シャドウアート(TCG)

登録日:2011/03/29(火) 20:39:19
更新日:2025/03/16 Sun 00:18:02
所要時間:約 2 分で読めます




概要

シャドウアートとは、紙の平面画を重ねることで、上の層の影が土台や下の層に落ちる立体的な絵を作る手芸。
シャドウボックスとも呼ばれる。

TCG界隈では、拡張アートと並んで人気の高い加工方法。

カードを加工する事に嫌悪感を持つ者もいるが、職人らによる非常に素晴らしい作品は圧巻の一言。
気になる人は画像検索してみよう。対象TCG名を入れるのを忘れずに。

主にトレーディングカードゲームの安いカード、思い入れのあるカード、単純にイラストの美しいカード等を使用して行われる。
中には精神を刻む者、ジェイスを文字通り刻んでシャドウアートにしてる猛者もいるとか……。
メーカーとしては当初想定していない使い方だが、近年では公式が作例を出したりシャドウアート用のカードを出すTCGも現れている。

製作方法

用意するもの

カード以外の大半は文具屋や模型店、100円均一ショップなどで購入できる。

最低限必要なもの

  • カード
材料となるカード。始めはシンプルなものが良いだろう。
エフェクトや細かいパーツが浮いているものはあまり向かない。
極端な話、2枚あればシャドウアートを作ることはできるが、予備も含めて5枚程度は用意しておきたい。

  • カッターナイフ・デザインナイフ/はさみ
カードを切る道具。
ナイフとはさみはどちらかがあれば作れるが、それぞれ得意・苦手な点があるためどちらも用意しておくのが無難。
折刃式のカッターにしろ交換式のデザインナイフにしろ、ナイフの刃はケチらずこまめに交換すること。

切ったカードを張り合わせる。
乾けば透明になる木工用ボンドが扱いやすい。多めに盛って厚みを作るテクニックもある。

  • 根気
大事。

あると便利なもの

  • カッターマット
古雑誌などで代用しても良い。机を傷つけずにナイフを入れるために必要。

  • 定規
真っ直ぐなラインを切る際のガイドとして使う。小さなカードをさらに小さく切るため、なるべく小さく細いもののほうが便利。
カッターナイフ用の金属製もしくは金属のガードがついているものが良い。

  • ピンセット
細かく刻んだカードをつまむのに使う。なるべく先端が細いものが良い。

  • つまようじ/ヘラ
糊を容器から直接カードに塗るとはみ出る場合があるので、糊を適当な皿(調理用ラップやガムテープの表面など)に盛ってからこれらで少しずつ塗ると良い。

  • 薄墨ペン
香典袋などで使う、灰色の筆ペン。
切ったカードの断面をこれで塗ると、紙の白色を隠すことができる。
黒いペンよりも目立たないため扱いやすい。慣れてくればカードの色によってペンの色を変えることもできるが、まずはこれ1本から始めると良い。
なお、塗るときは裏面から塗ると表面にはみ出す危険性が低くなる。
にじみなどがないか、不要なカードで確認してから使うこと。

  • 先の丸い棒
ペンの蓋など、ある程度固くてカードを傷つけないもの。
カードを裏からこすって凹ませることで、表から見ると立体感が出る。

  • 厚めの紙
応用編。カードのパーツと同じ形に切って貼り、奥行きを足すことができる。


手順

  • ステップ1
構図を決めよう。

これをしないと始まらない。どの部分をどう立体にするのか、カードは何枚使うのか等。基本的には5,6枚使うと美しく仕上がる。

  • ステップ2
カードのイラストを切り抜こう。
立体にしたい部分を切り抜く。基本は背景からキャラクターをきりぬいて、素材カードのイラスト部分に重ねて貼る。カードのイラスト外の部分、フレームを重ね貼りして、全体に厚みをだすのもいい。

  • ステップ3
張り合わせよう。
イラストに重ねて張り合わせよう。上手く立体を表現出来れば、非常に美しい出来映えになっているはずだ。

注意点

もし読者諸君がシャドウアートに挑戦してみるというならば、気をつけなければならないことがある。

  • 加工したカードはゲームには使用できなくなる
当たり前ではあるが、素材も含めゲームには一切使用できず資産価値も無に等しい物と化す。

  • 加工の失敗
なにしろカードを切り刻んでいるのだ。失敗したら完全にそのカードは無駄になる。
高価なカードで失敗したりしたら涙目である(そもそも複数枚使用するので高価なカードでするようなものではないが)。

  • 他人に見せるときの注意
たとえカードへの愛着ゆえの作成であっても、カードそのものを破壊しているのは事実。
プレイヤーやコレクターには愛着のあるカードが汚損される行為自体に嫌悪感を覚える層も確実に一定数いるため、他人に見せるときは場をわきまえよう。

追記、修正は立体になってからお願いします。

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最終更新:2025年03月16日 00:18