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SCP-2000-KO-J

登録日:2026/04/27 Mon 23:22:21
更新日:2026/07/30 Thu 21:57:37
所要時間:約 5 分で読めます




同調し、笑い合い、そして誰もいなくなった。

SCP-2000-KO-Jは、シェアード・ワールド「SCP Foundation」の韓国語版に投稿されたオブジェクトである。
オブジェクトクラスは…存在しない。これについては後述。

Jとついている通りジョークオブジェクトであり、コミュニティ的には冗談やユーモアが目的で作られたものだが…

概要


できれば先に元記事を読んでほしい。読めば分かる。
なにせ初っ端の記述から

つ!い!に!
私帰ってきちゃいましたwwwwとってもお久しぶりで少し緊張しちゃってますwww

である。

どうやらこの報告書を書いている人物は「ハニージュニー博士」らしい。しかし内容は、報告書と言うにはあまりにも…なんと言えば良いのか。

  • 絵文字を多用
  • テンションの高いセルフツッコミ混じりの文体
  • ☆★☆★フランダースの銀の月☆★☆★という連載小説を告知する
  • 報告書のフォーマットを使って銀劉輝なる創作キャラのプロフィールを紹介する
という具合。ツッコミどころしかない。特別収容プロトコル?そんなものは書かれてすらいない。

ちなみに両親に隠れてカカオトーク*1をしているため、今は連絡を取れないと言う。

一応キャラのプロフィールをまとめると、「物静かな高身長イケメンで、愛する女の子の為に献身的になれる性格。正体は砂漠のキツネで、誰も見ていない時は変身する」というもの。
創作は創作でもケータイ小説の方に出てきそうな設定である。
ちなみに説明中のテンションも、
たまに油断しているときに驚かすと、キツネ耳がピンと飛び出すんです!うひひ^^
…変わらない。

で、その“小説”がこれ。

晴れた日だった
劉輝は今日も学校に行った
「あ、銀劉輝が売店でパンを買ってら」遊んでいる奴らがそんなことを言い、彼らはとても強い振りをして通学中の相手に挑みかかった -_-
「何だお前ら、今は忙しいからダメだぞ」劉輝は面倒くさそうに、イヤホンを片耳から抜いて言った
強そうな振りをしている奴らが近付いてくる
「お前らはバカなのか」
劉輝は戦うことを嫌がってそこから逃げたが、実は喧嘩を売ってきた相手を自分の力から守るためにあえて逃げたのであった ^.^

ㅡ 続く

耐えられない?大丈夫、項目執筆者も書きながら悶絶している。

ちなみに本来補遺に使われる部分はコメント欄と化している。こっちも負けず劣らず。
  • 第2話の投稿を楽しみにする1パンチ3コンボ博士
  • 帰還を喜ぶc.ライゼル博士。ハニージュニー博士は「☞☜……へへw」と返答。
  • カカオトークでの既読無視を問い詰められ[データ削除済]する1ツァングファイナル博士。本当に「1ツァングファイナル博士: [データ削除済]」と書かれている。
カオスという言葉以外に思いつかない。

正体


記事はここまでで終わっている。内容的には「傍から見るぶんにはちょっと痛いネットのノリ」である。
それだけなら、個人サイト全盛期の人間を悶絶死させかねないThaumielや、†奈落の悪鬼†ちゃんのような他のジョークオブジェクトと似ているように見える。

しかし、前者はあくまでオブジェクトとして運用されており、後者は財団のフォーマットで中二病を全力で弄り倒している。報告書という体裁が完全に死んでいるSCP-2000-KO-Jとは毛色が違う。

なら、痛いノリによって財団の業務が妨害されるミーム汚染か? そうとは考えにくい。
ハニージュニー博士は両親に隠れてメッセンジャーアプリを使っている。財団の中には高い能力を買われて若年で働く者もいるが、とても働ける・働いているような状況ではない。

では何なのか。

…実は韓国支部のディスカッションで、感想に対する返信という形で作者が種明かしをしている。

(account deleted) 6 Jun 2014, 06:24
나 참, 그래도 어른에다 박사라는 인간들이;; 15세이신 클래식님은 몰라도 말입니다

※意訳:まったく、いい大人が何やってるんだ…15歳くらいの子供ならまだわかるけど。

sw19classic(※作者) 6 Jun 2014, 17:57
음… 정확히 말하면 우리 SCP 재단 위키가 12~14 세 소녀들에게 점령당해서(…)
SCP 창작을 빙자한 소설 창작카페로 변질되어 버린 상황으로 설정한 거였습니다.

…근데 막상 보니 연구원들이 실제로 이런다면 그것도 재밌겠네요. …아니, 흠좀무네요.(…)

※意訳:正確に言うと、我らがSCP財団Wikiが12歳から14歳の少女たちに占領され、SCP創作とは名ばかりの小説創作サイトと化してしまったという設定です。
 でも実際に研究員たちがこんな事をしてたら、それはそれで面白いですね。…いや、引くな。

つまり、SCP財団という創作コミュニティが崩壊してしまった後の出来事なのである。

シェアード・ワールドであるSCP財団は、「厳格な報告書フォーマット」「客観的で冷徹な記述」*2、そして何よりも重要な「容赦ない相互批評」によって成立している。
そんなギリギリのバランスでできているコミュニティが、クオリティ軽視・感情優先・フォーマット無視の三拍子が揃ったノリで占拠されたらどうなるか?

…その答えがこの記事なのだ。外部から来た新規参加者は、身内ノリに引いて離脱する。既存の真面目な執筆者も、もう自分に合った場所じゃないと去っていく。諌める者は、空気が読めないとして排斥されるだろう。

誰も本気でSCP財団の記事を書かなくなる。

財団世界の基底現実は、創作者がいる限り存続が確約されている。それがいなくなることは、財団世界の消滅を意味する。これこそ、SCPという創作文化の死。

すなわちコミュニティの終焉というKクラスシナリオである。

数多のネットコミュニティが、同じ道のりを辿ってきた。内輪ノリで埋め尽くされた場から、創作者と批評者は去っていき、崩壊していく。
SCP財団とて、例外ではない。この記事は、ジョークとして描かれた、コミュニティの墓標のレプリカ…あるいは、予言なのである。


SCP-2000-KO-J

わ~久しぶり~!^^


…その予言が杞憂であることを願おう。

追記・修正は……☆★☆歓迎です!☆★☆うひひ^^ ちょっと石は投げないでよぉ!。・゚・(ノД`)・゚・。



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最終更新:2026年07月30日 21:57

*1 韓国で絶大なシェアを誇るメッセンジャーアプリ。日本で言うLINEと思っていい。

*2 中には敢えてそこから外す記事もあるが、それにも高度なテクニックを要する。