エルマーのぼうけん

登録日:2012/04/20 Fri 23:58:32
更新日:2024/06/29 Sat 18:20:12
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僕の父さんのエルマーが小さかった時のこと。


『エルマーのぼうけん(原題:My Father's Dragon)』とは、ルース・スタイルス・ガネット氏による児童文学である。
印象的なライオン?の表紙七色のはずのリボンが七色じゃないと言ってはいけないや挿し絵は著者の母であるルース・クリスマン・ガネット氏が、
訳は渡辺茂男氏が担当している。

有名な作品なので既読の方も多いのではないだろうか。


冒頭の「僕の父さんのエルマー」とある通り、この物語はエルマー少年のお子さんが語っている。


○導入

若い頃は旅行家だったと言う年寄り猫と仲良くなった、空飛ぶことを夢見るエルマー少年。
エルマーは猫の話にあった、飛行機の代わりとなる囚われの竜の子を助けに出かけるのでした。


○ステータス

なまえ/エルマー・エレベーター
せいべつ/おとこ
ねんれい/九つ

もちもの/
チューインガム
桃色棒付きキャンデー二ダース
輪ゴム一箱
黒いゴム長靴
磁石
歯ブラシと歯磨き粉
虫眼鏡六つ
先の尖ったよく切れるジャックナイフ
くしとヘアブラシ
七色のリボン
『クランベリ行き』と書いた大きな空の麦袋
きれいなきれ少し
ピーナッツバターとゼリーを挟んだサンドイッチ二十五(食料)
林檎六つ(食料)

これら持ち物は猫の経験から考え出された物であり、竜がいるどうぶつ島の危険性やそこまでの経路も含め猫から教わっている。


○エルマーの冒険

夜。父から無断拝借したリックサックに持ち物を詰め、どうぶつ島に隣接するみかん島の町クランベリ行きの船に忍び込んだエルマー。
食料を消費しつつ六日六晩船の底に隠れていました。

ついに到着したみかん島。
荷降ろしのため現れた船員から隠れるため、エルマーは『クランベリ行き』と書いた麦袋の中にリックサックを抱えもぐり込み、
袋の口を内側に引っ張って輪ゴムでぐるぐるに巻いたのです。傍目にはもちろん、明らかに形がおかしい麦袋。一生懸命麦袋に見せかけようと頑張るエルマー。
挿し絵に描かれた麦袋擬態中のエルマーのあまりの歪さにハラハラする読者。 

結果として、船員の勘違いもあり、なんとか誤魔化せました。やったね!

クランベリ、そこら中にみかんの木が生えたみかん島に到着したエルマー。
日が落ちるのを待ち、袋から抜け出した彼は、海岸付近のみかんの木の下で野宿しました。
その翌日、食料は船内で食べきりはらぺこ状態のエルマーは、頭上の大量に生ったみかんの存在に気付き、

もちもの/
みかん三十一NEW!
それから隣接するどうぶつ島を探しに出たエルマー。一日中歩き続けその日も海岸で野宿しました。
そして翌日、晴天。見渡すと、海岸のずっと先の方に、海の中へてんてんと続く岩を発見します。その先に小さく見える緑の塊。どうぶつ島です。朝食はみかん。
エルマーは岩の方に向かって歩き出します。

岩の所までくると、時刻は夕暮れ過ぎ。猫の教えによると、夜ならばどうぶつ島に住む猛獣達に気付かれず島に渡ることが出来る、との事。
エルマーは教えに従い、夜を待ちます。その間に食べた分のみかんを補給し、黒いゴム長靴を履きました。
そして完全に日が落ち真っ暗な夜。海の中の岩はほとんど見えませんが、エルマー、恐れなく渡り始めます。
この岩、高い岩もあれば波の中に隠れるような低い岩もあり、つるつる滑るに加え、岩と岩の間が離れている場所は助走をつけて飛び移るしかありません。

岩から岩へ滑ったり飛んだりして渡るエルマー、時間にしてなんと七時間。明るくならない内に猛獣達が住むというどうぶつ島に到着しました。

猫によれば竜は川岸のどこかに繋がれています。
みかんを食べつつ、海岸を歩けば川が見つかるに違いないと考えたエルマー。海岸を日がのぼるまで歩き続けました。

エルマー「どうぶつ島で冒険や僕のうまいけいりゃくは『エルマーのぼうけん』を読んでね!」



続編に、竜と共に不時着した島で、見事と王様の病気を治し宝物を手に入れる『エルマーとりゅう(Elmer and the Dragon)』、
エルマーのすばらしいけいりゃくが発揮される『エルマーと16匹のりゅう(The Dragons of Blueland)』がある。こちらも是非読んで頂きたい。



追記・修正は物欲しそうな沢山のワニに見つめられながらお願いします。









以下、どうぶつ島、気紛れワニのネタバレ。

元々ワニには、誰がどうして川を渡ろうが構わなかったのです。おまけに今は、たいしたご馳走を背中に乗せているのです。

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最終更新:2024年06月29日 18:20