調整にも奔走してくれた香織のことを敬愛している。
そのため、自由曲のソロパートは香織に吹いてほしいと考えていたが・・・
代替わりで部長に就任。
なお、アニメ版では久美子2年生編が映画1作分の尺しかないため、部長が気合いを入れる「北宇治ファイトー!オー!!」を言う場面がなかったが、演者の山岡氏がイベント出演した際には「アニメでは言う機会がなかったので言いたい」ということで披露する機会を得た。
◆
後藤 卓也
声 –
津田健次郎
北宇治高校吹奏楽部員の2年生。担当楽器はチューバ。低音パートの複リーダーも務める。
寡黙で真面目な性格だが、どこか天然なところがある。
チューバにかける情熱は本物で、実力は高い。
梨子と付き合っている。
◆長瀬 梨子
声 – 小堀幸
北宇治高校吹奏楽部員の2年生。担当楽器はチューバ。
吹奏楽部初心者の加藤葉月の指導をしている。
優しくおっとりした性格。
卓也と付き合っている。
◆
鎧塚 みぞれ
声 –
種﨑敦美
北宇治高校吹奏楽部員の2年生。担当楽器はオーボエ。2巻から登場。
コンクールで演奏する『三日月の舞』でソロを任されているほどの腕前。非常に
無口。
毎朝誰よりも早く
音楽室にやってきては早朝練習に励んでおり、腕前は相当なものだが、その音色はどこか無機質で物足りない。
小説版では久美子が彼女の実家を訪れる場面があるが、グランドピアノがあると説明があり、色々な意味で相当大きな家であることが伺える。そもそもオーボエも私物。リードも手作りしている ほどのやりこみ具合。
卒業後は音大に進学。
◆
傘木 希美
声 –
東山奈央
2年の女子生徒。2巻から登場。担当楽器はフルート。
みぞれとは同じ中学の同級生。希美がみぞれを誘う形で中高と続けて吹奏楽部に入ったが、ろくに練習もしない上級生が出番を優先される環境に1年生が反発。希美は他の部員と共に1年生の内に退部していた。
滝が顧問になって改革された部への復帰を願うが、なぜかあすかはそれを許可しない。
どうやらみぞれとの関係に問題があるようだが…
アニメ版で演じた東山氏自身も中学高校と吹奏楽部でフルートを吹いており、役が決まった際には運命的なものを感じたという。
なお後に確認すると、フルート経験はキャスティングに関係なかった模様
◇北宇治高校吹奏楽部3年生
◆
小笠原 晴香
声 –
早見沙織
北宇治高校の3年生で吹奏楽部の部長。担当楽器はバリトンサクソフォーン。
優しい性格で部の調和に重きを置いた方針を取るが、その分統率力にはやや欠けている。
本人もそのことは自覚しており、リーダーシップにおいて自分よりも勝るあすかの存在もあり、コンプレックスを抱えている。
そのため、あすかではなく自分が部長を務めることに関して思い悩んでいた。
しかし、その誠実な性格から部員からの信頼そのものは非常に厚く、次第に部長としての統率力を発揮できるようになっていく。
◆
田中 あすか
声 –
寿美菜子
北宇治高校の3年生で吹奏楽部の副部長&低音パートリーダー。担当楽器はユーフォニアム。
リーダーシップに優れており、人を引っ張ることができるタイプ。そのためパート内ではほとんど揉め事がない。さらには学業成績も上位。
クールな見た目だが、実際はかなりノリが軽く、明るい。
吹奏楽やユーフォニアムに対する情熱には計り知れないものがあり、楽器の腕前の高さに加えて音楽的知識も相当なもの。一度語り始めるとなかなか止まらない。
普段は明るく社交的な一方、自身や部活に利害が及ばない限りは人間関係等の事柄については極めてドライ。他パートの代表争いや説得には一切無関心。
「心の底からどうでもいい」と冷たく言い捨てる姿に久美子は恐怖を抱いた。
家は母子家庭であり、幼い頃に離婚していた父親はプロのユーフォニアム奏者である。
久美子1年生編後半でメインキャラクターを務める、原作者の武田先生いわく「作品のラスボス」
2年生編でもコンクール時に他のOGと共に現れ「一度だけ助けてあげる魔法のチケット」としてひまわりの絵はがきを久美子に渡す。
絵はがきの約束を元に訪れた久美子に、面白がりつつも助言を与えた。
ちなみに彼女の高校卒業後の住まい最寄り駅として示される出町柳は京都大学の最寄り駅。
◆
中世古 香織
声 –
茅原実里
北宇治高校吹奏楽部員の3年生。担当楽器はトランペット。
トランペットパートのリーダーを務める。
美人で穏やかな性格。
部内の人間関係の調整に尽力していたこともあり、部のマドンナとして慕われており、特に優子には崇拝に近い慕われ方をしている。
大会におけるトランペットのソロパートを切望しており、人一倍の練習を行っている努力家だが、それでも麗奈に比べると実力では一歩劣る。
オーディションの結果、自由曲のソロは1年生の高坂麗奈が担当することが決定したが気持ちが諦めきれず、練習を続けた上で再オーディションを挑む。
卒業後は看護学校に進学。???「香織先輩マジエンジェル」
あすかとルームシェアをする形で同居している。現実だと出町柳駅から2~3㎞ほどの距離に京都第二赤十字看護専門学校という看護専門学校があり、イメージ元だろうか。
2年生編ではOGとしてコンクールの応援に駆けつけたが、小指にはあすかとお揃いのリングが。
3年生編でもあすかの元を訪れた久美子と出会う形で少しだけ登場。
◆
斎藤 葵
声 –
日笠陽子
北宇治高校吹奏楽部員の3年生。担当楽器はテナーサックス。
久美子とは幼なじみで、2人だけの時は「葵ちゃん」と呼ばれる。
第一志望校は堀山高校であったが、不合格であったため、滑り止めの北宇治高校に入学した。
高校受験で失敗したことから、大学受験は全力で臨みたいと考えており吹奏楽への情熱はあまり感じていなかった。
また、昨年退部したやる気にあった後輩たちを見て見ぬふりをし、今年になって全国大会を目指そうとする今の部と自分自身に嫌悪感を抱いていた。
そのため、全国大会を目指して演習を本格化し始めた吹奏楽部から身を引く決断をし、オーディション前に退部した。
彼女の姿は久美子に後々まで尾を引くことになる。
短編集「北宇治高校吹奏楽のヒミツの話」の一編にて、彼女が抱えていたもう一つの思いが明かされる。
◇北宇治高校吹奏楽部顧問
◆
滝 昇
声 –
櫻井孝宏
「なんですか、これ?」
北宇治高校に赴任してきて間もない音楽教師で、産休に入った前顧問の代わりに吹奏楽部顧問を務める。2年5組の担任。
物腰は柔らかな態度で、ルックスもよく生徒からの人気も高い。
しかし、吹奏楽部の指導に関してはかなり厳しくスパルタ。穏やかな物腰や口調は変わらないものの、実際は歯に衣着せぬ物言いをする毒舌家。
ただし、音楽への情熱や実力、指導力は本物であり、部の空気を作ったり、アフターフォローをしたりするのも上手。
そのため、最初は反発していた部員たちも次第に滝を中心にまとまり始める。
だが3年生編になると、絶対的な存在に見えた顧問の彼にも迷いやエゴがあることが見えてきたことで、部内の結束が乱れ始めてしまう。
ちなみに小説版では久美子1年生時点で34歳とあり、彼を慕う麗奈との年齢差はざっと18~19歳差になる。
◆
松本 美知恵
声 –
久川綾
北宇治高校吹奏楽部の副顧問。久美子たち1年3組の担任。
自分のことを北宇治高校で最も厳しい教師であると公言している。そのため、生徒たちからは「軍曹」というあだ名を付けられているが、言葉の節々には生徒や部員を気遣う気持ちを見て取れる。
前顧問とは部の方針を巡って対立していたため、あまり部に関わることができずにいたが、顧問が滝に変わってからは積極的に関わり始める。
◆
橋本 正博
声 –
中村悠一
1年生編の夏休みから登場する、北宇治OBのプロの打楽器奏者。
日焼け肌とラフな格好が特徴だが、明るい性格で腕前も確か。外部指導者としてパーカッションの指導を担当する。
滝の大学時代の同級生でもあり、彼から滝のプライベートがポロっと漏れ出ることも。
ちなみに演じた中村氏は中学生のときに吹奏楽部でユーフォニアムを担当していたが、平行して習っていた格闘技に夢中で部活には熱心でなかったと自ら明かしている。
◆
新山 聡美
声 –
桑島法子
橋本と同じく滝の大学時代の同級生で夏休みからの外部指導者。
彼女はフルートを専門にしており、木管パートのレベルアップを担う。
◇その他の登場人物
◆
佐々木 梓
声 –
田所あずさ
久美子や麗奈と同じ中学校だったトロンボーン吹き。麗奈と同じく個人レッスンまで受けており、音楽への意欲は高い。
マーチングの強豪で知られる立華高校に進学。北宇治も参加する行進演奏イベント「サンライズフェスティバル(サンフェス)」にて登場し、以降も3年続けてサンフェスや近所で遭遇する。
彼女を主人公にした外伝小説「立華高校マーチングバンドへようこそ」も。
◆黄前 麻美子
声 - 沼倉愛美
5歳上の久美子の姉。彼女が金管バンドでトロンボーンをやっていたことが久美子が楽器を始めたきっかけ。しかし、親の勧めもあって勉学に集中するため(小説版だと私立中受験のため)渋々やめている。
大学に進学し3年生になっていたが、内心では美容師になりたい思いをずっと抱えており、久美子1年生編の夏に親に打ち明け衝突する。
◇久美子2年生編からの登場人物
◆
久石 奏
声 –
雨宮天
ユーフォニアムの新入生。
人をおちょくるぶりっ子で小悪魔、皮肉屋なところがある。
特に初心者スタートの3年生である夏妃に厳しく当たるが、これはかつて中学校時代に先輩を差し置いてコンクールメンバーに選ばれた際に辛い思いをしたからであった。
後に久美子と夏妃の説得を受け和解。抱えていたわだかまりを解いてくれた2人を心から信頼し、おちょくりは続けるもののいざという時は怒り泣きながら全面的に味方をする。
◆鈴木 美玲
声 –七瀬彩夏
チューバの新入生。中学でもやっており、前年の全国大会出場を知って本気の部活ができると期待して北宇治を選んだ。
居残り練習をせず帰る場面がちらほらあるが、それでも演奏やマーチングをしっかりこなせる実力者。
実力は十分ながら愛嬌に乏しく、姓もパートも同じで愛嬌たっぷりなさつきと比較されやすいことにコンプレックスを抱いていた。
一時は部を離れようとするも、久美子の説得により和解。提案されていたあだ名呼びを受け入れパートに溶け込んでいった。
後藤と長瀬の引退後は初心者スタートの葉月に代わり、後輩ながら実力者としてチューバパートを引っ張っていく。
◆鈴木さつき
声 –
久野美咲
チューバの新入生。
長袖制服の中に手がすっぽり入る
萌え袖状態になっている小柄(身長151㎝)な女の子。
人懐っこく先輩ともすぐに打ち解けたが、塩対応な美玲との関係に悩む。
◆月永 求
声 –土屋神葉
コントラバスの新入生。
苗字ではなく「もとむ」の名前呼びを望み、月永呼びした人には声を荒げるほど。
中学生までは祖父が音楽指導を担当する龍星学院で吹奏楽とコントラバスをやっていたが、高校になってから移ってきた。
何やら家庭内でわだかまりがあるようだが…?
◆剣崎 梨々花
声 –杉浦しおり
オーボエの新入生。
先輩ののぞみを慕っているのだがのぞみの方が素っ気なく、仲が深まらないことに悩む。
◆小日向 夢
声 –不明
トランペットの新入生。入学早々に部室にいた、久美子や高坂の中学校の後輩。
高坂も認めるほどの演奏技量を持つのだが気が小さく、目立つファーストを避けセカンドやサードパートに回ろうとする。
彼女がどうなっていくかが久美子2、3年生編の物語の一つ。
…なのだが、アニメ版の2年生編は映画1作分+外伝映画1作の尺しかなかったため、彼女の物語は全カット。
2年生編冒頭の部室での出会いは奏に差し替えられ、その後姿が映る場面はあるものの物語としてはユーフォや低音パートに集中する形となった。
アンサンブルコンテスト編では原作同様に久美子たちと組むのだが、台詞は少しあるもののキャストは個別でなく「吹奏楽部員」としての兼役であった。
おそらく小説版での出番が多めな名有キャラの中ではトップクラスに不遇…
(とはいえ、制作部としても2年生編の尺の都合による物語絞り込みは相当辛かったそうである)
◆
釜屋 つばめ
声 –
大橋彩香
アンサンブルコンテスト編で登場する、久美子たちと同学年のパーカッション。
ドラムセットのように同時に複数のことをやるのが苦手なため、行動が絞られる鍵盤楽器を主に担当。麗奈が演奏に誘うだけの腕前を持つが、しばらくは指揮無しのアンサンブルで管楽器組とテンポ感が合わず四苦八苦することに。
アニメ版では複雑な立場に置かれたある人物の全面的な味方の一人になる。
◇久美子3年生編からの登場人物
◆
黒江 真由
声 –
戸松遥
福岡の清良女子高校から転校してきた3年生。
田中あすかと同様に銀のユーフォニアムを私物とし、腕前も見事。
ユーフォニアムのソロパートを「久美子に譲る」とあっさり言い放ち、正々堂々と実力で競って勝ち取るつもりであった久美子は反発するが…?
小説版とアニメ版で真意が若干異なる。
武田先生いわく「作品の裏ボス」
名前の由来は吹奏楽コンクールの自由曲として有名なモーリス・ラベルのバレエ音楽『ダフニスとクロエ』のクロエより。小説版ではとある団体の演奏として曲名が出る。
銀のユーフォニアムも武田先生がラスボスと語るあすかを意識した設定であり、アニメ版では作画モデルとした楽器の型番まで同じ。
また黄前久美子の「黄」と黒江の「黒」で「警戒色」になるのも意図していたという。
アニメ版監督の石原立也氏、シリーズ構成の
花田十輝氏ともに認める「難しいキャラクター」であり、彼女をどう描くかは相当悩んだそう。
結果として台詞は小説版の内容を多く採用しつつ、武田先生に承諾を取った上でいくらか設定が追加・変更される形になった。
(武田先生「普通の高校生らしくなっていた。これはこれでかわいいです」)
とはいえ劇中でその背景が明かされるのは最終盤であり、演じる戸松氏にはあらかじめ全話のシナリオを渡して演技の調整をしてもらったという。
学園作品の最終学年での追加キャストのため、演じる戸松氏も転校生のような気分を味わった他、演者の中で一人だけ先の展開を知っている戸松氏は他のキャストから見てもまさしく黒江のように怪しく掴みどころのない存在に映ったとか。
◆義井 沙里
声 –陶山恵実里
仲良しの3人を連れて低音パートに来た新入生。「サリー」の愛称で呼ばれる。
本人はクラリネット経験者で、1年生にしてコンクールメンバー入りする実力を持つ。
入部早々からの厳しすぎる麗奈のやり方に複雑な思いを抱く。
◆釜屋すずめ
声 –夏川椎菜
チューバパートの新入生。つばめの妹。
お姉ちゃん大好きだが時に暴走してしまう。
初心者ながら迫力ある音を出しており、低音の充実を考えた滝がコンクールメンバーに採用。
しかし一方で技術面で優位な先輩が落とされる形であったため、採用基準を巡って部内に波紋を起こしてしまう。
◆上石 弥生
声 –松田彩音
チューバパートの新入生。中学校まではテニス部。常に赤いバンダナを巻いている、
ギャグを飛ばすムードメーカー。
◆針谷 佳穂
声 –寺澤百花
ユーフォパートの新入生。中学までは漫画部に所属。
笑いのツボの当たり判定が大きく、上石のギャグで毎回笑ってしまう。
♬用語説明その1:主に吹奏楽部関連の説明
◇ユーフォニアム/Euphonium/ユーフォニウム
作品タイトルにもなっている金管楽器。
音域としては中低音にあたり、柔らかい音色が特徴。
座って演奏の際は膝の上に乗せて、立って演奏する場合は胸の前で抱えて持つが、肩に担いで演奏できるように曲がった管パーツのあるマーチング用ユーフォニアムもある。
作者の武田先生もかつて吹奏楽部で担当したことがあり、吹奏楽作品と一目で分かるようにメインに据えたという。
表記揺れとして「ユーフォニウム」の表記もあるが、この作品の影響もあってか「ユーフォニアム」表記が優勢になりつつある。経験者にしか通じない知る人ぞ知るマイナー楽器であったが、希望者が増えたところもあるそうで。
◇コンクール
吹奏楽部が出るコンクールにはいくつか種類があるが、本作で扱われるのは
全日本吹奏楽連盟が主催する「全日本吹奏楽コンクール」のこと。
演奏人数や曲目などの規定によって部門がいくつかに分かれており、北宇治高校吹奏楽部が出場を目指すのは高校A部門(いわゆる大編成)。
コンクール地区大会→府県・
北海道地区コンクール
→支部コンクール(北海道や
東京都は人口や距離の都合もありそれぞれ一つの支部)
→全日本吹奏楽コンクール
の順に進んでいく。
なお、地区大会を行わずそのまま府県大会から始めるところもあり、
京都府もその一つ。
京都府大会からは上位3校が関西大会へと勝ち進み、関西大会からさらに3校が全国大会へと進む。
現実だと、関西地区の中では特に
大阪府が圧倒的な強さを誇る。
実在する大阪の高校で言えば笑ってコラえて!で特集もされた淀川工科高等学校、野球の甲子園にも出てくる大阪桐蔭高等学校あたりが有名か。
ちなみに他のコンクールとしては、
- 歩きながら演奏を行うマーチングコンテスト
- 8人未満で演奏するアンサンブルコンテスト
- 1人(+伴奏者)のソロコンテスト
などが存在。
マーチングコンテストは本作の外伝作品「立華高校マーチングバンドへようこそ」として取り上げられた他、アンサンブルコンテストの方は久美子が2年生時に挑戦する姿が描かれる。
◇ダメ金
コンクールの賞は金賞、銀賞、銅賞の3つに分けられ、金賞を取った学校の中から上位校が次の大会へと進む。
したがって、金賞を取ったからと言って必ずしも次に進めるわけではなく、上位大会に進出できなかった金賞を通称でダメ金と呼ぶ。
劇中で関西大会から全国に進む代表は同じ学校が続いている旨があるが、現実でも同様な面があり、いわゆる支部大会ダメ金が続く団体がいくつか。
一時期は全国大会を経験できる団体を増やそうと「3年連続で全国出場した翌年はコンクール出場不可。代わりに招待演奏の場と特別表彰を設ける。」通称「三出制度」があったが、上手い団体特に3年間しかない中高生にとっては理不尽な制度だったのもあり、2013年度を最後に廃止されている。
◇課題曲と自由曲
全日本吹奏楽連盟の高校A部門コンクールでは指定された中から一曲を選択する課題曲と自由曲の2曲を演奏する。
小説版の1年生編では、課題曲に架空曲の「三日月の舞」、自由曲に実在曲の「イーストコーストの風景(作:ナイジェル・ヘス)」を据える形であったが、
アニメ化に際しては課題曲に2015年度の実在のもの、自由曲に劇中曲の「三日月の舞」を据える形に。
その後の小説版では、アニメ続編で融通がきかせやすいようにするためか課題曲と自由曲共に架空の曲を設定するようになり、
アニメ版は放映開始年である2015年度から3年分の現実の課題曲が使用される形になった。
アニメ版で北宇治が使用した曲は以下の通り。
- マーチ「プロヴァンスの風」(作:田坂直樹、2015年度課題曲Ⅳ)
- マーチ・スカイブルー・ドリーム(作:矢藤学、2016年度課題曲Ⅰ)
- スケルツァンド(作:江原大介、2017年度課題曲Ⅰ)
実在の課題曲が使われることで現実との繋がりが増した一方で、吹奏楽コンクール課題曲の資料は吹奏楽連盟が一定期間管理した後に作曲者に返却してしまうため、後から興味を持っても入手が困難。別の意味ではファン泣かせの形に。
♬用語説明その2:劇中の固有名詞について解説
◇北宇治高校
本作の主な舞台となる高校。正式な校名は「京都府立北宇治高等学校」。学力的には中の上クラス。
制服は男子が詰襟、女子が
セーラー服であり、かわいいことで有名。
制服の
リボンの色は1年が赤、2年が青、3年が緑。
◇北宇治高校吹奏楽部
久美子たちの入部時点での構成は3年生35名、2年生18名、1年生25名の総勢81名。
かつては全国大会の常連だったが現在は低迷の一途をたどり、現在は府大会銅賞に留まっている。
昨年、真面目に取り組みたい当時の1年生(現2年生)と、やる気がなく適当にやりたい当時の3年生(現在は卒業)の間で対立が起きた結果、当時の1年生が半分近く辞めてしまい、年齢構成がいびつになっている。
キャラクターの出番が少ないパートとしてはクラリネットが上手い様子。
2年生編のアンサンブルコンテストでは学校代表に選ばれ、小説版では全国大会まで進んだことが示されており、3年生編の自由曲選びの場面では久美子も「クラリネットから聞かせたい」として挙げていることから信頼の高さが伺える。
◇大吉山
京都宇治に実在する標高130mほどの小さな山。正式名称としては仏徳山というが、観光案内でも大吉山表記のものがあり、作中でも一貫してこちらの名前で呼ばれる。アニメ版では久美子と麗奈の通う中学校の名前にもあり、この近辺の住まいであることが示されている。
山の中腹に展望台があり、1年生編から3年生編まで継続して要所で登って行く。
なお、劇中では夜に軽装で登っていく場面が多いが、現実の大吉山は登山道が砂利道な上に夜は完全に真っ暗。人気もないため暗くなってから女の子2人で登るのは色々な意味で危険である。あくまで演出であることに注意されたし。
◇三日月の舞
1年生編で北宇治高校がコンクールで演奏した曲。
原作小説では課題曲であるが、アニメ版では自由曲に。
アニメ化の際には松田彬人氏によって作曲された。
金管のファンファーレから始まる。途中に変拍子があり低音パートの動きも重要、木管パートも速いパッセージがありなかなか大変。
そして物語のキーの一つであるトランペットのソロパートがある。とっつきやすく見えるものの決して簡単な曲ではない。
楽譜は当初DVDの店舗特典としてのみ配られたが、後にヤマハミュージックメディアの楽譜配信サイト「ぷりんと楽譜」にて購入が可能となった。続編の2年生編3年生編の自由曲楽譜も配信販売あり。
◇リズと青い鳥
指すものが3つある
1、劇中作の物語。
小説版では絵本や文庫版の形で出版されている旨があり、アニメでは絵本に加えて岩波文庫のような文庫版も登場。古典的名作扱いのようだ。
物語をざっくりと説明すると
一、野生の動物たちと仲の良い、ささやかな幸せを糧に生きる孤児少女のリズがいた。
二、ある日、リズは嵐の後に弱った少女を見つけて介抱し、回復した少女と2人で暮らすようになる。
三、しかし、家の中で青い羽を見つけたリズは、助けた少女がかつて仲良くしていた青い鳥であることに気づく。
四、また一人ぼっちになってしまうことを恐れるリズは悩んだが、仲間を探すような青い鳥の群れを見つけたことで鳥の化身である少女を空に返すことを決断。
五、少女から青い小鳥の姿に戻っていた同居人に、リズは空に帰るよう促す。
六、青い鳥は正体を知られたことに驚きつつも「まだ一緒に暮らしたい」とリズに伝えるが、リズの小鳥を送り出す決意は変わらない。
七、「あなたの望みなら私は断われません。どうか私と一緒に過ごした思い出を忘れないで」と言い残して青い鳥は空へ飛び立ち、リズは飛び立った方角をいつまでも見つめ続けていた。
この物語を元にした吹奏楽曲を北宇治高校が演奏することとなり、演奏の参考とするべく部員たちが読むようになる。
部員たちで感想を言い合うが、それはさながら信長秀吉家康のホトトギスの句のように、各キャラクターの人柄を映し出す。
2、上記の物語を元にした吹奏楽曲
久美子2年生編で北宇治高校がコンクールで演奏する自由曲。北宇治高校吹奏楽部員が読むきっかけとなったのはこのため。
第一楽章『ありふれた日々』→第二楽章『新しい家族』→第三楽章『愛ゆえの決断』→第四楽章『遠き空へ』
の全四楽章構成
小説版では合計12分程度の曲とされているが、アニメ化に際して作られた曲は合計22分とさらに長く、加えて常備している学校は少ないハープやコントラファゴットまで登場する大作である。
コンクールの演奏は課題曲と合わせて計12分の時間制限があるためにこの曲は短く編集して演奏されるが、顧問の滝はこの曲を長く聞かせるべく課題曲に短いものを選んだことも語られており、気合いの入れ方がうかがえる。
第三楽章にオーボエとフルートによる掛け合いのソロがあり、この部分の演奏を巡って物語が動いていく。
2025年の夏。
長崎大学の吹奏楽部が現実のコンクールで『リズと青い鳥』を演奏。
なお制限時間内に収めるためのカット割りが劇中と変わっており、なんと第三楽章が全カット。加えて第二楽章の始めもカット。上述のようにレア楽器に当たるコントラファゴットやウインドマシンの用意が難しかったためと思われる。
劇中最大の注目点のカットは作品を知る側からすれば驚きであろうが、現実のコンクールで時間や奏者の都合で複数楽章ある曲から抜粋して演奏するのはよくあることである。
3、アニメ外伝映画のタイトル。
鎧塚みぞれと傘木希美を主人公とした外伝映画。久美子1年生編が放映された後に早い段階で発表・公開。
音楽や楽器の緻密さはそのままに、画風や
BGM担当者(
聲の形の劇伴を担当した牛尾憲輔氏)の違いによって本編アニメとはいくらか雰囲気の違う作品となった。
監督の山田尚子氏曰く「みぞれと希美、2人の秘密をそっと覗くイメージで作った」
一足早く久美子2年生編の一幕を描いた他、原作小説にない追加されたシーンである2人の「差」がより決定的になった。
また映画オリジナルシーンとして、第三楽章のフルートとオーボエの掛け合いを久美子のユーフォニアムと麗奈のトランペットでやってみるシーンがある。
残念ながらこの演奏は作品サントラ未収録であるが、後に久美子を主人公とした2年生編本編が『誓いのフィナーレ』としてアニメ映画化された際にオーボエパートを麗奈がトランペットで演奏。こちらはサントラに収録された。
◇一年の詩 ~吹奏楽のための
久美子3年生編で北宇治高校がコンクールで演奏する自由曲。
春→夏→秋→冬と移り変わっていく四楽章構成。
小説版では「父親が亡くなった後に、最期の1年を振り返って作った」「なので壮大なだけでなく、身近な悲しさや儚い美しさみたいなものが根底」とある。
アニメ版ではあくまで作曲者が父親と過ごした1年間を描いたとされるのみ。また実際に曲を作った松田氏も、「今回は小説の要素の再現よりも、アニメ作品のユーフォの曲として1年間四季の表現を意識した」と語っている。
最後の演奏シーンでは小説・アニメ版ともに久美子の高校吹奏楽部3年間の振り返りが描かれる。
特徴としてはソロの多さ。
原作小説で明示があるのはクラリネット、マリンバ、コントラバス、トランペット、ユーフォニアム。
アニメ版では加えてフルートにもソロがある他、音量を抑えるための1player表記も含めればアルトサックス、オーボエ、ファゴット/バスーン、チューバにも一人での演奏を要求される場面がある。
第三楽章にはトランペットとユーフォニアムの掛け合いのソロがあり、ここの演奏を巡って物語が揺れ動く。
余談だが、リズと青い鳥がアニメ版で原作小説より大幅に長くなったのに対し、一年の詩は逆に小説版より若干短い形になった(小説版:7分20秒、アニメ版:約6分)
♬小説・アニメのシリーズリスト
小説一覧
- 1年生編
- 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ
- 響け!ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏
- 響け!ユーフォニアム 3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機
- 短編集:響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話
- 短編&コラム集:響け!ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌
- 2年生編
- 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編・後編
- 短編集:響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話
- 3年生編
- 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編・後編
- 短編集:響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話
- 外伝・スピンオフ作品
- 響け!ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編・後編
- 飛び立つ君の背を見上げる
アニメ版リスト
2015年4月:響け!ユーフォニアム放映開始
2016年4月:テレビシリーズを振り返る『劇場版 響け!ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』公開
2016年10月:1年生編の後半を描く第2期が放送された。
2018年4月:外伝映画『リズと青い鳥』公開
2019年5月:久美子2年生編を描いた映画『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』公開
2023年8月:4年ぶりの続編『特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~』公開
2024年4月:3年生編を描く第3期が放送。
アニメ版は続編の予定がない状態で1作ずつ作っており(ただしアンサンブルコンテスト編と3年生編の3期のみ連動して企画されている)、無印は原作がまだ1年生編の夏までを描いた1冊のみということでオリジナルシーンがやや多め。2年生編も当初は続きの予定がなかったためのあのタイトルとラストなのだろう。
その後はアニメとしての演出・時系列の変更・尺の都合による取捨選択は入れつつも丁寧に作られている。
3年生編のアニメは原作と比べて大きな変更点があり、既に読んだ上でアニメに入っていた視聴者に衝撃を与えた。
シリーズ通して監督を担当した石原氏、シリーズ構成の花田氏はこの変更について
「3年生編の原作を読んで感じたこと」
「以前に武田先生が語っていた『ある言葉』をよく考えてのもの」
と語っている。
武田先生には事前に相談して許可を得た上での変更であり
「これは良い作品にするための改変であったと感じている。」
「小説、アニメ、それぞれ適した表現がある」
「アニメはアニメ、小説は小説で楽しんで欲しい。」
と前向きに語っている。それでも実際に脚本・映像を見た際の衝撃は相当大きかったそうだが。
また改変を何でもスルーしていたわけではなく、アニメファンブックには武田先生から違和感を挙げられ初期案から変更されたシーンも例示されている。
♬余談
武田先生は各キャラクターにパラメーターを割り振ってペアができるよう意識してあるそうで、二次創作で俗に言うカップリングもあらかじめ想定してあった模様。
アニメ版は物語の軸として久美子と麗奈の関係に重きを置いてあり一層分かりやすいだろう。一部キャストも把握済のようで、イベント出演時に自ら触れてくることも。
またアニメ版は久美子、麗奈、葉月、緑輝の四人(の演者)が「北宇治カルテット」としてエンディングテーマを歌う形になったためか、随所で四人組も意識されている節がある。
そして、次の項目が始まるのです。
- ポニテ先輩好きです -- 名無しさん (2015-07-17 21:02:42)
- 非常に熱かった。青春スポコン(文化部だけど)アニメの新たな名作。この項目で見覚えがない人の紹介があるけど、アニメは一巻分の内容だったの? -- 名無しさん (2015-07-17 22:49:23)
- 正直百合要素いらなかったな。キャラの描写とか部活の描写とかリアルよりだっただけに浮いてた -- 名無しさん (2015-07-17 23:20:51)
- 個人的には面白かったけど、売上とか見るとやっぱり世間的にはけいおんとかの方がしっくりくるんですかね・・・ それとも単に京アニが落ち目なのか -- 名無しさん (2015-07-17 23:56:18)
- ↑*2 お前が勝手に百合と勘違いしてるだけなんじゃないの? -- 名無しさん (2015-07-18 10:02:09)
- でも「愛の告白」は(あ、これ百合だ)と思わないではいられなかったぜ…。 -- 名無しさん (2015-07-18 10:50:18)
- 滝先生の前に居た顧問が全ての元凶な気がする。多分産休から復帰したら居場所無いだろうな、自業自得だけど。 -- 名無しさん (2015-08-09 23:50:01)
- 秀一のまともな出番が影薄くて月イチくらいだった。それはさておきポニテ先輩最高 -- 名無しさん (2017-01-03 18:28:12)
- アニメのラスト原作通りの会話と格好だと荒れそうだしな。劇場版での補完を期待する -- 名無しさん (2017-01-03 20:24:40)
- 映画化第二段おめでとう♪ -- 名無しさん (2017-03-12 20:52:06)
- ↑2 、もし文句言う百合豚がいたら非常に完成の乏しい可哀想な人だと哀れむわ -- 名無しさん (2017-08-13 19:01:07)
- リズと青い鳥感動した!感動した!(大事なことなのでry) -- 名無しさん (2018-06-27 21:04:02)
- 熱い青春物語の中に垣間見える複雑な人間関係も魅力。あと,作画が神。「立華高校マーチングバンドへようこそ」のアニメ化もして欲しいなあ。 -- 名無しさん (2019-12-11 12:19:28)
- 響け!ゴーハニウム(遊戯王SEVENS) -- 名無しさん (2023-03-06 21:56:51)
最終更新:2025年09月13日 14:03